リプサリス エリプティカの育て方

更新日 2025年12月16日

育てやすさ

初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。

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監修者情報

株式会社HanaPrime|植物アドバイザー

覚張大季

覚張大季

植物と人との関わりに魅了され、日本各地の植物農園を見て回る。HanaPrimeの植物部門の立ち上げ後はオフィスや商業施設、個人宅など、幅広いシーンのグリーンコーディネートを数多く担当。植物の生態や特性を深く掘り下げ、それぞれの空間やライフスタイルに適したグリーン空間デザインを提案することが得意。観葉植物の世界に情熱を注ぎ、植物の価値を最大化することを使命としている。

リプサリス エリプティカの基本情報

植物名リプサリス エリプティカ
学名Rhipsalis elliptica
和名緑羽葦(リョクバアシ)
英名Rhipsalis elliptica
別名森林サボテン
原産地ブラジル東部、南米
科名サボテン科
属名リプサリス
開花時期3~6月

リプサリス エリプティカはブラジル東部や南米に自生するサボテンの仲間です。

自生地では岩や樹木や着生して育つサボテンの仲間で「森林サボテン」とも呼ばれます。

熱帯気候の植物のため暑さや乾燥に強く、初心者にも育てやすい植物です。

ひし形の葉が連なって垂れるフォルムがおしゃれで、他の観葉植物とは一味違ったインテリアグリーンとして人気があります。

月別栽培カレンダー

植え付け・植え替え

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肥料

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開花

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剪定

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挿し木

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種類と品種

リプサリス属は熱帯気候地域に自生するサボテンの仲間で60種以上の品種があります。

エリプティカのように平べったい茎をつけるものから細いひも状のもの、つぶつぶが密集したものなど品種によって姿が全く異なるのが特徴です。

以下で代表的なリプサリスの品種を紹介します。

品種茎の形状花の色毛の有無育てやすさレア度
リプサリス エリプティカひし形クリーム色★★★★☆★★★★☆
リプサリス ラムローサコンブ状白、薄ピンク★★★★☆★★☆☆☆
リプサリス プニセオディスカスひも状薄ピンク★★★★☆★★★★☆
リプサリス ホエレリ細ひも状濃いピンク、赤★★★☆☆★★★★★
リプサリス プラティクラダひし形クリーム色★★★☆☆★★★★★
リプサリス クラバータひも状★★★★☆★★★☆☆
リプサリス ホルビアーナ平たいひも状クリーム色★★★★☆★★★★☆

リプサリス ラムローサ

Close up of Red Rhipsalis Mistletoe Cactus Pseudorhipsalis ramulosa succulent

コンブ状の葉が垂れ下がるように成長し、日光により赤く色づくのが特徴です。

花が咲いた後には葉の縁に小さな白い実を付けます。

リプサリス プニセオディスカス

まるでドレッドヘアーのような見た目が個性的な品種です。

枝分かれが少なく、毛が生えたひも状の茎をたくさん伸ばします。

リプサリス ホエレリ

ブラジルのエスピリトサント州の森林に自生するリプサリスで、ピンクや赤の花を咲かせます。

都市開発の影響で絶滅の危機に瀕している希少な品種です。

リプサリス プラティクラダ

ひも状ではなく平べったい葉を連なって伸ばします。

エリプティカに似ていますが流通量が少なく、少し葉が小ぶりです。

リプサリス クラバータ

ひも状の茎でよく枝分かれし、成長するとこんもり茂ってボリュームがでるタイプです。

寒さや日光で新芽が紅く染まる性質があります。

リプサリス ホルビアーナ

きしめんのような平たく細長い茎が特徴です。

茎の縁のギザギザした部分から小さなクリーム色の可愛らしい花を咲かせます。

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リプサリス エリプティカの葉っぱの特徴

リプサリス エリプティカの葉のように見えるのは茎が変形したもので「葉状茎」といい、多肉質で平べったいひし形をしているのが特徴です。

葉の縁は緩い鋸状で、サボテンの仲間ですがトゲはありません。

気温により変化する性質があり、寒くなってくると葉が赤く色づき温度が高くなると緑色になります。

垂れ下がるように成長するためハンギング仕立てで飾るのにぴったりです。

リプサリス エリプティカはどんな花が咲く?

リプサリス エリプティカは半透明の淡いクリーム色をした花びらに純白の花芯がついた花を咲かせます。

2cmほどの小さなサイズの花で見た目のゴツゴツした雰囲気とは異なりとても繊細です。

花の付き方も特徴的で、分岐点や先端ではなく葉(葉状茎)の縁に蕾ができて開花します。

満開時には葉を縁どるようにたくさんの花が咲く姿がユニークで、花の咲き始めはほのかに甘い芳香も楽しめます。

リプサリス エリプティカの花言葉

リプサリス エリプティカの花言葉「温かい心」「偉大」「枯れない愛」「燃える心」です。

これらはサボテン科に共通する花言葉になっています。

リプサリス エリプティカの育て方

リプサリス カスッサは高温や乾燥に強く丈夫で育てやすい植物ですが、健康に育てるにはいくつかポイントがあります。

  • 土の表面が乾いてから水やり
  • 月に一度液体肥料を与える
  • コナカイガラムシに注意する

以下で、リプサリス カスッサの育て方について詳しく紹介します。

水やりの頻度

リプサリス エリプティカは砂漠に自生するサボテンとは異なり適度に水を必要とします。

乾燥させすぎると葉が落ちたりしわができたりするので注意しましょう。

水やりは以下の頻度を目安に行ってください。

春から秋土の表面が乾いてから
月に1回程度

春から秋は土の表面が乾いてから鉢底から溢れるくらいたっぷりと水やりをしましょう。

ただし水のやりすぎは根腐れの原因になるので、土の乾燥具合をチェックして適切な水やりを心掛けましょう。

気温が下がってくる秋の終わりからは徐々に水やりの頻度を少なくし、冬場は月に1回程度で大丈夫です。

リプサリス エリプティカは湿度が高い環境を好むので、室内の場合はエアコンによる乾燥に注意し定期的に葉水を行いましょう。

肥料のあげ方

リプサリス エリプティカの肥料のあげ方は以下の通りです。

春から秋の生育期低濃度の液体肥料を月に一度
夏や冬の休眠期不要
植替え時緩効性肥料

春から秋の生育期には薄めた液体肥料を月に一度与えましょう。

真夏と冬は成長が緩やかになる休眠期のため肥料は必要ありません。

植え替え時は少量の緩効性肥料を用土に混ぜ込みます。

肥料のやりすぎは逆に生育が悪くなったり、株元が黄色くなったりする場合があるので注意が必要です。

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病害虫・害虫対策

リプサリス エリプティカによくつく害虫には、コナカイガラムシやハダニなどがいます。

コナカイガラムシ

  • 春から夏にかけて活発になる
  • 白い綿毛のようなものに覆われている

ベトベトしたものが付着していたり葉の裏などに白いものがいたらコナカイガラムシの可能性が高いです。

栄養分を吸汁して成長を阻害したり、排せつ物によりすす病を誘発したりするため、被害が進むと株が枯れてしまう恐れがあります。

対処法は以下の通りです。

刷毛で払う
幼虫オルトランなどの殺虫剤を使用する
成虫歯ブラシなどでこすり落とす

幼虫は白い綿毛に覆われていないのでオルトランなどの殺虫剤を使用して駆除するのが効果的です。

成虫は歯ブラシなどを使って物理的に取り除き、被害が広がってしまった場合は茎ごと切り落として対処しましょう。

ハダニ

  • 0.5mm以下の小さな害虫
  • 葉の裏側に寄生する

葉の裏にクモの糸のようなものがある場合はハダニがいるサインです。

被害を受けた部分は白い斑点やかすり傷ができたり、色が抜けてまだらになったりします。

見つけたら水で洗い流し、再発する場合はベニカXなどの殺虫剤を散布しましょう。

ハダニは気温が高く乾燥している環境に発生するため、葉水で湿度をあげることで予防できます。

リプサリス エリプティカの栽培環境

リプサリス エリプティカはブラジルの熱帯雨林で木に着生している植物です。

適応能力が高く様々な状況に対応できる植物ですが、自生地の環境に近づけるとより健やかに育てることができます。

置き場所から用土、適切な温度などリプサリス エリプティカの適切な栽培環境について以下で紹介するのでぜひ参考にしてください。

置き場所と日当たり

リプサリス エリプティカは風通しがよく明るい場所に置きましょう。

室内であれば、東向きまたは西向きの直射日光が当たらない窓辺が理想的です。

耐陰性もありますが、開花や生育には十分な日光量が必要になります。

5~10月位までは屋外での栽培も可能ですが、真夏の直射日光に長時間当たると葉焼けする恐れがあるので注意しましょう。

適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?

リプサリス エリプティカの耐寒温度は水を控えれば5℃とされていますが、8~10℃以上をキープすると安心です。

屋外で管理している場合は10℃以下になる前に室内に取り入れましょう。

生育に最適な温度は18~24℃で、35℃以上になると生育が鈍り休眠期に入ります。

リプサリス エリプティカの土の配合比率(用土)

リプサリス エリプティカの土の配合比率

リプサリス エリプティカは、熱帯気候の木や岩に自生している植物のため湿度が高い環境を好みますが、土中が常に湿っているような状態では根腐れを起こします。

以下のような、通気性がよく排水性の高い用土がおすすめです。

  • バーミキュライト:6
  • ピートモス:2
  • 川砂:2

自作の場合はバーミキュライト:6、ピートモス:2、砂地:2の割合で混ぜると、土の中を水が通過するような排水性と通気性に優れた用土になります。

ピートモスによってエリプティカの成長に適した弱酸性のpHにもなるおすすめの配合です。

用土は使用している内に硬くなってくるので、定期的に新しいものに植え替えましょう。

ハンギングのやり方

リプサリス エリプティカは茎が下に垂れて成長するので、鉢を壁にかけたり吊るしたりして楽しむハンギング仕立てがおすすめです。

プラントハンガーなどの吊り下げ専用アイテムや壁掛け用の鉢を用いて壁やダクトレール、カーテンレールなどに吊るすだけなので簡単にできます。

ハンギングの注意点

  • 重い鉢は吊るさない
  • 設置部の強度を確認する
  • 乾燥に注意する

重すぎると落下の危険があるので土や鉢は軽量のものを使用しましょう。

ハンギングしていると、直に置いている時よりも通気性が良くなるため土の乾燥に注意が必要です。

設置部の強度が心配な場合や吊るす場所がない場合は、自立式で安定したハンギングスタンドやハンギングポールといったアイテムもあります。

リプサリス エリプティカの増やし方

リプサリス エリプティカは丈夫で繁殖力が旺盛なため、挿し木で比較的簡単に増やすことができます。

挿し木とはカットした茎(挿し穂)を土に挿して発根させ、また別の一つの株として生育する方法です。

以下で挿し木や株分け、鉢替えのやり方などについて紹介します。

剪定・株分けの時期はいつがいい?

リプサリス エリプティカの剪定は4~6月もしくは9~10月、株分けは生育期の4~6月に行います。

剪定は伸びすぎた茎や傷んだ茎を節のすぐ上で切り戻しましょう。

株のストレスになるため、茎を3分の1以上カットしないように注意してください。

挿し木(挿し芽)のやり方

挿し木に適した時期は生育期の4~6月です。

  1. 挿し挿し穂を用意する
  2. 土に植える
  3. 水やりをする

① 挿し穂を用意する

挿し穂にする茎は節目(茎と茎の継ぎ目)でカットしたものを用意します。

② 土に植える

ポットに入れた土に挿し穂を挿し、軽く根元を押さえます。

用土はサボテン用の土、鹿沼土、赤玉土を同量ほど混ぜたものがおすすめです。

③ 水やりをする

植えたらすぐに水やりをして、風通しのよい日陰に置きましょう。

根が張り新芽が出てくるまでは、土が完全に乾く前に水やりをするようにしてください。

茎が乾燥していたら適宜葉水をしましょう。

植え替え時期はいつがいい?

リプサリス エリプティカの植え替えに適した時期は4~6月、または9~10月です。

冬や真夏、梅雨時期は避けた生育期に行いましょう。

鉢替えのやり方

株に対して大きすぎる鉢に植え替えると根腐れを起こす可能性があるので、一回り程度大きいものにするのがおすすめです。

  1. 鉢から株を抜く
  2. 新しい鉢に土を入れる
  3. 株を植える
  4. 明るい日陰で管理する

① 鉢から株を抜く

根を傷つけないように慎重に株を抜きます。

古い土を落とし、傷んだ根や古い根があればカットしましょう。

② 新しい鉢に土を入れる

株の高さに合わせて新しい鉢に土を適量入れます。

用土はバーミキュライト、ピートモス、川砂を6:2:2の割合で混ぜたものか、サボテン用もしくは多肉植物用の土がおすすめです。

③ 株を植える

鉢の中央に株を載せ、鉢と株の隙間に用土を充填していきます。

葉や株元には土をかけないように注意しましょう。

④ 明るい日陰で管理する

鉢を軽く叩いて土の隙間をなくしたら植え替え完了です。

株が土に馴染むまで水やりは1週間ほど控えましょう。

植え替え後は直射日光を避け、風通しのよい日陰で管理してください。

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