サンスベリア バキュラリスの育て方

更新日 2025年10月06日

育てやすさ

初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。

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監修者情報

株式会社HanaPrime|植物アドバイザー

覚張大季

覚張大季

植物と人との関わりに魅了され、日本各地の植物農園を見て回る。HanaPrimeの植物部門の立ち上げ後はオフィスや商業施設、個人宅など、幅広いシーンのグリーンコーディネートを数多く担当。植物の生態や特性を深く掘り下げ、それぞれの空間やライフスタイルに適したグリーン空間デザインを提案することが得意。観葉植物の世界に情熱を注ぎ、植物の価値を最大化することを使命としている。

サンスベリア バキュラリスの基本情報

植物名サンスベリア バキュラリス
学名Sansevieria bacularis
英名Sansevieria bacularis
別名ミカド
原産地熱帯アフリカ
科名リュウゼツラン科
属名サンスベリア

サンスベリア バキュラリスは、細長い円筒状の葉っぱを持つスタイリッシュな見た目が特徴の観葉植物です。

バキュラリスの名はラテン語の「杖のような」が語源であり、和名では「ミカド」とも呼ばれています。

特徴的な見た目からは洗練された雰囲気が漂い、葉っぱが何本も生えてくるためボリュームこそあるものの、背丈があまり高く育たないためインテリア向きです。

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種類と品種

サンスベリアは葉っぱの形で大きく分けると、以下の2パターンがあります。

  • 海藻のように横幅があって全体的にうねりのある形状のもの
  • 動物の角のような円筒状で見た目にも硬さが伝わる形状のもの

サンスベリア バキュラリスは後者のタイプに該当します。

葉っぱが濃い緑色で、薄く白い縞模様が入っている観点から似た品種には、サンスベリア キリンドリカやサンスベリア スタッキー(おばけ)が挙げられるでしょう。

見た目も非常に良く似ていますが、特徴をまとめると以下の通りです。

葉っぱの太さ(直径)葉っぱの本数
サンスベリア バキュラリス細い(2〜3cm)十数本
サンスベリア キリンドリカ中くらい(4~5cm)数本~十数本
サンスベリア スタッキー太い(10cm)1~3本

サンスベリア キリンドリカ

サンスベリア キリンドリカ

サンスベリア キリンドリカは、サンスベリア バキュラリスと同じく10本前後の葉っぱが生える品種です。

サンスベリア スタッキー

サンスベリア スタッキー

サンスベリア スタッキーは1本1本が太いですが、サンスベリア バキュラリスと比べると本数が少なく、1、2本しか葉っぱが生えません。

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サンスベリア バキュラリスの葉っぱの特徴

サンスベリア バキュラリスの葉っぱの特徴

サンスベリアバキュラリスの葉っぱは、細く尖った円筒状で数本~十数本生えています。

  • 葉っぱの色と模様:全体は深い緑で白い縞模様が入っている
  • 葉っぱの太さと形:直径は2~3cmの円筒形
  • 葉っぱの生え方:土からまっすぐ上に伸びて広がらない
  • 葉っぱの硬さ:水を貯えるため硬く簡単に切れない

葉っぱは伸びてくるとボリュームが出ますが、放射線状に広がらないため、観葉植物として置く場所を選びません。

サンスベリア バキュラリスはどんな花が咲く?

サンスベリア バキュラリスには、2cmほどの白く小さいユリの花のような形をした花が咲きます。

花芽をつけてから1ヶ月ほどで開花し、顔を近づけるとほのかに甘い香りがするでしょう。

サンスベリア バキュラリスの花言葉

サンスベリア バキュラリスに花言葉はありません。

サンスベリア全体には「永久」や「不滅」といった花言葉があります。

サンスベリア バキュラリスの育て方

サンスベリア バキュラリスの育て方

サンスベリア バキュラリスの基本的な育て方は、他のサンスベリアと同様に乾燥気味の状態を維持しながら適度に日光浴させる程度でかまいません。

水やりの頻度

サンスベリア バキュラリスの水やりの頻度は、生育期は週に1回程度で休眠期には水を与えないようにします。

詳細な時期と水やりの判断基準を示すと以下の通りです。

  • 生育期(5~9月):週1回を目安に土が乾いたらたっぷりと与える
  • 休眠期(11~3月):気温が20℃を下回る場合は水やりを一切行わない

サンスベリア バキュラリスは蒸れてしまうのに弱く根腐れを起こしやすいため、水の吸い上げが悪くなる休眠期の水やりは絶対にやめましょう。

肥料のあげ方

サンスベリア バキュラリスは、生育期でもさほど肥料を必要としません。

春先の4、5月や秋口の9、10月に緩効性の化成肥料を与えるだけで十分です。

1~2ヶ月に1回、肥料のパッケージなどに書かれている鉢の大きさに応じた量の肥料を与えましょう。

液肥を与える場合は、肥料が示す希釈倍率を守り、約20日に1回与えてください。

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病害虫・害虫対策

サンスベリア バキュラリスの葉っぱは硬いため、虫がつきにくい傾向にあります。

乾燥気味に育てることを意識しすぎたために、ごく稀にカイガラムシが付くことがありますが、適切に対処すれば問題ありません。

カイガラムシ

  • 乾燥した植物に好んで寄生する
  • 卵や成虫には殺虫剤が効かない

サンスベリア バキュラリスにカイガラムシが付きやすいのは、水やりを控える冬場です。

温かい室内管理に切り替えたところ、ついつい暖房で空気が乾燥しているのを忘れて放置しているとカイガラムシがつくことがあります。

カイガラムシは幼虫にしか殺虫剤が効きませんが、飛び跳ねたりせず捕獲しやすいため、駆除方法は歯ブラシや割りばしを使ってこそげ落とすやり方がおすすめです。

サンスベリア バキュラリスの栽培環境

サンスベリア バキュラリスの栽培環境

サンスベリア バキュラリスは、サンスベリア属の中でも特に日の光を好む傾向が強いため、生育期にあたる5〜9月は屋外に出すなど栽培環境に配慮してあげましょう。

置き場所と日当たり

サンスベリア バキュラリスの栽培環境として最適な置き場所は、日当たりを適度に確保する観点から以下のようになります。

  • 5~9月(生育期):屋外の直射日光の当たらない場所
  • 11~3月(休眠期):室内の気温が20℃以上を保てる場所
  • 10月・4~5月:気温が20℃を超えるかどうかで置き場所を変える

生育期にはたっぷりと日光浴させる必要があるため、5〜9月は屋外での管理を推奨します。

ただし、直射日光は葉焼けの原因となるため、木陰や軒下など日差しが直接当たらない場所に置きましょう。

適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?

サンスベリア バキュラリスは寒さに弱い面があるため、置き場所の温度が20℃を下回らないように心がけてください。

最近では9、10月まで暑さが続きますが、気を抜くといきなり寒さがやってくるため、夏の終わりから秋にかけての気温には注意しましょう。

用土

サンスベリア バキュラリスは、乾燥を好むため排水性の良い土で育てましょう。

市販のサボテンや多肉植物用の土や、サンスベリア用土を使えば、ある程度の排水性がキープできます。
自分でブレンドする場合は、赤玉土や鹿沼土のような水はけのよい土6に対して、ピートモスやパーライトのような保水性のある土を4の割合で混ぜて使うのがおすすめです。

サンスベリア バキュラリスの増やし方

サンスベリアバキュラリスは、挿し木でも増やせますが、難易度が低いのは株分けです。

株分けや植え替えをする際は、植え付け方にもこだわってあげましょう。

細長い葉っぱを持つからこその注意点もあわせて解説します。

株分けの時期はいつがいい?

サンスベリア バキュラリスを株分けするのに最適な時期は、5〜10月の間で気温が20〜25℃前後になる暑すぎない時期を選ぶようにしましょう。

サンスベリア一派の植物は基本的に耐暑性の強い植物ですが、株分け後は余計なストレスを与えないようにしてください。

子株の成長を促進するために、できれば生育期に株分けすると良いでしょう。

株分けのやり方

  1. 株を鉢から取り出す
  2. 地下茎がつながった葉っぱごとにまとめて切り離す
  3. 残す葉っぱを選定する
  4. 倒れないよう長さに注意しながら植え付ける

サンスベリア バキュラリスは、葉っぱを1本ずつ切り離して新しい鉢に植えていくやり方で株分けを進めていきます。

① 株を鉢から取り出す

サンスベリア バキュラリスの株分けは、株を鉢から取り出すところから始めます。

簡単で単純な作業ですが、この時に葉っぱが折れてしまいやすいので注意しましょう。

もちろん、折れた葉は新たに葉挿しにも使えますが、分けたくない株同士を不意に分けてしまう可能性もあるので注意してください。

② 地下茎がつながった葉っぱごとにまとめて切り離す

サンスベリア バキュラリスは一つの地下茎から複数の葉っぱを出します。

最終的に葉っぱ一枚(一本)ずつに仕立てる場合でも、根っこがセットになった方が植え付け後の生育が良いです。

強引に引きちぎったり、地下茎と根っこを区別せずに切り分けると発育が悪くなるので、地下茎と根っこをセットにできるように株を分けてから切り離してください。

③ 残す葉っぱを選定する

葉っぱの中には土に埋まっていた部分が黄色く変色しているものがあります。

黄色く変色した部分も柔らかくなっていなければ問題はないですが、見た目が気になるようであれば間引いてしまってかまいません。

全体的にしぼんでシワがいっている場合は水が足りていないだけなので、そのまま植え付け、根が張ってからたっぷり水を与えましょう。

④ 倒れないように長さに注意しながら植え付ける

サンスベリア バキュラリスは細長く転倒する恐れがあるため、全体の長さの5分の1程度はしっかりと土に埋めてしまいましょう。

また、植え付け直後は根っこが張っていないため水やりを控えますが、少しくらい土を湿らせておいた方が植え付けた際の転倒防止に役立ちます。

植え付け前の土に軽く霧吹きで水を吹きかけておけば、よりスムーズに植え付けられるでしょう。

挿し木のやり方

  1. 元気な葉っぱを選ぶ
  2. 清潔な刃物で葉っぱをカットする
  3. 切り口を十分に乾かす
  4. 発根したら土に植え付ける

サンスベリア バキュラリスは葉っぱの直径もさほど太くないため、挿し木でも増やせます。

① 元気な葉っぱを選ぶ

挿し木では元気に育っていってくれる葉っぱを選ぶことも重要です。

なるべく色が深い緑で、葉っぱの表面にシワがいってないものを選びましょう。

② 清潔な刃物で葉っぱをカットする

葉っぱを10cm程度の長さに切り分けます。

この時使うのは、園芸用のハサミやカッターなどでかまいませんが、切り口を清潔に保つためにも消毒したものを使ってください。

③ 切り口を十分に乾かす

サンスベリア属の植物はとにかく根腐れリスクに備える必要があるため、挿し木を行なう際も切り口を十分に乾かすようにしましょう。

置き場所は早く乾かしたい気持ちもありますが、直射日光に当てるのではなく、風通しの良い日陰がおすすめです。

④ 発根したら土に植え付ける

切り口から根っこが生えているのを確認したら植え付けます。

この時、重要なのは葉っぱの上下を間違わないようにすることです。

天地が反転するとサンスベリア バキュラリスはうまく成長できません。

対策として、葉っぱを切り分けた際にどちらが根っこ部分かを分かるようシールなどで目印をつけておくと間違いがなく安全です。

植え替え時期はいつがいい?

植え替えも、株分けや挿し木と同様、5~9月の生育期の間に行いましょう。

ただし、植え替えの場合は全体的な樹形を維持するためにも、葉っぱを折らないよう注意してください。

サンスベリア バキュラリスは葉っぱの直径が細いため、ちょっとした衝撃で簡単に折れてしまうため、好みの形をキープするためにも注意しましょう。

鉢替えのやり方

  1. 鉢を横に倒して株を取り出す
  2. 込み入った根っこを整理する
  3. 新しい鉢に植えつける

サンスベリア バキュラリスは、発育状況に合わせて少なくとも2年に1回は鉢替えを行ないましょう。

特に、鉢替えの場合は葉っぱを折ってしまわないように注意してください。

① 鉢を横に倒して株を取り出す

サンスベリア バキュラリスを植え替える際は、葉っぱを折ってしまわないためにも、株を直接手で持つのは極力避けた方が無難です。

鉢を横に倒し、スコップや割りばしを使って土を少しずつかき出すようにしましょう。

ある程度、土が取り除けてから株を取り出すことで、根っこを無理に引きちぎってしまうのを防げます。

② 込み入った根っこを整理する

元気に成長したサンスベリア バキュラリスは、鉢いっぱいに根っこが渦巻く場合があります。

この時は、新しく植え付ける土とのなじみを良くするためにも、ほぐした後、余分な根っこについてはカットするようにしましょう。

③ 新しい鉢に植えつける

新しい鉢に植えつける際のポイントは、サンスベリア バキュラリスが転倒しないようにすることです。

元から土に埋まっていた部分は葉っぱの色が薄いので、そこを目安に植え付けるとよいでしょう。

この時も、あらかじめ土を霧吹きで湿らせておくと葉っぱが倒れるのを防げるので、土の色が変わるくらいを目安に湿らせてから始めてください。

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