トクサの育て方

更新日 2025年10月22日

育てやすさ

初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。

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監修者情報

株式会社HanaPrime|植物アドバイザー

覚張大季

覚張大季

植物と人との関わりに魅了され、日本各地の植物農園を見て回る。HanaPrimeの植物部門の立ち上げ後はオフィスや商業施設、個人宅など、幅広いシーンのグリーンコーディネートを数多く担当。植物の生態や特性を深く掘り下げ、それぞれの空間やライフスタイルに適したグリーン空間デザインを提案することが得意。観葉植物の世界に情熱を注ぎ、植物の価値を最大化することを使命としている。

トクサの基本情報

植物名トクサ
学名Equisetum hyemale
和名砥草(とくさ)
英名Scouring rush, dutch rush
別名歯磨草(はみがきぐさ)
原産地北半球の温帯地域
科目トクサ科
属名トクサ属
開花時期7〜8月

トクサは茎が枝分かれせずに真っ直ぐ上に伸びるのが特徴で、盆栽や和風の庭で栽培されるシダ植物です。

茎の表面は硬く、研磨剤として使用できることから砥草と名付けられ、昔はトクサで歯を磨いたため別名では歯磨草とも呼ばれます。

トクサは生命力が強く、地植えすると管理が難しくなるくらい増える場合があるので、初心者は鉢植えでの育成がおすすめです。

月別栽培カレンダー

植え付け・植え替え

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肥料

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種類と品種

品種草丈(cm)茎の太さ(mm)育てやすさレア度
トクサ30〜1006初心者向け低め
ヒメトクサ10〜201.5初心者向け普通
ミズトクサ20〜802中級者向け普通
オオトクサ150〜20010初心者向け低め

トクサは世界に20種、日本に9種が自生していますが、代表的なものは以上の4種類です。

トクサ

トクサ

常緑で、耐寒性と対暑性に優れていて対陰性があり、病気にも強いです。

和風のフラワーアレンジメントや庭のアクセントに人気で、湿地を好むため、池まわりに植えると群生します。

ヒメトクサ

ヒメトクサ

茎が細く、草丈が20cmを越えないため盆栽によく使われる種類です。

一年を通して湿った土で育成が必要ですが、耐寒性と対暑性に優れていて対陰性があります。

ミズトクサ

ミズトクサ

浅瀬や湿地に自生する種類で、他のトクサよりも全体的に色合いが明るく、茎が細めで花が咲きません。

成長に合わせて水深を管理し、冬越しには水中の根を0度以上に保つ必要があります。

オオトクサ

湿地の中でも水深が深い場所や、畑などにも自生し、切花としても人気です。

枝分かれしにくいですが、まれに先端部で茎が分かれる場合があります。

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トクサの葉っぱの特徴

トクサの葉っぱの特徴

一見した限りではトクサは茎だけで葉がないように見えますが、茎の3〜7cmごとにある節の部分に、黒く鞘状の退化した葉が確認できます。

本来は袴状で、節を一周囲むように付いていますが、落ちやすいため欠ける場合が多いです。

トクサはどんな花が咲く?

トクサはどんな花が咲く?

トクサは7〜8月になると茎の先端に綿棒の先のような、ツクシによく似た花を咲かせます。

胞子が作られる胞子嚢穂で、0.3〜3cmほどの長さで色は茶色〜黄色です。

トクサの花言葉

トクサの花言葉「率直」と「非凡」です。

茎が枝分かれせずに真っ直ぐに伸びる様や、薬や研磨に使用されたことから付けられました。

トクサの育て方

トクサの育て方

トクサは生育旺盛で、多少厳しい環境下でも育ちますが、適切に育てることでどんどんと株が大きくなり立派な見た目になります。

水やりの頻度

春〜秋土の表面が乾いたら
土が乾いて2、3日後

トクサはもともと湿地に自生し湿った土を好むため、春〜秋は土が乾いたらたっぷりと水を与えてください。

冬は成長が緩やかになるため水をあまり必要とせず、根腐れしないように土は乾き気味で大丈夫です。

肥料のあげ方

肥料をあげずともよく育ちますが、生育期である4〜10月の期間中、1〜2ヶ月に1度液体肥料をあげると早く大きく成長します。

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病害虫・害虫対策

トクサは病気に強く、葉がないため虫もつきにくい性質があります。

万が一トクサにアブラムシやハダニが付いて変色するなどの異常が起きたら、他に広がらないよう迅速にその箇所を切り取りましょう。

トクサの栽培環境

トクサの栽培環境

トクサは極端に厳しい環境でなければ育ちますが、どのくらいまでが適切な栽培環境なのかを確認して、真っ直ぐに美しく育てましょう。

置き場所と日当たり

太陽を好む性質がありますが、真夏の太陽や西日のようなきつい日差しには弱いため、屋外の日陰、室内の窓際などの明るい日陰に置くと良いでしょう。

強い耐陰性があり、暗い場所でも育てられますが、大きくなりにくい、増えにくいなどの問題も起こります。

適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?

強い耐寒性があり、霜が降りず地下茎が凍らなければ耐えられるため、目安として0℃を下回らないようにすると安心です。

霜が降りると茎が黄色く変色してしまうことがあるので、その場合は変色した部分を切り取ってください。

用土

トクサはあまり用土の選り好みをしないので、市販の赤玉土観葉植物用の培養土を選びましょう。

地植えする場合は、その場所の土質があまりにも砂っぽく水を含みにくい場合に限り赤玉土や培養土を2割ほど加えると育ちやすいですが基本的にそのままの土を使って問題ありません。

トクサの開花時期

トクサの開花時期

トクサの花の開花時期や、花が咲かない原因とその対処法について解説します。

トクサの開花時期は7~8月

トクサの花は7〜8月に咲き、見た目はつくしのようで胞子を飛ばします。

トクサの花が咲かない原因は?

トクサの花が咲かない原因は、成長しきれていないためや、環境に問題があるためです。

トクサは30cm以下の場合未発達で花が咲かない場合が多く、水や栄養、日光が極端に少ない場合も花を咲かないことがあります。

トクサの増やし方

トクサの増やし方

トクサは株分けまたは挿し木で増やせますが、挿し木の方が成功率が高いので初心者にもおすすめです。

株分け・挿し木の時期はいつがいい?

株分けや挿し木は成長が活発になる5〜8月に行うのが良いです。

それ以外の時期では発根しない、根が定着しないなどの問題が起こって失敗する原因となるのでおすすめできません。

株分けのやり方

株分けの手順は以下の通りです。

  1. 株を掘り出す
  2. 株を分ける
  3. 植える

① 株を掘り出す

植えてあるトクサのうち、比較的新しい茎が集まっている部分から茎6本ほどをまとめて掘り出します。

このとき、なるべく根を傷めないように丁寧に行ってください。

② 株を分ける

手やハサミを使って茎を2本づつになるよう掘り出した株を切り分けます。

③ 植える

新しい鉢や地面に根がしっかりと土に埋もれるように植え、たっぷりと水をやります。

1ヶ月ほどは乾燥しやすいので水を毎日与えて切らさないようにしましょう。

挿し木のやり方

挿し木の方が以下の通り手順は多いですが、成功率が高く簡単なためぜひ挑戦してみてください。

  1. 茎を切り分ける
  2. 水に浸ける
  3. ポットに植える
  4. 植え替える

① 茎を切り分ける

長くて太めの茎を1本根本から切り、その茎を先から節2つ分+1cmごとに切り分けます。

このときに上下を反対にして植えると曲がって生えてしまいますので、茎の上下が分かるようにしておいてください。

② 水に浸ける

茎の下の部分を1時間ほど水に浸けますが、このときにできたら市販の発根剤を使用すると良いでしょう。

③ ポットに植える

用土にはバーミキュライトを用意し、種まき用のポットにトクサの下3cmが埋まるようにして植えます。

養分を含む用土を使うと根付く前に腐ってしまう場合があるのでバーミキュライトがおすすめです。

1ヶ月ほどして発根し始めるまで日陰で毎日水をあげて管理してください。

④ 植え替える

1ヶ月ほどして発根し、半年ほどすると新しい茎が出てくるので、そのタイミングでサイズの大きな鉢や地面に植えましょう。

白く枯れてしまったトクサは発根せず、うまく根付かなかったものなので引き抜いてください。

ミニ盆栽風の仕立て方

トクサは以下の通り、ミニ盆栽に仕立てるのもおしゃれでおすすめです。

  1. 茎を用意する
  2. 根を選別する
  3. 寄せ植えする

① 茎を用意する

挿し木の過程でできる、種まき用のポットで出た新しい茎がミニ盆栽にちょうど良いので使用します。

挿し木をしていない場合は、新しい茎を根が傷つかないように丁寧に掘り起こして用意してください。

② 根を選別する

新しい茎に付いている、古い茎や根は切り落とし、新しい細い根のみになるようにします。

10cmくらいの長さのものを使うのがコンパクトにまとまりやすくおすすめです。

③ 寄せ植えする

ちょうど良い茎を何本か用意できたら一つの鉢に寄せ植えします。

用土には赤玉土や市販の観葉植物用の土に腐葉土やバークを1〜2割ほど混ぜたものを使うと、他の観葉植物を一緒に植え込む場合でも育てやすいです。

トクサは土の湿度が上がりやすいので、表面に化粧石として多孔質な火山系の軽石を敷くと、土の通気性が良くなります。

植え替え時期はいつがいい?

成長が活発になる4〜7月が植え替えに適した時期です。

トクサは植え替えをしないとだんだんと根が混み合って根詰まりしてしまうので1〜2年に一度行いましょう。

鉢替えのやり方

鉢替えのやり方は以下の通りです。

  1. 新しい鉢を用意する
  2. トクサを取り出す
  3. 植える

① 新しい鉢を用意する

株分けして株を小さくしない場合は、前回より1回り大きい鉢を用意して鉢底石を敷き詰め、その上に土をかぶるくらい入れておきます。

株を小さくする場合は株のサイズにあった鉢を用意しましょう。

② トクサを取り出す

鉢の壁面に沿って土にシャベルを差し込んでトクサを取り出し、固まっている根はほぐして、傷んでいる根は切り落とします。

株を小さくしたい場合はこの時点で株分けしてください。

③ 植える

新しい鉢にトクサを入れ、土をかぶせて水をたっぷりとやります。

根が安定するまでの1ヶ月ほどは日陰で管理してください。

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