シェフレラ コンパクタの育て方
育てやすさ
初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。
INDEX
目次
シェフレラ コンパクタの基本情報
シェフレラ コンパクタは、600種以上あるシェフレラ属の一つです。
矮性品種なので小さいまま成熟し、盆栽のように小さく仕立てて楽しめます。
しかし、矮性であるにも関わらず2~3mまで成長させることも可能です。
耐陰性に優れ、丈夫な品種なのでインドアグリーンに最適です。
しかし、日光を適度に当てないと元気な姿は維持できません。
適切な管理で元気な状態を維持してあげましょう。
月別栽培カレンダー
種まき
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植え付け・植え替え
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肥料
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開花
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種類と品種
シェフレラ コンパクタは2種類に分けられます。
- キング
- クイーン
2種類の違いは成長の仕方と葉の形です。
種類 | 成長の仕方 | 葉っぱの特徴 |
---|---|---|
キング | 四方八方に伸びる | 尖った葉先 |
クイーン | 上方向に伸びる | 丸みがある葉 |
シェフレラ コンパクタはどんな花が咲く?
シェフレラ コンパクタの花は、棒状の穂が付いたような白や黄色の花を咲かせます。
花が咲く時期は成長期の5~7月です。
しかし、シェフレラ コンパクタの開花は非常に珍しく、滅多に咲きません。
開花させるには2m以上の大きさと10年以上の年月が必要です。
シェフレラ コンパクタの葉っぱの形
シェフレラ コンパクタの葉っぱは赤ちゃんが掌を広げたような可愛らしい形をしています。
種類によって形に違いがあり、キングとクイーンそれぞれの葉っぱの形は以下の通りです。
種類 | 葉っぱの形 |
---|---|
キング | 葉先がとがっている厚みがある |
クイーン | 丸みを帯びている |
シェフレラ コンパクタの花言葉
シェフレラ コンパクタ特有の花言葉はありませんが、シェフレラ全般に「真面目」「実直」「誠実」の花言葉がつけられています。
シェフレラ コンパクタの育て方
シェフレラ コンパクタは園芸品種のため、育てやすいです。
園芸品種とは、原種植物を人為的に交配させて作出した品種を指します。
園芸品種は育てやすく改良されているため、初心者でも上手に育成が可能です。
しかし、元気に育てるにはコツと注意点を理解する必要があります。
【シェフレラ コンパクタを元気に育てるポイント】
- 土が乾いてから水やりする
- 水やりは鉢底から水が流れ出るまでたっぷり与える
- 大きくしたい場合は肥料を与える
- 室内ではレースカーテン越しに日光を当てる
- 成長期は屋外で日光浴させる
- 屋外の場合、10℃を下回ったら屋内に移動させる
- 病害虫対策する
- 1~2年に1回植え替えを行う。
水やりの頻度
シェフレラ コンパクタは水切れに強い品種です。
水やりを数日忘れても枯れることはありません。
逆に、毎日水やりすると根腐れを起こし、枯れてしまいます。
乾かし気味に管理することを意識すると良いでしょう。
水やりは、鉢底から流れ出るまでたっぷりあげるのがポイントです。
水と一緒に雑菌と空気が出るので鉢内環境を健全に保つことができます。
少量の水やりは、鉢内の空気が循環しないので雑菌の繁殖を促します。
病気や根腐れの原因になるので注意してください。
注意点
水受け皿に水が貯まらないように注意してください。
水やり直後は水受け皿を使用せず、鉢底から十分に水を出すと良いです。
水が貯まると根腐れの原因となります。
季節ごとの水やり頻度
季節 | 水やりの目安 |
---|---|
春夏 | 土の表面が乾いたら |
真夏(猛暑日) | 夕方の涼しい時間に水やり |
秋冬 | 土の表面が乾いた2~3日後 |
葉水
年間通して葉水をしてください。
シェフレラ コンパクタは葉っぱからも水分を吸収するだけでなく、害虫予防にも効果的です。
春~秋の成長期は活力剤を薄めた水で葉水をするとよく成長します。
肥料のあげ方
シェフレラ コンパクタは肥料が無くても成長する品種です。
しかし、葉っぱを増やしたい、早く大きくしたい場合は肥料を使いましょう。
肥料の種類とあげる時期
種類 | タイミング | 商品例 |
---|---|---|
緩効性肥料 | 5~7月、植え替え時 | マグァンプK |
液肥 | 5~10月 | ハイポネックス、リキダス |
置き肥 | 5~10月 | IB化成肥料 |
剪定の時期とやり方
シェフレラ コンパクタの剪定時期は5~10月です。
【剪定を上手に行うコツ】
- 傷んだ枝葉を切る
- 伸びすぎた枝葉を切る
- 変色した葉っぱを取る
- 目立たせたい部分を意識する
- 蒸れが生じないよう意識する
シェフレラ コンパクタは強めに剪定してもすぐに新しい葉っぱが生えてきます。
それでも心配な方は成長期の5~7月に剪定すると良いでしょう。
病害虫・害虫対策
シェフレラ コンパクタは害虫がつくことがあります。
特にカイガラムシ、ハダニ、アブラムシが付きやすい品種です。
害虫がつくと株の姿が乱れるだけでなく、枯れる可能性もあります。
さらに、他の植物に伝染する場合もあるので早めの対策が必要です。
いずれも予防策として葉水やオルトランが効果的です。
カイガラムシ
- 葉がベトベトする
- 成虫が葉に密集する
- 排泄物からすす病に発展する
ブラシで取り除くか、殺虫剤(ベニカXファインスプレー、オルトラン、スミチオン)を使用して駆除しましょう。
ハダニ
- 葉に斑点がつく
- 葉の栄養を吸収する
酢水(10倍希釈)や殺虫剤(ベニカXファインスプレー、オルトラン)が効果的。
アブラムシ
- 小さい蜘蛛の巣が出現
- 葉の栄養を吸収してしまう
殺虫剤(ベニカXファインスプレー、オルトラン)を使用して駆除する。
植え方
シェフレラ コンパクタは鉢に植えてあげましょう。
鉢植えは簡単に置き場所が変えられるので、季節や株の状態に応じた環境が用意できます。
さらに、好きな鉢に植えて可愛い姿を楽しむこともできます。
【鉢植えで準備するもの】
- 鉢
- 用土(観葉植物用の土)
- 鉢底石
- 鉢底ネット
注意点
鉢は鉢底穴が数個空いているものを使ってください。
鉢底穴が小さかったり、少なかったりすると根腐れの原因になります。
シェフレラ コンパクタの栽培環境
シェフレラ コンパクタの健康を維持できるように、適切な環境を用意しましょう。
日光、温度、用土のバランスが取れるとシェフレラ コンパクタはぐんぐん成長します。
室内でも育成できますが、日光が少なすぎると育成がストップしたり徒長したりして株姿が悪くなるので注意が必要です。
状態を見ながら適切な栽培環境を作っていきましょう。
置き場所と日当たり
シェフレラ コンパクタは明るい室内に置いてください。
例えば、レースカーテン越しの南側の窓際等です。
1週間に2、3回屋外に出して日光を与えるとより健康的に生育します。
ただし、急な直射日光や西日に当てるのは厳禁です。
屋外に出す場合は、日陰から始めて日光に慣れさせてあげてください。
冬は屋内で過ごしましょう。
冬でも暖かく晴れた日には屋外で日光浴させると春の成長が早くなります。
徒長に注意!
徒長とは、植物が日光を求め細い枝がひょろひょろ伸びていくことです。
徒長したシェフレラ コンパクタは葉っぱの密度が低く、寂しい印象を与えます。
さらに、枝の自重で枝が倒れたりして株が安定しなくなります。
万が一徒長してしまった場合は、徒長部分を剪定してください。
日光がよく当たる場所に移動すると徒長せず、新しい芽が出てくるでしょう。
適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?
シェフレラ コンパクタの適切な温度は20~25℃です。
夏と冬は生育がストップしたり休眠状態に入ります。
耐寒温度は5℃ですが、最低気温が10℃以下になったら屋内で育てましょう。
寒さに当て過ぎると弱ってしまい、春からの育成に悪影響を及ぼすからです。
寒くなる10月頃から室内で育成すると良いでしょう。
用土
市販の観葉植物用の土を使ってください。
その際、水はけが良いと謳っている商品だとより安心です。
自分で用土を作る場合は下記の通り配合してみましょう。
簡単なオリジナル用土 | 観葉植物用の土:3、赤玉土:2 |
こだわりのオリジナル用土 | 赤玉土:5、腐葉土:1、堆肥:1、炭:0.5 |
環境に適した配合が出来るとシェフレラ コンパクタは旺盛に生育します。
株の状態、土の乾き具合を見ながら土の配合を変えてみてください。
シェフレラ コンパクタを種から育てると大変?
シェフレラ コンパクタは種から育てることも可能です。
ただ、発芽が極端に難しい品種ではありませんが、シェフレラ コンパクタの種はほとんど流通していません。
なぜならシェフレラ コンパクタは花が咲きにくく、実がつきにくいからです。
もしも種子を入手できたら、殺菌剤とメネデール混合液に一晩浸けた後、熱湯で殺菌した無機質の土に撒いてください。
ラップをかけて湿度を保ったり、腰水管理すると早ければ1週間ほどで発芽します。
3、4枚葉っぱが展開してきたら個別の鉢に植え替えてあげましょう。
シェフレラ コンパクタの開花時期
シェフレラ属は開花しにくい品種です。
その中でもシェフレラ コンパクタの開花は非常に珍しくなっています。
なぜなら、シェフレラ コンパクタは小さいまま育てるのが主流だからです。
開花させたい場合は、長い年月をかけて2m以上まで大きくしましょう。
開花時期は5~7月
シェフレラ コンパクタは生育が旺盛な5~7月に花を咲かせます。
9~10月の秋に開花することもあります。
シェフレラ コンパクタの花が咲かない原因は?
開花しない主な原因は以下の通りです。
- 樹齢10年未満
- 大きさが2m未満
- 栄養不足
矮性品種のシェフレラ コンパクタでも2m以上に成長させることは可能です。
大きくしたい場合は、鉢を大きくして成長を促しましょう。
【開花させるコツ】
- 肥料を与える
- 20~25℃を保つ
- 成長に合わせて大きな鉢に植え替える
シェフレラ コンパクタの増やし方
シェフレラ コンパクタは簡単に増やすことができます。
親株が元気に成長すると挿し木や取り木が可能です。
新しい株を増やして、さまざまな形のシェフレラ コンパクタを楽しみましょう。
植え替え時期はいつがいい?
シェフレラ コンパクタは1~2年に1回植え替えると良いです。
植え替えを行わないと、根鉢といって鉢の中が根っこだらけになります。
根鉢は生育がストップしたり、根腐れを引き起こしたりします。
植え替えをする際は、5~7月の暖かい時期に実施してください。
鉢替えのやり方
適切なサイズの鉢に植えることが重要です。
シェフレラ コンパクタを大きくしたい場合は、今より一回り大きな鉢を用意してください。
具体的には、1~2号大きな鉢です。
急に大きな鉢に植え替えると、水分が吸いきれず根腐れの原因となります。
鉢の号数
1号とは鉢の大きさを表す数字で、1号=約3cmとなります。
たとえば、5号鉢とは直径約15cmの鉢のことです。
【鉢替えの手順】
- 土が乾いた状態にする
- 根っこを抜き取り、優しく土を落とす
- 根っこや葉っぱを整理する
- 新しい鉢に植えつける
- 鉢底から泥水が出なくなるまで水をあげる
① 土が乾いた状態にする
事前に水やりを控え、土を乾いた状態にしておきましょう。
② 根っこを抜き取り、優しく土を落とす
まず、鉢を叩いたり潰したりして土ごと根っこを抜きます。
それから優しく土を落としていきましょう。
③ 根っこや葉っぱを整理する
根っこは弱っているものや黒くなっているものなど、全体の半分くらいになるまで切り落とします。
根っこを整理し、株全体の生育を促してあげましょう。
④ 新しい鉢に植えつける
⑤ 鉢底から泥水が出なくなるまで水をあげる
同じ鉢や同じ大きさの鉢を使う場合も植え替え手順は一緒です。
植え替え後は、風通しの良い日陰に数日置いて休ませてあげてください。
挿し木のやり方
挿し木とは切った枝を新たな株として育成する方法です。
一番簡単にシェフレラ コンパクタを増やすことができます。
剪定した枝を使って挿し木にチャレンジしてみましょう。
【挿し木の手順】
- 親木から緑色で若い枝を切る
- 葉っぱを減らして切り口を斜めにカットする
- メネデール希釈水に浸ける(1時間程)
- 用土に植えて腰水で管理する
① 親木から緑色で若い枝を切る
枝を10~15cmの長さで切ります。
② 葉っぱを減らして切り口を斜めにカットする
葉っぱがついている場合は、3~5枚程度を残して他は切り取りましょう。
枝の切り口は斜め、またはV字にカットします。
③ メネデール希釈水に浸ける(1時間程)
④ 用土に植えて腰水で管理する
発根するまでは水を切らさないよう注意してください。
腰水管理をすると水やりの頻度を少なくできます。
早ければ1週間で発根して新しい葉っぱが出てくるでしょう。
水挿しもできる
挿し木を水耕で発根させる「水挿し」も可能です。
水挿しする場合は、発根するまで枝を入れた容器の水替えを毎日行ってください。
取り木のやり方
シェフレラ コンパクタは取り木で増やすことも可能です。
取り木とは、成熟した幹の途中から発根させて切り取る方法です。
挿し木よりも大きな株を増やすことができます。
【取り木の手順】
- 樹皮に切れ目を入れて剥がす
- ルートン(発根促進剤)を塗布する
- 上から水苔とビニールで巻く
- 根っこが出たら切って土に植える
① 樹皮に切れ目を入れて剥がす
幹に一周切れ目を入れたら、 その切れ目の2~3cm下にもう一周切れ目を入れます。
2本の切れ目の間の樹皮を剥がしてください。
② ルートン(発根促進剤)を塗布する
樹皮を剥がした部分にルートンを塗りつけます。
③ 上から水苔とビニールで巻く
ルートンを塗った箇所に、まず水苔を巻き、さらにその上からビニールで覆います。
1ヶ月ほどで水苔の間から根っこが出てくるのが確認できるでしょう。
④ 根っこが出たら切って土に植える
根っこが出たら水苔の下あたりで幹を切って、土に植えてください。
数日間は定着させるため、風通しの良い日陰で管理します。