ホヤの育て方

更新日 2025年07月23日

育てやすさ

初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。

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監修者情報

株式会社HanaPrime|フラワーデザイナー

藤田友香

藤田有香

個性的でデザイン性の高いフラワーアレンジメントを得意とし、独自の美的感覚とクリエイティブな発想で特別な空間を演出する。IT業界での経験を活かし、HanaPrimeの創業期からブランドのコンセプト設計から商品開発など幅広く担当。花を通じて人々に感動と彩りを届けることを使命としている。

ホヤの基本情報

植物名ホヤ
学名Hoya carnosa
和名サクララン
英名Wax vine、Wax Flower
別名ワックスプラント、ワックスフラワー
原産地東アジア、熱帯アジア、オーストラリア、太平洋諸島
科名キョウチクトウ科
属名サクララン属(ホヤ属)
開花時期6~9月

ホヤは、初夏から秋にかけて陶器のようなかわいらしい花をたくさん咲かせるつる性植物です。

また、品種ごとにハート型やスペード型の葉っぱをつけるため、開花時期以外でもインテリアとして映える見た目をしています。

初心者でも簡単に育てられるほど枯れにくく、長年にわたって繰り返し花をつけるのが特徴です。

花の色が「サクラ」に、葉っぱの見た目が「ラン」に似ていることから、和名の「サクララン」がつけられました。

月別栽培カレンダー

種まき

1

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3

4

5

6

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植え付け・植え替え

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肥料

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開花

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種類と品種

種類と品種

ホヤは、熱帯アジアやオーストラリアを中心に約200種類ほどの仲間が存在するといわれている植物です。

日本でも、さまざまな品種が流通しています。

ここでは、人気の高いホヤの品種を紹介するので参考にしてください。

品種葉形花色レア度育てやすさ
ホヤ カルノーサ長楕円形白・ピンク普通
ホヤ カーリー(ハートホヤ)ハート型白・ピンク普通
ホヤ コンパクタねじれたロープ型白・ピンクやや高い
ホヤ ロンギフォリア枝豆のさやのような形やや高い
ホヤ カーティシースペード型ピンクやや高い

ホヤ カルノーサ

ホヤ カルノーサ

ホヤ カルノーサは、ホヤの仲間たちのなかで最もスタンダードな品種として親しまれています。

葉色は深緑で、茎や新芽がピンクになるのが特徴です。

花は、咲き始めは白色をしていますが、徐々にピンク色に変化していきます。

ホヤ カーリー(ハートホヤ)

ホヤ カーリー(ハートホヤ)

ホヤ カーリーは別名「ハートホヤ」や「ラブハート」と呼ばれていて、ハート形の葉っぱをつけるかわいらしい品種です。

1枚の葉っぱを土に挿したものも人気ですが、葉っぱから芽を出す性質がないため、こういった株は大きく育てることはできません。

花の特徴は、白色の花びらで、中心部分が濃いピンク色をしています。

ホヤ コンパクタ

ホヤ コンパクタ

ホヤ コンパクタは、うねるようなロープ型の肉厚な葉っぱをつけるのが特徴です。

葉っぱと葉っぱの隙間がギュッと詰まっているので、全体的にコンパクトな見た目をしています。

成長がゆっくりなので、開花するまでに数年はかかる品種です。

ホヤ ロンギフォリア

ホヤ ロンギフォリアは、枝豆のさやのような見た目の肉厚な葉っぱをつけます。

成長して葉っぱが増えると、全体的にボリューミーになるのが特徴です。

ある程度成長すると、赤色の小さな花を楽しめます。

ホヤ カーティシー

ホヤ カーティシーは、小さなスペード型で迷彩柄の葉っぱが魅力的な品種です。

ハンギングで吊るして育てることで、つるをどんどん伸ばしながら成長する性質があります。

ホヤのなかでも花が咲きにくい品種といわれていますが、開花するとツヤのあるピンクの花を楽しめるでしょう。

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ホヤはどんな花が咲く?

ホヤはどんな花が咲く?

ホヤは6~9月にかけて、陶器でつくられたような星形の花を咲かせるのが特徴です。

花の色は、周りがピンクがかった白色で、中心が濃いピンク色をしています。

一つのつるからたくさんの花を球状につけるので、開花すると華やかな姿を楽しめるでしょう。

花は一般的にバニラのような甘い香りを放ちますが、芳香の強さは品種によって異なります。

ホヤの葉っぱの特徴

ホヤの葉っぱの特徴

ホヤの葉っぱは、品種によって形や色がさまざまです。

ここでは、ホヤのなかでも人気の高い品種ごとに葉っぱの特徴を紹介します。

品種葉っぱの特徴
ホヤ カルノーサ楕円形で紅葉する
ホヤ カーリー(ハートホヤ)ハート型
ホヤ コンパクタくるっとカールしている
ホヤ ロンギフォリア枝豆のさやのような見た目
ホヤ カーティーシー迷彩模様でスペード型

ホヤの花言葉

ホヤの花言葉は「人生の門出」「人生の出発」です。

枯れそうになっても挿し木で新しい芽を出す姿から、新しいスタートが想起されるとしてつけられました。

ホヤの育て方

ホヤの育て方

ホヤは、年間を通して明るい日陰で管理するのが望ましい植物です。

直射日光を嫌いますが、極端に日光が足りない環境だと花付きが悪くなるので注意しましょう。

ここからは、ホヤの育て方について詳しく解説していきます。

水やりの頻度

ホヤは、土の表面が乾いてからたっぷりの水を与えてください。

ただし、過湿気味で育てると根腐れを引き起こしてしまうので、冬は乾燥気味に育てると良いでしょう。

季節ごとに適した水やりの頻度は、以下の通りです。

時期水やりの頻度
春から秋(成長期)土が乾いてから2~3日後
冬(休眠期)土が乾いてから1週間後

肥料のあげ方

ホヤに肥料を与える場合は、5~10月の成長期に行います。

肥料は、以下の頻度を目安に与えてください。

肥料の種類頻度
固形肥料2ヵ月に1度
液体肥料(水で薄める)2週間に1度

ホヤは気温が低くなる冬に休眠期に入り、肥料の栄養分を吸収できなくなります。

そのため、休眠期の肥料は肥料焼けの原因となるので、与えないようにしましょう。

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病害虫・害虫対策

ホヤは比較的病害虫に強い観葉植物ですが、カイガラムシやアブラムシといった害虫が発生することがあります。

カイガラムシやアブラムシは、風通しや日当たりの悪い場所で発生しやすいのが特徴です。

病害虫が発生したら、定期的に剪定したり日当たりの良い場所に置くなどして対策しましょう。

カイガラムシ

  • 風通しが悪く湿度の高い場所で発生しやすい
  • 糖度の高い分泌物を出すため葉っぱがベタベタする
  • スス病を誘発すると葉っぱが黒く変色する

ホヤの葉っぱの裏にカイガラムシが発生したら、柔らかい布やブラシなどで直接取り除いてください。

または、希釈したアルコールスプレーを吹きかけて駆除することも可能です。

カイガラムシは、こまめに剪定し風通しを良くすることで対策できます。

アブラムシ

  • 日当たりの悪い場所で発生しやすい
  • 樹液を吸ってアリなどほかの害虫を誘い出す液体を出す
  • ウイルスを媒介し植物に感染させる

ホヤの茎や葉っぱにアブラムシが発生したら、観葉植物用の薬剤や木酢液を散布して駆除しましょう。

アブラムシは、こまめに剪定して風通しを良くするほか、日当たりの良い場所に置くことで対策できます。

種まきと植え方

ホヤは種から育てるのが一般的ではないため、種を手に入れること自体が困難です。

種から育てたい場合、ホヤのさやから採種する必要があります。

もし種を入手できた場合は、以下の方法を参考にして育ててみてください。

  1. 種に付いた綿毛を取り除く
  2. 水で湿らせたコットンに種を置く
  3. 発芽後はしたら湿らせた観葉植物用の土に移動させる
  4. 明るい日陰に置く

① 種に付いた綿毛を取り除く

ホヤの採種したての種は、綿に包まれている状態です。

まずは、種から綿を丁寧に取り除きましょう。

② 湿らせたコットンに種を置く

種から綿を取り除いたら、水で湿らせたコットンの上に置きます。

密集させるのではなく、間隔を空けて置くようにしましょう。

コットンは、乾燥させないように注意してください。

③ 発芽後は土に移動させる

ある程度発芽したら、水はけの良い観葉植物用の土にコットンごと移動させます。

根っこがしっかり伸びてきたのを確認できたら、コットンを優しく取り除きましょう。

④ 明るい日陰に置く

土に移動させたら、室内の明るい日陰で管理します。

枯れる原因になるので、直射日光やエアコンの風が当たらないよう注意してください。

仕立て方

ホヤは、本来ほかの植物に巻き付いて成長する着生植物として自生しています。

ですので、以下の方法で「行灯(あんどん)仕立て」にすると、見栄えが華やかになるだけでなく風通しが良くなるのでおすすめです。

  1. 鉢の土に支柱を挿す
  2. ワイヤーでフレームをつくる
  3. 紐で軽く結んで固定する

① 鉢の土に支柱を挿す

ホヤの鉢の土に、3~4本ほど支柱を挿します。

支柱は、等間隔になるように配置してください。

② ワイヤーでフレームをつくる

支柱の下部と中部、上部の3か所にワイヤーをぐるっと巻き付けてフレームをつくります。

このときも、等間隔になるようにフレームをつくってください。

支柱からワイヤーが外れないように、しっかりと固定しましょう。

③ 紐で軽く結んで固定する

ホヤのつるを固定するために、つると支柱を紐で軽く結びます。

そうすることで、つるがまっすぐ伸びるよう誘引でき、見栄え良く育てられるでしょう。

ホヤの栽培環境

ホヤの栽培環境

ホヤは日当たりの良い場所で育てることで花つきが良くなりますが、直射日光は葉焼けの原因になるので避けてください。

耐寒温度は5~7℃程度と寒さに弱い植物なので、できるだけ室内の暖かい場所で育てましょう。

置き場所と日当たり

ホヤは日光を好む観葉植物なので、できるだけ日当たりの良い場所で育てるのが望ましいとされています。

直射日光に当たると葉焼けして弱ってしまう危険性があるので、日差しが強い時期は室内の明るい日陰で管理してください。

窓辺に置く際は、レースカーテンなどで日差しを避けてあげると良いでしょう。

適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?

ホヤの耐寒温度は5~7℃程度かつ生育適温は30℃前後で、寒さにはあまり強くありません。

春から秋にかけて室外で育てる場合は、15℃を下回るようになったら室内に取り込むようにしましょう。

室内で育てる場合は、エアコンの温風が当たらないように注意してください。

ホヤの土の配合比率(用土)

ホヤの土の配合比率

ホヤは過湿に弱い植物なので、水はけの良い土で栽培しましょう。

観葉植物用の土、もしくは赤玉土と腐葉土を6:4の割合で配合した用土がおすすめです。

庭土をそのまま使用すると土壌センチュウによってホヤに健康被害をもたらす恐れがあるので、必ず新しい土を用意してください。

ホヤを種から育てると大変?

ホヤは種を手に入れるのが難しいため、苗から育てるのが一般的です。

種から育てた場合の発芽率は比較的高いので、ホヤのさやから採種できた場合には「種まきと植え方」を参考にチャレンジしてみてください。

今ある株からすぐに増やしたい場合は、ツルを切って土や水に挿す「挿し木」が最も簡単でおすすめな方法です。

ホヤの開花時期

ホヤの開花時期

ホヤの開花時期は6~9月ですが、日当たりの悪い場所で育てると開花しにくくなるので注意しましょう。

開花時期は夏

ホヤの開花時期は6~9月の初夏から晩夏にかけてです。

日当たりの良い場所で管理すれば、毎年のように花を咲かせてくれるでしょう。

ホヤの花が咲かない原因は?

ホヤの花が咲かない原因には、日照不足や生育不足が挙げられます。

花を咲かせるためには、以下のポイントに気をつけながら育ててください。

  • 直射日光を避けて日当たりの良い場所で育てる
  • むやみに剪定して花芽を傷つけない
  • つるを長く伸ばす
  • 土の過湿に気を付ける
  • 空気を乾燥させない

ホヤの増やし方

ホヤの増やし方

ホヤは挿し木で増やすのが一般的です。

切り取った茎や葉っぱから発根させて育てらるシンプルな方法なので、初心者の方でも簡単に増やせるでしょう。

剪定・株分けの時期はいつがいい?

ホヤの剪定や株分けは、花が咲き終わった9月ごろからが適しています。

ホヤはどんどんつるが伸びる植物なので、風通しや見栄え、花付きを良くするためにはこまめに剪定すると良いでしょう。

ただし、むやみに剪定して花芽まで切ってしまうと、開花しなくなるので注意してください。

挿し木のやり方

ホヤの挿し木は5~9月の生育期に行うのが適しています。

剪定のタイミングに合わせると、剪定で切り落とした茎を挿し穂として使えるのでおすすめです。

挿し木に必要なものは、以下を参考にしてください。

  • バーミキュライト(無菌かつ肥料分のない用土ならなんでもOK)
  • 剪定ハサミ
  • 発根促進剤(容器に入れておく)
  • ポット
  • 水が入ったコップ(水揚げ用)
  • 細長い棒(割り箸など)

ここからは、ホヤの挿し木のやり方を紹介していきます。

  1. 茎をカットする
  2. 挿し穂を水揚げする
  3. 挿し穂を植える
  4. 水を与え明るい日陰に置く
  5. 発根後に定植する

① 茎をカットする

ホヤの先端から2~3節の部分をカットしましょう。

切り取った茎の先端部分についた葉っぱを1~2枚ほど残し、ほかの葉っぱはすべて取り除いてください。

その際、葉っぱが大きい場合は水分を余計に排出し枯れてしまう恐れがあるので、横半分にカットするのがおすすめです。

② 挿し穂を水揚げする

切り取ったホヤの挿し穂を、水揚げ用コップに入れます。

1時間ほど水に浸して、十分に水を吸わせましょう。

③ 挿し穂を植える

ポットにバーミキュライトを入れて、細長い棒で穴を1つ空けます。

続いて、挿し穂の切り口に発根促進剤をつけ、土の穴に挿してください。

抜けてしまわないよう、植え付けの際は土でしっかり固定しましょう。

④ 水を与え明るい日陰に置く

たっぷりの水を与えたら、直射日光の当たらない明るい日陰で管理します。

管理中は乾燥させないように、こまめに水を与えてください。

⑤ 発根後に定植する

順調にいけば約1ヵ月後に新しい根っこが出てきます。

発根が確認できてから観葉植物用の土を入れた鉢に定植してください。

植え替え時期はいつがいい?

ホヤの植え替えは、5~7月の生育が盛んな時期が適しています。

根詰まりを防ぎ花付きを良くするためには、2〜3年に1度のペースで行いましょう。

ホヤは根っこが繊細なので、植え替えによるダメージを受けやすい植物です。

植え替えで根っこが傷むと枯れてしまう危険性があるので、根鉢を崩さないように注意して行ってください。

鉢替えのやり方

ホヤの鉢替えを行う際、まずは以下のものを用意しましょう。

  • 観葉植物用の土(赤玉土と腐葉土を6:4の割合で配合してもOK)
  • 剪定ハサミ
  • 一回り大きな新しい鉢
  • スコップ
  • 細長い棒(割り箸など)
  • 緩効性の固形肥料

ここからは、ホヤの挿し木のやり方を紹介していきます。

  1. 鉢から株を抜く
  2. 新しい鉢に植え替える
  3. 鉢替え後の管理をする

① 鉢から株を抜く

ホヤの根鉢を崩さないよう、丁寧に鉢から株を抜き取りましょう。

軽く土を払いながら、傷んだ根っこがあれば剪定ハサミで切り落とします。

このとき、なるべく根鉢を崩さないように注意してください。

② 新しい鉢に植え替える

まずは、新しい鉢に2~3cm程度の深さになるように土を入れて、その上に抜き取った株を優しく置きます。

根鉢の周りに土を足していき、ぐらつかないよう固定してください。

細長い棒を突き刺しながら隙間を埋めるように土を足していくと、うまく固定できるでしょう。 

③ 鉢替え後の管理をする

鉢替えによって受けた根っこのダメージを回復させるため、鉢替え後1週間ほどは水やりを控えてください。

鉢替え後のタイミングで緩効性肥料を与えると、土の養分を補ってくれてより生育を促してくれます。

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