ゴールドクレスト ウィルマの育て方
育てやすさ
育て方の難易度は普通レベルです。
INDEX
目次
ゴールドクレスト ウィルマの基本情報
植物名 | ゴールドクレスト ウィルマ |
学名 | Cupressus macrocarpa ‘Wilma Goldcrest’ |
和名 | ゴールドクレスト ウィルマ |
英名 | Monterey cypress |
別名 | モントレーイトスギ ウィルマ |
原産地 | カリフォルニア、メキシコ |
科名 | ヒノキ科 |
属名 | イトスギ属 |
開花時期 | 5~6月頃 |
ゴールドクレスト ウィルマは、ゴールドクレストを室内観賞用にコンパクトに改良した観葉植物です。
細い葉が密集してボリュームがあり、美しい円錐形に育ちます。
高温と湿気に弱いため、基本的には風通しが良く、日差しが十分に届く室内で管理する観葉植物です。
葉の色がライムグリーンからイエローに変化する点も魅力的で、お部屋を華やかにしてくれます。
クリスマスシーズンには、ちょっとしたツリーとして楽しむのもおすすめです。
月別栽培カレンダー
植え付け・植え替え
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剪定
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肥料
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開花
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種類と品種
ゴールドクレスト ウィルマは、ゴールドクレストと同じイトスギ属に分類されます。
日本で流通しているゴールドクレストの品種は、主に以下の3種類です。
葉の色や樹高、ボリューム感にそれぞれ特徴があります。
品種 | 特徴 |
---|---|
ゴールドクレスト ノーマル | 葉は明るい緑色で、まんべんなく生える。樹高は高め。 |
ゴールドクレスト ウィルマ | 室内観賞用。葉が密集しボリュームがある。樹高は低め。 |
ゴールドクレスト オーレア | 寒い時期に葉が黄金色から白色に変化する。樹高は低め。 |
ゴールドクレスト ウィルマの葉っぱの特徴
ゴールドクレスト ウィルマの葉っぱは非常に細かい針状で、密集して生えているのが特徴です。
葉っぱの色はライムグリーンから淡いイエローに変化し、カラーリーフとしても楽しめます。
葉の爽やかなレモンの香りが魅力的で、リラックス効果も期待できるでしょう。
ゴールドクレスト ウィルマはどんな花が咲く?
ゴールドクレスト ウィルマは、青みがかったクリーム色の可愛らしい花を咲かせます。
花が咲くことは稀ですが、環境や育て方次第では、初夏の頃に見られるでしょう。
ゴールドクレスト ウィルマの花言葉
ゴールドクレスト ウィルマの花言葉は「固い友情」「真の友情」です。
ゴールドクレスト ウィルマの育て方
ゴールドクレスト ウィルマは水を吸収しやすいので、水枯れしないように適切に管理することが大切です。
また、肥料のやり方や病害虫対策なども育てる上で重要なので、ぜひ把握しておきましょう。
次から、室内での育て方を中心に、押さえておきたいポイントを解説します。
水やりの頻度
基本的に土が乾ききる前に、鉢底から水があふれ出るまでたっぷりと与えましょう。
ゴールドクレスト ウィルマは葉が密集しているため、水分をすぐに吸収します。
特に、春から秋にかけての生育期は、水枯れをおこさないように注意しましょう。
夏場は、朝晩の涼しい時間帯が水やりに適しています。
冬の休眠期は水分の吸収ペースも落ちますが、エアコンなど暖房器具による乾燥に注意が必要です。
土が乾燥していないかチェックして必要があれば水を与えるほか、葉の乾燥を防ぐために葉水も行ってみてください。
肥料のあげ方
ゴールドクレスト ウィルマに、あまり肥料を与える必要はありません。
ゆっくりと育ち、多量の栄養分を必要としないためです。
また、枝葉が育ち過ぎてスペースを確保するのが難しくなる場合もあるので、適量を守りましょう。
鉢植えの場合は生育が活発になる3月と6月の2回、効果がゆるやかに効いてくる緩効性肥料を与えます。
地植えの場合は、3月に1回、鉢植えの場合と同様に緩効性肥料を与えれば十分です。
剪定のやり方
ゴールドクレスト ウィルマの葉先が変色した場合や、内側が蒸れて傷んでしまった場合に行う剪定を解説します。
葉先が変色した時の剪定
葉先が変色してしまったら、その部分を手でつまんで取り除きます。
そのままにしておくと変色が広がるので、見つけたらこまめに行いましょう。
内側の枝葉が蒸れて傷んだ時の剪定
内側の枝葉が蒸れて傷んでしまうこともあります。
そうなると、枝元からカットするしか方法がありません。
金属製のハサミを使うと切り口が茶色くなるので、できればセラミック製のハサミを使用して取り除きましょう。
病害虫・害虫対策
ゴールドクレスト ウィルマは、基本的に室内で育成するので病害虫の発生は多くはありません。
とはいえ、病害虫が発生してしまった時のため、代表的なカイガラムシやハダニの特徴や対策を把握しておくことは大切です。
次から、ゴールドクレスト ウィルマに発生しやすい病害虫を解説します。
ハダニ
特徴:枝葉の裏に白い斑点が現れ、枯れる原因となる
対策:全体に水を散布する。大量に発生した場合は殺虫剤を散布
カイガラムシ
特徴:白い綿状のものや黒い殻に覆われたものがつき、生育の妨げになる
対策:歯ブラシでこすり落とすか、一匹ずつ取る。日光に当てる。
種まきと植え方
ゴールドクレスト ウィルマの種はほとんど流通していないため、入手自体が困難です。
そのため、種から育てるのは現実的ではありません。
鉢植えで販売されているものを購入するか、挿し木から育てていく方法が一般的です。
ゴールドクレスト ウィルマの栽培環境
ゴールドクレスト ウィルマは、高温多湿な環境を苦手としています。
寒さや暑さにもそれほど強くないため、日当たりの良い室内で管理するのがおすすめです。
置き場所と日当たり
ゴールドクレスト ウィルマは、日当たりの良い窓際に置くのが適しています。
また、蒸れやすいため、風通しの良いところに置くのが理想です。
なお、ゴールドクレスト ウィルマは室内向けの品種なので、もし屋外に置く場合は季節に応じて場所を変えましょう。
真夏は強い日差しを避け、軒下や半日陰に置きます。
梅雨や積雪が続く時期は、室内に移動させて湿気や寒さから守りましょう。
適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?
ゴールドクレスト ウィルマは0℃の寒さまで耐えられます。
ただし、ゴールドクレスト ウィルマの最適な生育温度は15~25℃です。
寒さには強いですが、0℃前後を目安とし、積雪や霜を避けられる屋内に移動させましょう。
用土
用土は、観葉植物用培養土が適切です。
ゴールドクレスト ウィルマは水分を吸収しやすいので、水はけが良く保水性のある土が適しています。
水はけの悪い土は根腐れを起こしやすいですが、水はけが良く保水性のある土は適切な水分を保持し、吸収することが可能です。
自分で配合する場合は、赤玉土と腐葉土とパーライトを6:3:1の割合にしましょう。
ゴールドクレスト ウィルマの開花時期
ゴールドクレスト ウィルマの開花時期は、初夏の頃です。
開花は稀だといわれますが、栽培環境によっては可愛いらしい花が楽しめるかもしれません。
開花時期は5〜6月
開花時期は5~6月です。
一般的にゴールドクレスト ウィルマは葉を楽しむ観葉植物ですが、花が咲くと、クリーム色の小さな花と淡いグリーンの葉のコントラストが素敵です。
ゴールドクレスト ウィルマの花が咲かない原因は?
ゴールドクレスト ウィルマは、そもそも葉が成長するためにエネルギーを使うため、花が咲くまでの条件が整うことは稀です。
そのため、花を咲かせることは非常に難易度が高く、花が咲くことを期待しない方がいいでしょう。
ゴールドクレスト ウィルマの増やし方
ゴールドクレスト ウィルマは、挿し木で増やすことが可能です。
ここでは挿し木での増やし方や剪定の時期を説明します。
剪定の時期はいつがいい?
剪定に最適な時期は、4~5月または9~10月です。
ゴールドクレスト ウィルマは枝葉が密集しやすいため、病害虫を防ぐ意味でも最低年1回は剪定を行いましょう。
剪定方法には次の3つの方法があります。
- 樹形を整える(アウトラインに沿って全体的に葉先を1㎝ほどカットする)
- 風通しを良くする(内側の不要な枝葉をカットしてボリュームをおさえる)
- 高さを調整する(茎の頂点を希望の高さでカットする)
上記3つの方法のうち「高さを調整する」ための剪定は、ゴールドクレスト ウィルマの樹高を大きくしたくない場合にのみ行います。
なお、ゴールドクレスト ウィルマは暑さに弱いので、夏の大がかりな剪定は避けましょう。
挿し木のやり方
挿し木は、穏やかな気候で生育期でもある4~6月の暖かい時期に行います。
ゴールドクレスト ウィルマは、挿し木をしても発根しにくいと言われます。
そのため、挿し木に使う挿し穂は、10cm以上のものを多めに準備しておきましょう。
- 挿し穂は、土に挿す部分の枝葉を取り除く
- 挿し穂を約2~3時間水に浸ける
- 新しい土を園芸ポットに入れ、十分に湿らせておく
- 園芸ポットの土に割りばしで穴を開ける
- 挿し穂の先に発根促進剤をつけて穴に挿し、土を寄せる
植え付け後1~2か月は明るい日陰に置いて、水枯れしないように注意しておきましょう。
発根が確認できたら日向に移し、日光にも慣れたらひと回り大きな鉢に植え替えます。
植え替え時期はいつがいい?
植え替えの時期は、気温の影響を受けにくく根も成長しやすい、3~4月または10月が適しています。
鉢底から根がはみ出している時が、植え替えのサインです。
ひと回り大きな鉢に植え替えましょう。
鉢替えのやり方
ゴールドクレスト ウィルマの鉢替えの手順は、次の通りです。
- 元の鉢から取り出す
- ひと回り大きな鉢に水はけの良い培養土を入れる
- ゴールドクレスト ウィルマの株を中央に据え付ける
- 鉢と株の間に土を入れ、割りばしで挿しながらすき間を埋めていく
- 植え付けが終わったら、鉢底からあふれ出るくらいたっぷりと水をあげる
鉢替えの際は、根をあまり触らないようにしてください。
ゴールドクレスト ウィルマの根は弱いため、根に少しでも傷がつくと成長しづらくなってしまうためです。
鉢から取り出す時は、葉の向きにそって片手で掴んで5cmほど持ち上げ、鉢の縁を下向きにポンッとたたくと簡単に取り出せます。