モンステラの種類一覧|斑入り・目ずらいしい希少種を比較
公開日 2025年11月24日
更新日 2025年12月03日
監修者情報
覚張大季
植物と人との関わりに魅了され、日本各地の植物農園を見て回る。HanaPrimeの植物部門の立ち上げ後はオフィスや商業施設、個人宅など、幅広いシーンのグリーンコーディネートを数多く担当。植物の生態や特性を深く掘り下げ、それぞれの空間やライフスタイルに適したグリーン空間デザインを提案することが得意。観葉植物の世界に情熱を注ぎ、植物の価値を最大化することを使命としている。
モンステラの種類一覧|希少種を比較しよう
| 種類 | レア度 | 育てやすさ | 斑 |
|---|---|---|---|
| モンステラ コンパクタ | ★ | 簡単 | なし |
| モンステラ マクロコズム | ★★★ | 簡単 | なし |
| モンステラ シエラナ | ★★★★ | 普通 | なし |
| モンステラ スケルトン | ★★★★★ | 普通 | なし |
| モンステラ デリシオーサ ドワーフ | ★★★★ | 普通 | なし |
| モンステラ デリシオーサ 福助 | ★★★★★ | 普通 | なし |
| モンステラ イエロームーン | ★★★★ | 難しい | なし |
| モンステラ タイコンステレーション | ★ | 難しい | 斑入り |
| モンステラ イエローモンスター | ★★ | 難しい | 斑入り |
| モンステラ イエローマリリン | ★★★★ | 難しい | 斑入り |
| モンステラ ベトシオーサ | ★★★★★★★ | 普通 | 斑入り |
| モンステラ ホワイトモンスター(天津蘭) | ★★★★ | 難しい | 斑入り |
| モンステラ ポンポン(Monstera PomPom) | ★★★★★ | 普通 | 斑入り |
| モンステラ ライトライム | ★★★★ | 難しい | 斑入り |
| モンステラ グリーンオングリーン | ★★★★ | 普通 | 斑入り |
| モンステラ ミントボルシギアナミント | ★★★★ | 難しい | 斑入り |
| モンステラ サイアムミント | ★★★★★★ | 難しい | 斑入り |
| モンステラ ホワイトタイガー | ★★ | 難しい | 斑入り |
| モンステラ オーレア | ★★ | 難しい | 斑入り |
モンステラは、独特の切れ込みが入った大きな葉が印象的で、部屋に置くだけで洗練された雰囲気が人気の観葉植物です。
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モンステラには約40種類が存在し、葉の大きさや形などそれぞれの特徴があります。
種類が豊富なモンステラですが、葉の形状や色合い、成長の特徴によって、大きくは次の2つの系統に分けられます。
- モンステラ デリシオーサ
- モンステラ ボルシギアナ
モンステラ デリシオーサは、成熟すると葉が1mほどに大きくなることが多く、種類によって葉の形状が異なり、複雑で迫力のある葉姿が特徴です。
また、葉と葉柄部にフリルと呼ばれる波状のシワがあります。
観葉植物 モンステラ
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一方、モンステラ ボルシギアナは、デリシオーサに比べて葉がやや小ぶりで、切れ込みは入るものの種類による大きな差はあまり見られません。
成育にも違いがあり、デリシオーサは横に広がりながら上方向へ成長しますが、ボルシギアナは早い段階から縦にまっすぐ伸びるように成長します。
モンステラ デリシオーサ系

モンステラの中でも、日本の国内市場で最も多く流通している代表的なのが、モンステラ デリシオーサです。
デリシオーサ系には多くの種類があり、葉の形状や切れ込みの入り方、成長の仕方に個体差が見られる点も魅力です。
最大で10m近くに達することもある大型種で、モンステラらしい切れ込みの入った大ぶりの葉が特徴的です。
存在感があるため、インテリアのシンボルツリーとして人気があります。
比較的育てやすく管理もしやすいため、モンステラの中でも初心者におすすめの品種です。
モンステラ コンパクタ
モンステラ デリシオーサ系統の中でも、コンパクトな品種で「小型のデリシオーサ」として流通しています。
一般的なデリシオーサは葉の大きさが1m近くまで成長しますが、モンステラ コンパクタは40cm程度です。
そのため管理がしやすく、室内での観賞用に向いています。
モンステラ マクロコズム

モンステラ デリシオーサ系統の中でも、複雑なレース状の幾何学模様が特徴的です。
希少価値が高く人気があるため、穴の多いほかの品種をマクロコズムとして販売しているケースもあります。
成長前の株でも分けるのは困難なので、入手したい場合は来歴がわかる実績のある販売店で購入するのがおすすめです。
モンステラ シエラナ
モンステラ デリシオーサの系統の中でも、葉基部の耳がフラットなのが特徴です。
モンステラ シエラナは、メキシコ南部オアハカ州の山岳地域に自生している株を指しますが、類似品種もシエラナとして流通しており、区別が難しい場合があります。
本物のシエラナは流通量が少なく希少性が高いことから、コレクターに人気の品種です。
モンステラ スケルトン
モンステラ デリシオーサ系統の希少品種で、「スケルトン=骨格」の名前のとおり鋭い切れ込みと無数の穴で透けて見えるような葉が特徴的です。
葉の面積が少ないため成長はゆるやかですが、上手に管理すれば大きな株に育てることができます。
親株からの挿し木で繁殖するため市場では入手が難しく、流通しているものの中には本物のスケルトンと異なる場合もあります。
モンステラ デリシオーサ ドワーフ
「ドワーフ」とは小さいという意味で、小型のモンステラ デリシオーサを意味します。
葉が小さいうちから切れ込みが入っている点や、成長しても葉の大きさが手の平サイズである点が特徴です。
コンパクタとは別品種であり、希少性が高く市場にはあまり出回らず、ごく稀にネットで販売されています。
モンステラ デリシオーサ 福助
葉が丸く円形で、お椀型に反る姿が可愛らしいコンパクトなモンステラです。
「福助」という名前は、裃(かみしも)を着てちょんまげを結った幸運を招く人形に由来しています。
実生の福助は存在ほぼせず挿し木で繁殖するため、実生の福助は偽物であると考えられます。
そのため、本物は非常に希少性が高く、かなり入手困難です。
モンステラ イエロームーン

モンステラ デリシオーサ系統の中でも珍しい黄金葉で、一般的なデリシオーサより小型の品種です。
希少性の高い新種のモンステラのため、まだ一般には流通しておらず、稀にネットオークションに出品されています。
モンステラ イエロームーンの別名
モンステラ イエロームーンという名称は花宇宙の西畠勲造さんが命名した名称です。
他にも下記の名称が使われているケースがあります。
- モンステラ ゴールドリーフ
- モンステラ 黄金葉
- モンステラ イエローバナナ
モンステラ タイコンステレーション
モンステラ デリシオーサ系統の斑入り品種で、モンステラのみならず観葉植物全般でも人気があります。
タイコンステレーションとは「タイの星座」を意味し、葉にクリーム色や白色の斑が入る様子を星空に見立てたことが名前の由来です。
斑入り品種の中では流通量が多いため比較的手に入りやすく、丈夫で育てやすいモンステラです。
観葉植物 モンステラ タイコンステレーション
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モンステラ イエローモンスター
モンステラ イエローモンスターも、モンステラ デリシオーサ系統の斑入り品種です。
肉厚の大きな葉にクリーム色の散り斑(不規則に散らばる模様)が入る華やかなタイプのモンステラで、タイコンステレーションの代表種でもあります。
入手しやすく育てやすい品種ですが、斑の面積が大きいほど葉が傷みやすい傾向があるため、初めての場合は緑色が多いものを選ぶのがおすすめです。
モンステラ イエローマリリン

モンステラ イエローマリリンは黄色い斑が入る系統で、特に人気の高い品種です。
一般的なデリシオーサに比べて成長が緩やかなのが特徴で、葉のサイズや斑の入り方、黄色味の濃淡に個体差があります。
また、栽培環境や季節によって斑の発色が変化する繊細なモンステラです。
モンステラ デリシオーサ ベトシオーサ
ベトナムで発見された突然変異で、デリシオーサとベトナムを掛け合わせた名前が付けられました。
成長するごとに葉の色が深緑に変化し、銀色の斑が入る独特の美しさが魅力的なモンステラです。
世界的にも流通量が少なく入手困難なため、希少品種としてオークションでも高値で取引されています。
モンステラ ホワイトモンスター(天津蘭)

ホワイトモンスターはモンステラ デリシオーサ系統の斑入り品種で、「天津蘭」という別名もあります。
葉脈だけが緑色で、葉全体が真っ白になる「フルムーン」と呼ばれる特徴を持ち、観賞価値の高いモンステラです。
成長がゆるやかで栽培はやや難しいものの、個体ごとに異なる斑の入り方を楽しめるため、育てがいがあります。
先祖返り(緑色に戻ってしまう現象)も起こる品種ですが、それが発生しにくい特別な個体はモンステラ シルバースターと呼ばれています。
モンステラ ポンポン(Monstera PomPom)
モンステラ デリシオーサ系統の斑入りモンステラで、タイで生まれた園芸品種です。
一般的なデリシオーサより葉が小さく丸みがあり、黄色やクリーム色の斑が入ります。
一般的な黄斑は葉焼けしやすいですが、モンステラ ポンポンは葉焼けしにくい珍しい黄斑です。
希少性のある品種のなので市場には流通せず、オークションでもなかなか出品されない希少品種です。
モンステラ ライトライム
モンステラ デリシオーサ系統の中でも珍しい、明るい葉にライムイエローの斑が入った美しいモンステラです。
最大の特徴は、他の黄斑のモンステラと比べると葉焼けしにくい点です。
ライトライムは流通量が極めて少なく、一般にはほとんど出回っていないレア品種であり、ネットオークションの出品も少なめです。
モンステラ サイアムミント
モンステラ デリシオーサ サイアムミントは、タイ(旧国名:サイアム)で生まれたデリシオーサ系統のモンステラです。
丸葉でお椀型の葉に、細かいミント斑が入りますが、葉が繊細なため、緑色の部分が多い葉の株を選ぶのがおすすめです。
ただし、流通量が少なく入手困難なため高額で取引されることが多く、偽物も多いので注意しましょう。
モンステラ グリーンオングリーン
モンステラ グリーンオングリーンは、デリシオーサ系統の品種です。
「緑の中の緑」という名前のとおり、深いグリーンの葉に緑斑が入ります。
白色や黄色などの斑入りと比べ派手さはありませんが、緑色の濃淡が生み出すグラデーションが美しく、落ち着いた雰囲気が魅力です。
なお、同系色の斑入りモンステラは非常に珍しく、斑が安定しない傾向があり、希少価値が高いとされています。
モンステラ ボルシギアナ系
モンステラ ボルシギアナ系統の特徴は、斑入りバリエーションが豊富な点です。
斑の入り方によって品種名が付けられることも多く、同じ品種でも個体ごとに異なる表情が楽しめます。
また、縦に伸びて成長する性質があり、洗練された雰囲気を演出することから、インテリアグリーンとしても人気があります。
モンステラ ホワイトタイガー(白斑)

モンステラ ボルシギアナ系統の品種で、白く細かい霜降り状の斑が入ったモンステラです。
緑色と白斑のコントラストが美しいモンステラですが、日当たりや環境によって白い部分が傷みやすく繊細な印象があります。
初心者には難易度の高い品種なので、育てる場合は白斑が少ないものを選ぶのがおすすめです。
モンステラ オーレア(黄斑)

モンステラ ボルシギアナ系統で、オーレア斑と呼ばれる黄色い斑が入る品種です。
同じ株でも、葉によって斑の出方や色味が異なる点が魅力で、成長の過程で変化する様子も楽しめます。
モンステラ オーレアは成長が強く、一般的なボルシギアナ系統より葉が大きく立体的になるため、支柱をしっかり立てて育てるとよいでしょう。
モンステラ ボルシギアナ ミント
モンステラ ボルシギアナ ミントは、別名「モンステラ デリシオーサ ボルシギアナ ミント」とも呼ばれています。
名前のとおり、デリシオーサ系統とボルシギアナ系統の特徴が混在しており、どちらかの系統か判断が難しいモンステラです。
また、個体によっても葉の形状や厚み、斑の入り方もストライプやマーブル模様、霜降りのようにさまざまな個性があります。
美しい発色を保つのが難しく、入手しにくいうえ高価格であることから上級者向けの品種です。
