マミラリア カルメナエの育て方

更新日 2025年10月31日

育てやすさ

初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。

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監修者情報

株式会社HanaPrime|植物アドバイザー

覚張大季

覚張大季

植物と人との関わりに魅了され、日本各地の植物農園を見て回る。HanaPrimeの植物部門の立ち上げ後はオフィスや商業施設、個人宅など、幅広いシーンのグリーンコーディネートを数多く担当。植物の生態や特性を深く掘り下げ、それぞれの空間やライフスタイルに適したグリーン空間デザインを提案することが得意。観葉植物の世界に情熱を注ぎ、植物の価値を最大化することを使命としている。

マミラリア カルメナエの基本情報

植物名マミラリア カルメナエ
学名Mammillaria carmenae
英名Caemen pincushion cactus
別名イボサボテン
原産地メキシコ
科名サボテン科
属名マミラリア属
開花時期3~6月

マミラリア カルメナエは、岩の割れ目などに自生するメキシコ原産のサボテンで、子株を多く出し群生しやすい品種です。

大きさは5~10cm程度で、丸みを帯びた形をしています。

特徴的なのはイボから生える柔らかい羽毛のような棘で、白や赤、淡い黄色と種類があり、触れても痛くありません。

春から夏にかけて白やピンクの可憐な小花を咲かせます。

非常に丈夫で初心者にも育てやすく、コンパクトで場所を取らないところも人気です。

月別栽培カレンダー

植え付け・植え替え

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肥料

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種類と品種

マミラリア カルメナエの基本種の棘の色は黄色とされていますが、白や赤の園芸品種も存在します。

アルビフローラ

アルビフローラ

純白の棘がふんわりと株全体を覆っているのが特徴。

主に白色の花を咲かせる。

ルブリスピナ

棘の色が赤褐色を帯びる品種。

花の色もピンクがかったものが多い。

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マミラリア カルメナエの特徴

マミラリア カルメナエの特徴

マミラリア カルメナエは5〜10cmと小型のサボテンで、丸みを帯びた形をしています。

全体が多数の小さなイボで覆われ、そこから放射状にやわらかい棘が伸びているのが特徴的です。

棘は触れても痛みを感じにくいほど柔らかく、白、赤、黄色とバリエーションがあり、ふわふわした綿毛のように株を覆います。

非常に群生しやすく、親株の周囲に次々と子株を吹き出して、鉢いっぱいに広がり見応えのある姿が人気です。

マミラリア カルメナエの綴化とは?

マミラリア カルメナエは、成長途中で形が変異する「綴化(てっか)」という現象が起こることがあります。

綴化のほかにも「帯化」「石化」「モンストローサ」などの呼び名のある変化があり、予測不能な形状に変化するため鑑賞価値が高いです。

混同されることもありますが、それぞれ別の特徴を持つ変異現象なので解説します。

綴化

植物にある成長点が突然変異する現象で、通常の球形や円筒形の形から大きく変形します。

通常ひとつの茎の先端に成長点があり、そこからまっすぐに成長しますが、成長点が帯状に連続して生じるのが綴化です。

そのため、波打つような形状やヒダが寄ったような独特の造形が見られます。

帯化

帯化は成長が一方向に伸びるという点では綴化と共通しますが、より平面的に帯状に伸びて広がります。

帯化という言葉は、綴化を含む成長異常全体を指すことが多いです。

石化

植物の成長点が多数分裂して不規則に増え、ゴツゴツと岩のような硬い質感に変異する現象を指します。

綴化が線として広がりを見せるのに対し、石化は立体的に塊を形成することが多いのが特徴です。

モンストローサ

石化と同義で使われることも多いですが、特にサボテンにおける成長点の乱れによる多頭化や形の崩壊を指す場合が多いです。

モンストローサは茎や乳頭の形が不規則に変形し、棘の配列も独特になり希少性があります。

マミラリア カルメナエはどんな花が咲く?

マミラリア カルメナエはどんな花が咲く?

マミラリア カルメナエは春から夏にかけて、株の頂部をぐるりと囲むように筒状の花を咲かせます。

花の色は白やピンク、淡い黄色で、サイズは非常に小さく1〜2cmほどです。

小ぶりの可憐な花ですが、群生する株では一斉に多くの花が咲き誇るので見ごたえがあります。

マミラリア カルメナエの花言葉

マミラリア カルメナエの花言葉は「小さな幸せ」です。

マミラリア カルメナエの育て方

マミラリア カルメナエの育て方

マミラリア カルメナエは丈夫で育てやすい品種ですが、正しい水やりや病害虫の予防が不可欠です。

ここでは基本的な育て方と、徒長した場合の胴切りの方法を解説します。

水やりの頻度

生育期(春~秋)週1回程度
休眠期(冬)月に1回~断水

生育期のマミラリア カルメナエへの水やりは、土が完全に乾くのを待って、そこからさらに3~4日後に行います。

鉢底から水が流れ出るくらいたっぷり与えるのが理想的です。

春から初夏にかけては週1回程度を目安にし、真夏は蒸れやすいため控えめにしましょう。

冬は休眠期に入るため、月に1回程度ごく少量の水を与えるか、断水して管理します。

開花を促すためには、冬はほとんど断水状態にして休眠させることが望ましいです。

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肥料のあげ方

マミラリア カルメナエに肥料は必ず必要ではありませんが、与えると花芽がつきやすくなります。

サボテン用の液体肥料を、春と秋の成長期に2~3週間に1回程度与えると良いでしょう。

冬の休眠期は肥料を与えても吸収できないため控えてください。

また、窒素分の多い肥料は徒長や棘の発達不良を招くため、リン酸やカリを含むバランスの良いものを選ぶことがポイントです。

病害虫・害虫対策

マミラリア カルメナエに発生する恐れのある病害虫を紹介します。

カイガラムシ

  • 吸汁により株が黒ずみ生育が悪くなる
  • 大量発生すると枯死の原因になる
  • 排泄物で株がベタベタになる

成虫は殻に覆われて薬剤が効きにくいため、ピンセットや歯ブラシで取り除いてください。

木酢液を薄めたものをスプレーするのも効果的です。

発生初期に駆除することが大切なので、定期的にチェックして早期発見と処理を行いましょう。

根ジラミ

  • 根に白い粉状の虫が発生する
  • 生育不良や根腐れを起こす
  • 黒ずみや変色が現れ、株全体の生育が悪くなる

被害がひどい場合は植え替えを行って根を清潔にしましょう。

殺虫剤入りの水に根を浸して駆除してください。

ワタムシ

  • 白い綿状の虫が付着し、吸汁害が起こる
  • 放置すると生育が阻害され枯れにつながる
  • ベタつきやすす病の原因になる

繁殖が早いので、見つけ次第ピンセットや歯ブラシで駆除して被害の拡大を防いでください。

日当たりと通気を良くすることが予防になります。

胴切りのやり方|徒長した時の仕立て直し

マミラリア カルメナエが徒長して細長くなってしまった場合、胴切りによる仕立て直しで形を整えることができます。

胴切りは休眠のタイミングを避け、春または秋の気温が安定した時期に行うのが安全です。

真夏や梅雨の高温多湿の時期は避けましょう。

  1. 必要な道具を用意する
  2. 徒長部分をカットする
  3. しっかり乾燥させる
  4. 頭部を植え付ける
  5. 胴切り後の管理

① 必要な道具を用意する

消毒した刃物、新しい鉢と土、殺菌剤を用意しておきます。

刃物は切れ味のいい、新しいカッターの刃などを使用してください。

② 徒長部分をカットする

細長く徒長している境目から、形を整えやすい位置で切り離しましょう。

切り口が滑らかであるほど感染リスクが低くなるので、清潔な刃物で素早くカットすることがポイントです。

切り離した頭部の断面の周囲は、斜めにカットしておくと土に挿しやすくなります。

③ しっかり乾燥させる

雑菌が繁殖するのを防ぐため、切り口を完全に乾かす必要があります。

切断面に殺菌剤を塗った後、風通しの良い明るい日陰へ移して1~2週間ほどしっかり乾燥させてください。

④ 頭部を植え付ける

十分に乾燥したら、清潔な土に植え付けます。

植え付けから4〜5日後に初回のみ水をやり、その後は発根するまで水やり不要です。

⑤ 胴切り後の管理

頭部は発根を確認後、たっぷり水を与えて日当たりの良い場所に移して管理します。

元株は新芽が出始めたら、徐々に日当たりの良い場所へ移動し、通常の管理へ戻してください。

胴切り後も以前と同じ育て方だとまた徒長する可能性があるので、環境などを見直すようにしましょう。

マミラリア カルメナエの栽培環境

マミラリア カルメナエの栽培環境

マミラリア カルメナエを育てるのに適した栽培環境を解説します。

置き場所と日当たり

置き場所

マミラリア カルメナエを育てる際は、風通しの良い環境に置くことが大切です。

湿気がこもると株が蒸れて腐ってしまうため、屋外であれば風の流れを確保できるベランダや軒下が適しています。

室内では明るい光が差し込む窓辺などの場所が理想的です。

耐寒性はありますが、気温が5℃を下回る冬期は屋内へ取り込みましょう。

日当たり

日当たりは年間を通してたっぷり確保してください。

日光が不足すると株がひょろ長く徒長し、形が崩れるだけでなく腐敗の原因にもつながります。

十分に日光を浴びた株は形が良く、棘や花の色も鮮やかに育ちやすいです。

特に冬の強い日差しは、翌春の花付きに良い影響を与えるため、天気の良い日はなるべく日に当てるようにしましょう。

適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?

栽培適温20~35℃
耐寒温度5℃以上

マミラリア カルメナエの栽培に適した温度は20〜35℃です。

春から秋の成長期はこの範囲を保って育てるようにしましょう。

暑さには比較的強いですが、真夏は風通しの良い場所で管理し、蒸れを避けることが重要です。

耐寒性もありますが、5℃以下になる場合は室内など暖かい場所に移動させましょう。

特に霜や雪は大敵となるため注意してください。

マミラリア カルメナエの土の配合比率(用土)

マミラリア カルメナエの土の配合比率

マミラリア カルメナエは多湿を嫌うので、用土を自分で配合する場合は水はけの良い土を選んでください。

  • 赤玉土:5
  • 鹿沼土:3
  • 日向土または軽石:2

赤玉土と鹿沼土で保水性と通気性を確保し、日向土や軽石を加えることで排水性を高めます。

腐葉土や栄養分の多い土を加えると根腐れの原因になるため控えめにし、保水性と排水性のバランスをとることが大切です。

マミラリア カルメナエの開花時期

マミラリア カルメナエの開花時期

マミラリア カルメナエの開花時期と、花が咲かない原因を解説します。

マミラリア カルメナエの開花時期は春~夏

一般的に春の3月頃から初夏の6月頃までが開花期です。

冬の休眠期に低温と乾燥を経験することで花芽が形成され、春の気温上昇とともに芽が動き出して花を咲かせます。

マミラリア カルメナエの花が咲かない原因は?

  • 冬期の低温不足
  • 日照不足
  • 水やり不足または過多
  • 株の未成熟

マミラリア カルメナエは比較的花付きが良い品種ですが、このような原因でなかなか花を咲かせないこともあります。

特に、冬の休眠期に「低温ストレス」を受けることで花芽を形成するため、常に暖かい室内に置くと休眠に入らず、開花の準備が整いません。

5℃程度の涼しい場所に置き、完全に断水して休眠させることが開花のポイントです。

マミラリア カルメナエの増やし方

マミラリア カルメナエの増やし方

マミラリア カルメナエを増やしたかったら、株分けが一番簡単な方法です。

手順を解説するので、参考にして増やしてみましょう。

株分けの時期はいつがいい?

マミラリア カルメナエの株分けは、春から初夏にかけて行うのが最適です。

この時期は気温が安定し、株の成長が活発になるため、子株の発根や定着がスムーズに進みます。

株分けのやり方

  1. 子株を確認する
  2. 子株を切り取る
  3. 切り口を乾燥させる
  4. 清潔な用土に植え付ける
  5. 株分け後の管理

① 子株を確認する

子株が5cm以上に育ち、親株と合わせて十分に成長していることを確認します。

② 子株を切り取る

消毒したナイフやカッターを用意し、親株から子株を切り離します。

③ 切り口を乾燥させる

切り取った子株は直射日光を避けた風通しの良い場所で、1〜2日間乾燥させてください。

④ 清潔な用土に植え付ける

十分に乾燥したら、通気性と排水性に優れた用土に子株を軽く差し込んで植えます。

直射日光を避け風通しの良い明るい日陰で管理し、水やりは土が乾かない程度に控えめに行ってください。

⑤ 株分け後の管理

発根は数週間~数か月かかります。

根が十分に定着した後は徐々に日当たりの良い場所に移動させて、通常の管理に移りましょう。

植え替え時期はいつがいい?

マミラリア カルメナエの植え替えは、春から初夏にかけての成長期が最適です。

この時期は気温が安定して株の生育が活発なため、鉢替えによる根の負担も回復しやすいです。

冬や休眠期に行うと根が弱って株を傷める可能性があるため避けましょう。

鉢の中で根が詰まっている場合や土が劣化している場合も、この時期に合わせて植え替えを行ってください。

鉢替えのやり方

  1. 鉢から株を取り出す
  2. 古い土を落とす
  3. 株を植え付ける
  4. 鉢替え後の管理

① 鉢から株を取り出す

鉢から株を土ごと慎重に取り出してください。

鉢の縁を軽く叩くと取り出しやすくなります。

② 古い土を落とす

根についた古い土を軽くほぐし、傷んでいる根や長く伸びすぎた根は3分の1程度カットしましょう。

③ 株を植え付ける

一回り大きい鉢を用意し、鉢底に軽石や鉢底ネットを敷いて水はけを確保します。

新しい用土を鉢の半分ほど入れ、株を中央に置いてから周囲を土で埋めて安定させてください。

土は軽く押さえる程度で、根を締め付けすぎないよう注意しましょう。

④ 鉢替え後の管理

植え付け後は直射日光を避け、風通しの良い明るい場所で2〜3日ほど乾燥させます。

水やりは根が安定してから少量ずつ開始し、その後通常の管理を行いましょう。

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