様々な法事・法要に故人を偲んで贈る花には、フラワーアレンジメントが選ばれることが多くなります。ここでは、法事・法要にアレンジメントを贈る際の贈り方やマナーなどについて、シーン別に解説します。
目次
法事・法要のアレンジメントを贈るタイミング
法事・法要の花贈りは、供養の気持ちを伝える大切なものですので失礼にならないようにしたいものです。
花を贈る場面は、宗教や宗派によって異なります。
仏教の場合は初七日にはじまり、四十九日まで7日ごとと百日目に行われる忌日法要、以降は年忌法要があります。そのほかお盆やお彼岸などにも法要が行われ花が供えられます。
キリスト教や神道の場合にも、それぞれ決められたミサ・御霊祭といった仏教での法要にあたる儀式がありますので、そのタイミングに合わせて花を贈ります。
どの場合に花を贈るかは、故人との関係性や地方の風習、ご遺族が法要を広く執り行うかによって異なります。一般的には、人が集まる節目の法要の際に花を贈ることが多いです。
法事・法要で花を贈る場合には、そのまま飾ることのできるフラワーアレンジメントをおすすめします。花瓶に生け替える手間がかかりませんし、ご自宅以外の会場で法要を行う場合は、花束などよりも持ち帰りやすいからです。
忌日法要・年忌法要の花贈り
葬儀のあと最初に行われる法要は初七日ですが、現在は葬儀と同時に行われることが多いです。そのため、花を贈るタイミングに適しているのは、遺族が落ち着いた三十五日、もしくは忌明けとなる四十九日です。葬儀に参列できなかった場合などに花を贈りたい場合も、このタイミングが良いでしょう。
その後は一周忌、三回忌、七回忌と3と7のつく年に年忌法要を行い、三十三回忌で弔い上げとされます(次の五十回忌を弔い上げとする地域もあります)。七回忌以降は法要の規模は小さくされますので、年忌法要の際にお花を贈るのは一般的には七回忌までです。
花は、通常法要の前日までに届くように贈ります。当日は、お参りに出かけたり親族で集まることがあり慌ただしくなるからです。なお、年忌法要は節目の年の命日に行いますが、必ずしも命日の日付に行うのではなく、命日の前の休日など親族が集まりやすい日に行われます。法要に間に合わせたい場合には予定を確認しておきましょう。
節目となる初七日・四十九日や、一周忌・三回忌・七回忌などの年忌法要では、お寺などで法要が行われることが多く、お寺や会場宛てに花を贈りたいこともあるでしょう。その場合には、前もってご遺族の意向を伺った上で、会場にお花の受け入れについて確認しておいてください。受け入れ可能な日時や時間帯、サイズ、花器などが決められている可能性があります。
月命日・祥月命日の花贈り
月命日は、亡くなった日の同日、祥月命日は亡くなった日の同月同日をいいます。一般的に命日と言うと祥月命日のことを指します。
命日は、故人を偲ぶ大切な日です。花を贈る場合に月命日に毎月贈るか年1回の祥月命日に贈るかは故人との関係性の深さによりますが、一般的には祥月命日に贈るのが良いでしょう。年忌法要に当たらない年であっても、ご遺族は法要やお墓参りを行うため、花を贈ると喜ばれます。
また、毎月訪れる月命日には、一般的には仏壇の掃除をしたり、故人が好きだったものや花を供えたりしますが、地方によっては月命日にも「月参り」という短い法要を営む場合もあります。月命日に毎月花を贈る場合には、一周忌までの1年間を目安としておけば、ご遺族にも負担がかかりません。
お盆・お彼岸の花贈り
年忌法要や命日のほか、重要な仏教行事にお盆とお彼岸があります。
お盆は、先祖の霊が現世に帰ってくる日です。特に四十九日後、初めて迎える新盆(初盆)は盛大に法要が行われることが多いです(法要を行うかどうかは宗派により異なります)。
お盆の花は、お盆期間に入る前に届くように贈ります。盆入りの当日は忙しいことが多いため、その前日が最適です。
お盆の期間は関東では旧暦を基準とした7月13〜16日、関西では月遅れの8月13〜16日が一般的ですが、地域により異なりますので、花を贈る前には前もって確認しておきましょう。
一方、お彼岸はあの世とこの世が最も通じやすくなることから、先祖を偲んで供養を行う日です。お墓参りへ出向くという方も多いでしょう。
お彼岸に花を贈る場合は、最初のお彼岸で法要を行う場合には彼岸の入りの前日に、そのほかの場合には彼岸の入りの午前中に届くように手配すると良いでしょう。
法事・法要のアレンジメントの手配方法と注意点
法事・法要のお花の手配は、フラワーショップの店頭でも、インターネットなどを利用して注文することも可能です。法事・法要や命日は前もって日付がわかりますので、忘れないように早めに手配しておくことをおすすめします。仕事などで忙しい方ならインターネットが便利です。
なお、お盆やお彼岸のシーズンは花を贈る人が多くフラワーショップが混み合ってしまうこともあります。アレンジメントを制作してもらうには時間がかかりますので、余裕を持って手配しておきましょう。
法事・法要の花には、マナーやタブーもあります。手配の際には次のことに注意しましょう。
注意点① 花の色・種類
法事・法要の花は、贈る時期によって選び方が異なります。四十九日までの間には、一般的に悲しみを表す白を基調としたアレンジメントを選びます。以降は日数の経過とともに、柔らかい色の花を取り入れていくようにすると良いでしょう。お盆については、新盆は白のみもしくは白をベースにしたものが一般的です。法事・法要に贈る目的であることを伝えておくとスムーズです。
また、法事や法要などのお供えの花には、とげのあるバラや毒のあるアザミ、つるのある花などはふさわしくありません。故人が好きだった場合でも贈られると不快に感じるご遺族もいらっしゃいますので注意しましょう。お供えの花でタブーとされる花や花の色をどうしても使いたい場合には、事前にご遺族に相談するか、メッセージカードで一筆添えるなどの配慮をおすすめします。
注意点② 宗教・宗派、地域による風習の違い
法事・法要のタイミングや風習は、宗教・宗派はもちろんですが、地域やその家によっても風習が異なります。不安がある場合には、フラワーショップやお寺などに事前に確認した上で手配しましょう。
注意点③ 適切なサイズ感のアレンジメントを
アレンジメントは法事・法要の会場から持ち帰りやすいことがメリットのひとつですが、あまりにも大きすぎるアレンジメントは持ち帰りが大変になりますし、自宅に持ち帰ったあとに飾る場所に困ってしまうことも想定されます。アレンジメントは予算や見映えを優先しがちですが、ご遺族への配慮を一番に考えた上で選びましょう。
まとめ
法事・法要の花は故人のご供養だけでなく、残されたご遺族の心を癒すという役割も果たしてくれます。アレンジメントなら、法事・法要で忙しい中でも手間をかけずに飾ることができるためおすすめです。
HanaPrimeでは、大切な法事・法要のお花もご用意しております。白を基調としたお花、お悔やみ用のラッピングなどもありますので、故人を想ってお花を選んでみてはいかがですか?