ダリアは花色、大きさ、花姿にいたるまでバリエーションが豊富です。その品種の数は3万を超えるともいわれています。花姿がボタンの花に似ていることから、和名を「テンジクボタン（天竺牡丹）」といいます。1輪だけでも存在感のあるゴージャスな花で、花束やアレンジメントではメイン花として用いるのにぴったりです。そこで、ダリアの特徴や管理方法などについて詳しく紹介します。
「ダリア」の基本情報
ダリアの特徴
ダリアはキク科ダリア属に分類される多年草です。
3万種を超えるといわれるバリエーションの多さが魅力ですが、ダリアといえば、幅広の舌状の花弁が幾重にも重なる八重咲の花姿が印象的です。
ダリアの原産地はメキシコやグアテマラで、日本には江戸時代に伝わったとされています。なお、ダリアはメキシコの国花です。
花色は、オレンジ、イエロー、レッド、ピンク、ホワイトなどカラーのバリエーションがあります。
花の大きさは3cm以下の極小輪から、30cm以上の超巨大輪まで、バラエティ豊かです。
咲き方も、一重咲き、八重咲き、万重咲き、ポンポン咲きなどさまざまで、同じダリアでも、品種によって印象が大きく異なるのが特徴です。
ダリアの分類方法
ダリアは品種が多く、その数は世界ナンバー1といっても過言ではないほどです。
そのため、ダリアの分類の仕方は、以下のように、さまざまな方法があります。
【草丈で分類する場合】
・矮性（わいせい）…50cm以下
・中矮性…50cm～70cm
・中性…70cm～100cm
・中高性…100cm～120cm
・高性…120cm～150cm
・極高性…150cm以上
【花の大きさで分類する場合】
・極小輪…3cm以下
・小輪…3cm～10cm
・中輪…10cm～20cm
・大輪…20cm～26cm
・巨大輪…26cm～30cm
・超巨大輪…30cm以上
【花の咲き方で分類する場合】
・シングル咲き
・アネモネ咲き
・デコラティブ咲き
・カクタス咲き
・ポンポン咲き
・ボール咲き など
ダリアの品種は多彩で、切り花からガーデニングまで、幅広い楽しみ方があるのが魅力です。
ダリアの育て方や管理のポイント
メキシコ、および中米のグアテマラが原産のダリアは、暑さには強いものの、寒さに弱い植物です。
日当たりを好むため、基本的に日なたで育てましょう。日照が不足すると花つきが悪くなるため、注意が必要です。
ただし、高地の植物であるため、高温多湿な環境は苦手です。夏場の強い日差しにあてるのは避けましょう。
なお、水やりのタイミングは、土の表面が乾燥したら与える程度で問題ありません。地植えの場合は、雨の水分だけでも十分です。
ダリアは球根植物で、冬の間、地上部が枯れますが、土の中には根が残っています。耐寒性が弱いため、霜よけなどの寒さ対策をするか、球根を掘り上げて保管します。
冬場に球根を土の中に残したままにする場合は、水やりはせず、適度に湿った土で、乾燥気味に管理しましょう。
【ダリアの基本的な栽培方法】
・種まき…3月～4月
・植え付け…4月～7月
・植え替え…3月～4月
・開花期…6月～11月
・肥料やり…4月～5月
「ダリア」の花言葉
ダリア全般には、次のような花言葉があります。
・移り気
・優雅
・華麗
・気品
・感謝
・あふれる喜び
・威厳
・不安定
・気まぐれ
・裏切り
さらに、花のカラー別に、以下の花言葉があります。
・ホワイト…感謝、豊な愛情
・イエロー…優美、栄華
・レッド…華麗、栄華
同じダリア属に分類される「皇帝ダリア（木立ダリア）」と呼ばれる種類は、大きいもので6mを超える草丈にまで成長する、極高性種です。皇帝ダリアには、乙女の真心、乙女の純潔、などの花言葉があります。
「ダリア」の品種や種類
3万種以上あるといわれるダリアの品種は、花の咲き方の違いにより、主に以下のように分類できます。また、それぞれの代表的な品種も紹介します。
・シングル咲き…綾姫、ブラックナイト、ビショップ・オブ・オークランド
・アネモネ咲き…アルペン・パール、アルペン・ブレイズ、トータリータンジェリン
・フォーマルデコラティブ咲き…満点、月光美、ポートライトペアビューティー、メロディーはもにー、デュエット、エブリン
・インフォーマルデコラティブ咲き…銀盤、紅ちょうちん、ウェディングマーチ、サンタクロース、ブリストル・ストライプ、ミンガス・マイケル
・ストレートカクタス咲き…艶紫、ジェシカ、パークプリンセス
・インカーブドカクタス咲き…カルマサングリア
・セミカクタス咲き…黒蝶、ロイドヒューストン、エイミーK、カラースペクタル、友遊
・フリルド咲き…羽衣孔雀、ショーンテル、マリーンジョイ、アルフレッドグリル
・ピオニー咲き…ビショップ・オブ・ランダフ
・コラレット咲き…アルペンジェラブ、メアリーエベリン
・ポンポン咲き…春日、茜手毬、アリス、スモールワールド
・ボール咲き…藤輪、クリストン・ハニー、朝日手まり、ミッチャン、フランツカフカ、シュガーパール
・ミニチュア・ボール咲き…グレンプレイス、グレンバンクハニカム、リズモアキャロル、リズモアサンセット
・オーキッド咲き…ホンカ、ホンカローズ、流れ星、ベロンズオブシディアン
・ステラ咲き…ピンクジラフ
・キク咲き…秋田
・スイレン咲き…清流、虹、早春、ペチカ、アイリス
・ショー咲き…かがり火
・ノベルティー咲き…ムーンファイア
上記のうち、セミカクタス咲きに分類される「黒蝶（コクチョウ）」は、シックな赤黒いカラーが特徴で、ダリアブームの火付け役となった大輪種です。
なお、「ノベルティー咲き」は、それ以外の咲き方の名称に当てはまらないタイプです。
「ダリア」の豆知識
ダリアには「エディブルフラワー」と呼ばれる、いわゆる食用品種も存在します。
原産地であるメキシコでは、ダリアを食用として栽培し、根の部分を食していた歴史があります。
日本でも、ダリアの根を食用に栽培する試みが行われている地域があるほか、食用菊のように、ダリアの花がエディブルフラワーとして販売されています。
まとめ
ダリアは多彩な品種があるほか、花期も長く、切り花やガーデニングなど、さまざまな用途で楽しめるのが魅力です。大輪の品種は1輪だけでも存在感がバツグンで、どこに置いても、周りが華やかな雰囲気になります。花束やアレンジメントに用いる場合は、メイン花にするのがおすすめです。花のギフト通販サイトのHanaPrime（ハナプライム）では、ダリアを採用したおしゃれな花束やアレンジメントをご用意しています。フラワーギフトを選びの際に、ぜひご利用ください。