チランジア キセログラフィカの育て方

育てやすさ

初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。

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チランジア キセログラフィカの基本情報

植物名チランジア キセログラフィカ
学名Tillandsia xerographica
英名Tillandsia xerographica
原産地中南米
科名パイナップル科(ブロメリア科)
属名チランジア属
開花時期不定期

チランジア キセログラフィカは、エアプランツの中でも特に人気がある品種で、中南米の乾燥地帯に自生しています。

葉の表面には銀色に見える毛が生えていて、この微細な毛は空中の水分を効率的に吸収するトリコームと呼ばれる器官です。

適切な環境で育てると直径60cmを超えるほど大きくなり、その存在感から「エアプランツの王様」と呼ばれています

を必要としないため比較的管理が簡単で、流木に着生させたり壁に吊るしたりできる、人気のインテリアグリーンです。

月別栽培カレンダー

種まき

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植え付け・植え替え

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肥料

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開花

不定期

チランジア キセログラフィカは、株から育てるのが一般的で土も必要としません。

もし種からの育成や水苔で栽培する場合「種まき」「植え付け・植え替え」は、休眠期を避けた春から夏に行うと良いでしょう。

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種類と品種

エアプランツは600種類以上あると言われていて、それぞれ株や葉の形が異なります。

以下はチランジア キセログラフィカ以外の代表的な種類です。

種類・品種特徴
イオナンタ葉が細く小ぶりなサイズで流通量が多く品種も多い
ウスネオイデス長く垂れ下がる葉が特徴的でインテリアグリーンとして人気
テクトラムトリコームが非常に長くふわふわしているのが魅力
コットンキャンディピンクの花苞と薄紫の花が咲きチランジアの中で特に可愛らしい種類
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チランジア キセログラフィカはどんな花が咲く?

チランジア キセログラフィカは、一株から一度しか花を咲かせない一回結実性植物です。

チランジア キセログラフィカの花は筒状花といって、中心から細長く筒状に伸びて咲き、先端に雌しべが飛び出す形をしています。

開花すると約10日から1か月間楽しむことができるでしょう。

チランジア キセログラフィカの葉っぱの特徴

チランジア キセログラフィカの葉は、銀色がかった細長い形をしています。

葉は中心から放射状にふんわりカーブを描き、全体は丸みをおびた王冠のようなシルエットです。

葉の表面はトリコームと呼ばれる細かい毛が覆っていて、ここから空気中の水分と栄養を取り入れることができます

このトリコームがあることで、チランジア キセログラフィカは、根ではなく葉から必要な要素を取り入れ土壌がなくても生きられるのです。

また、トリコームは強い日光から葉を保護する役割もあります。

白い毛が光を反射することで葉が美しい銀色に見え、トリコームが多い品種は銀葉種、少ない品種は緑葉種とつけられました。

乾燥地域に自生する種類ほどトリコームが多く、湿潤地域になるほど少ない傾向です。

チランジア キセログラフィカの花言葉

チランジア キセログラフィカの花言葉「不屈」です。

過酷な環境でも育つ力強さからつけられました。

チランジア キセログラフィカの育て方

エアプランツはほとんど水がいらないと説明されることもありますが、チランジア キセログラフィカは水を好む植物です

原産地が熱帯雨林の場合は空中の水分で生きられますが、日本で育てる場合はしっかりと水やりをしましょう。

肥料の与え方や病害虫など、チランジア キセログラフィカの育て方を解説します。

水やりの頻度|霧吹きとソーキング

チランジア キセログラフィカへの水やりの頻度は、霧吹きで2~3日に1回程度です。

水やりのタイミングは日中閉じている気孔が開く、夕方から夜の間が適しています

霧吹きを使う場合は、葉の全体がまんべんなく滴るほど濡らすようにしてください。

水やりには水を入れた容器に植物を浸して水分を吸収させるソーキングという方法もありますが、チランジア キセログラフィカにはあまり必要ないでしょう。

ソーキングしたい場合は長時間浸すのは避けて1時間程度、長くても6時間以内にとどめるようにしてください。

ソーキングは長期間水やりを忘れた場合の応急処置として考えると良いでしょう。

水やりの後はチランジア キセログラフィカを逆さにして、葉の間に溜まった水分をしっかり切り、風通しの良い場所で乾燥させることが重要です。

水分が残ったままだと腐って枯れる原因となります。

また、湿度が高い梅雨の時期は水やりの頻度を減らしてもいいでしょう。

■ポイント

水に濡れた状態で直射日光に当てると蒸れて腐りやすくなります。

チランジア キセログラフィカは葉の間に水がたまりやすいので、逆さにして水を切ることが大切です。

肥料のあげ方

チランジア キセログラフィカは、空気中の微量な養分を吸収して生きているため、肥料を与えなくても問題ありません

水だけで育てられますが、生育期間中の春と秋に肥料を与えると、株が大きく成長しやすくなります。

【肥料のあげ方】

  • 規定の2倍以上に薄めた液体肥料を使用する
  • 月に1~2回程度、葉全体に霧吹きでまんべんなく吹きかける
  • 活力剤も効果的なので、こちらも2倍以上に薄めてから使用する

また、冬は休眠期間なので肥料を与えるのは避けてください。

休眠期に肥料を与えると、吸収されずに肥料焼けを起こし、葉や根にダメージを与える恐れがあります。

休眠期は刺激を与えずそっと休ませることが大切です。

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病害虫・害虫対策

チランジア キセログラフィカは、病害虫に対して比較的強い植物ですが、適切に管理されていないと被害を受ける場合があります。

水やりや風通しの確保、直射日光の調整を行って健康に育てましょう。

病害虫特徴対策
ハダニ・葉の表面に小さな黄色い斑点ができる
・クモの巣のようなものがつく
・乾燥すると発生するので湿度を保つ
・水で洗い流す
・改善しない場合は薬剤を散布
カイガラムシ・葉が変色して枯れる
・べたべたする排泄物が付着
・歯ブラシを使って落とす
・大量にいる場合は薬剤を散布
褐斑(かっぱん)・赤色の斑点ができる・管理が悪く弱っているので環境を改善する

植え方|水苔栽培のやり方

チランジア キセログラフィカは土が必要ないエアプランツですが、水苔を使った鉢植え栽培ができます。

水苔栽培は、土の代わりに水苔を利用して育てる方法です。

水苔栽培には、水やりの頻度を減らせる、通気性に優れ根が呼吸しやすい、成長が促進される、などのメリットがあります

いつもと雰囲気が変わるので、ディスプレイを楽しみたい方にもおすすめです。

必要な材料

  • 市販の水苔
  • 株の大きさに合った鉢
  • 針金(固定に必要な場合)

植え方の手順

  1. 水苔を一晩水に浸け水分を含ませておく
  2. 植える前に水苔から余分な水分を絞る
  3. 鉢にしっかりと水苔を敷き詰めて中央をくぼませる
  4. 根を優しく水苔で包む
  5. くぼませた水苔にチランジア キセログラフィカを埋める(不安定な場合は針金を使い固定する)
  6. 水苔を追加しながら埋めて安定させる

■ポイント

置き場所は、直射日光を避けた風通しの良い明るい日陰にしましょう。

保水性が高い反面、蒸れやすくなるので風通しの良さが重要です。

枯れた葉はどうすればいい?

枯れて変色した葉は元に戻らないため、病害虫の発生を防ぐためにも取り除いてください

枯れた部分だけを切り取るか、完全に茶色くなった葉は下に向かって優しく引っ張ると簡単に剥がれます。

以下のような状態は葉が枯れ始めているサインです。

  • 葉先が変色してくる
  • 葉が内側に丸く反る
  • 葉が細長く伸びる

チランジア キセログラフィカの栽培環境

チランジア キセログラフィカが健康的に育つには、日当たりや温度など環境の管理が欠かせません。

また、流木やバークチップなどに着生させて楽しむ栽培方法も解説します。

置き場所と日当たり

春、秋:屋外

夏、冬:屋内

春と秋は屋外で直射日光を避け、日陰や半日陰の場所に置くのが理想的です。

屋内では、レースのカーテン越しの柔らかい光を当てるようにしましょう

夏は屋外が暑すぎるので屋内に入れることをおすすめします。

屋内でも直射日光が当たらない場所に置き、サーキュレーターを使って風を送るようにしてください。

気温が下がる冬も屋内に移して、冷えやすい窓際から離れた直接暖房が当たらない場所に置きましょう。

冬は葉焼けの心配がないので直射日光の当たる窓辺でも問題ありません。

適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?

適切な温度20℃〜30℃
耐寒温度約10℃

チランジア キセログラフィカの適温は20℃〜30℃です。

乾燥には強いですが、30℃を超える夏は屋内に入れた方がいいでしょう。

中南米原産のため寒さには弱く、耐寒温度は約10℃です。

10℃以下の寒さが続くと生育が止まり枯れる恐れがあります。

用土・着生材

チランジア キセログラフィカは着生植物です。

着生植物は土壌に根を下ろさず、ほかの植物や岩などに根を張って育ちます。

寄生とは違うので、着生植物は付着しているものから養分を取ることはありません。

チランジア キセログラフィカの自生地では、樹木や岩に着生して成長するため、より自然に近い環境になり元気に育ちやすくなると言われています。

着生材の一例

バークチップ・松の木の樹皮を砕いたもの
・通気性と保水性に優れ見た目もおしゃれ
コルク・軽くて扱いやすく根が張りやすい素材
・特にバージンコルクは腐りにくく着生に最適
流木・自然物の形状を活かした独特の着生ができる
・インテリア性も高く人気
珪藻土、軽石・安価で手に入る素材
・空洞の中に水を含みやすく加工もしやすい
・手軽に作れるのが魅力
・自然な見た目で好みの形状を選べる

チランジア キセログラフィカを種から育てると大変?

チランジア キセログラフィカは、一般的に株分けされたものを購入して育てます

種の流通はあまりされていないので、専門店で入手するか自宅で栽培しているものから採取しましょう。

種から育てると成熟するまで非常に時間がかかるため、無菌播種という育て方で期間を短縮する方法があります

しかし手間がかかり、必ず成功するわけでもないため、根気強く育てることが大切です。

無菌播種のやりかた

  1. 種を成熟したシードポットから採取
  2. ハイポネックスや寒天を使い無菌培地を作成
  3. 使用する器具を消毒する
  4. 滅菌した培地にピンセットで慎重に種を播く
  5. 培地を密閉容器に入れて無菌状態を維持する
  6. 15℃から30℃以内を保ち育成ライトを当てる
  7. 環境を管理して発芽を待つ
  8. 発芽後も無菌状態を維持してカビの発生に注意する
  9. 約1年を目安に育った苗を密閉容器から取り出す
  10. 以降は慎重に順化させる

チランジア キセログラフィカの開花時期

チランジア キセログラフィカの開花時期が不定期である理由や、花が咲かない原因について解説します。

開花時期は不定期

チランジア キセログラフィカは成長が遅く、成熟するまで長い年月がかかり個体差も大きいです。

そのため、成熟した株が開花する時期も個体によって変わり、結果として開花時期が不定期になります

チランジア キセログラフィカの花が咲かない原因は?

株がまだ若い、というのが一番の原因として挙げられます

開花には十分な成長とエネルギーが必要で、若い株にはまだその力が足りていないからです。

ほかには以下のような原因が考えられます。

  • 日光不足
  • 水分の過不足
  • 温度差など環境の変化
  • 病害虫により弱っている

チランジア キセログラフィカの増やし方

チランジア キセログラフィカは株分けで増やすのが一般的です。

とても簡単に株分けできるので、どんどん増やしてみましょう。

株分けのやり方

株分けのタイミングは、子株が親株の3分の2~半分程度まで成長した頃に行います

まず親株と子株の状態をよく見て、子株がしっかりと成長していることを確認してください。

子株をゆっくり倒して、親株から離しながら捩じるとポロっと取れます

なかなか外れない場合は無理に引きちぎったりせずに、清潔なハサミやナイフを使って切り離しましょう。

株分け後の子株には十分な水を与え、その後しっかりと乾燥させます

子株が新しい環境に慣れるまで、直射日光を避けて風通しの良い場所で管理してください。

植え替えは必要?

チランジア キセログラフィカは土壌に植えて栽培しませんが、着生で育てている場合、着生材の状態によっては交換が必要です。

交換のタイミングとしては、着生材が明らかに劣化している場合や、チランジア キセログラフィカがなかなか成長しないと感じた時が良いでしょう。


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