トラデスカンチアの育て方

更新日 2025年08月15日

育てやすさ

初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。

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監修者情報

株式会社HanaPrime|植物アドバイザー

覚張大季

覚張大季

植物と人との関わりに魅了され、日本各地の植物農園を見て回る。HanaPrimeの植物部門の立ち上げ後はオフィスや商業施設、個人宅など、幅広いシーンのグリーンコーディネートを数多く担当。植物の生態や特性を深く掘り下げ、それぞれの空間やライフスタイルに適したグリーン空間デザインを提案することが得意。観葉植物の世界に情熱を注ぎ、植物の価値を最大化することを使命としている。

トラデスカンチアの基本情報

植物名トラデスカンチア
学名Tradescantia
英名Tradescantia
原産地北アメリカ、中南米
科名ツユクサ科
属名ムラサキツユクサ属(トランデスカンチア属)
開花時期春~初夏

トラデスカンチアはカラフルで美しい葉っぱが特徴観葉植物です。

70種類ほどあり、品種ごとに葉っぱの模様や花の色が異なるなど、さまざまな特徴と魅力があります。

簡単に増やせて成長も早いので、日々の変化を楽しめる植物です。

地面を這うように伸びて育つ性質を利用して、長い茎で空間を立体的に装飾することもできるでしょう。

鉢植えやハンギング以外にも、土を使わず水やスポンジで栽培するテーブルグリーンとして食卓やサイドテーブルに置けば、インテリアのアクセントにもなります。

月別栽培カレンダー

剪定・株分け

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植え付け・植え替え

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肥料

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種類と品種

種類と品種

トラデスカンチアは、葉っぱの色や斑の入り方に多彩なバリエーションがある観葉植物です。

トランデスカンチアのなかでも「フルミネンシス」「ゼブリナ」「アルビフローラ」の3種類が特に多く流通しています。

種類原産地斑の特徴花の色成長スピード育てやすさ
フルミネンシス中南米不規則なストライプ白色早い簡単初心者向け
ゼブリナメキシコ太い2本の縦ライン紫色やや慣れが必要
アルビフローラブラジル細いストライプ白色やや遅い簡単初心者向け

フルミネンシス

フルミネンシス

寒さや日陰に強い丈夫な品種です。

斑入りのものは見た目が爽やかで涼しげな印象があり、代表的な品種としてはトラデスカンチア フルミネンシス バリエガータがあげられます。

ゼブリナ

ゼブリナ

枝分かれが多く、原産地ではグランドカバーとしても利用されるなどの人気が高い種類です。

なかでもトランデスカンチア ゼブリナ ペンデュラのように、斑の部分がシルバーに輝く珍しい品種もあります。

アルビフローラ

アルビフローラ

ほかの品種に比べると成長がやや遅いので、美しい樹形をキープしやすい種類です。

鮮やかな色合いのトランデスカンチア アルビフローラ ナヌークは、特に人気があります。

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トラデスカンチアの葉っぱの特徴

トラデスカンチアの葉っぱの特徴

トラデスカンチアの葉っぱは、色の多さや厚み、斑の入り方、表裏で色が異なるのが特徴です。

一般的に草丈は15〜30cm、横幅は最大60cmまで成長します。

ハンギングを上手に使ったり、適度に剪定して美しい姿を楽しみましょう。

品種葉っぱの形葉っぱの色葉っぱの大きさ
フルミネンシス楕円形で先が尖っている緑色3~6cm
ゼブリナ楕円形銀色混じりの緑色5~7cm
アルビフローラシャープな楕円形緑色5~8cm

トラデスカンチアはどんな花が咲く?

トラデスカンチアはどんな花が咲く?

トラデスカンチアは、どの種類も2mmほどの小さな花を咲かせます。

花の色は白や紫、ピンクなどがあり3枚の花びらで三角形をつくるように開きますが、花が咲くのは1日だけです。

トラデスカンチアの花言葉

トランデスカンチアの花言葉「変わらぬ思い」「優しい愛情」「誠実」です。

トラデスカンチアの育て方

トラデスカンチアの育て方

乾燥に強いトラデスカンチアは水をあげすぎると根腐れするので、回数や頻度に注意しましょう。

枯れてしまった葉っぱの対処法についても解説しています。

水やりの頻度

トラデスカンチアの水やりは、成長スピードと季節によって回数の増減が必要です。

  • 春:土が乾いたら朝に
  • 夏:土が乾いたら早朝と夕方に
  • 秋:土が乾いたら朝に
  • 冬:土が乾いて2〜3日経ってから午前中に

鉢受け皿に水が溜まったままになると根腐れするので、必ず捨ててください。

肥料のあげ方

トラデスカンチアは生育が早いので、肥料がなくても育ちますが種類によって成長が盛んになる春秋に肥料をあげることでより強く、元気に育ちます。

肥料の種類頻度与え方
緩効性化成肥料2ヵ月に1回鉢の隅に置く
液肥2~3週間に1回鉢穴から流れ出るように与える
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病害虫・害虫対策

トラデンスカンチアは吸汁性害虫のアブラムシやハダニ、カイガラムシがつく場合があります。

アブラムシやカイガラムシの排泄物にカビが生えて、すす病になる危険性があるので、トランデスカンチアを健康に育てるためにも害虫が発生しにくい環境を整えましょう。

アブラムシ

  • 新芽を食べることで葉っぱが変形したり色が悪くなる
  • 繁殖が早い

水で洗い流したり、粘着テープに貼り付けて取り除きます。

殺虫剤やニームオイルを使用しても良いでしょう。

ハダニ

  • 葉っぱに小さな穴が空き、綺麗な色がかすむ
  • クモの糸のような白い糸が付く

専用の殺虫剤を使うか、葉っぱの表裏に霧吹きするなどして対策しましょう。

大量発生した場合は、葉っぱをカットしても問題ありません。

カイガラムシ

  • 葉っぱの裏や茎につく
  • 養分を奪い、トランデスカンチアの成長を阻害する

ピンセットやアルコール消毒液を浸み込ませたコットンなどで取り除きます。

木酢液や殺虫剤を使用して退治しても良いでしょう。

植え方・仕立て方

成長が早いトランデスカンチアは、鉢やハイドロカルチャーで育てられます。

縦に伸びるだけでなく横にも広がるトランデスカンチアは、ハンギングで仕立てて楽しむことも可能です。

ハイドロカルチャー

ハイドロボールやゼオライトを使用して、底穴のない透明な容器やガラス瓶などを使います。

植え付ける前に、トランデスカンチアについている古い土やハイドロボールの微塵を水で洗い流してください。

根腐れ防止剤を底に敷いて、突き棒(ピンセットや細い棒など)でハイドロボールを根っこの隙間に入れ込みます。

水は根腐れしないように根っこの先端が触れるくらいの位置までにしておきましょう。

根っこが伸びてきたら、水は容器の高さ1/4~1/5程度までにとどめておきます。

ハンギング(吊り鉢)

ハンギング用の鉢に今育てている鉢と受け皿をそのまま入れるだけで簡単にハンギングを楽しめます。

鉢を吊るすので、土は軽いもの(赤玉土2:腐葉土2:パーライト2)にしましょう。

好みの茎の長さをキープするためにカットしたり、鉢や紐に巻き付けたりしても大丈夫です。

トランデスカンチアは茎が長く垂れ下がって育つので、株元の葉っぱが少なくなり、土の表面が見えて少しさみしい印象になることがあります。

そんなときは、垂れ下がった茎を持ち上げて、鉢の反対側の縁にかけるように垂らすと、ボリューム感がアップして見映えが良くなるでしょう。

寄せ植え

性質が同じ他の植物やトラデスカンチア同士で寄せ植えしてもどちらでも問題ありません。

トラデスカンチアを寄せ植えにする際は、株ごと入れても良いですし、ちりばめて植えてもアクセントになります。

  • カッコ良い寄せ植えにしたいなら
    カラテア インシグニス、リリオペ ピュアブロンド、ミカニア
  • 可愛い寄せ植えにしたいなら
    オリヅルラン

枯れた葉っぱはどうする?

トランデスカンチアの枯れた葉っぱはカットして問題ありません。

全体的に枯れてしまった場合でも、葉っぱの付いているすぐ上の節でカットしてください。

繫殖力がとても高いので、すぐに新しい茎が伸びてくるので問題ありません。

茎の先に付いている葉っぱ以外が枯れてきたら、見た目が悪くなるので健康な葉っぱの節の上でカットして、挿し木や水挿しで増やすと良いでしょう。

葉っぱが枯れる原因を見極めることも大切です。

葉っぱが枯れる原因

  • 水を与えすぎて根腐れ(茎がぐったりしてる)
  • 根っこが早く成長して根詰まり

トラデスカンチアの栽培環境

トラデスカンチアの栽培環境

トラディスカンティアの斑は、ときに先祖返りをして緑一色になったり、真っ白の葉っぱが出てくることもあります。

トランデスカンチアの美しい斑を楽しむためにも日当たりや肥料などを適切に管理しましょう。

置き場所と日当たり

トランデスカンチアは、直射日光を避けた明るい光が届く場所に置いて育てましょう。

レースカーテン越しの窓際やベランダの明るい日陰などがおすすめです。

耐陰性はありますが、光の量が不足すると徒長したり、斑が薄くなったりします。

症状が出た場合は、育てている場所の見直しが必要です。

適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?

温かい地域が原産なので、15℃以上あると元気に育ち、5℃を下回らなければ枯れることなく、冬を超えられます。

冬の窓辺は冷気が入ってくるので、窓から離れた暖かい場所へ移動が必要です。

用土

トラデンスカンチアは、水はけの良い土を好むので観葉植物専用土か多肉植物専用土を使います。

自分で土を混ぜる場合は、排水性を重視した赤玉土6:腐葉土3:軽石1の配合が良いでしょう。

トラデスカンチアの種まき

種まきにおすすめの時期は春または秋

気温が15℃以上になると発芽しやすくなり、20〜25℃くらいで成長がより活発になります。

そのため春か秋の時期が良いでしょう。

種まきのやり方

  1. トラデスカンチアの種の準備
  2. 種まきする
  3. 発芽には2〜6週間かかる
  4. 発芽して葉っぱが数枚展開したら鉢に植え替え

① トラデスカンチアの種の準備

ひとつの花からだいたい2〜6個の種が採れます。

種まきの7〜10日前になったら、種をひとまわり大きくなるくらい水に浸けて、発芽しやすくしましょう。

② 種まきする

鉢に種まき用の土や培養土を入れて準備してください。

発芽するためには太陽の光が必要なので、種に光が届くように土は薄くかぶせる程度にします。

③ 発芽には2〜6週間かかる

個体差はありますが、挿し木よりも成長には時間がかかります。

発芽に適した気温は20〜25℃、最低でも15℃以上が必要です。

土が乾かないように適切に水を与え、温度と日当たりに注意しましょう。

④ 発芽して葉っぱが数枚展開したら鉢に植え替え

トラデスカンチアを種から育てると大変?

トラデスカンチアを種から育てる場合、発芽までに2〜6週間と時間がかかるうえ、成功率もあまり高くないので手間がかかって大変です。

トラデスカンチアの増やし方

トラデスカンチアの増やし方

生育が旺盛なトランデスカンチアは、株分けや挿し木で簡単に増やせます。

剪定・株分けの時期はいつがいい?

トランデスカンチアの剪定や株分けは4〜9月の生育期に行いましょう。

斑入り品種の場合、先祖返りをして緑一色になることがあります。

斑のない葉っぱが不要であれば、早めにカットしないと今後、斑入りの葉っぱが出なくなってしまうので注意してください。

先祖帰りしたものが多い場合は斑入りの葉っぱの部分をカットし、挿し木にして株を維持する方法もあります。

株分けのやり方

トランデスカンチアが鉢にわさわさと成長したら、株分けして楽しみましょう。

先祖返りした箇所を切り離せば、綺麗な色の箇所だけ残すことも可能です。

  1. 土や根っこ、葉っぱなどを減らす
  2. ハサミでカットして2~3株に分ける
  3. 水はけの良い土に植えて、明るい日陰で様子を観察する

① 土や根っこ、葉っぱなどを減らす

健康な太い根っこは残して、古い土や根っこ、葉っぱ、茎も全体的に1/3ほど落としましょう。

古い根っこをカットすることで、新しい根っこが伸びてきます。

② ハサミでカットして2~3株に分ける

株元を見て根っこを分けやすい箇所でカットします。

③ 水はけの良い土に植えて、明るい日陰で様子を観察する

鉢のサイズは変えなくても良いので、観葉植物専用土か多肉植物専用土、自分で混ぜた土などに植えて、水をたっぷりあげます。

明るい日陰(レースカーテン越しの窓辺など)に置いて1週間様子をみてください。

特に問題なく育てば元の場所に戻しても大丈夫です。

挿し木のやり方

  1. 発色の良い枝を選び、4~5節分になるようにカットする
  2. 不要な葉っぱをカット
  3. 発根剤をいれた水に節が1〜2箇所浸かるように挿す
  4. 根っこがしっかり伸びてきたら排水性の高い土に植え替え
  5. 柔らかい光の届く場所で管理する

① 発色の良い枝を選び、4~5節分になるようにカットする

トランデスカンチアは節から発根するので、土に節が2箇所分埋まるような長さにカットしてください。

② 不要な葉っぱをカット

植え付け時に邪魔になるので、下葉は取り除きます。

③ 発根剤をいれた水に節が1〜2箇所浸かるように挿す

水に浸けずにカットしたあと、すぐに土に植えても生育する場合もありますが、成功率を高くするためには一度、発根させてから土に植えるほうが根付きやすくなります。

発根剤を混ぜた水に挿して2〜3日に1回水を変えながら1〜2週間育てましょう。

④ 根っこがしっかり伸びてきたら排水性の高い土に植え替え

トラデンスカンチアを数本、寄せ植えにしても綺麗です。

土に植えたら水はたっぷりとあげてください。

水挿しのまま育てたり、ハイドロカルチャーに植え替えても良いので、好きな方法で育てましょう。

ハイドロカルチャーにした場合は、入れ物の1/4程度に水はとどめておきます。

⑤ 柔らかい光の届く場所で管理する

直射日光が当たると葉っぱが焼けてしまうのと、光が不足すると斑が綺麗に出ないので下記のような場所がおすすめです。

  • 東向きの窓辺
  • レースカーテンを通した光が届く場所
  • ベランダなどの明るい日陰

植え替え時期はいつがいい?

トランデスカンチアは成長が活発で根詰まりを起こしやすいので、気温が落ち着いている生育期の4〜9月に植え替えすれば、あまり負担をかけずに済みます。

それ以降は1〜2年に1回、植え替えが必要です。

鉢替えのやり方

  1. 株についた古い土や根っこを除去
  2. 根っこの成長が早いので、ひとまわりからふたまわりほど大きい鉢を使う
  3. 明るい窓辺に置く

① 株についた古い土や根っこを除去

トラデスカンチアの株についた劣化している土や腐っている根っこがないかチェックして取り除きます。

② 根っこの成長が早いので、ひとまわりからふたまわりほど大きい鉢を使う

鉢底石を敷いて、排水性の高い観葉植物用専用土や多肉植物専用土に植えます。

たっぷり水をあげて完成です。

③ 明るい窓辺に置く

日当たりの良い窓辺やレースカーテン越しの光が当たる場所で管理しましょう。

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