ヘンリーヅタの育て方
育てやすさ
育て方の難易度は普通レベルです。
INDEX
目次
ヘンリーヅタの基本情報
植物名 | ヘンリーヅタ |
学名 | Parthenocissus henryana |
和名 | ヘンリーヅタ(ヘンリー蔦) |
英名 | Silver vein creeper |
別名 | ヘンリアナ |
原産地 | 中国 |
科名 | ブドウ科 |
属名 | ツタ属 |
開花時期 | 6〜7月 |
ヘンリーヅタは、ブドウ科パルテノシッサス属に属するつる性植物です。
5〜6月にかけて小さな花を咲かせますが、主に銀色の葉脈が入った美しい葉と秋の紅葉が鑑賞ポイントといえるでしょう。
つるを伸ばしながら壁面やフェンスを覆う性質があるため、庭園や外壁の緑化に利用されます。
月別栽培カレンダー
種まき
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植え付け・植え替え
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肥料
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開花
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種類と品種
ヘンリーヅタの代表的な品種は、以下の3種類です。
パルテノシッサス トリクスピダータ
通称「ナツヅタ」3つの小葉からなる掌状複葉が特徴
パルテノシッサス クインクエフォリア
別名「バージニアクリーパー」5つの小葉からなる掌状複葉が特徴
パルテノシッサス インセクタ
他の品種に比べて吸盤が少ない巻きひげで支えを探しながら成長する
ヘンリーヅタはどんな花が咲く?
ヘンリーヅタは、緑がかった黄色やクリーム色の花を咲かせます。
開花時期は5〜6月です。
花自体は小さくて目立ちませんが、集まって咲くので可愛いらしい印象を与えます。
1つ1つの花は、小さな星型をしているのが特徴です。
花が咲いた後には、黒い小さな果実をつけます。
ヘンリーヅタの葉っぱの形
ヘンリーヅタの葉っぱは、5枚の放射線状に広がった小葉が集まって構成されています。
それぞれの小葉は先が尖った楕円形で、葉脈に沿って銀白色の斑が入っているのが特徴です。
裏面は赤紫色をしていて、ふちには浅い鋸歯があります。
新葉はやや赤味を帯び、盛夏には深い緑色への変化が楽しめるでしょう。
秋になると葉は鮮やかな赤色に紅葉し、季節ごとに違った美しさを見せます。
ヘンリーヅタの花言葉
ヘンリーヅタの花言葉は「気ままに生きる」です。
この花言葉は、どんな場所でも元気に育ち、次々と葉を伸ばす姿に由来しています。
ヘンリーヅタの育て方
ヘンリーヅタを育てる際のポイントは、以下の通りです。
- 鉢植えの場合は、たっぷり水やりをする
- 地植えの場合は、根が張った後は水やり不要
- 肥料は、緩効性肥料が一般的
- 炭そ病とうどんこ病にかかりやすい
- 春〜秋にかけて植え付けできる
それぞれ詳しく解説していきます。
水やりの頻度
ヘンリーヅタの水やりの頻度は、鉢植えと地植えで異なります。
鉢植えの場合
基本的には、土の表面が乾いたら底から溢れるくらいたっぷり水やりします。
ただし、冬は活動が止まるため、水やりは控えめにしましょう。
土が乾いてから数日待ち、その後水やりをすれば十分です。
地植えの場合
根がしっかり張れば、ほとんど水やりをしなくても大丈夫です。
ただし、極端に乾燥している時期は適度に水を与えてください。
肥料のあげ方
ヘンリーヅタは、生育期である春から初夏に肥料をあげます。
使用する肥料は、緩効性肥料が一般的です。
肥料を与える頻度は1〜2ヶ月に一度が適切で、特に新芽が出る時期に重点的に与えるといいでしょう。
ただし、肥料を与えすぎると根を痛めることがあるので、使用量を守ることが大切です。
肥料を与えたときは、同時に水やりもすると栄養が土に浸透しやすくなります。
病害虫・害虫対策
ヘンリーヅタに多い病害虫として、炭そ病とうどんこ病などが挙げられます。
もし病気になったり害虫がついたりしたときには、早めに対策を行いましょう。
炭そ病
- 茎や葉に黒い斑点が現れる
- 湿気が多い時期に発生しやすい
風通しをよくし、湿気が篭らないようにすると予防になります。
感染したら早めに取り除き焼却しましょう。
うどんこ病
- 葉の表面に白い粉状のカビが発生する
- 乾燥した環境でなりやすい
乾燥する時期は葉水を行ってください。
また、定期的に剪定を行い葉を密集させないのも予防になります。
感染したら早めに取り除きましょう。
植え方
ヘンリーヅタは、春から秋にかけて植え付けできます。
しかし、猛暑の時期の植え付けは避けた方がいいでしょう。
元気に育てるには、以下の手順で植えてください。
① 鉢底に鉢底ネットを敷き、鉢底石をいれる
鉢底石は高さ2センチほど入れてください。
② 用土を入れ、ヘンリーヅタの苗を中央に置く
③ すきまにも用土を入れて、しっかり固定する
④ 鉢底からあふれるくらい水をあげる
地植えの場合
- 植え付ける場所に穴を掘る
- 腐葉土と堆肥を混ぜ込んでから苗を植える
- たっぷり水やりをする
① 植え付ける場所に穴を掘る
② 腐葉土と堆肥を混ぜ込んでから苗を植える
③ たっぷり水やりをする
ヘンリーヅタの栽培環境
ヘンリーヅタは、半日陰から日当たりがいい場所まで幅広く育てられます。
霜が降りると枯れてしまうので、冬の間は室内で管理するのがいいでしょう。
置き場所と日当たり
ヘンリーヅタは、日当たりがいい場所で育てましょう。
日光不足になると花が咲かなかったり、秋の紅葉が美しくならなかったりします。。
ただし、直射日光が当たる場所は避けましょう。
ヘンリーヅタが好む置き場所は、明るいけれど直射日光が当たらない場所です。
日当たりがいい場所とは、明るい光がたくさん入る場所を指しますが、必ずしも直射日光が当たる場所を意味する訳ではないので注意してください。
適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?
ヘンリーヅタを育てる際の適切な温度は、15℃から25℃です。
25℃を超えるような暑さの日には、遮光ネットやカーテン越しに置いて直射日光を避けましょう。
比較的耐寒性があるため、冬でも0℃程度まで耐えられます。
しかし、霜が降りるような寒さは苦手ですので、冬場は室内に取り込むのが理想的です。
用土
ヘンリーヅタの開花時期
ヘンリーヅタの開花時期は、5〜6月です。
ただし、開花時期であっても生育環境が整っていないと花が咲かないことがあります。
もし花が咲かないときは、原因を探って対策をしてみてください。
開花時期は5~6月
ヘンリーヅタの開花時期は、通常5〜6月です。
花の色は、緑がかった黄色やクリーム色をしています。
1つひとつの花は星型ですが、小さいため目立ちません。
しかし、密集して咲くため、ひと塊になって咲く姿は可愛らしい印象を与えてくれます。
ヘンリーヅタの花が咲かない原因は?
ヘンリーヅタの花が咲かない原因はいくつかあります。
もし、花が咲かないときは、以下のポイントを見直してみてください。
原因 | 対策 |
---|---|
日光不足 | 直射日光を避けた日当たりがいい場所に移動 |
栄養不足 | 春と秋に肥料を与える |
剪定のタイミング | 花が咲いたあとに剪定する |
水やり | 過剰な水やり、水不足になっていないか確認する |
ヘンリーヅタの増やし方
ヘンリーヅタは、挿し木や株分けで簡単に増やせます。
増やす目的以外にも、きれいな見た目や病気の予防に剪定や株分けは欠かせません。
定期的に手を入れて、元気な成長を促しましょう。
剪定・株分けの時期はいつがいい?
ヘンリーヅタを元気に育てるには、以下の時期に剪定・株分けを行いましょう。
- 剪定:春〜秋
- 株分け:春〜初夏
剪定は、特に成長が盛んな春〜夏にかけては欠かせません。
株分けは急激な温度変化が少ない4〜6月に行うのがいいでしょう。
挿し木のやり方
ヘンリーヅタは、挿し木で簡単に増やせます。
成長期にあたる4〜6月もしくは9〜10月に行うと、根が出やすいでしょう。
挿し木の手順は、以下の通りです。
- 親株から枝を切り取る
- 余分な葉っぱを取り除く
- 枝の切り口を土に差し込み安定させる
① 親株から枝を切り取る
健康な親株から10~15cm程度の長さで枝を切り取ります。
② 余分な葉っぱを取り除く
上部2枚〜3枚を残して、残りの葉っぱは取り除きましょう。
③ 枝の切り口を土に差し込み安定させる
挿し木用の培養土を用意し、先にしっかりと湿らせておいてから枝を差し込みます。
枝が立つように固定し、水をたっぷり与えてください。
植え替え時期はいつがいい?
ヘンリーヅタの植え替えは、4〜6月もしくは9〜10月に行いましょう。
活発に成長する時期ですので、新しい環境に順応しやすく、根をしっかり張れます。
特に、冬の休眠期が終わった春が理想的です。
鉢替えのやり方
ヘンリーヅタの鉢替えのタイミングは、根が詰まってきたときです。
鉢替えは以下の手順で行いましょう。
① 苗を鉢から引き抜き、根っこを整理する
根元を支えながら、鉢を逆さにして引き抜くときれいに引き抜けます。
古い土を軽く落とし、長い根や絡まっている根を切り詰めましょう。
② 一回り大きい鉢に、鉢底ネットと鉢底石を敷く
鉢底石は2センチほど敷けば大丈夫です。
③ 土台になる培養土を入れ、苗をおく
④ 根がしっかりと埋まるように土を入れる
最後に、苗がぐらつかないように軽く抑えてください。
⑤ 鉢底からあふれるくらいたっぷりと水やりをする
鉢替え後1〜2週間は、直射日光を避けた半日陰で管理します。
根が落ち着くまで様子を見てから、通常の管理に戻しましょう。