オプンチアの育て方

更新日 2025年11月20日

育てやすさ

初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。

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監修者情報

株式会社HanaPrime|植物アドバイザー

覚張大季

覚張大季

植物と人との関わりに魅了され、日本各地の植物農園を見て回る。HanaPrimeの植物部門の立ち上げ後はオフィスや商業施設、個人宅など、幅広いシーンのグリーンコーディネートを数多く担当。植物の生態や特性を深く掘り下げ、それぞれの空間やライフスタイルに適したグリーン空間デザインを提案することが得意。観葉植物の世界に情熱を注ぎ、植物の価値を最大化することを使命としている。

オプンチアの基本情報

植物名オプンチア
学名Opuntia
英名Prickly Pear / Paddle Cactus
原産地北アメリカ~中南米の乾燥地帯
科名サボテン科
属名オプンチア属
開花時期3~5月ごろ

オプンチアは、平たく丸い茎節が連なる独特の姿から「ウチワサボテン」とも呼ばれる多肉植物です。

北アメリカ〜中南米の乾燥地帯に自生し、乾燥や直射日光に強い性質を持ちます。

鋭いトゲと微細なグロキディアで身を守り、一部の品種は果実を食用として楽しめるのも特徴です。

初心者にも育てやすく、観賞用としても人気があります。

月別栽培カレンダー

植え替え・株分け

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肥料

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開花

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種類と品種

品種名茎節の形状茎節の色育てやすさレア度
オプンチア ミクロダシス小型で丸みのある節が密に連なる節明るい緑(白毛あり)★★★★☆★★★☆☆
オプンチア フミフォルミスなめらかで光沢のある扁平節つやのある濃緑★★★★★★★☆☆☆
オプンチア スブラータ(セントジョージ)縦に伸びる大型の節灰緑〜くすんだ緑★★★☆☆★★★☆☆
オプンチア サンタリタ厚みのあるやや扁平な節赤紫がかった緑★★★★☆★★★★☆
オプンチア ストレプタカンサ波打つ形の不規則な節淡緑〜黄緑★★★☆☆★★★★☆
オプンチア エンゲルマニイ肉厚で幅広い楕円形の節青緑〜灰緑★★★☆☆★★★☆☆

オプンチアは、サボテン科の中でも特に種類が豊富なグループで、世界中に200種以上が分布しているといわれています。

見た目やトゲの付き方、茎節のサイズや色などにバリエーションがあり、観賞用としても人気の高い多肉植物です。

なかでも家庭で育てやすい、代表的な品種には以下のようなものがあります。

オプンチア ミクロダシス

オプンチア ミクロダシス

丸みを帯びた小型の茎節が連なり、白い細かい毛のようなトゲ(グロキディア)に覆われている品種です。

ふわふわとした見た目が可愛らしく、一見柔らかそうにも見えるトゲですが、意外と刺さりやすいため取り扱いには注意が必要でしょう。

コンパクトな姿と愛らしいシルエットは、インテリアグリーンとしても高い人気を誇ります。

オプンチア フミフォルミス

トゲが少なく、つややかな明るい緑色の茎節が印象的です。

初心者でも扱いやすく、トゲの少ないサボテンを探している方にぴったりでしょう。

丈夫で育てやすいため、寄せ植えなどにも活用しやすい品種です。

オプンチア スブラータ(セントジョージ)

縦に立ち上がるように成長する大型の茎節を持ち、屋外での地植えにも向いています。

節の色はやや灰緑がかっていて、庭のアクセントとしても映える存在です。

トゲは比較的長く鋭いため、管理の際は十分に注意しましょう。

オプンチア サンタリタ

赤紫がかった茎節が美しく、気温や環境によって色合いが変化することもある品種です。

厚みのある節が特徴で、乾燥や直射日光にも比較的強いため、丈夫に育てやすいでしょう。

カラーリーフとしても魅力的で、観賞価値の高い一株といえます。

オプンチア ストレプタカンサ

節が波打つような独特の形状をしていて、見た目のインパクトが強い品種です。

黄緑がかった葉色と、存在感のあるトゲが個性を際立たせています。

アーティスティックなシルエットが魅力で、個性的な植物を探している方におすすめです。

オプンチア エンゲルマニイ

オプンチア エンゲルマニイ

大きく肉厚な茎節を持ち、全体的に青みを帯びた緑色が特徴です。

成長すると1mを超えることもあり、ダイナミックな姿を楽しめます。

野生種に近い力強い印象を持ち、屋外でも元気に育てられるサボテンです。

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オプンチアの葉っぱの特徴

オプンチアの葉っぱの特徴

オプンチアの「葉」に見える部分は、正確には茎節(けいせつ)と呼ばれる茎の一部にすぎません。

この茎節は水分を蓄える役割をもち、一般的なサボテンに見られる円筒形とは異なり、扁平で丸みのある形が特徴です。

茎節の表面には、目に見える鋭いトゲに加えて「グロキディア」と呼ばれる微細で毛のようなトゲが無数に生えています。

このグロキディアは軽く触れただけでも肌に刺さりやすいため、扱いには注意が必要です。

品種によって節の大きさや色、トゲの有無が異なり、緑一色のものから紫がかったもの、波打つ形のものまで多様なバリエーションが存在します。

オプンチアはどんな花が咲く?

オプンチアはどんな花が咲く?

オプンチアは春から初夏にかけて、鮮やかな花を咲かせるサボテンです。

花色は黄色・オレンジ・ピンク・赤などがあり、品種によって直径5〜8cmほどに育ちます。

特徴や魅力は以下のとおりです。

  • 茎節の先や側面から花芽を伸ばす
  • 昼に開花し、夕方には閉じる性質
  • 数日間のみ楽しめる儚さが魅力
  • 一株で複数の花を咲かせる品種もあり
  • 花後に果実をつけ、食用になる場合も

繊細な花と無骨な茎のコントラストが印象的な植物です。

オプンチアの実は食べられる

オプンチアの一部の品種では受粉後に果実を形成することもあり、実は食用として利用されるケースも珍しくありません。

とくにメキシコでは、果実を「トゥナ(tuna)」、若い茎節を「ノパル(nopal)」と呼び、古くから食材として親しまれてきました。

日本でも愛知県春日井市などで食用サボテンの栽培が進められており、学校給食や飲食店のメニューとして提供されるなど、少しずつ一般家庭にも広がりを見せています。

オプンチアの花言葉

オプンチアの花言葉は、「偉大」「熱愛」です。

オプンチアの育て方

丈夫で乾燥に強いオプンチアは、比較的育てやすいサボテンとして多くの人に親しまれています。

ただし、蒸れや寒さには弱いため、基本的な管理ポイントを押さえておくことが長く育てるコツといえるでしょう。

水やりの頻度

オプンチアは乾燥地帯原産のため、水を与えすぎないのが基本です。

春〜秋(生育期)

土の表面が乾いて2〜3日後を目安に、鉢底から水が流れるまでたっぷりと与えます。

冬(休眠期)

月に1〜2回程度、過湿を避けて乾燥気味に管理します。

常に鉢の中が湿った状態にならないような、水はけの良い環境と乾湿のメリハリある管理がポイントです。

肥料のあげ方

肥料は生育期の5〜8月頃に、控えめに与えるのが基本です。

緩効性の置き肥を2か月に1回ほど施すか、希釈した液体肥料を月1〜2回与える方法が一般的でしょう。

窒素分が多すぎると茎節が間延びして不格好になりやすいため、リン酸やカリ分がバランスよく含まれた肥料を選ぶと安心です。

なお、冬の休眠期には肥料を与えず、株をしっかりと休ませることが健康維持につながります。

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病害虫・害虫対策

オプンチアは比較的害虫に強い植物ですが、風通しが悪く湿度が高い環境では発生リスクが高まります。

とくに注意したいのは「カイガラムシ」「ハダニ」「アブラムシ」です。

カイガラムシ

  • 茎や葉に白くて綿状の付着物が見られる
  • 吸汁によって株が弱り、成長が鈍くなる
  • すす病を併発することもあるため早めの対処が必要

カイガラムシを見つけた場合は、アルコールを染み込ませた綿棒や柔らかい布でやさしく拭き取ります。

数が多いときには、歯ブラシなどでこすり落とした上で、市販の殺虫剤を併用すると効果的です。

ハダニ

  • 葉の裏に赤や白い斑点が発生する
  • 葉がかすれたようになり、色が薄くなる
  • 被害が進行すると株が弱り黄変や落葉の原因になる

ハダニは乾燥した環境を好み、葉の裏に寄生する極小の害虫です。

日ごろから霧吹きで葉の裏にもしっかり葉水を与えることで、乾燥を防ぎ予防につなげられます。

すでに発生している場合は、シャワーなどで葉裏を洗い流し、被害が大きい葉は剪定して株全体の健康を保ちましょう。

アブラムシ

  • 春から秋にかけて発生しやすい
  • 若い節の先や新芽に集まりやすい
  • 吸汁によって株の成長が妨げられる
  • ウイルス病を媒介することもあるため注意が必要

少数であれば歯ブラシや布でこすり落とすことで十分ですが、大量に発生している場合は、市販の殺虫スプレーや粒剤を使って駆除します。

害虫の発生を予防するには、風通しの良い環境を維持し、過湿を避けることが重要です。

地植えの植え付け方

オプンチアは耐暑性・耐乾性に優れており、条件が整えば庭植えでも元気に育てることが可能な植物です。

ただし、水はけの悪い土地や寒冷地ではトラブルの原因にもなりかねないため、適切な環境と植え付けのタイミングを見極めることが大切でしょう。

植え付けに適した時期

植え付けの適期は、気温が安定している4〜6月頃の暖かい時期です。

特に根の動きが活発になる4〜6月に行うと、活着もしやすく失敗も少なくなります。

ただし、真夏の猛暑日や冬の低温期は避け、植物にかかる負担をできる限り減らしましょう。

  1. 日当たりと水はけの良い場所を選ぶ
  2. 植え穴を掘り、排水性を確保する
  3. 株を植え付け、用土でしっかりと固定する
  4. 植え付け後はたっぷりと水を与える

① 日当たりと水はけの良い場所を選ぶ

直射日光に強い反面、湿気には弱いため、水はけのよい土壌を選びましょう。

雨が多く溜まりやすい場所では、盛り土や傾斜をつけて排水性を高めるのも効果的です。

② 植え穴を掘り、排水性を確保する

株より一回り大きめの穴を掘り、底に軽石や砂を敷いて排水性を高めます。

その上に、赤玉土や軽石を混ぜた乾燥気味の土を入れてください。

③ 株を植え付け、用土でしっかりと固定する

株の根元をやや高めに植え付け、周囲の用土で固定します。

茎節が土に直接触れすぎないようにすると、腐敗を防ぎやすくなるでしょう。

④ 植え付け後はたっぷりと水を与える

作業後は、鉢植えと同様に鉢底からあふれるほどしっかりと水を与え、土と根をなじませます。

その後は、乾燥気味に管理し、必要以上の水やりは避けましょう。

剪定に適した時期とやり方

オプンチアを健康的に保つためには、不要な茎節や傷んだ部分を定期的に剪定することが大切です。

剪定を行うことで風通しがよくなり、株全体のバランスも整います。さらに、病害虫の予防にもつながるでしょう。

剪定に適した時期

剪定の最適なタイミングは、気温が安定している5~9月の生育期です。

とくに春から初夏にかけては、株が活発に成長する時期なので、剪定によるダメージからの回復も早くなります。

逆に、冬の寒い時期は休眠状態になるため剪定は避けたほうが安全です。

  1. 使用する道具は必ず消毒しておく
  2. 不要な茎節を見極めてカットする
  3. 切除後の株は直射日光を避けて養生する

① 使用する道具は必ず消毒しておく

剪定には清潔なハサミやナイフを使いましょう。

道具に雑菌が付着していると、切り口から病気が侵入する原因になります。

アルコールや火で刃を消毒してから使用してください。

② 不要な茎節を見極めてカットする

傷んだり変色した茎節、過度に伸びすぎた部分は、根元から切り落とします。

カットした面が湿った状態になるため、風通しの良い場所で数日間乾燥させてから植え戻すのが理想的です。

③ 切除後の株は直射日光を避けて養生する

剪定後の株は一時的にストレスを受けているため、明るい日陰などで管理し、回復を待ちましょう。

また、切除した茎節を使って挿し木にして増やすこともできます。

定期的な剪定は、美しい樹形を保ち、株の通気性を高める上でも効果的です。

必要以上に切りすぎず、株の状態に合わせてバランスよく整えていくとよいでしょう。

オプンチアの葉が落ちる原因は?

オプンチアは丈夫な植物として知られていますが、環境や管理方法によっては茎節が自然に落ちてしまう場合があります。

落ちた茎節が元に戻ることはありませんが、新しい茎節の成長を促すために、原因を見極めて環境を整えましょう。

水の与えすぎによる根腐れ

もっとも多い原因のひとつが「過湿」による根腐れです。

土が常に湿っている状態が続くと根が呼吸できなくなり次第に腐ってしまい、その影響で茎節が黄変・落下する原因となるでしょう。

水やりの頻度は土の乾き具合を見ながら調整し「土がしっかり乾いてからたっぷりと」が基本です。

日照不足や風通しの悪さ

日照時間が極端に短かったり、空気が滞留するような環境では、光合成が十分に行えずに茎節が弱ってしまう場合があります。

特に室内管理で窓際から遠い場所に置いていると、株の一部が柔らかくなり、最終的に落ちることがあるでしょう。

寒さによるダメージ

オプンチアは寒さにあまり強くなく、気温が5℃を下回るような環境では茎節が傷むことがあります。

とくに冬場の屋外管理では、冷気によって細胞が破壊され、黒ずみや脱落が見られることも。

寒冷地では冬のあいだ屋内に取り込み、10℃以上の環境を保つようにしましょう。

肥料の与えすぎ

肥料の成分、とくに窒素分が過剰になると、葉や茎が一時的に徒長し、その反動で茎節が落ちやすくなります。

オプンチアは元来、やせた土地でも育つ植物なので、肥料は必要最低限にとどめてください。

オプンチアの栽培環境

オプンチアの栽培環境

オプンチアを健やかに育てるには、原産地に近い環境を意識するのが基本です。

日当たりや通気性、温度管理、用土の選び方によって、成長のスピードや姿の美しさが大きく左右されます。

置き場所と日当たり

オプンチアは日光が大好きな植物で、日照時間が長いほど元気に育ちます。

屋外の場合

屋外であれば、風通しのよい日なたが理想的です。

一方で、真夏の直射日光に長時間当てると葉焼けを起こす場合もあるため、夏場は遮光ネットや鉢の移動などで調整しましょう。

室内の場合

室内で管理する場合は、南〜東向きの窓際など、1日に3時間以上直射日光が入る場所が望ましいです。

日照不足が続くと茎節が徒長しやすく、株全体のバランスが崩れるおそれがあるため、必要に応じて植物用ライトの活用を検討しましょう。

暖房器具の風が直接当たる場所は乾燥が進みやすくなるため、避けて配置してください。

適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?

オプンチアの生育に適した温度は15〜30℃程度です。

暑さには非常に強いため、夏の高温下でも問題なく育てられますが、寒さにはあまり強くありません。

とくに5℃以下の環境が長く続くと、株が傷んだり凍害を受けたりする恐れがあります。

冬場は最低気温5℃を下回らないようにするのが栽培のボーダーラインですが、安定して育てたい場合は10℃以上をキープするのが理想的です。

寒冷地では冬のあいだ室内に取り込んで、10℃以上の環境を確保するとよいでしょう。

オプンチアの土の配合比率(用土)

オプンチアの土の配合比率

オプンチアは、水はけのよい乾燥気味の用土を好みます。

根腐れを防ぐためにも、保水性が高すぎる土は避けるようにしましょう。

基本的には市販の「多肉植物用培養土」や「サボテン用土」を使用すれば問題ありません。

自分でブレンドする場合は、赤玉土(中粒)5:軽石3:腐葉土またはピートモス2の配合がおすすめです。

また、用土が長年使われて固くなってきた場合は、2年に1回程度の頻度で土の入れ替えを行うことを検討しましょう。

オプンチアの種まき

オプンチアは株分けや挿し木で増やすのが一般的ですが、種から育てる「実生」も可能です。

ただし、発芽までに時間がかかるうえ、生長も比較的ゆっくりなため、手間を惜しまない方向けといえるでしょう。

種まきにおすすめの時期は5〜9月

発芽に適した気温は20〜30℃前後とされており、暖かく安定した気候のもとで種まきを行うのが成功のポイントです。

とくに5~6月は気温や湿度のバランスがよく、初心者でも管理しやすい時期といえます。

真夏に種をまく場合は、直射日光による過度な乾燥や高温になりすぎないよう注意が必要です。

オプンチアの種まき(実生)のやり方

  1. 水はけのよい土を用意する
  2. 種をまく前に吸水処理を行う
  3. 土の上に種をまく(覆土は不要)
  4. ラップやビニールで覆って湿度を保つ
  5. 明るい日陰で管理し、発芽を待つ

① 水はけのよい土を用意する

市販の多肉植物用培養土に軽石やパーライトを混ぜて使用するか、赤玉土(小粒)と軽石を5:5で配合するなどして、過湿を避けた土壌環境を作ります。

② 種をまく前に吸水処理を行う

乾燥状態で保存されていた種はそのままだと発芽しにくいため、ぬるま湯に一晩つけて吸水させると発芽率が高まりやすくなります。

③ 土の上に種をまく(覆土は不要)

吸水させた種を湿らせた用土の表面にまんべんなくまきます。

覆土はせず、表面を軽く押さえる程度にとどめるのがコツです。

④ ラップやビニールで覆って湿度を保つ

乾燥を防ぐために、鉢や育苗トレー全体をラップや透明のフタなどで覆い、湿度と保温環境を整えましょう。

⑤ 明るい日陰で管理し、発芽を待つ

直射日光を避け、風通しの良い明るい場所で管理します。

発芽までは2〜4週間程度が目安ですが、気温や湿度によって前後することもあるでしょう。

オプンチアを種から育てると大変?

種まきから育てると時間と手間はかかるものの、環境が合えば実生からでも立派な株に成長する可能性は十分にあります。

初心者には難易度が高めですが、気温や湿度が適していれば発芽率は50〜70%程度とされており、挑戦する価値はあるでしょう。

ただし、交配種では親株と異なる形に育つこともあるため、その違いも含めて楽しめる方に向いている方法といえます。

オプンチアの開花時期

オプンチアの開花時期

オプンチアは、その独特な姿とは対照的に、可憐で彩り豊かな花を咲かせます。

花の色や大きさには品種ごとに違いがあり、観賞用としても楽しめる植物です。

オプンチアの開花時期は3~5月

開花のタイミングは春先の3〜5月頃が一般的とされています。

日照時間の増加と気温の上昇が引き金となり、茎節の先端から花芽が立ち上がって開花へとつながるでしょう。

鮮やかな黄色やオレンジ、ピンクなどの花を咲かせる品種が多く、光沢を帯びた花弁が特徴的です。

オプンチアの花は開花時期が短く、1日〜数日で閉じてしまうこともあります。

そのため、咲いたときにはぜひ見逃さずに楽しんでください。

オプンチアの花が咲かない原因は?

なかなか花を咲かせない場合、環境や株の状態が関係していることが少なくありません。

以下のような原因が考えられます。

日照不足

オプンチアは日光を好む植物で、日照時間が足りないと光合成が不十分になり花芽ができません。

1日3~4時間以上はしっかり日光を当てるようにしましょう。

株の未成熟

ある程度の大きさに育たないと、花芽がつかない場合があります。

茎節の数が少ない若い株や、根張りが弱い状態では開花まで至らないこともあるでしょう。

肥料のバランス

窒素分の多い肥料を与えすぎると、葉や茎ばかりが成長して花付きが悪くなる原因になります。

リン酸やカリウムが含まれたバランスの良い肥料を選ぶことが大切です。

オプンチアの増やし方

オプンチアの増やし方

オプンチアは、葉挿しによって比較的かんたんに数を増やせるサボテンです。

トゲが多く扱いには注意が必要ですが、正しい手順で作業すれば、家庭でも手軽に株を増やせます。

ここでは剪定から挿し木、植え替えまでの基本的な流れをご紹介します。

葉挿し(茎節挿し)の時期はいつがいい?

オプンチアの葉挿し(茎節挿し)に適した時期は、4〜6月または9〜10月の生育期です。

このタイミングであれば、気温と湿度のバランスがよく、切り口が傷みにくく、発根もしやすいため、成功率が高くなります。

とくに4〜6月の春先は、気温が徐々に上がってくる時期で、植物の成長エネルギーが高まるため、葉挿し後の根付きも良好です。

一方で、以下のような時期は避けましょう。

真夏(7〜8月)高温と強光で切り口が腐りやすくなるため
鉢底から水が流れ出るまでしっかりと与える
冬(11〜3月)成長がほぼ止まっており、発根が極端に遅れる可能性があるため

葉挿しのやり方

オプンチアの葉挿しとは、平たい茎節(いわゆる「葉」に見える部分)を切り離し、土に挿して発根させる方法です。

手順は比較的シンプルですが、トゲの扱いには十分気を付けましょう。

  1. 健康な茎節を選んでカットする
  2. 切り口をしっかり乾燥させる
  3. 水はけのよい用土に浅く挿す
  4. 直射日光を避けて管理する

① 健康な茎節を選んでカットする

できるだけ若くてハリのある茎節を選び、清潔なハサミやナイフで根元から切り取ります。

作業時は厚手の手袋を使うか、新聞紙で茎節を包むなどして安全に行いましょう。

② 切り口をしっかり乾燥させる

通気性の良い日陰で5〜7日ほど乾かし、切り口に薄い膜ができるまで待ちます。

乾燥が不十分なまま植えると、腐敗しやすくなるため注意が必要です。

③ 水はけのよい用土に浅く挿す

赤玉土や多肉植物用の培養土に、軽く押し込むように挿します。

土は湿らせておく必要はなく、乾いた状態で挿すのが基本です。

④ 直射日光を避けて管理する

明るい日陰に置き、発根までは水やりを控えめにします。

2〜3週間ほどで発根が始まるため、その後は徐々に通常の管理に切り替えていきましょう。

植え替え時期はいつがいい?

オプンチアの植え替えに適しているのは、春〜初夏(4〜6月)または秋口(9〜10月)です。

これらの時期は気温と湿度のバランスが安定しており、植え替えによる株へのストレスが最小限に抑えられます。

とくに4〜6月は根の活動が活発になる時期で、植え替え後の回復がスムーズに進むでしょう。

逆に、冬の低温期や真夏の猛暑期は避けるのが無難です。

鉢替えのやり方

オプンチアは根詰まりを起こしやすいため、2年に1回程度を目安に、ひと回り大きな鉢へ鉢替えを行います。

  1. 株を鉢から取り出す
  2. 古い土と傷んだ根を取り除く
  3. 新しい鉢に植え替える
  4. 水やりと養生

① 株を鉢から取り出す

植え替え前に数日間水やりを控え土が乾いた状態で作業を行うと根を傷つけにくくなります。

鉢をゆっくり傾けながら、トゲに注意して慎重に取り出してください。

② 古い土と傷んだ根を取り除く

根に付着している古い土を軽くほぐし、黒ずんだり傷んでいる根は清潔なハサミでカットします。

元気な白い根は残しておきましょう。

③ 新しい鉢に植え替える

排水性の高い用土を使用し、鉢底に軽石を敷いたうえで、株を中央に配置します。

鉢の上部に1〜2cmの余白を残しながら、隙間に土を詰めて安定させましょう。

④ 水やりと養生

植え替え直後は水を与えず、2〜3日後に鉢底から水が出るまでたっぷり与えるのが理想的です。

1週間ほどは直射日光を避けて管理し、株が安定してから通常の環境に戻してください。

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