ポインセチアの育て方

更新日 2025年10月30日

育てやすさ

育て方の難易度は普通レベルです。

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監修者情報

株式会社HanaPrime|植物アドバイザー

覚張大季

覚張大季

植物と人との関わりに魅了され、日本各地の植物農園を見て回る。HanaPrimeの植物部門の立ち上げ後はオフィスや商業施設、個人宅など、幅広いシーンのグリーンコーディネートを数多く担当。植物の生態や特性を深く掘り下げ、それぞれの空間やライフスタイルに適したグリーン空間デザインを提案することが得意。観葉植物の世界に情熱を注ぎ、植物の価値を最大化することを使命としている。

ポインセチアの基本情報

植物名ポインセチア
学名Euphorbia pulcherrima
英名Poinsettia
和名ショウジョウボク(猩々木)
原産地メキシコ
科名トウダイグサ科
属名トウダイグサ(ユーフォルビア)属

ポインセチアは、苞(ほう)または苞葉(ほうよう)と呼ばれる赤や白に色づく部分が魅力的な冬の植物です。

日本ではとくにクリスマスシーズンに活躍する植物として有名で、鉢植えでインテリアとしても楽しむケースが多く見られます。

日照時間を短くすることで花芽をつける「短日植物」である点も特徴です。

月別栽培カレンダー

植え付け・植え替え

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種類と品種

種類と品種

ポインセチアは年々品種改良が進み続けている植物のひとつで、非常に豊富な種類が存在しています。

苞のカラーによって種類が分かれているのはもちろん、同じカラーのなかでも複数の品種が展開されているので、組み合わせ次第で楽しみ方はさまざまです。

数ある品種から、人気の高いものをいくつか紹介します。

品種名苞のカラー育てやすさレア度
ウィンターローズ赤系初心者向け
アイスパンチ赤系初心者向け
プリンセチアピンク系初心者向け
レモンスノー黄系比較的簡単★★★
プリメーロホワイト白系比較的簡単★★
プリメーロジングルベル赤・白系比較的簡単★★

ウィンターローズ

ウィンターローズ

クリスマスシーズンになると最もよく見かけるポインセチアのひとつが「ウィンターローズ」です。

鮮やかな赤色の苞をもつタイプが代表的ですが、ウィンターローズのなかにもホワイトやピンクなど複数の品種が存在します。

苞がクシュっと内巻きになっているのが特徴で、大きなバラの花が咲いたような華やかな見た目が人気です。

アイスパンチ

アイスパンチ

「アイスパンチ」は、ポインセチア種のなかで斑が入った品種のひとつです。

赤い苞の中心部分に入った白い斑がアクセントとなり、華やかさのみならずどこか冬らしさも感じる見た目が愛されています。

斑の入り方は個体によってさまざまなので、インテリアとしても楽しみやすい品種です。

プリンセチア

プリンセチア

「プリンセチア」は、ポインセチアを品種改良するなかで誕生しました。

プリンセチアの代表的なカラーはピンク色ですが、ほかにも赤や白などのカラーが存在し、お世話の方法もほかのポインセチア種と変わりません。

プリンセスのように優雅で愛らしい見た目からその名がつき、花言葉にもあたたかな雰囲気を感じる「思いやり」という言葉がつけられています。

レモンスノー

ポインセチア種のなかでも珍しいイエローカラーの苞をもつ「レモンスノー」は、レッド系のポインセチアと相性が抜群です。

鮮やかな色から淡く薄い色まで発色もさまざまなので、気に入ったカラーを探してぜひ赤色のポインセチアと組み合わせて飾ってみてください。

プリメーロホワイト

黄みがかった白系の苞が特徴的な「プリメーロホワイト」は、ほかのポインセチア種と比較すると枝が折れにくい点が最大の魅力です。

枝が低い位置から枝分かれしながら育つため、比較的丈夫で折れたり落葉したりしにくい傾向にあります。

プリメーロジングルベル

「プリメーロジングルベル」は、アイスパンチと同じく赤いカラーの苞に白い斑が入るポインセチア種です。

アイスパンチの斑が苞の中央に入るのに対し、プリメーロジングルベルはまるで雪のように斑が苞全体にちりばめられて現れます。

より冬やクリスマスらしさを感じたい方にぴったりな、個性豊かな品種です。

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ポインセチアはどんな花が咲く?

ポインセチアはどんな花が咲く?

ポインセチアは、黄色いツブツブとした花を咲かせます。

花は苞の中心部分に小さく集まって咲くため、ぱっと見はあまり目立ちません。

実際の花よりも赤やピンクなどに色づく鮮やかな苞が花のように扱われる傾向にあります。

ポインセチアの葉っぱの特徴

ポインセチアの葉っぱの特徴

ポインセチアには、赤やピンクなどに色づいた苞と呼ばれる部分と、鮮やかな緑色の二種類の葉っぱがあります。

形は基本的に楕円形で、多くの品種で苞だけがしっかりと内巻きにカールしているのが特徴です。

苞は、花を守ったり昆虫を呼び寄せたりする役目を持っています。

ポインセチアの花言葉

ポインセチアに共通する花言葉「祝福する」「聖夜」「幸運を祈る」です。

以下のように色ごとに異なる花言葉も存在するため、贈り物として選ぶ際には色にも注目してみると良いでしょう。

花言葉
私の心は燃えている
ピンク清純
慕われる人、あなたの祝福を祈る

ポインセチアの育て方

ポインセチアの育て方

ポインセチアを育てる際には、主に以下の項目を意識してみてください。

  • 水やりは土が少し乾き気味な状態を維持するように実施する
  • 植え付け時には緩効性、生育期には即効性の肥料を与える
  • アブラムシの対策をしっかりと実施しておく

水やりの頻度

ポインセチアの水やりは、必ず土が鉢の内部までしっかりと乾いたタイミングで実施します。

加湿な環境を苦手とする植物なので、頻繁に水を与えてしまうと根腐れの原因となるため注意しましょう。

水やりの際には鉢の底から水が流れ出るほどたっぷりと与えて、土が完全に乾くまでは次の水やりは実施せず、少し乾いている状態を維持します。

肥料のあげ方

ポインセチアの追肥は、液肥を1〜2週間に一度、もしくは置き肥を1か月に一回程度を目安に与えるのがおすすめです。

植え付け時には元肥として土に緩効性肥料を混ぜておき、ある程度成長してからは速効性のある液体肥料または置き肥を与えましょう。

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病害虫・害虫対策

ポインセチアは、基本的に病気の心配がいらない丈夫な植物ですが、病害虫や害虫に対してはきちんと対策を実施しないと被害にあってしまうおそれがあるので気を付けましょう。

とくにポインセチアが注意するべき病害虫は「アブラムシ」です。

アブラムシ

  • 葉の裏に付着した虫が、新芽や蕾から汁を吸う
  • 新芽の萎縮や葉の縮れといったダメージがあらわれる

「アブラムシ」は通年見られる病害虫の一種で、非常に繁殖力が高いことで有名です。

発生すると、葉の裏に付着して新芽や蕾から栄養を吸い取りポインセチアを弱らせてしまいます。

そのため、苞や葉が魅力的なポインセチアにとって、アブラムシは必ず予防したい病害虫です。

万が一アブラムシが発生した場合は速やかに除去し、影響のある葉や蕾も取り除いたうえで殺虫剤を噴霧してください。

切り戻し

ポインセチアが最も美しい状態を保つためには、定期的に「切り戻し」による剪定を実施して全体のバランスを整えてください。

切り戻しに適した時期は梅雨前のタイミングで、株全体を半分または3分の1ほどにカットします。

春から夏にかけて新芽がどんどん伸びて全体が茂っていくため、万が一短く切りすぎてしまっても安心です。

ポインセチアの栽培環境

ポインセチアの栽培環境

丈夫なポインセチアを育てるためには、成長に適した環境を整えることが大切です。

鑑賞期の冬と生育期の夏ではお世話の方法が異なるので、事前にしっかりと管理のポイントを押さえておきましょう。

置き場所と日当たり

ポインセチアは、暑さにも寒さにもあまり強くはないため、季節に応じて置き場所を変えて日当たりの強さや日照時間を工夫してください。

冬に開花株を入手した場合は、暖かい季節が訪れるまで室内のよく日が当たる場所で管理するとより元気なポインセチアが育ちます。

春から秋にかけて気温が高い日は屋外での栽培が可能ですが、葉焼けを避けるために強い直射日光に長時間当て続けないように注意してください。

適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?

寒さに弱いポインセチアの栽培環境は、最低でも10℃以上を保つようにしましょう。

基本的には20〜25℃程度を維持するようにして、気温が低い日は室内の暖かい場所で管理します。

ポインセチアの夏越し|夏の管理のポイント

夏場は基本的に屋外での栽培が可能ですが、過度に高温多湿な環境はポインセチアを弱らせてしまいます。

気温が高い日にはなるべく涼しい日陰で管理して、比較的涼しい朝や夕方のみ日に当てるなど時間によって置き場所を変えるのがおすすめです。

水やりは水が高温になってしまわないように、朝夕の涼しい時間帯に行います。

夏は水切れをしやすいため、こまめに土の乾きを確認し、乾きが早いと感じる日には水やりの頻度や与える量を増やしてください。

ポインセチアの冬越し|冬の管理のポイント

ポインセチアの栽培環境は最低でも10℃以上を維持することが大切です。

そのため、気温がとくに低い日や夜間は、窓際などの冷たい風が通りやすい場所からはなるべく離れたところに鉢を設置します。

日常的に室内に置いておくと日照不足で落葉してしまうおそれがあるので、日中はなるべく日に当てたり時折外に出したりしましょう。

ポインセチアの土の配合比率(用土)

ポインセチアの土の配合比率

ポインセチアを植える際は、水はけや水もちに優れた「有機質」が豊富なタイプの用土を使用します。

配合に不安がある場合は、園芸店やホームセンターなどで入手できる観葉植物用の培養土でも問題ありません。

おすすめの配合

  • 赤玉土(中粒):5
  • 腐葉土:3
  • ピートモス:2

ピートモスを使用しない場合は、赤玉土の割合を7にしてください。

ポインセチアの開花時期|赤く色づかせるコツ

ポインセチアの開花時期|赤く色づかせるコツ

クリスマスシーズンに活躍するイメージのあるポインセチアの開花時期は、もちろん冬の寒い季節です。

花のみならず苞や葉も鮮やかに色づく季節なので、冬が訪れたらよく観察してみてください。

ポインセチアの開花時期は11~2月 

ポインセチアの開花時期は11〜2月頃の寒い季節です。

花にあたる部分は中央に小さく集まった黄色いツブツブとしたところで、あまり目立たないため一般的に観賞価値は高くありません。

かわりに「苞」と呼ばれる、赤やピンク色の葉っぱの部分が花のように扱われていて、苞が鮮やかに色づくのも同じ時期です。

ポインセチアが赤くならない原因は?

ポインセチアの苞が赤くならない時は、日照時間が長すぎたり苞がうまく成長していなかったりする可能性があります。

苞は人工的に日に当たる時間を短くすることで花芽がつき、苞が成長して色付く傾向にあります。

そのため苞を綺麗に色付かせたい場合は、遮光をして1日の日照時間が12時間以内になるように調整する「短日処理」を実施してみてください。

短日処理のやり方

人工的に日照時間を調整する「短日処理」は、遮光できるアイテムさえあれば誰でも簡単に実施できます。

必要なものはポインセチアの鉢植えと段ボール箱のみで、実行のタイミングは開花時期の前となる9〜11月頃が最適です。

  1. 鉢植えを覆うことができるサイズの段ボールを用意する
  2. 毎日、夕方になったら鉢植えに段ボールをかぶせる
  3. 翌朝8時頃に段ボールを取り除く

① 鉢植えを覆うことができるサイズの段ボールを用意する

短日処理を実施するためには、まず周りをしっかりと囲むことができる段ボールが必要です。

ポインセチアの鉢植えがすっぽりと入るサイズであれば、どのような形でも問題ありません。

② 毎日、夕方になったら鉢植えに段ボールをかぶせる

朝から夕方にかけた日中の時間帯、ポインセチアの鉢植えはよく日が当たる室内の窓際に置いて管理します。

17時以降の涼しくなる時間帯になったら鉢に段ボールをかぶせて、そのまま翌朝まで光を遮断してください。

③ 翌朝8時頃に段ボールを取り除く

翌8時頃を目安に鉢にかぶせた段ボールを取り除いて、その後は再び夕方まで窓際で日光に当てましょう。

およそ20〜30日ほどの期間②と③の手順を毎日継続することで、だんだんと苞が色づいていきます。

ポインセチアの増やし方

ポインセチアの増やし方

ポインセチアの増やし方には「株分け」と「挿し木」の二つの方法があります。

それぞれの手順について紹介するので、自分に合う方法を選んでみてください。

株分けの時期はいつがいい?

ポインセチアの株分けは、植え替えをする時が最も適切なタイミングです。

3〜5月頃を目安に植え替えと同時に実施すると、そのまま夏の生育期に突入して順調に成長しやすくなります。

株分けのやり方 

「株分け」はポインセチアを植え替える際に、株を根ごと分割して数を増やす方法です。

  1. 親株となるポインセチアを根ごと土から掘り起こす
  2. 親株を2~3つに分割し、根についた土を優しく払い落す
  3. 新しい鉢に植え替え、たっぷりと水を与える

① 親株となるポインセチアを根ごと土から掘り起こす

株分けと植え替えを同時に実施するため、ポインセチアを古い鉢から掘り起こします。

根を傷つけないように注意しながら、周りの土と一緒に取り出してください。

② 親株を2~3つに分割し、根についた土を優しく払い落す

鉢から取り出した親株を、園芸用のハサミや手などを使用して2〜3つに分割します。

分割したあとは、根の周りについた土をなるべく綺麗に払い落としておきましょう。

③ 新しい鉢に植え替え、たっぷりと水を与える

分割した株は、それぞれ新しく用意した鉢に植えます。

上からしっかりと土をかぶせたら、最後にたっぷりと鉢底から流れ出るほどの水を与え、数日風通しの良い場所で様子を見てください。

挿し木のやり方

ポインセチアの増やし方で最も一般的なのは「挿し木」と呼ばれる、土に直接枝を挿して増やす方法です。

  1. 挿し木に使用するための枝を選別してカットし、挿し穂を用意する
  2. 用土を入れて準備した容器に挿し穂を挿す
  3. 水を与えて明るい日陰で管理する

① 挿し木に使用するための枝を選別してカットし、挿し穂を用意する

挿し木を実施するためには、まず事前に使用する枝を用意しておく必要があります。

ポインセチアを剪定するタイミングに合わせて元気な枝を選別し、10cm程度にカットしておきましょう。

カット時には切った箇所から乳汁と呼ばれる汁が出ることがあるので、綺麗に拭き取るか水で流しておいてください。

枝の下部に生えている葉を除去して、上部の葉を5枚ほど残したら「挿し穂」の準備が完了です。

② 用土を入れて準備した容器に挿し穂を挿す

挿し穂を挿す容器は、挿し木全体が倒れたりせず問題なく入るサイズであればどんな形状でも構いません。

容器には事前に新しい用土を入れておき、割り箸などを使用して穴を開けて挿し穂をしっかりと挿します。

ポインセチアは葉から水分が蒸発しやすいので、挿した枝についた葉はハサミで半分から3分の1ほどにカットしておくのがおすすめです。

③ 水を与えて明るい日陰で管理する

水を与えたら、土が乾燥しないように注意しつつ明るい日陰で管理して、およそ20日後に発根するのを待ちましょう。

植え替え時期はいつがいい?

ポインセチアの植え替えは、生育期に突入する前のタイミングとなる春頃に実施します。

目安としては3〜5月頃が適切で、毎年欠かさず実施することでより元気なポインセチアが育つでしょう。

鉢替えのやり方

植え替え時には必ず鉢をひと周り大きなサイズへと変更する「鉢替え」も一緒に実施します。

成長に合わないサイズの鉢を使用すると、根腐れや根詰まりといったトラブルに繋がるため、株の大きさに合ったサイズの鉢を選ぶことが大切です。

  1. 成長に合わせて、ひと回り以上大きな鉢に植え替えの準備をする
  2. 古い土や鉢底石を払い落としながら、ポインセチアの株を植え替える

① 成長に合わせて、ひと回り以上大きな鉢に植え替えの準備をする

植え替え先の鉢は、これまでポインセチアを植えていた鉢よりも大きなサイズを用意してください。

最低でもひと回りはサイズを上げておくと、成長した際に発生しやすい根のトラブルを予防できます。

鉢替えを実施する前に新しい用土や鉢底石などを入れておき、用土には入れる途中で元肥として緩効性肥料を一緒に混ぜておきましょう。

② 古い土や鉢底石を払い落としながら、ポインセチアの株を植え替える

植え替え元の鉢からポインセチアの株を取り出したら、新しい鉢に入れる前に周りについた土や鉢底石をある程度綺麗に払い落します。

ポインセチアは根が非常にデリケートな植物なので、基本的には鉢底石のみ取り除くことができれば、無理に古い土を払い落とす必要はありません。

最後にしっかりと土をかぶせて水を与えたら鉢替え完了です。

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