私たちが「ヤシ」「ヤシの木」などと呼ぶ南国風の木は、品種名ではなく、ヤシ科の植物の総称です。ヤシ科に属する植物は、熱帯地域を中心に亜熱帯から温帯地域まで、世界中に2,000を超える品種が分布しているといわれます。ヤシの木といえば、あたたかい南の島に生息するイメージがありますが、種類によっては氷点下にも耐えられる、寒さに強い品種もあります。そこで、ヤシの品種や育て方のポイントなどを詳しく紹介します。
目次
「ヤシ」の基本情報
ヤシ・ヤシの木とは?
「ヤシ(椰子)」は、ヤシ目ヤシ科に所属する植物の総称です。
2,000種を超える品種があり、年間を通してグリーンの葉が楽しめること、枝を生やさず、幹が大きく成長することなどが共通しています。
細長い葉が放射状に広がるタイプが多く見られますが、幅が広く、丸みを帯びたものもあります。
ヤシは樹高30mを超える大型の品種もあれば、成長スピードがゆるやかなため、卓上で育てられる小型サイズのものもあり、バラエティ豊かです。
ヤシの品種と特徴
ここで、観葉植物として人気がある、代表的なヤシの品種と特徴を紹介します。
・アレカヤシ…ポピュラーなヤシの品種。羽のような葉が美しい。花言葉「元気」「勝利」。
・ケンチャヤシ…濃いグリーンの葉がエレガント。ホテルのロビーやビルのエントランスなどに設置されることが多い。花言葉「勝利」。
・シュロチク…和風、洋風を問わずインテリアにあわせやすい。花言葉、「向上心」「思慮深い」。
・フイリシュロチク…葉に黄色い縞模様が入っているのが特徴。
・カンノンチク…黄色の縞斑入りのだ円形の葉が特徴。全体的にボリュームがある。花言葉「日々の平安」「スマートな淑女」。
・セフリジヤシ…和の雰囲気にもあわせやすい竹のようなシルエット。
・ビロウヤシ…大きく垂れ下がる葉が美しい。
・シンノウヤシ(フェニックス・ロベリニー)…耐寒性が強く、切り花でも人気。
・カナリーヤシ…カナリー諸島原産。枯れた葉の基部が残り、幹がメッシュのように見えるのが特徴。花言葉「躍動感」。
・ワシントンヤシ…北アメリカ西部原産で耐寒性がある。花言葉「勝利」。
・ココスヤシ…シルバーリーフが美しい南米原産の品種。花言葉「勝利」「成功」。
・サバルヤシ…アメリカ南部原産。寒さに強く、-10℃の環境でも耐えられる。
・セネガルヤシ(フェニックス・リクリナータ)…耐寒性があり、屋外での栽培が可能。
・ブラジルヒメヤシ(ヒメココス)…スリムな幹と、頂点から放射状に広がる繊細な葉が美しい。ブラジル原産。花言葉「勝利」。
・コウセイチャメ…つやのある幅広の葉が特徴。メキシコ原産。
・ウチワヤシ…うちわのように丸みのある大きな葉がユニーク。
・クジャクヤシ…クジャクが羽を広げたような大きな葉が特徴。花言葉「永久の幸せ」。
・フォックステールパーム…葉の形がキツネのしっぽに似ている。オーストラリア原産。
・キングパーム(ユスラヤシ)…幹が太く、葉が大きく広がる。
・クイーンパーム…耐寒性が強く、霜が降りなければ屋外でも育てられる。
・ココヤシ…ココナッツの実をつける品種。インテリア性が高い。花言葉「成功」「思いがけない贈り物」、「固い決意」。
・ナツメヤシ…デーツと呼ばれる実をつける品種。
・アブラヤシ…石けんや食用油の原料になる品種。
・ソテツ…日本原産で、アジアンリゾートの雰囲気たっぷり。花言葉「雄々しい」
このほかにも、ヤシ科の植物にはさまざまな品種があります。
ヤシの育て方や管理のポイント
ヤシ科の植物は、他の観葉植物と同様に、室内で管理するときは日当たりの良い場所に置きましょう。
用土は水はけの良いものを使用し、土の表面が乾いたら、たっぷり水を与えます。
冬は水をひかえめにし、乾燥気味に管理するのがポイントです。
また、1年を通じて、霧吹きで水を与える(葉水)と、元気に育ちます。
葉水をすると、乾燥防止に役立つだけでなく、葉の表面に付着したほこりや汚れを除去する、ハダニやアブラムシの発生を予防する、などの効果が期待できます。
ヤシ科の植物は品種により特徴や性質が異なるため、それぞれに適した方法で管理することも大切です。
「ヤシ」を飾るときのポイント
ヤシ科の植物は、品種によって葉や幹の形、大きさなどが異なります。
どの品種も全般的にトロピカルムードがただようものの、和の雰囲気を持つもの、アジアンリゾート風など、少しずつテイストが変わるので、インテリアにあうものを選びましょう。
大型のものは、より南国ムードを演出しやすいですが、設置スペースが限られる場合、テーブルヤシなど、卓上に置けるコンパクトなサイズがおすすめです。
デスクに設置すれば、勉強や仕事をしながら眺められるのもうれしいポイントです。
ヤシの細長く鋭い葉は、やる気を高める風水効果があるといわれています。そのため、テーブルヤシは勉強や仕事のパフォーマンスを上げたいときにもぴったりです。
「ヤシ」の豆知識
ヤシの実はココヤシからとれる
ヤシといえば、高い木の上についている果実、いわゆる「ヤシの実」をイメージする方も多いのではないでしょうか。
一般にヤシの実と呼ばれるものは、ジュース、ミルク、オイルなどで知られる「ココナッツ」を表します。
ココナッツは、ヤシ科の「ココヤシ」と呼ばれる特定の品種から採取できる果実です。
なお、ココヤシ以外に食品や生活用品の材料となる果実がとれるのは、ナツメヤシやアブラヤシなどです。
まとめ
「ヤシ」とひと口にいっても、テーブルヤシ、アレカヤシ、ケンチャヤシ、シュロチクなど、さまざまな種類があります。どの品種も個性豊かで、特徴や雰囲気が異なるのが魅力です。ヤシ科の植物は南国ムードを演出できるだけでなく、私たちに元気や活力を与えてくれる植物です。コンパクトなものから大型タイプまでラインアップが豊富なので、設置スペースやインテリアにあわせて選びましょう。ヤシをはじめ、おしゃれな観葉植物を探している方には、花と植物のギフト通販サイト「HanaPrime(ハナプライム)」のご利用がおすすめです。
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