フィロデンドロン フロリダゴーストの育て方

更新日 2025年09月25日

育てやすさ

初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。

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監修者情報

株式会社HanaPrime|植物アドバイザー

覚張大季

覚張大季

植物と人との関わりに魅了され、日本各地の植物農園を見て回る。HanaPrimeの植物部門の立ち上げ後はオフィスや商業施設、個人宅など、幅広いシーンのグリーンコーディネートを数多く担当。植物の生態や特性を深く掘り下げ、それぞれの空間やライフスタイルに適したグリーン空間デザインを提案することが得意。観葉植物の世界に情熱を注ぎ、植物の価値を最大化することを使命としている。

フィロデンドロン フロリダゴーストの基本情報

植物名フィロデンドロン フロリダゴースト
学名Philodendron ‘Florida Ghost’
英名Philodendron ‘Florida Ghost’
原産地中南米
科名サトイモ科
属名フィロデンドロン属
開花時期春(開花は稀)

フィロデンドロン フロリダゴーストは中南米原産の植物で、フィロデンドロンの品種のひとつです。

切れ込みが入った大きな葉が特徴で気根を伸ばして他の樹木や岩などに掴まり、這い登るように成長します。

時期によって新しい葉の色が違い、特に冬から春に展開するクリーム色の美しい葉が魅力です。

他のフィロデンドロンと同様、丈夫で耐陰性があり室内での成育に向いていて初心者にも育てやすい観葉植物ですが、流通が少ない希少品種のためすぐに売り切れになることも珍しくありません。

月別栽培カレンダー

植え付け・植え替え

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肥料

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挿し木・茎伏せ

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種類と品種

種類と品種

フィロデンドロン属は世界に約650種もの品種があるとても種類が多い植物です。

フィロデンドロンという名前は、ギリシャ語の「フェレオ(愛する)」と「デンドロン(木)」が由来となっています。

樹木を這い登るつる性タイプやまっすぐ上に立ちあがる直立性タイプ、葉が赤く色づくものや複雑な斑が入るものなど、品種によって成長様式や葉の見た目が違うのが特徴です。

フィロデンドロン フロリダゴーストと似たような見た目で名前に「フロリダ」がつく品種を紹介します。

品種性質葉の形斑の有無レア度育てやすさ
フィロデンドロン フロリダゴーストつる性掌形★★★★★初心者向け
フィロデンドロン フロリダつる性掌形★★★★☆初心者向け
フィロデンドロン フロリダビューティーつる性掌形★★★★★初心者向け
フィロデンドロン フロリダゴースト ミントつる性掌形★★★★★初心者向け
フィロデンドロン フロリダ ブロンズつる性剣形★★★★★初心者向け

フィロデンドロン フロリダ

フィロデンドロン フロリダ

フィロデンドロン フロリダは「フィロデンドロン ペダツム」と「フィロデンドロン スクミアフェルム」の交雑種です。

切れ込みが入った掌状の葉が特徴で、ツヤのある濃い緑色や黄緑色の葉をつけます。

フィロデンドロン フロリダビューティー

フィロデンドロン フロリダビューティー

フィロデンドロン フロリダビューティーはフィロデンドロン フロリダに黄色の斑が入る品種です。

葉の形はフロリダとよく似ていますが、葉の色がくっきりと二色になる「ハーフムーン」や全て斑になる「フルムーン」の葉がつきます。

フィロデンドロン フロリダゴースト ミント

フィロデンドロン フロリダゴーストとの違いは、新しい葉がクリーム色ではなくゴースト ミントは薄い黄緑色(ミントグリーン)になる点です。

ただ、フロリダゴーストとフロリダゴーストミントは同じ品種であり、新葉の色の違いは日照量によるものという見方もあります。

フィロデンドロン フロリダ ブロンズ

フィロデンドロン フロリダ ブロンズは新しい葉がブロンズ色になるのが特徴です。

赤みが勝った茶色の落ち着いたカラーで、成長するにつれ徐々に緑色に変化していきます。

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フィロデンドロン フロリダゴーストの葉っぱの特徴

フィロデンドロン フロリダゴーストの葉っぱの特徴

フィロデンドロン フロリダゴーストの葉は切れ込みが入った独特な形状で、新しく開く葉の色が時期によって違うのが特徴です。

冬~春はクリーム色の葉が出て、夏は緑色の葉が展開し、成長とともに華やかなグラデーションが楽しめます。

1か月の間に2枚ほど新葉が開くくらい成長が旺盛で、環境により葉の色の現れ方が違い一株一株が違う印象に仕上がるのも魅力です。

フィロデンドロン フロリダゴーストの花言葉

フィロデンドロン フロリダゴーストの花言葉「華やかな明るさ」です。

これはフィロデンドロン属全体に共通する花言葉になっていて、他に「壮大な美」もあります。

フィロデンドロン フロリダゴーストの育て方

フィロデンドロン フロリダゴーストの育て方

フィロデンドロン フロリダゴーストの育て方のポイントは次の通りです。

  • 水やりは土が乾いたらたっぷりとやる
  • 肥料は春から初秋に与える
  • ハダニ、アブラムシに注意する

以下でフィロデンドロン フロリダゴーストの水やりや肥料のやり方、病害虫について詳しく解説します。

水やりの頻度

春~秋土の表面が乾いたら
春~秋より控えめに

フィロデンドロン フロリダゴーストの水やりは、春〜秋は土の表面が乾いたらたっぷりと与え、冬は控えめにするのがポイントです。

特に夏は乾燥しやすいので水切れを起こさないように注意してください。

水の与えすぎや受け皿に水が溜まったままにすると根腐れを起こす恐れがあります。

水やりは基本的に、土が乾いているのを確認してからたっぷりと行いましょう。

葉水

フィロデンドロン フロリダゴーストの葉をキレイに保つために葉水は必須です。

葉水は基本的に毎日行い、適度に湿度を保つようにしましょう。

肥料のあげ方

固形肥料1か月に1回
液体肥料1週間~10日に1回

フィロデンドロン フロリダゴーストの肥料は、春から初秋にかけて化成肥料で月に1回、もしくは液体肥料を1週間~10日に1回与えてください。

休眠期である冬は根が栄養を吸収しないため肥料は必要ありません。

肥料のやりすぎは根を傷めるため、用量や与えるペース、時期を守りましょう。

病害虫・害虫対策

フィロデンドロン フロリダゴーストに発生する病害虫は、カイガラムシやアブラムシ、ハダニなどが挙げられます。

全体的な予防のポイントは次の通りです。

  • 顆粒タイプの殺虫剤を土に撒く
  • 葉を剪定し風通しをよくする
  • 葉水を行う
  • こまめに株をチェックする

それぞれの病害虫の特徴と対策について以下で紹介します。

カイガラムシ

  • 体長1~10mm程度の小さな虫
  • 植物の汁を吸って生育を阻害する

カイガラムシは殻をまとった白~茶褐色の虫で、ベタベタした排泄物によりすす病を誘発するので注意が必要です。

5~7月頃に発生する幼虫はベニカXファインスプレーやオルトランなどの殺虫剤で駆除し、殻やロウ物質で覆われている成虫は薬剤が効きにくいので葉ブラシなどで物理的にこそぎ落としてください。

アブラムシ

  • 風通しの悪い環境を好むとても小さなの虫
  • 汁を吸い新芽が縮れる
  • 新芽や葉の裏、蕾などに発生する

アブラムシは繁殖力が強く、短期間で大量発生する場合があるので注意が必要です。

発見したら粘着テープなどで取り除き、数が多い場合は殺虫スプレーで駆除しましょう。

アブラムシは光を嫌う性質があるのでアルミホイルなどで株元を覆うのも予防に有効ですが、肥料のやりすぎや風通し・日当たりの悪さが発生要因のため、環境を改善するのが一番の対策になります。

ハダニ

  • 高温で乾燥した環境を好む
  • 1mm以下の非常に小さな虫

ハダニには葉の裏に潜んでいることが多く、吸汁されると白い斑点が出てやがて枯れてしまいます。

斑点の症状が出た葉は被害が広がらないように切り落としてください。

ハダニは水に弱いため、流水で葉の裏側を重点的に洗い流して駆除するのが効果的です。

普段から葉水をこまめに行って葉を乾燥させず、剪定をして風通しをよくすれば予防できます。

フィロデンドロン フロリダゴーストの栽培環境

フィロデンドロン フロリダゴーストの栽培環境

フィロデンドロン フロリダゴーストは耐暑性があるため夏場の生育については特に問題はありませんが、寒さには弱いので冬場の環境管理は注意が必要です。

以下で、置き場所や適切な温度、用土について解説します。

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置き場所と日当たり

フィロデンドロン フロリダゴーストは熱帯地域の森の中に自生する植物なので木漏れ日の柔らかい光を好み、直射日光がよく当たるような環境は苦手です。

クリーム色の葉色をキレイに保つためには窓辺に置いて日光に当てることが大切ですが、日差しが強い場合はレースカーテンなどで適度に遮光するのがよいでしょう。

5~7月頃は屋外の半日陰のような明るい場所に出すとよりイキイキと成長します。

フィロデンドロン属の植物はシュウ酸カルシウムという有毒の成分を株全体に含むため、ペットや小さな子供が口にしないように手の届かない場所に置きましょう。

適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?

フィロデンドロン フロリダゴーストの適切な温度は20~27℃で、熱帯地域の植物なので暑さには強いですが寒さには弱く耐寒温度は10℃程度となっています。

霜に当たると枯れてしまうので、屋外で冬越しする場合は南向きの軒下がよいですが、冬は室内に取り込んで10℃以上で管理すると安心です。

用土

フィロデンドロン フロリダゴーストは根の加湿を嫌う植物なので、水はけがよく通気性がある用土が適しています。

使用する用土は市販の観葉植物の培養土、自作する場合は以下の割合で混ぜたものを使用するのがおすすめです。

  • 赤玉土(小粒):7
  • パーライト:2
  • くん炭:1

モスポール仕立てのやり方

モスポール仕立てのやり方

モスポール仕立てとは水苔の入ったポールを立てて、茎を這わせる仕立て方です。

省スペースで仕立てることができ、気根が水苔に吸着するため水や養分をより吸収できて株の生育も良くなります。

  1. モスポールに水苔を詰める
  2. モスポールと株を植える
  3. モスポールに株を括りつける
  4. 水やりをする

① モスポールに水苔を詰める

水苔は水で湿らせ余分な水分を切っておき、モスポールの上部から棒などを使ってしっかり均一に詰めていきます。

水はけが悪くなるので、水苔はあまりぎゅうぎゅうに詰めないようにするのがポイントです。

② モスポールと株を植える

モスポールが株の株元のすぐ横にくるようにセットし土を充填していきます。

③ モスポールに株を括りつける

茎をモスポールに沿わせて気根と水苔が密着するように固定します。

園芸用のテープを使用すると株が傷つかないのでおすすめです。

④ 水やりをする

設置が完了したら水やりをたっぷりとします。

モスポールへの水やりは水苔が乾いた時ではなく、土が乾いた時に行うのが基本です。

モスポール内部まで十分に濡らすように、ジョウロで上から水やりをしてください。

その後は成長に合わせて、茎の高さまで水苔を追加していきましょう。

フィロデンドロン フロリダゴーストの増やし方

フィロデンドロン フロリダゴーストは挿し木や茎伏せで増やせます。

挿し木はカットした茎を土に植えて育てる方法で、茎伏せはカットした茎を土の上に伏せて根を張らせて育てる方法です。

剪定の時期はいつがいい?

フィロデンドロン フロリダゴーストの剪定は茎をカットしたダメージからの回復が早く、株への負担が少なくて済む4〜6月、9~10月頃に行うのがおすすめです。

室内で適切な温度で管理していて、大きく切り戻しをしないのであれば年中剪定は可能ですが、それ以外は基本的に冬と真夏は避けましょう。

切った茎を挿し木に使用する場合は4~6月頃に剪定を行ってください。

剪定のポイント

フィロデンドロン フロリダゴーストの剪定のポイントは次の通りです。

  • 全体のバランスを見ながら伸びすぎた茎や葉を切り戻す
  • 節のすぐ上でカットする
  • 枯れた葉や茎は取り除き、通気性を良くする
  • 剪定後は、風通しの良い場所で管理する

挿し木に使用する場合は、カットした茎に節が残るようにしましょう。

病気の予防のため、剪定に使用するはさみは清潔なものを使用してください。

挿し木のやり方

  1. 挿し穂を準備する
  2. 水苔に植える
  3. 日陰で管理する
  4. 鉢に植え替える

① 挿し穂を準備する

挿し穂は茎を1節ずつにカットしたものを使用します。

② 水苔に植える

ポットに水で湿らせた水苔を入れます。

2本セットにして節部分に水苔を巻き茎を少し倒すようにしてポットに植えてください。

③ 日陰で管理する

日陰で管理し、水苔が乾燥しないように霧吹きで適度に湿らせた状態をキープします。

④ 鉢に植え替える

十分に根が発根したら、水苔ごと土に植え替えます。

茎伏せのやり方

茎伏せは挿し木と同様に4~6月に行います。

  1. 茎を準備する
  2. 土に伏せる
  3. ビニールで覆う
  4. 鉢に植え替える

① 茎を準備する

茎は2節つけて10cm程度でカットし、葉は1枚にしておきます。

② 土に伏せる

ポットにベラボンをいれます。

ベンレート水和剤などの殺菌剤に1時間ほど浸け、発根促進作用や菌の増殖を抑制するシナモンパウダーを切り口に塗ってから土の上に伏せて置きます。

③ ビニールで覆う

湿度をあげるためポットをビニールで覆い、発根するまでは乾燥しないように適度に水を与えてください。

直射日光を避けた明るい日陰または半日陰で管理します。

④ 鉢に植え替える

しっかり発根したら、新しい鉢に植え替えます。

植え替え時期はいつがいい?

フィロデンドロン フロリダゴーストの植え替えは2年に1回程度、5~7月頃に一回り大きな鉢に植え替えます。

また、鉢底から根が飛び出してきた、土が水を吸収しなくなったなどの様子が見られたら植え替えを検討しましょう。

真夏の根が休む時期や休眠期の冬は株への負担が大きいので植え替えは避けてください。

鉢替えのやり方

植え替えの際に使用する新しい鉢が大きすぎると、株に対して水分を保持する用土が多くなりすぎるため根腐れの原因になります。

新しい鉢は一回り程度大きいものを使用しましょう。

  1. 鉢から株を抜く
  2. 新しい鉢に土をいれる
  3. 株を植える
  4. 明るい日陰で管理する

① 鉢から株を取り出す

鉢から株を抜き、土を落として根を傷つけないように優しくほぐします。

状態の悪い根や伸びすぎた根はハサミでカットしてください。

② 新しい鉢に土をいれる

新しい鉢に鉢底石と鉢底ネットを敷き、土をいれます。

植えたときに鉢の上部から2、3cm下に株の根元が来る高さになるように調節しながら土をいれてください。

③ 株を植える

株を中央に置き、周りに土を充填していきます。

土を軽く押さえて株が安定したらたっぷり水を与えます。

④ 明るい日陰で管理する

植え替え完了後、数日間は直射日光に当てず明るい日陰で管理し、土が乾いたらたっぷりと水やりをしてください。

植え付け後は2週間程度肥料を控えましょう。

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