ビカクシダ ネザーランドの育て方

更新日 2024年12月26日

育てやすさ

初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。

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ビカクシダ ネザーランドの基本情報

植物名ネザーランド
学名Platycerium bifurcatum ‘Netherlands’
和名ビカクシダコウモリラン
英名Common staghorn fern
別名コウモリラン、スタッグホーン ファーン
原産地アフリカ、アジア、オーストラリアの熱帯地域
科名ウラボシ科
属名ビカクシダ

ビカクシダ ネザーランドは、ウラボシ科ビカクシダ属に属するシダ植物です。

特徴的な形状が鹿の角を連想させることから「スタッグホーン ファーン(鹿角シダ)」とも呼ばれています。

ネザーランドは、他のビカクシダ種と同様に鹿の角のように分岐した「胞子葉」を持っています。

ただし、他の品種と比べて葉が垂れにくく、葉先が上向きになるため、全体的に立体的で均等の取れたシルエットが特徴です。

また、葉の長さが他種よりも短く、密集するので、コンパクトな形状を維持しやすい点も大きな違いといえます。

月別栽培カレンダー

種まき

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植え付け・植え替え

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肥料

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種類と品種

ビカクシダには様々な種類や品種があり、それぞれの特性に応じた育て方があります。

特に「ネザーランド」は管理が容易で、初心者にも人気の高い品種です。

以下の表は、ビカクシダの代表的な品種を、特徴や育てやすさで比較しています。

自身のライフスタイルや栽培環境に合わせて、適した品種を選んでみてください。

ビーチャム(Platycerium veitchii)

ビーチャム(Platycerium veitchii)

シルバーグレーの色味を持ち、乾燥した環境にも強い

グランデ(Platycerium grande)

グランデ(Platycerium grande)

巨大な葉を持ち、成長すると圧倒的な存在感を誇る

ネザーランド

ネザーランド

比較的コンパクトなサイズで、葉が垂れにくい

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ビカクシダ ネザーランドの葉っぱの形

ビカクシダ ネザーランドの葉っぱの形

ビカクシダ ネザーランドの葉には大きく分けて二種類あり、ひとつは「貯水葉(シールドリーフ)」と呼ばれ、植物の根元を覆い保護する役割を持っています。

この貯水葉は成長するにつれて茶色く変色し枯れたように見えますが、栄養を保持し、植物を支える重要な役割を果たします。

もう一つは「胞子葉(フォリッジリーフ)」と呼ばれる葉で、鹿の角のように細長く、枝分かれしているのが特徴です。

ネザーランドの葉は他のビカクシダ品種よりも垂れにくく、しっかりとした質感があります。

ビカクシダ ネザーランドは花が咲く?

ビカクシダ ネザーランドはシダ植物の一種なので、花を咲かせることはありません。

これはシダ植物全般に共通する特徴で、花を咲かせる代わりに「胞子」を使って繁殖するためです。

花を楽しむことはできませんが、独特な葉の形状と存在感のあるシルエットが観賞ポイントとなり、他の観葉植物に劣らない魅力を放っています。

ビカクシダ ネザーランドの花言葉

ビカクシダ ネザーランドは、シダ植物であり、一般的な観葉植物とは異なり花を咲かせません。

そのため、ビカクシダには特定の「花言葉」は存在しません。

ビカクシダ ネザーランドの育て方

ビカクシダ ネザーランドは、熱帯地域に自生しています。

そのため、育てる際には、生育環境を整えることが欠かせません。

直射日光は避け、明るい日陰やカーテン越しの柔らかい光が当たる場所が適しています。

また、適度な温度と湿度を維持することで、健康的に成長させることができるでしょう。

水やりの頻度

ビカクシダ ネザーランドの水やりは、根腐れを防ぐためにの状態をしっかりと確認し、適切なタイミングで行うことが重要です。

季節ごとの水やりのコツや注意点を以下にまとめたので、環境に応じて調整しましょう。

生育期(春~夏)

  • が乾いたらたっぷりと水を与える

休眠期(秋~冬)

  • 水やりの頻度を減らし、1週間~10日に一度を目安に行う
  • 乾燥しやすい時期や暖房の効いた室内では葉水を行う

季節に関わらず、の表面が乾き始めたら水やりを行うのが目安となります。

葉に水をかける「葉水」は湿度を保つために定期的に行いましょう。

肥料のあげ方

ビカクシダ ネザーランドに肥料を与える際は、生育期である春から夏にかけて、月に1〜2回の頻度で液体肥料を与えると良いでしょう。

特に、シダ植物専用の肥料や観葉植物用の液体肥料が適しています。

濃すぎる肥料は植物に負担をかける可能性があるため、ラベルに記載されている指示より1/2〜1/3程度に薄めて与えるのが安全です。

秋から冬にかけては、ビカクシダが休眠期に入るため、肥料はほとんど必要ありません。

休眠期に過剰な栄養を与えると、植物にストレスを与える原因となります。

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病害虫・害虫対策

ビカクシダ ネザーランドは比較的病害虫に強い植物ですが、乾燥や過湿などの環境によって害虫や病害が発生することがあります。

代表的な害虫・病害と対策方法を以下にまとめたので、異変に気づいた際は早めの対応を心がけましょう。

カイガラムシ

  • 葉や根元に付着し、植物の栄養を奪う

アルコールを含んだ布や綿棒で拭き取るか、専用の害虫駆除剤を使用してください。

ハダニ

  • 葉の裏側に付着し、葉が変色して斑点ができる

乾燥が原因になるため、定期的な葉水で乾燥を防止し、もしも発見したらすぐに専用薬剤で駆除します。

カビ・根腐れ

  • カビが発生して茎や根が黒ずむ

湿度の適切な管理が重要。

風通しの良い場所に置いて、水のやりすぎに注意してください。

植え方

ビカクシダ ネザーランドは、鉢植えでも栽培できますが、通常の観葉植物とは異なり、水はけと通気性の良い用土(観葉植物用や軽石、パーライトを混ぜた)を使用するのがポイントです。

根が蒸れないように注意し、植え替えは5月から10月の成長期に行うのが良いでしょう。

植え替え後は十分に水を与え、風通しの良い場所に置いて管理すると、新しい環境に定着しやすくなります。

着生させる育て方

ビカクシダ ネザーランドは、自然界では木の幹や枝に着生して成長する植物です。

そのため、室内栽培でも木板やコケ玉に着床させて育てる方法が適しています。

以下は、着生させる手順と管理ポイントです。

  1. 根を湿らせる
  2. 水苔で根を包む
  3. 木板やコケ玉に固定する
  4. 釣り糸やワイヤーで固定する

着生させる際は、丁寧に作業を行いましょう。

① 根を湿らせる

根を軽く湿らせ、水苔が密着しやすくなる状態に整える

② 水苔で根を包む

根全体を水苔で包み、乾燥を防ぎながら根を保護

③ 木板やコケ玉に固定する

包んだ根を木板やコケ玉に押し付け、しっかりと密着させる

④ 釣り糸やワイヤーで固定する

植物が動かないよう、釣り糸やワイヤーで丁寧に固定します。

この際に、根や茎を傷つけないよう注意してください。

着生後の管理のポイント

着生後は、水分管理や設置場所が重要です。

以下のポイントを参考に、適切な環境を維持してください。

  • 風通しの良い明るい日陰を選ぶ
  • 直射日光は葉焼けや根の乾燥の原因になるため避ける
  • 葉水を定期的行う(乾燥しやすい時期は毎日、湿度が高い時期は週に2~3回行う)
  • 根が定着するまでの1~2か月間は水分管理を意識する

ビカクシダ ネザーランドの栽培環境

ビカクシダ ネザーランドの栽培環境

ビカクシダ ネザーランドを健康に育てるためには、光、温度、そして着生材の選び方に注意することが重要です。

直射日光を避け、カーテン越しの柔らかな光が当たる場所を選ぶと良いでしょう。

また、室温は10℃以上を維持する必要があります。

置き場所と日当たり

ビカクシダ ネザーランドは、直射日光に当たると葉焼けを起こす恐れがあるため、窓際であればカーテン越しの柔らかい光が当たる場所が理想的です。

日陰の環境でも生育は可能ですが、光が不足すると成長が遅くなったり、葉が薄くなったりすることがあります。

室内でも、植物用のLEDライトなどを活用すると光不足を補うことができるでしょう。

適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?

適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?

ビカクシダ ネザーランドの適した温度は15〜25℃です。

春~夏は生育期で成長が活発ですが、秋~冬は休眠期に入るため、温度と湿度の管理が重要になります。

寒さには弱いため、最低でも10℃以上を保ちましょう。

10℃以下になると成長が停滞し、5℃以下では枯れるリスクが高まります。

寒冷地では、ヒーターや温室を使い、室内での管理をおすすめします。

用土・着生材

ビカクシダ ネザーランドを育てる際は、鉢植えで用土を使って育てる場合と、着生材を使用する場合があります。

以下の表で、ビカクシダ ネザーランドの栽培に適した用土・着生材とその特徴をみてみましょう。

栽培方法使用する材料特徴注意点
鉢植え観葉植物用の、シダ植物用の専用用土、軽石やパーライトを混ぜた用土水はけが良く、通気性を確保できる根が蒸れないようにし、過度な水分を避ける
着生(木材やコルク板に固定)コルク板、木材、水苔通気性が良く、自然な環境に近い定期的な霧吹きで湿度を維持する
着生(苔玉)苔玉、水苔保水性と通気性に優れ、見た目も美しい湿度が高くなりすぎないように注意する

ビカクシダ ネザーランドの増やし方

ビカクシダ ネザーランドを増やす主な方法は株分けと胞子を使った繁殖です。

成長期である春から夏にかけて株分けを行うことで、新たな株を育てることができます。

株分けは、親株の健康を保ちながら新しい株を育てるシンプルで効果的な方法です。

一方、胞子繁殖は手間がかかりますが、観葉植物愛好家にとっては魅力的な挑戦となります。

株分けの時期はいつがいい?

ビカクシダ ネザーランドの株分けに最適な時期は、成長が活発になる春から初夏(4~6月)にかけてです。

この時期は新しい根が発生しやすく、株分け後もスムーズに成長を続けられます。

株分けの手順と管理方法は以下の通りです。

  1. 株全体を鉢から取り出す
  2. 根の状態を確認し、古い根や腐った部分を切り取る
  3. 株を分け、新しい鉢に植え替える

① 株全体を鉢から取り出す

② 根の状態を確認し、古い根や腐った部分を切り取る

③ 株を分け、新しい鉢に植え替える

株分け後は、直射日光を避け明るい日陰に置いてください。

しばらく水やりは控えめにし、が乾いてから与えるようにしましょう。

植え替え時期はいつがいい?

ビカクシダ ネザーランドの植え替えは、5月から10月の暖かい季節に行うのが最適です。

成長期にあたるこの時期は、新しい環境に順応しやすく、負担も少なくて済みます。

根が鉢の底からはみ出していたり、成長が停滞している場合は植え替えを検討しましょう。

古いを軽く落とし、水はけの良い用土を使用することで、根の健康を維持できます

根の状態を確認し、腐っていないかしっかりチェックすることも大切です。

鉢替えのやり方

ビカクシダ ネザーランドの鉢替えは、根の健康を保ち、植物を活性化させるために重要です。

  1. 鉢から株を取り出しを落とす
  2. 新しい鉢に用土を敷く
  3. 根を傷つけないように植え付ける

① 鉢から株を取り出し土を落とす

まず、古い鉢から優しく取り出し、根についた古いを軽く落とします。

② 新しい鉢に用土を敷く

新しい鉢に水はけの良い用土を敷きます。

鉢替えの際には株よりも少し大きめの鉢を選び、根が広がるスペースを確保することが大切です。

③ 根を傷つけないように植え付ける

根を傷つけないように植物を植え付けましょう。

最後に、たっぷり水を与えた後は、直射日光を避けた明るい日陰で管理します。

胞子で増やすやり方

ビカクシダ ネザーランドは、胞子を使って増やすことが可能です。

  1. 葉の裏の胞子を収集する
  2. 湿度を保ちやすく通気性の良い容器にまく
  3. 湿度を保って2~3週間発芽を待つ
  4. 根が育ってきたら鉢や着生材に移し替える

① 葉の裏の胞子を収集する

成熟した葉の裏に付着した茶色や黒色に変色した胞子を収集します。

② 湿度を保ちやすく通気性の良い容器にまく

③ 湿度を保って2~3週間待つ

発芽には2〜3週間程度かかるため、その間は湿度を保ち、直射日光を避けた明るい日陰に置いて育てます。

④ 根が育ってきたら鉢や着生材に移し替える

発芽後は、根がしっかりと育つまで管理し、苗が成長したら、個別の鉢や着生材に移し替えてください。

胞子繁殖は手間がかかる作業ですが、成功すれば新しいその分喜びも大きいです。


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