モンステラの育て方
育てやすさ
初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。
モンステラの基本情報
植物名 | モンステラ |
学名 | Monstera deliciosa |
和名 | ホウライショウ |
英名 | Monstera、Swiss cheese plant、Cheese plant |
別名 | デンショウラン、ペッサム |
原産地 | 熱帯アメリカ |
科名 | サトイモ科 |
属名 | モンステラ属 |
開花時期 | 国内:5月前後(成熟した場合のみ開花する) 原産地:年中開花する |
モンステラは熱帯アメリカ原産の観葉植物です。
日光を好む性質がありますが、直射日光には弱く葉焼けを起こしてしまうため、室内で育てる場合は置き場所に注意しましょう。
耐陰性があるので、日当たりが多少悪いところでも育てることができる初心者におすすめの観葉植物です。
観葉植物 モンステラ
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月別栽培カレンダー
種まき
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植え付け・植え替え
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肥料
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開花
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種類と品種
種類・品種 | 特徴 |
マドカズラ | 葉に複数の丸い穴が開いているのが特徴的 |
モンステラ スタンデリアナ(ハネカズラ) | 葉が細長く切れ込みがない |
モンステラ ホワイトモンスター | 葉が緑の時期はモンステラ デリシオーサとほとんど同じ見た目 斑の色や葉の模様の種類がたくさんある高級品種 |
モンステラ デュビア | 木や大きな植物を登る性質があり、「クライムリーフ」とよばれている 成熟すると葉に穴があく |
モンステラはどんな花が咲く?
モンステラは成熟するとサトイモ科の植物のみが咲かせる、ミズバショウを大きくしたような花を咲かせます。
真ん中の黄色い棒は「肉穂花序(にくすいかじょ)」と呼ばれ、熟すとマンゴーやパイナップルのような甘い香りになるのが特徴的です。
モンステラの葉っぱの形
モンステラは大きく切れ込みが入った葉が人気ですが、切れ込みがない葉をもつ品種も存在します。
一般的に知られているモンステラの葉は、大きく切れ込みがはいったものです。
この葉は他の植物が生い茂る熱帯ジャングルの中で、下の葉にも光が当たるように切れ目が入ったと言われています。
他にも、品種によって斑の模様や斑の色が異なるものもあるので、モンステラを選ぶ際には見比べると良いでしょう。
モンステラの花言葉
モンステラの花言葉は「壮大な計画」「うれしい便り」「深い関係」です。
「壮大な計画」はモンステラの葉の形が由来と言われています。
モンステラの葉は、下の葉にも光が当たるように深い切れ込みのある葉へと変化を遂げました。
次の世代も種を残そうとする力強い姿から「壮大な計画」という花言葉がつけられたのでしょう。
「うれしい便り」は葉の切れ込みから差す光が、下の葉にとって「希望の光」といえることからつけられました。
花言葉「深い関係」はモンステラの葉の深い切れ込みが由来となっています。
モンステラの育て方
育てやすいと言われているモンステラですが、長く楽しむためには守るべきポイントがあります。
- 直射日光は避けて半日陰に置く
- エアコンの風が直接当たらない場所に置く
- 土は水はけが良いものを選ぶ(迷ったら観葉植物用の土がおすすめ)
- 生育が良いため、1年に1回は植え替えをする
- 乾燥していると感じたら、こまめに葉水をする
上記に気をつけることで、元気な状態を保つことができます。
水やりの頻度
モンステラの水やりのタイミングは季節により異なります。
- 春から秋は土が乾いたらたっぷりと水をやり、冬は土が乾いて2~3日後に水をやる
- 夏はなるべく早朝の気温が高くない時間帯に水をやる
- 多湿を好む性質のため、部屋が乾燥している場合はスプレーなどで葉に水をやる
- 受け皿の水は根腐れの原因になるのでこまめに捨てる
モンステラは多湿を好む性質をもっていますが、水はけが悪いと根腐れを起こす原因になります。
土が乾いてから水をあげるようにしましょう。
観葉植物 モンステラ
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肥料のあげ方
生育が旺盛なモンステラは、肥料をやらずとも元気に育ちます。
しかし、大きく育てたい場合は元肥や置き肥、液肥を使うと大きく育てやすくなるでしょう。
肥料をあげるタイミングは下記の通りです。
- 年1回の植え替えの際、モンステラの大きさに合わせて元肥を入れる
- 春から夏の生育期は2ヶ月に1回置き肥をすると良い
- 葉の色が悪いと感じたら、2週間に1回のペースで液体肥料を与える
- 冬は肥料を与えない
病害虫・害虫対策
病害虫 | 特徴 | 対策 |
ハダニ | ・葉に白い斑点が見える ・葉の裏に小さな虫がついている | ・葉の裏にいることが多いので勢いよく水をかける、または濡れたタオルで葉の裏を優しく拭いてみる ・改善しない場合は薬剤を散布する |
アブラムシ | ・新芽が縮んでいる ・新芽に虫がついている | ・ピンセットなどで取り除く、またはアブラムシ用の薬剤を散布する ・葉が茂りすぎている場合は剪定し風通しを良くする |
カイガラムシ | ・白い貝の殻をかぶったような虫が枝葉についている ・カイガラムシのフンが原因で葉や枝が黒くなる(すす病) | ・カイガラムシは柔らかい布やブラシを使って取り除く ・卵駆除のため、薬剤の散布も効果的 ・すす病で黒くなった葉は切り落とす |
コバエ | ・植物の周りでコバエが飛ぶ | ・殺虫剤を使う ・土の上に砂利や鹿沼土などを敷く ・植え替えをする |
種まきと植え方
モンステラの種まきに最適な時期は比較的温暖な4~6月です。
室内で種まきをする場合、暖かく高湿度な環境なら年中種まきができます。
種まきをする際には、水はけの良い土または種まき用の土を使いましょう。
芽が出るまでは土が常に湿っている状態にするのがポイントです。
モンステラの栽培環境
モンステラは日光を好みますが、直射日光に当てると葉焼けを起こしてしまうため注意が必要です。
室内で育てる場合は、レースのカーテン越しの日が当たるところに置くと元気に育つでしょう。
外で育てる場合は、寒さに弱いため最低気温が15℃を下回る秋口には暖かい屋内にとりこむと安心です。
多湿の環境を好むので、乾燥していると感じたら通年こまめに葉水をするようにしましょう。
置き場所と日当たり
モンステラは直射日光を避けた半日陰で育てるようにしましょう。
室内であれば、レースのカーテン越しの日差しが当たるところがおすすめです。
屋外で育てる場合は、遮光ネットなどを使い直射日光を避ける必要があります。
気温が15℃を下回る秋口は、ダメージを避けるため必ず屋内にとりこむようにしましょう。
適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?
季節 | 夏 | 冬 |
適温 | 15~30℃ | 15~30℃ |
モンステラを育てる際の適温は、夏と冬ともに15~30℃です。
一年を通して約15~25℃で育てるのが良いでしょう。
モンステラは耐暑性がありますが、夏は35℃以上になると生長がとまってしまいます。
また、冬は10℃以下になるとダメージを受ける可能性があるため、冷え込む場合は室内で育てましょう。
用土
モンステラを植えるときは水はけの良い土を使うようにしましょう。
土選びで迷ったら、ホームセンターで売っている「観葉植物用の土」を買うのがおすすめです。
また、鹿沼土や砂利を土の上に置くことでコバエ対策にもなります。
モンステラの種まき
モンステラの種は販売されていることが珍しく、手に入れるのが難しいです。
種を植える際は苗を植えるとき同様、水はけの良い土に植え、水をたっぷり与えましょう。
種を植える環境にもよりますが、約10日~3週間ほどで芽がでます。
種まきにおすすめの時期は4~6月
モンステラは温暖な気候を好む観葉植物です。
種の植え付けは気温が約20℃くらいの4~6月に行うと良いでしょう。
モンステラを種から育てると大変?
モンステラは下記の点に気をつけることで、比較的簡単に種から育てることができます。
- 種を植えるときの気温は約20℃くらい
- 水はけの良い土に植える
- 直射日光は避ける
- 水を切らさない
しかし、モンステラの種は希少なため、まず種を見つけることが難しいです。
モンステラの開花時期
モンステラの花は初夏に開花を迎えます。
成熟しないと花は咲かないため、花が咲くことを知らない人も多いでしょう。
開花時期は5月前後
気温によりますが、モンステラの花の開花時期は5月前後と言われています。
大きく成長するまで開花しないので、花が咲いているところを見られるのは稀です。
熱帯の気候で自生しているモンステラは年中開花すると言われています。
モンステラの花が咲かない原因は?
モンステラの花は大きく育つと開花します。
そのため、花が咲かない場合は成熟していない可能性が考えられるでしょう。
モンステラの増やし方
モンステラは水挿しや挿し木、茎伏せで簡単に増やすことができます。
剪定すると白い液体がでてくるので、必ずゴム手袋をして作業を行いましょう。
切ったモンステラは発芽剤と水が入った容器に入れます。
その後、約2~3時間ほど日陰で水分を吸わせてから土に植えると発芽しやすいです。
水挿しのやり方
水挿しで増やす方法は手軽で初心者の方にもおすすめです。
やり方はコップに発芽剤をいれた水を用意し、切ったモンステラをいれていきます。
約1ヶ月ほどで根がでてくるので、その後土に植えましょう。
水挿しのポイントは下記の通りです。
- 水を腐らせないように定期的に交換する
- 茎を切る時は清潔でよく切れるハサミを使う
- 葉や気根はついているまま水にいれる
- 節がついた茎を用意する
水に挿したモンステラはインテリアにもなります。
挿し木(茎挿し)と茎伏せのやり方
挿し木(茎挿し)と茎伏せはモンステラを増やすポピュラーな方法です。
それぞれやり方とポイントを紹介します。
挿し木(茎挿し)のやり方
挿し木(茎挿し)のやり方は途中まで水挿しと同じです。
切った茎を2~3時間ほど発芽剤をいれた水につけた後、土が入った鉢に挿します。
挿し木(茎挿し)のポイント
- 茎を切るときはゴム手袋をする
- よく切れる清潔なハサミで茎を切る
- 節がついた茎を用意する
- 茎を切った際にどちらが根の方かわかるようにしておく
- 土に挿すときは葉を切る
- 鉢は育苗トレーやスリットが入ったプラスチックの鉢が使いやすい
- 土は挿し芽用の土または鹿沼土(細粒)がおすすめ
- 一節が埋めるくらいの深さで茎を埋める
- 気根が出ている場合は気根も土に埋める
- 水は鉢の下からたっぷり吸わせ、表面まで吸水したら余分な水を捨てる
- 土が乾ききらないように常に湿っている状態を保つ
- 直射日光を避ける
茎伏せのやり方
茎伏せも茎を切るまでは水挿しと同じ要領です。
切った茎は水苔または土の上に伏せます。
このとき、茎を横にし、切り口の半分が土または水苔に接するようにします。
水苔や土が乾燥しないように注意しましょう。
茎伏せのポイント
- 茎を切るときはゴム手袋をする
- よく切れる清潔なハサミで茎を切る
- 節がついた茎を用意する
- 茎についている気根が長い場合はカットして調節する
- 葉は1/3を残して切る
- 水のやり過ぎは茎が腐る原因になるので注意が必要
- 水苔を使う、もしくは土を常に湿った状態で保つ
- 直射日光を避ける
剪定・株分けの時期はいつがいい?
モンステラの剪定・株分けの時期は生育期である5〜9月がおすすめです。
この時期は剪定や株分けを行ってもダメージが少なく、どんどん成長していきます。
モンステラは丈夫な観葉植物ですが、剪定・株分けの際は下記の点に注意しましょう。
剪定
- 暑すぎる時期を避ける
- 清潔でよく切れるハサミを使う
- 手荒れやかぶれを防ぐためにゴム手袋をつけて作業する
- 風通しが良くなるように適度に間引く
株分け
- 暑い日を避ける
- 直射日光を避ける
- 土は乾燥させておくと鉢から取りやすい
- 鉢から出したモンステラの根は優しく扱う
- 腐った根の部分はハサミで取り除く
- 株分け後はたっぷり水を与え、肥料は2週間ほど控える
植え替え時期はいつがいい?
モンステラの植え替えは成長期である5~9月に行いましょう。
植え替えは植物にとって負担がかかるものです。
生育期に植え替えすることで、多少のダメージがあっても回復が早く元気に育つでしょう。
鉢替えのやり方
モンステラは生育が早く、根詰まりを起こしやすい観葉植物のため、1年に1回植え替えをするのがおすすめです。
植え替えに必要なものと手順を紹介します。
準備するもの
- 鉢
- 鉢底ネット
- 軽石
- 観葉植物の土
- 元肥
- ゴム手袋
- 割りばし(土を詰めるときに使う)
- 砂利や鹿沼土(土が出ないように土の上にのせる)
鉢替えのやり方
- 苗を鉢から抜く
植え替えは鉢から植物を抜きやすい土が乾いた状態のときに行うと良いです。また、大きい鉢に入っている場合、鉢の周りを叩くと中の土が少しずつほぐれて抜きやすくなります。 - 植え替え先の鉢の底に大きさを調整した鉢底ネットを置く
鉢底ネットは鉢に開いている穴の大きさに合わせてカットしましょう。 - 鉢底が隠れるくらい軽石を入れていく(約2~3㎝くらい)
- 土を軽石が隠れるくらい入れたら、元肥をパラパラと入れる
- 苗が鉢の真ん中にくるように入れる場所を決め、土を入れていく
土がしっかり入るように、割りばしなどを鉢の淵に沿って上からさしていくのがポイントです。 - 土が沈んだら追加し、水を数回に分けてしっかりとあげる
- 株が大きい場合は支柱をさし、必要であれば土の上に砂利、鹿沼土をのせる
砂利、鹿沼土はコバエを防いでくれます。
観葉植物 モンステラ
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