オリーブの増やし方(挿し木)
公開日 2025年12月09日
更新日 2025年12月11日
監修者情報
覚張大季
植物と人との関わりに魅了され、日本各地の植物農園を見て回る。HanaPrimeの植物部門の立ち上げ後はオフィスや商業施設、個人宅など、幅広いシーンのグリーンコーディネートを数多く担当。植物の生態や特性を深く掘り下げ、それぞれの空間やライフスタイルに適したグリーン空間デザインを提案することが得意。観葉植物の世界に情熱を注ぎ、植物の価値を最大化することを使命としている。
オリーブは挿し木で増やせる

オリーブは美しい樹形とおしゃれな雰囲気が魅力で、庭や鉢植えで人気の植物です。
そんなオリーブをさらに増やしたいと考える人もいるでしょう。
オリーブは種まきでも増やせますが、挿し木で増やすのが一般的です。
なお、オリーブはほかの植物に比べて発根しにく性質のため、挿し木をする場合は複数の枝を用意すると成功しやすいです。
オリーブの挿し木のタイミングは2回
オリーブを挿し木するタイミングは、時期によって2回あります。
- 緑枝挿し:6~7月
- 休眠枝挿し:3~4月(温暖地)/4~5月(寒冷地)
それぞれの特徴は以下のとおりです。
緑枝挿し
緑枝挿しとは、春から初夏にかけて伸びてきた新芽を剪定し挿し木する方法で、6~7月が適期です。
発根しやすい一方、気温が高い時期に水切れを起こしやすい懸念があります。
水切れを起こすと発根しないため管理が難しく、挿し木が成功しにくいです。
緑枝挿しをする場合は、花が咲いていない枝を選んでください。
休眠枝挿し
休眠枝挿しは、直径5cm以上の太い枝を強剪定し挿し木する方法です。
時期は、温暖地であれば3~4月、寒冷地なら4~5月に行います。
枝がしっかりしているため扱いやすく、病害に強い安定した挿し穂がとれるのが特徴です。
発根には時間がかかるものの、オリーブの挿し木は休眠枝挿しが一般的で、初心者でも成功しやすい方法といえます。
オリーブの挿し木に準備するもの
オリーブを挿し木する際は、以下のものを準備しましょう。
- オリーブの挿し穂
- 剪定ハサミ
- 活力剤(発根促進剤)
- 水を入れる容器
- 小さめの鉢、鉢底石
- 挿し木用の土
- 細い棒
オリーブの挿し木のやり方
- 挿し穂を用意する
- 水につけて数時間置く
- 挿し床をつくって、挿し穂を植え付ける
- 水やりをして明るい日陰で管理する
① 挿し穂を用意する

オリーブの枝を剪定し、10cm程の若い枝を用意します。
不要な葉はカットして取り除き、枝の切り口を斜めに切りましょう。
② 水につけて数時間置く

活力剤をまぜた水に挿し穂を入れ、数時間置きます。
③ 挿し床をつくって、挿し穂を植え付ける

鉢に鉢底石を敷き、鉢の縁から約3cm空けて土を入れ、しっかり湿らせ挿し床を作ります。
土は挿し木用の土、または小赤玉土(小粒)などを使用し、挿し穂の数だけ細い棒で土に穴を開けます。
挿し穂の切り口に発根促進剤を塗り、やさしく植え付けましょう。
④ 水やりをして明るい日陰で管理する
水やりをして挿し穂と土を密着させたら完了です。
挿し木後は直射日光が当たらない程度の明るい日陰に置き、土が乾かないようにたっぷりと水やりをして管理してください。
オリーブの挿し木を成功させるポイント
オリーブは難発根性樹種であるため挿し木が成功しにくい植物ですが、上手に管理すれば挿し木で増やすことが可能です。
以下のポイントを押さえ、ぜひオリーブの挿し木にチャレンジしてみてください。
- 休眠枝挿しの方が成功率が高い
- 複数の挿し穂を用意する
- 土が乾かないよう湿度を保つ
- 直射日光に当てない
挿し木を成功させるためには、挿し穂の元となる健康なオリーブの木が欠かせません。
これから始める方は、育てやすい品種の苗木をチェックしてみるのもおすすめです。
観葉植物 オリーブの木
オリーブはシルバーのような色合いをした葉と細く繊細な枝ぶりがとても爽やかな印象を与える観葉植物です。 お部屋に置くだけでオシャレに演出してくれることからインテリアグリーンとして人気があります。 また、オリーブには「平和」「知恵」などの素敵な花言葉があり平和の象徴とされているので お祝いの贈り物としてもおすすめです。
詳しく見る
