アロカシア ジャックリン(ジャクリン)の育て方

更新日 2025年11月26日

育てやすさ

こまめに植物を管理する必要があるので、まめな人におすすめです。

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監修者情報

株式会社HanaPrime|植物アドバイザー

覚張大季

覚張大季

植物と人との関わりに魅了され、日本各地の植物農園を見て回る。HanaPrimeの植物部門の立ち上げ後はオフィスや商業施設、個人宅など、幅広いシーンのグリーンコーディネートを数多く担当。植物の生態や特性を深く掘り下げ、それぞれの空間やライフスタイルに適したグリーン空間デザインを提案することが得意。観葉植物の世界に情熱を注ぎ、植物の価値を最大化することを使命としている。

アロカシア ジャックリン(ジャクリン)の育て方

アロカシア ジャックリンの育て方

アロカシア ジャックリンは、高温多湿で半日陰を好む観葉植物で、年間を通して鑑賞できる常緑多年草です。

葉の美しさを楽しむ植物のため、定期的に葉水を与えたり葉の状態をチェックしたりして、基本的な温度管理を行えば、比較的手間がかかりません。

アロカシア ジャックリンの水やり頻度

春~秋鉢底から流れるくらいたっぷり、水を切らさないように注意する
晩秋~冬土の表面が乾かないようにする

アロカシア ジャックリンは乾燥が苦手な植物なので、特に夏場は水を切らさないようします。

一方、晩秋になり気温が20℃以下の時期になったら、少し水やりを控えてください。

また、葉が乾燥すると傷んでしまうため、定期的に葉水を行うのが効果的です

アロカシア ジャックリンの置き場所と日当たり

アロカシア ジャックリンの置き場所と日当たり
  • 直射日光を避けた、風通しのよい明るい半日陰
  • エアコンの風が直接当たらない場所

アロカシア ジャックリンは耐陰性がある植物ですが、日当たりが悪すぎると日光を求めて徒長してしまうので、ある程度の明るさが必要です。

ただし、強い日差しは葉焼けの原因になるため、レースのカーテン越しや遮光ネットを利用して調節してください。

アロカシア ジャックリンは葉焼けしやすい

アロカシア ジャックリンは葉焼けしやすい

アロカシア ジャックリンは葉焼けしやすいので注意が必要です。

育成ライトは40㎝以上の離して設置しましょう

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アロカシア ジャックリンはどれくらいの寒さまで耐えられる?|適切な温度

  • 耐寒温度:15℃

アロカシア ジャックリンは熱帯地方が原産のため暑さに強く、寒さには弱い植物です。

特に冬の期間は、室内であっても冷気が入りやすい窓際や玄関などは避けてください。

また、乾燥しすぎると葉が黄色くなることがあるので、温度だけはなく湿度も気を付けましょう。

アロカシア ジャックリンの用土

アロカシア ジャックリンの用土

アロカシア ジャックリンは、保水性がありながら水はけの良い土を好みます。

市販の観葉植物用の培養土を使うと手軽で、排水性や通気性にもすぐれており安心です。

自分で配合する場合は、赤玉土6:腐葉土3:川砂1の割合が適しています。

アロカシア ジャックリンにあげる肥料の頻度は?

時期5~9月
置き肥2か月に1回、緩効性肥料を
即効性肥料10日に1回、液体肥料を与える

アロカシア ジャックリンは基本的に肥料がなくても丈夫に育ちますが、成長を促進させたい場合は5~9月の間に肥料を施します。

ただし、成長期以外の期間は、肥料焼けを防ぐために肥料が残らないように注意してください。

アロカシア ジャックリンの基本情報

アロカシア ジャックリンの基本情報
植物名アロカシア ジャックリン
学名Alocasia tandurusa
和名アロカシア ジャックリン
英名Alocasia Jacklyn
別名アロカシア タンドゥルサ(鹿の角)
原産地熱帯アジア、オーストラリア
科名サトイモ科
属名アロカシア属
開花時期6~8月

アロカシア ジャックリンは、アロカシア属の中でも流通量が少なく、観葉植物愛好家の間で人気の高い希少品種です。

学名はインドネシア語で「鹿の角」を意味し、その名の通り鹿の角を思わせる独特な葉の形が特徴で、強い個性と存在感があります。

一年を通して美しい葉を楽しめるため、インテリアに取り入れると空間をよりスタイリッシュに演出してくれるでしょう。

見た目の印象に反して育てやすく、直射日光を避けた明るい場所や適切な温度管理といった基本を守れば、初心者でも安心して育てられる観葉植物です。

月別栽培カレンダー

植え付け・植え替え

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種類と品種

アロカシア ジャックリンは、熱帯アジアを中心に世界におよそ65種類あるアロカシア属のひとつです。

アロカシア ジャックリン以外にも、エキゾチックな雰囲気を持つ個性的な品種が多くあります。

中でも人気の高いものをいくつか紹介します。

アロカシア アオドラクワズイモと呼ばれ、里芋のような大きな葉と太い茎が特徴的
アロカシア アマゾニカ濃い緑色の光沢がある葉に、はっきりと白い葉脈が入る人気品種
アマゾニア バンビーノアマゾニカをコンパクトに改良した品種で、葉の大きさが5~15cmと小さくかわいらしい

葉の特徴や大きさに違いはあれど、暑さに強く耐陰性はあるものの、寒さや乾燥に弱いという共通の性質を持っています。

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アロカシア ジャックリンの葉っぱの特徴

アロカシア ジャックリンの葉っぱの特徴

アロカシア ジャックリンの葉は、「鹿の角」や「矢じり」に例えられる切れ込みの入った形が最大の特徴です。

一般的な品種よりも細長く、表面に微細な産毛が生えているため、独特の質感と立体感を楽しめます。

さらに、深い緑色の葉脈がくっきりと浮かび上がり、まるでエンボス加工を施したような凹凸が、葉姿をより個性的に際立たせています。

葉は最大70cmほどに成長することもあり、力強さが魅力的です。

アロカシア ジャックリンはどんな花が咲く?

アロカシア ジャックリンの花は白や淡いクリーム色で、花びらのような仏炎苞に包まれた肉穂花序として咲きます。

肉穂花序とは、花軸に小さな花が多数密生する咲き方で、サトイモ科の植物に多い特徴です。

環境や条件が整えば花を咲かせることもありますが、室内栽培ではほとんど見ることがありません。

アロカシア ジャックリンの花言葉

アロカシア ジャックリン自体には特定の花言葉はありませんが、アロカシア属全体には「復縁」や「仲直り」という花言葉があります。

アロカシア ジャックリンの病害虫・害虫対策

アロカシア ジャックリンは比較的丈夫な植物ですが、以下のような病害虫や害虫に気を付けましょう。

なお、予防のためには古くなった下葉を適宜摘み取り、風通しをよくしておくのがポイントです。

アロカシア ジャックリンにつく虫

軟腐病

  • 細菌が原因で発病する
  • 高温多湿、通気性が悪い環境を好む
  • 植物の傷口から侵入する
  • 進行すると腐敗し、悪臭を放つ

軟腐病の症状を見つけたら、感染している部分を除去してください。

また、土の中に原因菌がある場合が多いので、植え替えが推奨されます。

その際は、しっかり乾かしてから植え替えるようにしましょう。

白絹病

  • 土壌中のカビが原因
  • 根元あたりに白いカビが発生する
  • 進行すると枯死する

白絹病の症状を見つけたら、感染している部分を除去してください。

乾燥状態が続くと感染力が高まるので土の湿度を保ち、薬剤や殺菌剤で予防するのが効果的です。

ハダニ

  • 葉の裏に寄生し、植物の汁を吸う
  • 葉が白っぽくなり、黄ばむ
  • 成長を阻害し、葉が枯れる

症状が軽い場合は水で洗い流してください。

株全体に広がっている場合は、木酢液や殺虫剤を用いて駆除します。

また、ハダニは乾燥を好むため、葉の表面だけではなく裏側にも霧吹きで葉水を行い、湿度を保つよう意識することも大切です。

カイガラムシ

  • 植物に寄生し、樹液を吸う
  • 白いベタベタした排泄物を出す
  • 5~7月頃に発生することが多い

カイガラムシは繁殖が早いので、発見したら早めに対策をするのが肝心です。

成長したカイガラムシは貝殻のように硬く薬剤が効きにくいので、ブラシやヘラでこすぎ落とします。

また、成長が緩やかな冬の間に薬剤を使用すれば、翌年の発生を予防できます。

アロカシア ジャックリンが徒長したらどうする?

アロカシア ジャックリンが徒長したらどうする?

アロカシア ジャックリンが徒長してしまった場合は、切り戻しや胴切りを行ってリセットします。

胴切りとは、茎の途中を横に切って上下に分ける作業で、徒長したときや病気が発生したときに仕立て直すための方法です。

そのまま放置すると全体のバランスが崩れるだけでなく、病気のリスクも高まるため、早めに対処しましょう。

アロカシア ジャックリンの胴切りを行う時期は、成長期である5〜7月上旬が適しています。

この時期は気温や日照時間が十分にあり、発芽や発根が促されやすいほか、切り口も早く乾燥するため、失敗のリスクを抑えられます。

胴切りのやり方

  1. 道具を用意する
  2. 株を鉢から抜き、汚れを落とす
  3. 株を分断する
  4. 切り口を乾燥させる
  5. 株を植え付ける

① 道具を用意する

  • ハサミまたはナイフ、手袋
  • 植え替え用の鉢、用土、鉢底石

ハサミやナイフは錆がついていない清潔なものを用意し、消毒して雑菌を防ぎます。

また、サトイモ科特有のシュウ酸カルシウムで皮膚が荒れないよう、必ず手袋をしてください。

さらに、胴切り後に植え替えをした方がよいため、新しい鉢と水はけのよい用土も用意しておきましょう。

② 株を鉢から抜き、汚れを落とす

鉢から株をやさしく取り出します。

泥や汚れを落として古い土が残らないよう、芋の部分が見えるまで丁寧に洗います。

傷んでいる根があれば取り除きましょう。

③ 株を分断する

芋の細くなっている部分や境目などを、ハサミやナイフで真横にまっすぐ切り分けます。

断面が変色していたり腐敗が残っていたりする場合は、きれいな面になるまで切ってください。

④ 切り口を乾燥させる

風通しのよい場所に2日ほど置き、断面をしっかり乾燥させます。

断面に水分が残っていると腐敗の原因になるため、完全に乾いたか確認してください。

⑤ 株を植え付ける

新しい鉢に鉢底石を入れ、鉢の3分の1くらいまで土を入れます。

鉢の中心に株を入れ、芋の上部が土から出るくらいを目安に植え付けます。

植え付け後は、鉢底から流れるくらいたっぷり水を与えますが、胴切りした断面に水がかからないように注意してください。

その後、風通しのよい明るい日陰で管理します。

アロカシア ジャックリンの開花時期

アロカシア ジャックリンは、環境が整えば開花することがあります。

ここでは、開花の時期や花の特徴、咲いた場合の対応について見ていきましょう。

アロカシア ジャックリンの開花時期は夏

アロカシア ジャックリンの開花期は6~8月で、白や淡いクリーム入りの仏炎苞に包まれた肉穂花序を付けます。

ただし、適した環境や大株に成長した場合など条件が揃わなければ花を咲かせるのは難しく、室内栽培ではほとんど見ることができません。

花が咲いたらどうすればいい?

アロカシア属の植物は、花が咲くと株の栄養を消耗するため、従来は切り取るのが良いとされてきました。

しかし近年では、自然に枯れるまで咲かせておいたほうが株に負担が少ないという専門家の意見もあります。

その理由は、花を途中で切ると、植物が次の花を咲かせようとして余計にエネルギーを消耗してしまうという考えられているからです。

アロカシア ジャックリンは花が咲くこと自体が珍しいので、株の状態を見ながらその姿を楽しむのもおすすめです。

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