クルシア ロゼア プリンセスの育て方
公開日 2025年01月30日
更新日 2025年01月30日
育てやすさ
初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。

INDEX
目次
クルシア ロゼア プリンセスの基本情報

観葉植物 クルシア・ロゼア・プリンセス
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植物名 | クルシア ロゼア プリンセス |
学名 | Clusia rosea |
和名 | クルシア ロゼア プリンセス |
英名 | Autograph Tree |
別名 | オートグラフツリー |
原産地 | 西インド諸島、バハマ諸島、メキシコ南部、南アメリカ北部 |
科名 | オトギリソウ科 |
属名 | クルシア属 |
開花時期 | 4~9月 |
クルシア ロゼア プリンセスは、西インド諸島などを原産地とする観葉植物です。
鮮やかな緑色をした肉厚の葉が特徴的で、爽やかで瑞々しい見た目をしています。
栽培の手間が少なく育てやすいため、初心者にもおすすめの植物です。
まだ市場に多く出回っていない希少な品種ですが、贈答品としても人気を集め始めています。
月別栽培カレンダー
植え付け・植え替え
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肥料
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種類と品種

品種名 | 樹高 | 葉の大きさ |
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クルシア ロゼア | 1.5~10mほど | 10~20cmほど |
クルシア ロゼア プリンセス | 1~1.5mほど | クルシア ロゼアよりひと回り小さい |
クルシア ロゼア プリンセスはクルシア属に含まれる植物のひとつです。
クルシア ロゼア

クルシアの代表的な品種で、見た目はゴムの木にも似ています。
クルシア ロゼア プリンセスよりも樹高や葉っぱの大きさが一回り大きいです。
クルシア ロゼア プリンセス

クルシア ロゼアを小型に品種改良した園芸品種が、クルシア ロゼア プリンセスです。
小型で家庭でも育てやすいので、観葉植物としても人気があります。
クルシア ロゼア プリンセスの葉っぱの特徴

クルシア ロゼア プリンセスは茎の根元からてっぺんまで、互い違いに葉を生やしていきます。
葉は鮮やかな緑色をしていて、その肉厚さと楕円のような形が特徴的です。
瑞々しい葉を広げる姿はとても涼し気で、どこかトロピカルな雰囲気を漂わせています。
また、葉に傷を付けると白い跡が残る点も大きな特徴のひとつです。
ハワイなどではこれを利用し、葉にメッセージを残す文化も存在します。
クルシア ロゼア プリンセスはどんな花が咲く?

クルシア ロゼア プリンセスは4~9月の暖かな時期に、小さな可愛らしい花を咲かせます。
瑞々しい葉に囲まれて、慎ましく花が咲く姿はとても可憐です。
最初は白やクリームに近い色をしていますが、段々とピンクがかっていき色の変化を楽しむこともできます。
ただ、咲くタイミングが不定期なため、必ず目にできる訳ではありません。
クルシア ロゼア プリンセスの花言葉
クルシア ロゼア プリンセスの花言葉は「永遠の幸せ」です。
クルシア ロゼア プリンセスの育て方

クルシア ロゼア プリンセスは耐暑性に優れるうえ乾燥にも強いため、育てやすい植物だといわれています。
ただ、寒さにはそれほど強くないため注意が必要です。
また、成長スピードが遅く葉もあまり落とさないので、鉢替えや剪定の手間も少なくてすみます。
水やりの頻度
クルシア ロゼア プリンセスは頻繁に水やりをせずとも育つ丈夫な植物です。
水を与えすぎると根腐れの原因になるため、注意しましょう。
季節によって水やりの頻度が変わるので、以下の表を参考にしてください。
タイミングが来たらたっぷりと水を与え、受け皿にたまった水はすぐに捨てましょう。
また、霧吹きで葉水を与えることも忘れてはいけません。
春から秋は全体がしっかり濡れるぐらい水を吹き、冬場は全体にうっすらとかかる程度に葉水を与えましょう。
そうすることで水分補給の手助けや、病害虫が付きにくい環境を保つことができます。

観葉植物 クルシア・ロゼア・プリンセス
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肥料のあげ方
肥料は生育期に入る前の4月頃から与えましょう。
緩効性の置き肥であれば1~2ヵ月に1回程度、即効性の液肥であれば2週間に1回程度が目安になります。
使用する肥料の用法などをしっかりチェックし、それに従い与えてください。
ただし、冬場は成長が止まるため根を傷める原因になります。
寒い時期には肥料を与えず、水だけで育てましょう。
病害虫・害虫対策
クルシア ロゼア プリンセスは虫が付きにくい品種ですが、稀にカイガラムシやアブラムシといった害虫が付くことがあります。
日当たりや風通しが悪いと害虫が付きやすくなるため、置き場所や葉の密度に注意して発生を予防しましょう。
また、カイガラムシやアブラムシは乾燥した環境を好むので、葉水を与えるのも効果的です。
カイガラムシ
- 枝葉に付いて植物の汁を吸う害虫
- 葉の色や形を変化させるほか、ベタベタした排泄物を残す
カイガラムシを見つけた場合は、水による洗浄や殺虫剤で除去しましょう。
ただし、貝殻をかぶったような成虫には薬が効きにくいため、やわらかいブラシなどで物理的に取り除く必要があります。
また、葉のベタつきを放置すると病気の感染に繋がるため、見つけ次第すぐに拭き取りましょう。
アブラムシ
- 新芽や葉の裏に付いて植物の汁を吸う害虫
- 植物の成長を妨げ、葉の色や形の変化を引き起こす
アブラムシを見つけた場合は、数が少なければアルコールをつけた綿棒などで除去しましょう。
数が多い場合は水による洗浄や、殺虫剤で退治するのがおすすめです。
植え方
① 鉢を用意し、鉢底ネット・鉢底石・土を設置する
購入時の鉢はサイズが小さめで根が詰まっている場合があり、それが成長を妨げることもあります。
元の鉢よりも一回り大きなものを用意するとよいでしょう。
そこに鉢底ネットや鉢底石をセットし、観葉植物用の土を半分程度まで入れます。
② クルシア ロゼア プリンセスをもとの鉢から取り出す
③ 土をやさしく落とし根をほぐしていく
④ 新しい鉢に植え、土を追加しながら固定する
新しい鉢に植えたら、水をたっぷり与えましょう。
1週間程度は日陰の涼しい場所に置き、根をしっかり休ませてください。
それ以降は日当たりと風通しのよい場所へ移し、通常通りに管理しましょう。
剪定|切り戻し
クルシア ロゼア プリンセスは頻繁な剪定を必要としません。
葉が密集して通気性が悪くなっている場合や、葉の変色が起きた時にその都度剪定しましょう。
また、横に伸びていく茎の長さを整える、切り戻しを行うことも大切です。
切り戻し
切り戻しには主に3つのメリットがあります。
- 伸びすぎた茎を切ることで美しい見た目をキープできる
- 新しい芽が出やすくなる
- 病害虫の予防に繋がる
切り戻しをする際は、以下の手順を参考にしてください。
- 清潔なハサミやゴム手袋などを用意する
- カットする茎を選定する
- 茎を適切な長さに切る
① 清潔なハサミやゴム手袋などを用意する
切った箇所から粘度の高い樹液が出るので、ゴム手袋を着用しましょう。
作業は屋外、もしくは新聞紙などを敷いた屋内で行ってください。
② カットする茎を選定する
大きく伸びて、垂れ下がっている茎を優先的にカットしましょう。
そこまで伸びきる前に切ってしまっても問題ありません。
③ 茎を適切な長さに切る
茎を垂れ下がらない程度の長さに整えます。
どこまで切ったらいいかわからない場合は、長めに茎を残して後から調整できるようにしましょう。
クルシア ロゼア プリンセスは葉の付け根辺りから新芽を生やします。
そのため、葉が付いている箇所の上あたりで茎を切るとよいでしょう。
節からも新芽が出るため、その上あたりで切るのもオススメです。
クルシア ロゼア プリンセスの栽培環境

クルシア ロゼア プリンセスは耐暑性に優れていて、さらに乾燥にも強いため育てやすい植物だといわれています。
適度に水を与えれば、すくすくと成長してくれるでしょう。
ただ、寒すぎる気候や日当たりの悪い環境は苦手としているため、その点には注意が必要です。
置き場所と日当たり
クルシア ロゼア プリンセスは日当たりと風通しのよい場所を好みます。
直射日光は葉焼けなどの原因となるため、レースカーテン越しに日が当たる窓際がおすすめです。
また、エアコンの風が直接当たると乾燥しすぎるので、その点も意識しながら置き場所を選びましょう。
適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?
クルシア ロゼア プリンセスは耐暑性に優れるものの、耐寒性はそれほど高くありません。
最低でも10℃以上の環境を保つよう注意しましょう。
温暖な4~9月頃までが生育期となるため、栽培適温は20~30℃あたりになります。
用土
クルシア ロゼア プリンセスを育てる際は、水はけのよい土を使いましょう。
一般的な観葉植物用の土で十分ですが、赤玉土を配合するのもおすすめです。
また、根腐れ防止のためにゼオライトを併せて使用してもよいでしょう。
クルシア ロゼア プリンセスの開花時期

クルシア ロゼア プリンセスは、4~9月の暖かい時期に不定期に開花します。
現状では開花条件がはっきりとしていないため、開花時期を予測するのは困難です。
焦らず丁寧に育てていき、花がつくのをじっくり待ちましょう。
クルシア ロゼア プリンセスの開花時期は不定期
クルシア ロゼア プリンセスは4~9月頃、不定期に小ぶりな可愛らしい花を咲かせます。
その可憐な見た目はもちろん、白色から次第にピンクがかっていく色の変化も魅力のひとつです。
鮮やかな緑の葉も含め、観賞価値の高い植物として人気が上昇しています。
花が咲かない原因は?
開花条件がはっきりしていないため、咲かない原因も特定できません。
ただ、水やりの頻度や日当たりなど、栽培環境を適切に保つ必要があるのは間違いないでしょう。
クルシア ロゼア プリンセスの増やし方
クルシア ロゼア プリンセスを増やすには挿し木がおすすめです。
挿し木は準備品もそれほど必要とせず、手順も難しくありません。
この方法を採用すれば、比較的容易にクルシア ロゼア プリンセスを増やせるでしょう。
剪定の時期はいつがいい?
- 生育期の4~9月頃
- 猛暑日と梅雨どきは避ける
クルシア ロゼア プリンセスの剪定は、生育期の4~9月頃に行いましょう。
葉が密集して気になる部分を間引いたり、色褪せたり枯れそうになっている葉をその都度落とす程度で十分です。
ただ、暑すぎる日は切った箇所の回復が遅れるため、猛暑日は避けましょう。
加えて、湿度が高い日は切り口にカビが発生することもあるので、梅雨どきも避けるのがおすすめです。
挿し木のやり方
挿し木は本格的な夏が来る前、4~6月の気温が安定した時期に行うのがおすすめです。
クルシア ロゼア プリンセスを挿し木する際は、以下のものを用意してください。
- 新しい鉢(挿し木する数と同数)
- 鉢底ネット
- 鉢底石
- 挿し木用の土
- ゴム手袋
- 新聞紙
- 茎をカットするための清潔なハサミやノコギリ
挿し木の手順
- 伸びた茎を切る
- 切った茎の切り口を水に半日ほど浸ける
- 新しい鉢に鉢底ネットと鉢底石を設置する
- 鉢に挿し木用の土を入れ湿らせておく
- そこに茎を挿し半日陰に置きながら管理する
- 根がしっかり張ったら新しい鉢に植え替える
① 伸びた茎を切る
清潔なハサミなどで、横に長く伸びた茎を10~15cmほどの長さに切ります。
その茎から生える葉が4枚ほどになるまで剪定しましょう。
茎や葉を切る際に粘度の高い樹液が漏れることがあるため、屋外か新聞紙などを敷いた屋内で作業するのがオススメです。
また、作業時はゴム手袋を着用するとよいでしょう。
② 切った茎の切り口を水に半日ほど浸ける
清潔な容器に水を入れ、切り口をしっかり水に浸け吸水させましょう。
③ 新しい鉢に鉢底ネットと鉢底石を設置する
④ 鉢に挿し木用の土を入れ湿らせておく
土は挿し木用のもの、もしくは小粒の赤玉土などを使用しても問題ありません。
⑤ そこに茎を挿し半日陰に置きながら管理する
指などで土にくぼみを作り、そこに茎を挿して植え込みます。
それ以降は直接日が当たらない、半日陰に置きながら管理しましょう。
また、土が乾き切らないよう、通常よりも頻繁に水を与えてください。
⑥ 根がしっかり張ったら新しい鉢に植え替える
根がしっかり張ったら観葉植物用の土を入れた、新しい鉢に植え替えましょう。
植え替え直後は半日陰に置き、そこから徐々に明るい場所へ移していきます。
また、肥料をすぐに与えると負担になるため注意が必要です。
明るい場所に移していく段階で与え、植物へのストレスを減らしましょう。
それ以降は通常通りに管理してください。
水挿しのやり方
クルシア ロゼア プリンセスの茎は、水挿しで発根させることもできます。
水挿しをする際は、以下の手順を参考にしてください。
水挿しの手順
- 清潔なガラス容器に茎を入れ水に浸す
- 日光が直接当たらない明るい場所に置く
- 水を定期的に入れ替える
- 根の長さが2.5~5cmほどになったら取り出す
- 新しい鉢に植える
① 清潔なガラス容器に茎を入れ水に浸す
コップなどの清潔なガラス容器を用意し、そこにカットした茎を挿します。
茎の下部が完全に水に浸かるよう、たっぷり水を入れましょう。
② 日光が直接当たらない明るい場所に置く
レースカーテン越しに日が当たる窓際などに置きます。
日が全く当たらないのはもちろん、直射日光も成長の妨げになるため注意してください。
③ 水を定期的に入れ替える
できれば1日に1回ほど、少なくとも2~3日に1回は水を入れ替えましょう。
また、水を吸い上げて水位が低くなっている場合は、その都度水を足してください。
④ 根の長さが2.5~5cmほどになったら取り出す
3~4週間ほど経つと、茎から生えた根がある程度の長さまで成長します。
根が2.5~5cm程度まで伸びたら水から取り出し、ペーパータオルなどで水分を拭き取りましょう。
⑤ 新しい鉢に植える
発根した茎を挿し木と同じように新しい鉢へ植え替えます。
その後の管理は挿し木と同様です。
日当たりや肥料を与えるタイミングに注意しながら育てていきましょう。
植え替え時期はいつがいい?
クルシア ロゼア プリンセスの植え替えは生育期の5~7月に行いましょう。
暑すぎる気候はストレスとなり、成長を鈍化させる場合があります。
真夏に植え替えをすると回復が遅れてしまうため、夏が本格化する前に済ませておくのがおすすめです。
鉢替えのやり方
クルシア ロゼア プリンセスは2年に1度くらいの周期で鉢替えが必要です。
成長が遅いため気にしすぎる必要はありませんが、鉢のサイズが合っていないと成長がさらに鈍化するため注意しましょう。
鉢替えをする際は、以下のものを用意してください。
- 一回り大きい鉢
- 鉢底ネット
- 鉢底石
- 観葉植物用の土
鉢替えの手順
① 新しい鉢に鉢底ネットと鉢底石を設置し、土を半分ほど入れる
② クルシア ロゼア プリンセスを古い鉢から取り出す
③ 根に付いた土を落としながら根をほぐしていく
黒ずんだ根や萎れた根があった場合は、ここで取り除きましょう。
残しておくと成長の妨げになることもあります。
また、根をカットする際は清潔なハサミなどを使用してください。
④ 新しい鉢に入れ周囲を土で埋めていく
⑤ たっぷり水を与え1週間ほど涼しい場所で管理する
植え替え後はたっぷり水を与えます。
ただ、植え替えから1週間程度は根を休ませる必要があるため、日陰の涼しい場所で管理してください。
それ以降は通常の栽培環境に戻し、通常通りに管理しましょう。

観葉植物 クルシア・ロゼア・プリンセス
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