テーブルヤシの育て方
育てやすさ
初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。
テーブルヤシの基本情報
植物名 | テーブルヤシ |
学名 | Chamaedorea elegans |
和名 | テーブルヤシ |
英名 | Parlor palm |
別名 | チャメドレア エレガンス |
原産地 | メキシコ、中南米 |
科名 | ヤシ科 |
属名 | テーブルヤシ属 |
開花時期 | 4月~6月 |
テーブルヤシは、メキシコ・中南米原産の観葉植物です。
その名の通り小さなヤシの木のような姿をしており、濃緑の葉を茂らせる涼し気な見た目をしています。
耐暑性に優れていて育てやすいため、初心者にもおすすめです。
100円ショップなどでも販売しているので、部屋に緑が欲しいとき気軽に手に入れることができます。
観葉植物 テーブルヤシ
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月別栽培カレンダー
種まき
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植え付け・植え替え
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肥料
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開花
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種類と品種
テーブルヤシはテーブルヤシ属、別名チャメドレア属に含まれる品種のひとつです。
ほかにも「キレバテーブルヤシ(チャメドレア エルンペンス)」や「テネラヤシ(チャメドレア テネラ)」などがテーブルヤシ属に含まれます。
品種名 | 育てやすさ | 葉っぱ |
---|---|---|
テーブルヤシ | ◎ | 濃緑の細い葉っぱ |
キレバテーブルヤシ | △ | 1つの枝に交互に生える葉っぱ |
テネラヤシ | ◎ | 上向きに生える大きな葉っぱ |
テーブルヤシの葉の特徴
テーブルヤシは細長くつややかな、濃緑の葉が特徴的です。
涼し気な色合いをしており、それが茂っている様子はどこか南国の雰囲気を感じさせます。
成長すると2~3mほどになりますが、生育スピードは遅めです。
鉢植えであればそこまで大きくならないため、観葉植物として室内に飾るのに適しています。
部屋に美しい緑や夏らしい雰囲気を取り入れたい、そんなときにおすすめの植物です。
テーブルヤシはどんな花が咲く?
テーブルヤシは4月から6月の暖かい時期に、小さな黄色い花を咲かせます。
果実のような丸い花が咲く姿はとても華やかで、部屋を明るく彩ってくれるでしょう。
ただし、花がつくのは雌木のみなので注意が必要です。
テーブルヤシの花言葉
テーブルヤシの花言葉は「あなたを見守る」です。
テーブルヤシの育て方
テーブルヤシは耐暑性に優れているため、比較的育てやすい植物だといわれています。
適切に栽培することで、すくすく育ってくれるでしょう。
水やりの頻度
春から夏にかけて
テーブルヤシの水やりは、土の表面が乾いてから行います。
春から夏にかけては土が乾いたタイミングで、鉢の底から水が出るくらいたっぷり水をあげましょう。
ただし、受け皿にたまった水はしっかりと捨ててください。
また、新芽の部分が乾燥すると新しい葉が出てこない場合もあるため、葉や幹にも水をかけるようにしましょう。
秋から冬にかけて
秋から冬にかけての寒い時期は生育期ではないため、土の表面が乾いてから2日ほど経ったタイミングで水をあげます。
冷水はテーブルヤシに負担がかかるので、常温の水やぬるま湯をあげてください。
与える水はコップ半分程度にし、やや断水気味に管理しましょう。
観葉植物 テーブルヤシ
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肥料のあげ方
テーブルヤシに肥料をあげるタイミングは、5月から10月の生育期になります。
置き肥であれば2ヵ月に1度程度、液肥であれば1週間から10日に1度程度あげるようにしましょう。
ただし、肥料を与えすぎると根に負担がかかることもあります。
使用する肥料の適切な量をチェックし、それに従い与えるようにしましょう。
また、秋から冬にかけては成長が止まるため、肥料をあげる必要はありません。
11月以降の寒い時期に入ったら、肥料を与えないようにしてください。
病害虫・害虫対策
テーブルヤシを健康に育てるためには、病害虫の予防が大切です。
乾燥しすぎると病害虫発生の原因になるため、加湿器などで湿度を保つようにしましょう。
また、適度に葉の剪定を行い、風通しがよい状態にしておくことも重要です。
テーブルヤシに発生する主な病害虫とその対策を紹介します。
ハダニ
特徴:テーブルヤシの葉が傷ついたり、枯れたりする
対策:葉の剪定や洗浄、殺虫剤の噴霧
アブラムシ
特徴:新芽や葉が委縮してしまう
対策:葉の剪定、アブラムシの除去、殺虫剤の噴霧
カイガラムシ
特徴:葉や茎に綿のようなもの、または黒カビが発生する
対策:葉の剪定、ブラシなどで虫を除去、殺虫剤の噴霧
植え方
テーブルヤシは苗木で売っていることがほとんどです。
植え替えなどをする場合は、鉢の底にネットと石を入れ、水はけのよい土を用意してください。
根についている土を優しく落としてから、そこへ植えるようにしましょう。
作業が終わったら水をたっぷりあげ、直射日光があたらない明るい場所へ置いてください。
水耕栽培で育てるやり方
テーブルヤシは湿った環境を好むため、水耕栽培にも適しています。
こちらの栽培方法は管理も楽で周囲も汚れにくいため、初心者にもおすすめです。
水耕栽培で育てる場合は、以下のものを用意してください。
- ガラス瓶などの容器
- 綺麗な水
続いて、水耕栽培の方法を紹介します。
- テーブルヤシを鉢から取り出す
- 根をほぐしながら土を落としていく
- 仕上げに根を洗い容器に入れる
- そこに綺麗な水を入れて完成
① テーブルヤシを鉢から取り出す
土に植えているテーブルヤシを、鉢から取り出します。
② 根をほぐしながら土を落としていく
根をほぐしながらついている土を落とし、枯れた根っこがあれば根切りばさみで切り取ります。
③ 根を洗い容器に入れる
仕上げに根を水で洗ってから、準備しておいたガラス瓶などの容器に入れます。
④ 綺麗な水を入れて完成
毎日新鮮な水に入れ替え、その成長を見守っていきましょう。
ハイドロカルチャーで育てるやり方
ハイドロボールなどの人工石を使用した、ハイドロカルチャーでの栽培もおすすめです。
テーブルヤシをハイドロカルチャーで育てる際は、以下のものを用意してください。
- ガラス瓶などの容器
- 根腐れ防止剤
- ハイドロボール
- 綺麗な水
続いて、ハイドロカルチャーでの植え方を紹介します。
- 容器に根腐れ防止剤とハイドロボールを入れる
- テーブルヤシを鉢から取り出し、土を落とす
- 根を洗い容器に入れる
- ハイドロボールを追加し隙間を埋めて完成
① 容器に根腐れ防止剤とハイドロボールを入れる
先に容器の底に数mm程度、根腐れ防止剤を入れます。
その防止剤の上に数cm程度、洗ったハイドロボールを入れましょう。
② テーブルヤシを鉢から取り出し、土を落とす
根をほぐしながら土を落とし、枯れた根っこは根切りばさみで切り取ります。
③ 根を洗い容器に入れる
仕上げに根を水で洗ってから、準備しておいた容器に入れます。
④ ハイドロボールを追加し隙間を埋めて完成
ハイドロカルチャーには、ハイドロボールよりも小さなゼオライトなどを使う手法もあります。
好みや育てる環境に合わせ、自分に合った栽培方法を探してみましょう。
テーブルヤシの栽培環境
テーブルヤシは耐暑性に優れていますが、耐寒性はそれほど高くありません。
そのため、気温が下がりすぎると枯れる原因にもなります。
また、耐陰性もありますが、暗すぎる場所ではうまく育たないこともあるため注意しましょう。
置き場所と日当たり
テーブルヤシは耐陰性のある植物ですが、日当たりのいい場所を好みます。
ただし、直射日光を浴びると葉が焼けてしまうため注意が必要です。
日差しが直接当たらない明るい場所や、レースカーテン越しに日が当たるような場所に置くとよいでしょう。
適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?
テーブルヤシは耐暑性に優れていますが、35℃以上の環境が続くと成長が鈍ってしまいます。
耐寒性はそれほど高くないため、温度は最低でも5℃以上をキープするようにしましょう。
なお、栽培適温は20℃~30℃といわれています。
用土
テーブルヤシは湿りすぎると根腐れが起きるため、水はけのよい土を使うようにしましょう。
市販されている一般的な観葉植物用の土を使用すれば問題ありません。
忙しくて水やりがこまめにできない場合は、黒土を1割程度混ぜて水もちをよくするのもおすすめです。
テーブルヤシを種から育てるのは大変?
テーブルヤシを種から育てるのは、かなりの時間と労力を要します。
そもそも、現在流通しているテーブルヤシのほとんどが苗木の状態です。
通販などで種を購入することもできますが、苗木を買うよりも面倒な作業が必要になるでしょう。
また、雄木と雌木を用意し受粉させる手段もありますが、こちらも難しい手順を踏まなければいけません。
相当なこだわりがない限り、種からの栽培はしない方がよいでしょう。
テーブルヤシの開花時期
テーブルヤシは、4月から6月の暖かい時期に開花します。
地域によっては、もっと早い段階から咲き出すこともあるでしょう。
ただし、花を咲かせるには厳しい条件をクリアしなければいけません。
テーブルヤシは雌木しか花をつけず、それを咲かせるには雄木と一緒に育て受粉させる必要があるのです。
さらに、テーブルヤシは5年ほど育てないと、花をつけない傾向があります。
テーブルヤシの花を見るにはかなりの時間と労力を要するため、焦らずに開花を待つようにしましょう。
開花時期は春頃
テーブルヤシは春頃に、2mm程度の小さな黄色い花を咲かせます。
複数の花が1度に咲きますが、開花期間は約1週間と短めです。
日当たりや風通しの調整・水やり・葉の剪定、これらの作業を適切におこなうと開花しやすくなるといわれています。
テーブルヤシの花はなかなか見られない貴重なものです。
じっくりと育てて、その珍しい姿を確認してみてください。
テーブルヤシの花が咲かない原因は?
テーブルヤシが咲かない主な原因は以下の3つです。
- テーブルヤシを5年以上育てていない
- 受粉がうまくいっていない
- 栽培環境がよくない
前述したように、テーブルヤシが花をつける条件はなかなか厳しいものになっています。
そのうえ、テーブルヤシは雌雄を判別することが困難なため、いくら環境を整えても咲かない場合があるのです。
どうしても花が見たい場合は複数の苗を同時に育て、受粉の確率を少しでも上げるようにしましょう。
テーブルヤシの増やし方
テーブルヤシを増やすには株分けがおすすめです。
株分けとは、ある程度成長した株を植え替えて増やす方法で、種まきと比べて簡単だと言われています。
なお、テーブルヤシの種は手に入りにくいため、種まきで増やすのはおすすめできません。
剪定・株分けの時期はいつがいい?
テーブルヤシの剪定は、生育期の5月から10月にかけて行うとよいでしょう。
葉が茂ってくると病害虫発生の原因にもなるため、葉の密度が高くなってきたタイミングで剪定してください。
その際は日焼けして変色した葉や、古い葉などを優先的に落とすとよいでしょう。
株分けは、生育期のピークにあたる5月から8月あたりに行うのがおすすめです。
寒い時期はテーブルヤシの成長が止まるため、夏が終わるまでにすませるようにしましょう。
株分けのやり方
テーブルヤシを株分けする際は、以下のものを用意してください。
- 新しい鉢(株分けする数と同数)
- 鉢底ネット
- 鉢底石
- 観葉植物用の土
続いて、株分けの手順を紹介します。
- 新しい鉢の準備をする
- テーブルヤシを古い鉢から取り出し根をほぐす
- 手で横に引っ張り株を分けていく
- それぞれの株を別の鉢に植える
- 水をたっぷりあげ、日当たりと風通しのよい場所へ置く
① 新しい鉢の準備をする
株分けした株を植えるための鉢に鉢底ネットと鉢底石を設置し、土を少し入れます。
② テーブルヤシを古い鉢から取り出し根をほぐす
取り出したら、根をほぐしながら土を落としていきましょう。
枯れた根っこがあれば根切りばさみで切り取ります。
③ 手で横に引っ張り株を分けていく
株分けをする際は、テーブルヤシの根が傷つかないように注意しましょう。
④ それぞれの株を別の鉢に植える
土の栄養が無くなっている場合もあるので、元々の鉢を使う場合も土は入れ替えましょう。
⑤ 水をたっぷりあげ、日当たりと風通しのよい場所へ置く
株分けしたテーブルヤシには少なからず負担がかかっているため、水をしっかりとあげアフターケアをしてください。
植え替え時期はいつがいい?
テーブルヤシの植え替えは生育期の5月から10月に行うようにしましょう。
ただし、気温が下がると成長が止まってしまうため、5月から8月の暖かい時期に行うのがおすすめです。
鉢替えの頻度とやり方
テーブルヤシは成長速度が遅いため、2年に1度程度の鉢替えで十分です。
鉢の底から根が飛び出すなど、大きさが合わなくなったタイミングで鉢替えを行うようにしましょう。
作業をする際は、以下のものを用意してください。
- 一回り大きい鉢
- 鉢底ネット
- 鉢底石
- 観葉植物用の土
続いて、鉢替えの手順を紹介します。
- 新しい鉢の準備をする
- テーブルヤシを古い鉢から取り出す
- 新しい鉢に植え替える
- 水をたっぷりあげ、日当たりと風通しのよい場所へ置く
① 新しい鉢の準備をする
植え替え先の新しい鉢に、鉢底ネットと鉢底石を設置し土を少し入れます。
② テーブルヤシを古い鉢から取り出す
取り出したら、根をほぐしながら土を落としていきましょう。
枯れた根っこがあれば根切りばさみで切り取ります。
③ 新しい鉢に植え替える
テーブルヤシを新しい鉢に入れ、周囲を土で埋めていきます。
④ 水をたっぷりあげ、日当たりと風通しのよい場所へ置く
必要な物品や手順は、株分けとほとんど同じです。
株分け同様、植え替え後はたっぷり水をあげ、テーブルヤシをケアしましょう。
挿し木で増やすことはできる?
テーブルヤシを挿し木で増やすことはできません。
挿し木で増やせる植物は成長点を複数持っていますが、テーブルヤシにはこの成長点がひとつしかないためです。
テーブルヤシを増やしたい場合は、株分けを行うようにしましょう。
観葉植物 テーブルヤシ
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