オリーブの育て方|成長速度は早い?
公開日 2024年08月20日
更新日 2025年12月05日
育てやすさ
初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。
監修者情報
覚張大季
植物と人との関わりに魅了され、日本各地の植物農園を見て回る。HanaPrimeの植物部門の立ち上げ後はオフィスや商業施設、個人宅など、幅広いシーンのグリーンコーディネートを数多く担当。植物の生態や特性を深く掘り下げ、それぞれの空間やライフスタイルに適したグリーン空間デザインを提案することが得意。観葉植物の世界に情熱を注ぎ、植物の価値を最大化することを使命としている。
INDEX
目次
オリーブの育て方
観葉植物 オリーブの木
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オリーブの木は、比較的成長速度が早い観葉植物です。
水やりや日当たりなどの基本の管理を整えることで、健康で美しいオリーブへ育てられるでしょう。
なお、種からの発芽率が低いため、苗木から育てるのが一般的です。
今回の記事では、オリーブ ルッカを例にしてオリーブの育て方を紹介します。
オリーブの成長速度
特に、オリーブ ルッカは成長速度が早く、1年で数十cmも伸びます。
さらに、地植えにすると、鉢植えの数倍成長が早くなるので、実をつけさせるよりも樹木を大きく成長させたい場合は、庭に植えてシンボルツリーにしましょう。
なお、オリーブの木の成長速度は、土地の気候、土壌の質、日当たりなどの要素に影響されます。
オリーブの水やりの頻度
オリーブの水やりの頻度は、地植えと鉢植えにより変わります。
地植えの場合
植えつけ直後にたっぷりと水を与え、根が張った後はほとんど水やりの必要はありません。
鉢植えの場合
- 春秋:3~7日に1回
- 夏:2〜3日に1回
- 冬:7〜10日に1回
上記は目安のため、2~3センチ土を掘って乾いていたらすぐに水やりをしましょう。
オリーブの置き場所と日当たり

オリーブは直射日光下でも問題ないほど日当たりを好みます。
地植えの場合は、冬でも日の当たる南向きが望ましいでしょう。
家の外観を整え目隠し効果にもなるので、シンボルツリーとしても人気があります。
オリーブを室内で育てる場合は、廊下など薄暗い所は避け、日中最低でも6時間以上日が当たる場所に置きましょう。
室内では特に湿気に注意し、風通しの良い場所に置いてください。
適切な温度|オリーブはどれくらいの寒さまで耐えられる?
| 季節 | 夏 | 冬 |
|---|---|---|
| 適温 | 14~16℃ | 14~16℃ |
オリーブの適温は、夏冬ともに14~16℃が育成に理想的な温度です。
暑さに強く夏でも問題なく育ちますが、35℃を超えると光合成に影響が出始め、葉焼けの原因にもなるので対策をするといいでしょう。
ただし、オリーブは湿気に弱く夏場は茂った葉で蒸れることがあるので、適度な剪定をして葉の風通しを良くすることが大切です。
耐寒性もありますが、寒さの厳しい地域で育てる場合は地植えではなく鉢植えにして、冬場は必ず室内に移動させてください。
また、オリーブが花芽をつけるためには、10℃以下の気温に10日以上当てる必要があります。
剪定の時期はいつがいい?
成長速度が早いオリーブの木には、定期的な剪定が必要です。
オリーブ の剪定には「強剪定」と「弱剪定」があります。
強剪定
「強剪定」は2~3月の活動前の枝を切り、大きく樹形を整えるためにします。
栄養が分散されて成長すると自立できない細い枝になってしまうため、太い枝を残す剪定を繰り返し、幹を太くする必要があるからです。
弱剪定
「弱剪定」は密集する枝を取り除き、日当たりと風通しを良くするために時期を問わずに行います。
具体的には以下のような枝です。
- 1本から複数生えている枝
- 株の根元に生えた枝
- 重なって混みあっている枝
- 1本から平行に何本も生えている枝
- 内向きや下向きに生えている枝
根元を残さず思い切って切るのが剪定のコツです。
なお、実をつけたい場合は3~4月の剪定はやめましょう。
また、購入してから2年ほどは一切剪定をせずに葉を茂らせると、光合成でしっかり根を成長させられます。
オリーブの実がつかない原因は?1本でも実は成るの?

オリーブに実がつかない場合、以下のような原因があげられます。
- 土が乾燥して水切れしている
- 剪定で新しい枝を切ってしまった
- 肥料不足
- 開花時期に雨が続いた
- 成木していない(一般的に挿し木は5年以上、種からは15年以上必要)
オリーブの中でも、オリーブ ルッカは1本でも実が成る品種です。
オリーブは自家結実性がない種類が多く、異なる品種の花粉がないと実が成りませんが、オリーブ ルッカは自家結実性があるため、適切な育て方をすれば1本で実をつけることができます。
しかし、異なる品種で受粉させたほうが実の付きが良くなるため、なかなか実が成らない場合は他品種のオリーブも一緒に育てるといいでしょう。
オリーブに肥料は必要?
オリーブに肥料を与える最適な時期は、3月、6月、10月の年3回です。
肥料は植物の成長に合わせて与えることで効果を発揮します。
成長が始まり花芽が動き出す3月、日差しを浴びて活発になる6月、収穫後成長が止まる10月のタイミングで与えましょう。
植え替え時期はいつがいい?
オリーブの植え替えは、一般的に1〜2年に1回、3〜4月の春先に行うのがいいでしょう。
この時期はオリーブが休眠から目覚め始める頃で負担が少なく済みます。
次のような状態が見られると、植え替えのタイミングです。
- 根詰まり
- 鉢底や表土から根が出ている
- 水やり後に土へ染み込みにくい
- 葉の落ちる頻度が増えた
- 葉に元気がない
- 鉢が小さく不安定
オリーブの土(用土)
オリーブは加湿を嫌うので水はけが良い石灰質の土壌が必要です。
また、弱アルカリ性の土を好みますが日本の土壌は酸性が多いため、pH7~8に調節する必要があります。
自分で作らなくても、園芸店ではオリーブ用の土が販売されているので利用するといいでしょう。
植え方|鉢植えの場合

- 少し大きめの鉢を選ぶ
- 弱アルカリ性の土を入れる
- 鉢に苗を植える
① 少し大きめの鉢を選ぶ
苗のサイズに対して、少し大きめの鉢を用意します。
② 弱アルカリ性の土を入れる
水はけをよくするため鉢底石を敷き、弱アルカリ性の土を入れます。
③ 鉢に苗を植える
苗の根をほぐして、幹が真っすぐになるよう調整して植えます。
植え付けたらたっぷり水をやりましょう。
風が強い地域の屋外で育てる場合は、支柱で支えると安定します。
鉢替えのやり方
オリーブの木は成長速度が早いため、鉢植えで育てている場合、一回り大きな鉢に植え替えることが必要です。
窮屈な鉢植えのままだと根が詰まって水はけが悪くなり、養分や酸素の吸収ができなくなります。
- 古い鉢からオリーブを取り出す
- 根をほぐして整理する
- 新しい鉢の準備をする
- 新しい土に植える
① 古い鉢からオリーブを取り出す
古い鉢からオリーブを、根を傷つけないように慎重に取り出します。
② 根をほぐして整理する
取り出したオリーブの根をほぐして古い土を落とし、傷んだ根があれば取り除きます。
③ 新しい鉢の準備をする
新しい鉢の底に鉢底石を敷き、その上からオリーブ用の土を入れます。
④ 新しい土に植える
オリーブを新しい鉢に入れて根を広げ、土をかけます。
その際、鉢の縁ギリギリまで土をいれるのではなく、数センチ程度のウォータースペースを残しておきましょう。
植え付け直後は水をたっぷり与え、直射日光が当たらない明るめの日陰で管理します。
肥料は1~2週間は控えて、その後から与えてください。
植え方|地植えの場合

オリーブの苗木の植え方を地植えと鉢植えに分けて解説します。
- オリーブの生育に適した場所を選ぶ
- 植え付ける1週間前には土壌を弱アルカリ性にしておく
- 苗の2~3倍程度の大きめの穴を掘り植える
①オリーブの生育に適した場所を選ぶ
水はけのいい日当たりのいい場所を選びましょう。
品種によっては10m近くまで成長するので、スペースは広めにとっておくと安心です。
② 土壌を弱アルカリ性にしておく
植え付ける1週間前には土壌を弱アルカリ性にしておく必要があります。
植える場所だけでなく、半径1メートル程度にオリーブ用の改良用土を混ぜ込んでおきましょう。
③ 大き目の穴を掘って植える
苗の2~3倍程度の大きめの穴を掘り植えます。
苗の大きさによっては、幹がぐらつかないように支柱を立ててあげましょう。
植え付けができたら、水をたっぷりあげて完成です。
オリーブの基本情報
観葉植物 オリーブの木
観葉植物 オリーブの木 (創樹)をお祝いやプレゼント用に無料の立て札・メッセージカードをつけて全国にお届けします。インテリアや風水にも注目されている観葉植物を、プレゼント、ご自宅用などの用途に合わせてお選びください。
詳しく見る
| 植物名 | オリーブ |
| 学名 | olive |
| 和名 | オリーブ |
| 英名 | Olive |
| 別名 | オリバ、オレイフ |
| 原産地 | アメリカ合衆国、イタリア、スペインなど |
| 科名 | モクセイ科 |
| 属名 | オリーブ属 |
| 開花時期 | 5~6月 |
オリーブはモクセイ科の常緑樹で、日本では香川県の小豆島で多く栽培されています。
寒さや病気に耐性があって育てやすく、シンボルツリーとしても人気です。
自家結実性があり高い確率で結実するため、1本の木で実をつけることができます。
日本で多く栽培されているのはオリーブ ルッカと呼ばれる品種で、日光を好み屋外でも育てやすく、成長速度が早いのが特徴です。
月別栽培カレンダー
種まき
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植え付け・植え替え
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肥料
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開花
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オリーブはどんな花が咲く?

オリーブは、初夏にキンモクセイに似た形の白い小花を咲かせます。
モクセイ科のオリーブは、小さな花が房状に咲くのが特徴で、白い花びらが4枚、中央に黄色い雄しべが2つと雌しべが1つという形状です。
開花期間は約1週間と短く、樹齢が若いうちは花をつけず、5年以上の樹齢になると花芽がつき始めます。
オリーブの葉っぱの形
オリーブの葉は品種により色や形にバリエーションがあります。
オリーブ ルッカの葉は、広く大きな形をしていてねじれがあるのが特徴です。
表は光沢がある緑色で、裏面は鱗状毛と呼ばれる毛に覆われているため銀色に見えます。
オリーブの花言葉
オリーブの花言葉は「平和」「知恵」「安らぎ」「勝利」です。
オリーブの病害虫・害虫対策
オリーブの葉には、虫よけ効果がある「オレウロペイン」が豊富に含まれています。
この成分があるためオリーブは害虫に強いとされていますが、いくつかの種類には効果がなく対策が必要です。
オリーブに多い病害虫と対策を紹介します。
オリーブアナアキゾウムシ
特徴:樹皮や幹内部の食害し、枝葉が枯れる。
対策:空いた穴に薬剤の散布・剪定をして風通しを良くする。根元の落ち葉や雑草を除去。
ハマキムシ
特徴:新芽や実の食害し、葉を丸められ巣にされる。
対策:変色した葉の剪定と薬剤の散布。
コガネムシ
特徴:葉の変色や萎れ。卵を産み付けられ、根が食害される。
対策:被害を発見したらすぐに新しい土へ植え替える。薬剤の散布。
オリーブの開花時期

オリーブの開花時期は春から初夏にかけてです。
オリーブといえば、美しいシルバーリーフやオイルを生み出す果実が注目されますが、キンモクセイに似たかわいい花も楽しめます。
開花時期は5~6月
一般的に5~6月にかけて、白い房状の小さな花が開花します。
約1週間と短い開花期間ですぐに散ってしまうため、自宅でオリーブを育てていなければ、目にすることは少ない花でしょう。
オリーブの花が咲かない原因は?
オリーブの花が咲かない場合、以下のような原因が考えられます。
- 樹齢が若い(5年未満)
- 寒さが足りない
- 水やり不足
- 肥料不足か合っていない
- 剪定のし過ぎ
- 病害虫の影響
- 日照不足
- 雨が続いた
特に剪定は初心者には判断が難しいので、慣れるまで3~4月は何もしないという選択もあります。
開花するかどうかは樹齢にもよるので、花が咲かないことにがっかりせず翌年に期待して待ちましょう。
