種から育てるオリーブ
公開日 2025年12月11日
更新日 2025年12月11日
監修者情報
覚張大季
植物と人との関わりに魅了され、日本各地の植物農園を見て回る。HanaPrimeの植物部門の立ち上げ後はオフィスや商業施設、個人宅など、幅広いシーンのグリーンコーディネートを数多く担当。植物の生態や特性を深く掘り下げ、それぞれの空間やライフスタイルに適したグリーン空間デザインを提案することが得意。観葉植物の世界に情熱を注ぎ、植物の価値を最大化することを使命としている。
オリーブの種まき

オリーブは種まきで育てることもできますが、発芽率は1%程度と非常に低く、時間と根気が必要です。
硬い殻に守られた種は芽を出しにくく、発芽するかどうかは「運の要素」もあります。
そのため、なるべく多くの種をまいて確率を上げるのがポイントです。
花が咲くまでには数年かかりますが、気長に取り組むつもりで始めてみましょう。
オリーブの種まきにおすすめの時期は春もしくは秋

オリーブの種まきは、春もしくは秋に行います。
発芽の適温は20~25℃のため、気温が安定し、土壌が温かく乾燥しすぎていない春か秋の環境がベストです。
なお、秋に種まきした場合は冬越しの管理に注意し、室内で育ててください。
オリーブの種まきに準備するもの
オリーブの種まきをする際は、以下のものを準備しましょう。
- オリーブの種
- ポットまたは鉢(排水穴が多いもの)
- 種まき用の土
- 霧吹きスプレー
オリーブの種は、育てている木に実がついていれば採種できます。
また、ネットショップや一部の種苗店でも入手可能です。
オリーブの種まきのやりかた
- 熟した実を選ぶ
- 果肉を取り除いてから乾燥させる
- 種の外殻をニッパーなどで割る
- 冷蔵庫で数週間保存する
- 植える前に水に浸す
- 土に種をまく
- 明るく暖かい場所で管理する
① 熟した実を選ぶ
未完熟の実は発芽率が悪いので、黒く熟した実を選びましょう。
② 果肉を取り除いてから乾燥させる
種の発芽を妨げるため、果肉は全て洗って取り除きます。
種だけになったら、乾いた場所に数日間置いてしっかり乾燥させましょう。
変色しているものや柔らかい種は取り除いてください。
③ 種の外殻をニッパーなどで割る
中身を傷つけないように気をつけながら、外殻をニッパーなどで割ります。
外殻を割ることで種が吸水しやすくなりますが、傷がついてしまうと雑菌が入ってしまうため注意してください。
その場合、種だけ取り出せず外殻が残っていても大丈夫です。
④ 冷蔵庫で数週間保存する
種を寒さに当てて発芽を促すため、冷蔵庫に数週間保存します。
⑤ 植える前に水に浸す

発芽しやすいように、植える前日から約1日水に浸しておきます。
⑥ 土に種をまく

排水穴のあるポットに種まき用の土を入れ、前もって適度に湿らせておきましょう。
土の上に種を均等に並べ、指で種をやさしく土に押し込み、軽く土をかぶせて浅めに植えます。
⑦ 明るく暖かい場所で管理する
種まきが終わったら、軽く水やりをして土を定着させます。
ポットを明るく暖かい場所に置き、発芽しやすいよう湿度を保つようにしましょう。
発芽に成功し、苗が育ってきたら1株ずつ植え替えてください。
オリーブを種から育てるのは大変?
オリーブは発芽率が高くありませんが、条件を整えればチャレンジが可能です。
種から育てるポイントをまとめたので、手順と合わせて参考にしてください。
- 熟している実を選ぶ
- 種の準備をしっかりする
- 種は深く植えすぎず、浅植えにする
- 複数種まきし、発芽率を上げる
- 発芽までは土が乾かないよう湿らせておく
- 温度は20~25℃をキープする
種まきから発芽まで約40日から数か月かかることがあるので、焦らず気長に待ちましょう。
種から育てた実生のオリーブは、世界にひとつだけのオリジナルです。
どんな葉や樹形に育つのか、ゆっくり見守りながら楽しんでみてください。
そんなに待てない!という方は小さめのオリーブを購入して、育ててみてはいかがでしょうか。
観葉植物 オリーブの木
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