サンスベリア ボンセレンシスの育て方

育てやすさ

育て方の難易度は普通レベルです。

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特徴

植物名サンスベリア ボンセレンシス
学名Sansevieria boncellensis
和名千歳蘭(サンスベリア)
英名Snake plant
別名虎の尾(とらのお)
原産地南アフリカや東南アジアの乾燥地帯
科名リュウゼツラン科/キジカクシ科
属名サンスベリア属
開花時期5月~9月(ただし花を咲かせるのは稀)

サンスベリアとは別名、虎の尾と呼ばれるリュウゼツラン科/キジカクシ科の植物です。

定番のインテリアプランツとしてよく売られている品種で、「空気清浄効果が高い」「マイナスイオンを発する」というメリットでも注目されています。

名前こそ知らずとも、カフェや商業施設などの店先で目にしたことがあるという人も多いでしょう。

サンスベリア属に分類される植物は70種類ほどあり、サンスベリア ボンセレンシスはその一種です。

太く、扇形に伸びる葉姿は個性的で、同じ品種でも、個体によって色や形が大きく異なるという魅力があります。

月別栽培カレンダー

植え付け・植え替え

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種類と品種

サンスベリア ボンセレンシスとは、70種類ほどの品種が存在するサンスベリアの一種です。

サンスベリア属は同じ品種でも色や形に個体差が出やすく、変種も多く存在するため見分けが難しいといわれています。

多くのサンスベリア 属に共通する特徴は、以下のとおりです。

  • 見た目:茎がない(地下茎)
  • 葉の厚み:分厚い
  • 葉の硬さ:硬い
  • 葉の模様:縞状の模様
  • 耐乾性:乾燥に強い
  • 耐寒性:寒さに弱い

あわせて、サンスベリアの代表的な品種をいくつか紹介します。

店頭やネット通販などでサンスベリアを購入する際、品種を見極めるポイントとして参考にしてください。

品種特徴
サンスベリア ローレンティサンスベリアの中でも最もポピュラー大きな葉は海藻のように波打ち、ふちは黄緑色、全体に黄みがかかっている
サンスベリア ゼラニカローレンティに似ているが、葉は、濃い緑と白で縞模様がより鮮明形も笹の葉のように真っすぐ
サンスベリア ファーンウッド葉が棒状かつ細長く、放射線状に広がって伸びる真っすぐ伸びていくため、よりシャープな印象が強い
サンスベリア シルバーニンフ葉は平べったく細長いファーンウッドのように放射線状に伸びるが、少し反るような存在感ある樹形
サンスベリア マッソニアーナ横幅の広い大きな葉が1枚〜3枚しかつかない珍しい品種愛らしい見た目とその希少性から園芸家の間でも人気
サンスベリア ボンセレンシス棒状の葉が扇子を広げたように伸びるコンパクトに育つものも多く、飾る場所を選ばない
サンスベリア キリンドリカはじめはボンセレンシスと同様、扇形に葉が伸びるが、成長すると細長い円筒状の葉が上に向かって真っすぐ伸びる
サンスベリア スタッキー先端が丸い円筒状の太い葉が特徴キリンドリカよりも太く育ち、その形から変種として「オバケ」と呼ばれることも
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サンスベリア ボンセレンシスの葉っぱの特徴

サンスベリア ボンセレンシスの葉は、珍しい中身の詰まった円筒形であり扇型に伸びるという特徴的な形をしています。

サンスベリア属の植物の葉は、多肉植物と同じかそれ以上に分厚く、簡単に傷つくことはありません。

保水力に優れるため、水やりはさほど必要ないと言われるのも頷けます。

さらに、サンスベリア ボンセレンシスは葉の形だけではなく、生え方も個性的です。

古い葉の間をかき分けるようにして新しい葉が出てくるため、大きく育っても四方に葉が伸びることはありません。

噴水のような、こんもりとした愛らしい特殊な形にはファンも多く、インテリアプランツとして高い人気を集めています。

サンスベリア ボンセレンシスの花の形

サンスベリア ボンセレンシスの花は白色で、花芽は葉が折り重なった部分から一本だけ伸び、つぼみの時は筆のような形です。

開花時は花芽が等間隔に伸び、節ごとに小さな花を咲かせます。

サンスベリア ボンセレンシスの花言葉

サンスベリア ボンセレンシスそのものに花言葉はありません。

ただ、サンスベリアには「永久」や「不滅」といった花言葉がつけられています

サンスベリア ボンセレンシスの育て方

サンスベリア ボンセレンシスを上手く育てるコツは、水のやりすぎに注意することです。

サンスベリア属の植物には、乾燥に強いという特性がありますが、逆に言えば、湿気に弱くもあります

サンスベリア ボンセレンシスの育て方で、よくある失敗は水を与え続けたことによって起こる根腐れなので、頻繁な水やりだけは絶対に避けてください。

水やりの頻度

サンスベリア ボンセレンシスの水やり頻度は、生育期と休眠期によって異なります。

  • 生育期(春~秋):土が渇いてから数日後にやる
  • 休眠期(秋、冬):水やりはしない。やっても1ヶ月に1回程度

一般的な観葉植物と同様、サンスベリア ボンセレンシスの生育期は春から秋で、水やり時は水をたっぷりと与えます。

観葉植物に推奨される葉水も、サンスベリア ボンセレンシスに関してはさほど必要ではありません

埃などが積もらないよう、定期的に葉の表面を乾いた布で拭いてあげましょう。

そして、肝心の水やりは、生育環境に合わせた頻度で行うと根腐れを未然に防げます。

見極める方法としておすすめしたいのは、土が乾いているかどうかを簡単にチェックするやりです。

水やり直後の鉢を手で持ち、だいたいの重さを覚えておきましょう。

こうすることで、簡単に鉢の中の土が湿っているか乾いているかの判断ができ、水のやり過ぎを防げます。

休眠期は水やりの必要なし

また、気温が10℃を下回る秋以降は、サンスベリア ボンセレンシスの休眠期です。

休眠期に入ったサンスベリア ボンセレンシスは活動を停止しているため、水やりをしても根が水を吸い上げることはありません。

つまり、鉢の中にいつまでも水分が溜まって根腐れを引き起こしてしまいます。

サンスベリア ボンセレンシスは、冬の間は水をやらない、やっても月1回やるかやらないかの頻度にとどめましょう。

肥料のあげ方

サンスベリア ボンセレンシスの肥料は、春〜秋の生育期に与えましょう。

サンスベリア属の植物は基本的に、肥料を与えずとも元気に育ちます。

また、肥料を与えたからといって伸びるスピードが速くなることはありません。

肥料はあくまでも葉をより太く丈夫に育てるために与えます。

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葉の伸びすぎに注意|原因と対処法

サンスベリア ボンセレンシスの葉が伸びすぎる場合、対策として生育環境を見直してください

サンスベリア属に分類される植物の、葉が伸びすぎてしまう主な原因とその対策についてまとめると以下のとおりになります。

原因対処法
生育環境が良く、成長が促進されている置き場所を変える、伸びすぎた葉で葉挿しをする
生育環境が悪く、徒長してしまっている置き場所を変える

サンスベリア属の植物は、日差しや湿度など条件が揃うことで、成長スピードが促進されます。

伸びすぎた葉は適宜、株元に近いところでカットしてあげましょう。

剪定して不要になった葉は、乾燥させれば葉挿しにも使えます。

生育環境の良さゆえにサンスベリア ボンセレンシスが伸びすぎる場合は、水やり頻度を下げ、成長を抑制するよう置き場所を見直してください。

また、日光不足による徒長(とちょう)も葉が伸びすぎる原因の一つです。

徒長とは、日差しを求めた植物が、明かりの感じられる方向へ茎や葉を伸ばす生理現象を意味します。

必要な光量さえ確保してあげられれば、すぐにでも対処できるでしょう。

病害虫・害虫対策

サンスベリア ボンセレンシスは、主に病気や虫の心配がない植物です。

多くの植物は、乾燥状態が続くとハダニやカイガラムシなどの害虫がつきやすくなります。

しかし、サンスベリア ボンセレンシスは葉っぱが硬く、吸汁性の虫を寄せ付けないため、葉水をする必要もありません。

また、かかりやすい病気というものもなく、手間なしで元気に育ってくれます。

基本的に調子が悪くなったら葉焼けや日光不足、水のやり過ぎを疑ってください。

種まきと植え方

サンスベリア ボンセレンシスは、子株(こかぶ)を出す植物のため、種まきはしません。

観葉植物として鉢に植え付ける場合、植え方は、地下茎と葉の境目がちょうど鉢の高さに来るよう深さを調整して植え付けてあげるとよいでしょう。

サンスベリア ボンセレンシスは、新しい葉が古い葉を押し広げるようにして出てくるため、扇状に広がって伸びていきます。

成長しても葉が土に埋もれないようにすることは、見た目に美しく、サンスベリア ボンセレンシスにとっても心地よい植え付け方と言えるでしょう。

また、植え付ける位置が浅いと、地下茎が露出してしまいます。

見た目も不格好なので、土を足してあげてください。

サンスベリア ボンセレンシスの栽培環境

サンスベリア ボンセレンシスにとってベストな栽培環境は、風通しがよく柔らかな日差しが入る部屋です。

乾燥を好む性質や原産地の気候を考えると、おのずと最適な栽培環境が見えてきます。

置き場所と日当たり

サンスベリア ボンセレンシスにおすすめの置き場所は、柔らかな光が入る風通しのいい場所です。

つまり、具体的には東や北に位置する部屋の窓辺になります。

直射日光がずっとあたるような場所では葉焼けを起こしてしまう可能性があり、湿気の多い場所は、サンスベリア ボンセレンシスがもっとも苦手とする環境です。

どうしても置きたい場所の環境が悪い場合は、以下のような対策をとるとよいでしょう。

  • サーキュレーターを回す
  • 窓ガラスに遮熱フィルムを張る
  • 遮光カーテンごしに置く

適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?

サンスベリア ボンセレンシスが快適に過ごせる適切な気温は、20℃〜25℃です。

サンスベリア属の植物は寒さに弱く、サンスベリア ボンセレンシスも例外ではありません。

気温が10℃を下回るような場所には決して置かないでください。

気温10℃がどのくらいかというと、服装にすればアウターを羽織り、ニットを着こむほどの寒さです。

つまり、長袖を着始めた頃はもうサンスベリア ボンセレンシスにとって寒い気温となっています。

株に元気がないなど少しでも異変を感じた場合は、置き場所を変えて様子を見てあげましょう。

用土

サンスベリア ボンセレンシスに適した用土を手軽に用意するなら、サンスベリア属全般に使えるブレンドされた土がおすすめです。

乾燥を好むサンスベリア属にぴったりの用土は、とにかく水はけが良いことが条件になります。

赤玉土や鹿沼土など、排水性に優れた土を多く含む土を選んであげましょう。

ホームセンターや園芸店などには、サンスベリア属専用の土が売られています。

また、同じ排水性に優れた特徴を持つ多肉植物用の土も用土として利用可能です。

サンスベリア ボンセレンシスの開花時期

サンスベリア ボンセレンシスは、ごく稀に開花することがあります

花を咲かせるということは、それだけサンスベリア ボンセレンシスの状態が良いということです。

開花時期や花を咲かせた後のケア方法についてまとめるので、元気よく育てるためのヒントとして参考にしてください。

開花時期は春から夏にかけて

サンスベリア ボンセレンシスの開花時期は、春から夏と言われており、具体的には5月〜9月です。

基本的に生育期にあたる気温の高い時期に花が咲きます

ただし、屋内で常に25℃以上の温度が保たれた空間では、稀に冬であっても花を咲かせる場合があるようです。

サンスベリア ボンセレンシスの開花は珍しい

子株で子孫を増やすタイプの植物はあまり花をつけません。

サンスベリア ボンセレンシスも例外ではなく、開花は珍しいとされています。

どうしても花を咲かせたい場合は、生育期にしっかりと栄養を与えておくのがおすすめです

置き場所や湿度などを調整すれば、花を咲かせてくれるでしょう。

開花後の花芽は切っておく

また、開花後の花芽はすみやかに切っておくことで、株の良い状態が保てます。

花芽は手で引きちぎるのではなく、なるべく根元の方からハサミでカットしてください。

花芽をカットしたら、肥料も忘れずにやっておくことで、花を咲かせた株のケアになります。

サンスベリア ボンセレンシスの増やし方

サンスベリア ボンセレンシスは子株を出すため、増やし方は株分けや葉挿しになります。

なるべく植物に負担をかけない時期に行うと、株に不必要なダメージを与えません。

具体的な時期ややり方について解説します。

剪定・株分けの時期はいつがいい?

サンスベリア ボンセレンシスの剪定・株分けの時期は生育期にあたる春〜夏に行います。

暑さのピークとなる、7月中ごろ~お盆までのタイミングは避けた方が無難です。

具体的には、4月〜7月上旬または9月中に行いましょう。

葉挿しのやり方

サンスベリア ボンセレンシスの葉挿しは以下の手順で行います。

  1. 葉をカットする(折れてしまった葉でも可)
  2. 切り口を綺麗に整える
  3. 2~3日程度、日陰で切り口を乾燥させる
  4. 水はけのよい土に、葉が傾かないように植える

切り口を整える際は、ハサミでも構いませんが切れ味の良い刃物を使ってください

手頃なツールとしては替え刃がしやすいカッターがおすすめです。

水挿しのやり方

サンスベリア ボンセレンシスは水挿しもできます。

方法も簡単で、葉挿しと同じように切り口を乾燥させて水に浸けるだけで完成です。

水挿しを成功させるポイントは、サンスベリア ボンセレンシスにとって水分過多になりすぎないよう置き場所を工夫することにあります。

水挿しは常に根が水に浸かっているため、湿気に弱いサンスベリアにとってはあまり好ましくない生育方法です。

サンスベリア ボンセレンシスの生育が盛んになる春〜夏行うか、もしくは似た環境を再現できれば、水挿しによって根腐れを起こす可能性は低くなります。

気温が低く、日差しが入らない部屋で水挿しをすると途端に枯れてしまうので注意しましょう。

植え替え時期はいつがいい?

サンスベリア ボンセレンシスの植え替えは、剪定・株分けと同様、4月〜7月上旬または9月中に行います。

休眠期にあたる冬の間は活動を休止するため、根は伸びづらく、植え替えても土に根をはりません。

また、水をやっても吸収されづらく、植え替えた後の株が元気に育つ可能性は極めて低いと言えます。

冬の間の植え替えは厳禁です。

鉢替えのやり方

サンスベリア ボンセレンシスは成長に応じて適宜、鉢替えを行っていきます。

鉢替えの際は、根を傷つけないよう土が乾燥した状態で作業するようにしましょう。

鉢替えのポイント

植え付けた後は割り箸のような細い棒を使い、土の表面をならしていきます。

やり方は、植物を中心に円を描くように周囲をまんべんなく刺していくだけです。

浅く刺すだけではなく、棒の先が根の先端に到達するほどの深さでもしっかり刺しましょう。

根と根の隙間に土が入り込み、より早く根が張ります。

根は、植物が水分や栄養を吸収するために必要不可欠な存在です。

とくに、サンスベリア ボンセレンシスは葉が丈夫で肉厚なため、上から土を被せるだけだと株が倒れてしまうこともあります。

根の定着を促すよう気を付けてあげれば、鉢替えの失敗は未然に防げるでしょう


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