アンスリウム ロイヤルチャンピオンの育て方

更新日 2025年12月09日

育てやすさ

育て方の難易度は普通レベルです。

\立て札・メッセージカード無料/

観葉植物の通販を見る

監修者情報

株式会社HanaPrime|植物アドバイザー

覚張大季

覚張大季

植物と人との関わりに魅了され、日本各地の植物農園を見て回る。HanaPrimeの植物部門の立ち上げ後はオフィスや商業施設、個人宅など、幅広いシーンのグリーンコーディネートを数多く担当。植物の生態や特性を深く掘り下げ、それぞれの空間やライフスタイルに適したグリーン空間デザインを提案することが得意。観葉植物の世界に情熱を注ぎ、植物の価値を最大化することを使命としている。

アンスリウム ロイヤルチャンピオンの基本情報

植物名アンスリウム ロイヤルチャンピオン
学名Anthurium andraeanum ‘Royal Champion’
和名アンスリウム全体でオオベニウチワ(大紅団扇)、牛の舌
英名Anthurium ‘Red Champion’
別名アンスリウム ロイヤルチャンピョン
アンスリウム レッドチャンピオン
原産地熱帯アメリカ、西インド諸島
主に、コロンビア、エクアドル
科目サトイモ科
属名アンスリウム属(ベニウチワ属)
開花時期春~秋(理想的な温度では通年)

アンスリウム ロイヤルチャンピオンは、赤いハート型の花を咲かせるアンスリウムです。

花びらに見える仏炎苞は肉厚で光沢があり、真っ赤で美しい姿から、レッドチャンピオンという別名も持ちます。

またハワイでは「Heart of Hawaii」と呼ばれ、古くから人々に愛されている花です。

月別栽培カレンダー

種まき

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

植え付け・植え替え

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

肥料

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

開花

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

種類と品種

品種が600以上あるアンスリウムの中でも、花(仏炎苞)の美しさを楽しむアンドレアナム種に属します。

比較的流通量が多く、贈り物にも人気のある品種です。

アンスリウム ロイヤルチャンピオンの類似品種

品種花(仏炎苞)の色中央の突起(肉穂花序)の色
アンスリウム ロイヤルチャンピオン鮮やかな赤白~黄
アンスリウム レッドダイヤモンド鮮やかな赤~深紅白~緑
アンスリウム ロイヤルピンクチャンピオンソフトピンク白~黄、ピンク

アンスリウム ロイヤルチャンピオン

アンスリウム ロイヤルチャンピオン

赤系アンスリウムの王道品種です。

品種の多い赤系のアンスリウムの中でも仏炎苞が肉厚で光沢が強く、造花に見間違うほど完成された美しさが魅力となっています。

アンスリウム レッドダイヤモンド

アンスリウム ロイヤルチャンピオンに比べると、ハート形の切れ込み部分がやや浅いのが特徴的な品種です。

また、株によっては深紅に近い赤色をしていて、赤系のアンスリウムの中でも大人っぽい印象があります。

アンスリウム ロイヤルピンクチャンピオン

アンスリウム ロイヤルピンクチャンピオン

優しいピンク色の花びらを持ち、ミルキーカラーが優しい印象を与える品種です。

中央の仏炎苞も小ぶりで飾りやすく、贈り物に人気があります。

観葉植物の通販

アンスリウム ロイヤルチャンピオンはどんな花が咲く?

仏炎苞(花に見える部分)光沢のある鮮やかな赤
肉穂花序(にくすいかじょ:中央の突起部分)白~黄

アンスリウム ロイヤルチャンピオンは、鮮やかな赤色の仏炎苞が特徴的な品種です。

仏炎苞は他の品種に比べてぷっくりと厚みがあり、強い光沢があります。

アンスリウム ロイヤルチャンピオンの葉っぱの特徴

アンスリウム ロイヤルチャンピオンの葉は10~20cmのハート型です。

緑色をした葉の表面にも光沢があり、葉と花の色のコントラストが見る人を楽しませてくれます。

成長すると背丈は30〜50cmになり、アンスリウムの中では比較的高さのある品種です。

アンスリウム ロイヤルチャンピオンの花言葉

赤いアンスリウム花言葉は「情熱」です。

アンスリウム全体には、「印象深い」「恋に悶える心」という花言葉も付けられています。

アンスリウム ロイヤルチャンピオンの育て方

アンスリウム ロイヤルチャンピオンは高温多湿に強く、室内でも育てやすい植物です。

開花時期が長いので、新しい芽に栄養が届くように、古い葉や傷んだ花を摘み取りながら管理しましょう。

水やりの頻度

春、秋4~5日に1度
3~4日に1度
10日~2週間に1度

春、夏、秋の水やり

土に指をさして、湿り気がなくなったら水を与えます。

あげるときには鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与え、メリハリをつけて管理することで根腐れを防ぎましょう。

冬の水やり

土に指をさして乾いたのを確認してから、さらに2〜3日後に水やりします。

また、湿度が不足すると開花している花が枯れてしまうため、季節を問わず葉水を与えましょう。

肥料のあげ方

  • 開花時期が長いので、リン酸系の肥料を追肥する
  • 追肥は、3月以降暖かくなった時期に行う

肥料は長い開花時期に合わせて、緩効性固形肥料(ゆっくり長く効くタイプ)がおすすめです。

大きく育てたい場合は有機質(動物由来)の肥料を、できるだけコンパクトに育てたい場合は無機質(化成肥料)の肥料を使うと良いでしょう。

観葉植物の通販

病害虫・害虫対策

アンスリウム ロイヤルチャンピオンは病害虫の付きづらい植物です。

それでも新芽や、柔らかい葉は病害虫の被害を受けることがあります。

病害虫の予防のために、風通しの良い場所に置き、小まめな葉水で湿度を保ちましょう。

発生する可能性のある病害虫は以下の通りです。

アブラムシ

  • 新芽や若い葉が育たない、葉や花に斑点や奇形が現れる
  • 体長2~4mmなので目視で確認できる

アンスリウム ロイヤルチャンピオンに発生すると、排泄物で葉がべたつくことがあります。

発生した場合は、ふき取りで対処するか専用の薬剤を散布して被害の拡大を防ぎましょう。

カイガラムシ

  • 葉の表面がベタベタしたり、白っぽくなる
  • 口針を葉裏に刺すので、ほとんど動かない

株元にある茶色い皮(葉鞘:ようしょう)の中にも発生することがあるので、取り除いておくと管理しやすいです。

発生した場合、流水では駆除できないので、ピンセットや綿棒で一匹ずつ取り除きます。

またカイガラムシの排泄物はすす病の原因になるので、駆除した後は葉を綺麗にふき取りましょう。

ハダニ

  • 葉の表面が白いクモの巣状になる、葉がまだらに変色する
  • 乾燥を好むので、葉水が効果的

被害が進むと葉が黄色く変色することがあります。

流水かふき取りで対処しきれない場合は、殺虫剤を使用し、被害が株全体に広がる前に駆除しましょう。

アンスリウム ロイヤルチャンピオンの栽培環境

原産地であるコロンビア、エクアドルなどの赤道付近の地域は、1年を通して気温の変化があまりありません。

また現地では、ジャングルのような場所で樹木に着生して育つので、湿度は好みますが、根が水に浸かった状態を嫌います。

置き場所と日当たり

  • 直射日光を避けた、明るい場所がおすすめ
  • 開花のために、株元にしっかり光を当てる
  • 株を回転させながら管理し、まんべんなく日に当てる

室内であれば、レースのカーテン越しに日が当たるような場所を選びましょう。

株元にしっかり光が届いていないと、開花しないことがあります。

葉が茂りすぎている場合は剪定して、株元にしっかり光が届くように葉を整理してあげましょう。

春~夏は屋外でも育つ

  • 春から夏(気温20℃以上)は屋外でも管理可
  • 夏は日差しが強いので遮光して管理

夏、屋外で管理する場合は、高温になるアスファルトの上などは避け、涼しい日陰を選びましょう。

秋から冬は、気温が15℃を下回ったら室内で管理します。

適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?

生育適温20~30℃
耐寒温度10℃程度(15℃以下になったら室内へ)

アンスリウム ロイヤルチャンピオンは、最高気温25度、最低気温15度程度の地域に自生しています。

ただし日本で栽培されているものは、自生地のものに比べると耐寒性に長けている品種も多いです。

それでも冬は10℃以下にならないよう注意し、真夏は30℃を超えない環境で管理しましょう。

冬の管理方法

  • エアコンの効いた室内で管理し、夜間の冷えに注意
  • 乾燥するので、小まめな葉水や加湿器で湿度を保つ

冬の直射日光には耐えられます。

そのため冬の日中は窓際で日光浴させ、夜はできるだけあたたかい部屋の中央に移動する、など置き場所を工夫しましょう。

アンスリウム ロイヤルチャンピオンの土の配合比率(用土)

アンスリウム ロイヤルチャンピオンの土の配合比率
  • 通気性と水はけの良い用土
  • 根が呼吸できる粗い土を選ぶ
  • 初心者はアンスリウム専用の土か、洋ラン用の土がおすすめ

基本用土には、通気性と排水性に優れた赤玉土やバークが最適です。

観葉植物用の土を使う場合は、赤玉土やパーライト(鉱物由来の改良土)を混ぜて排水性を高めてから使うと良いでしょう。

あまり大きくしたくない場合は、赤玉土や鹿沼土、軽石、バーミキュライトなどの無機質の土を使うと小ぶりに育ちます。

アンスリウム ロイヤルチャンピオンにおすすめの配合

  • 赤玉土:5
  • 鹿沼土:3
  • ピートモス:2

コケ由来の配合土であるピートモスを足し、排水性と保水性のバランスの良い土に。

大きく育てたいときにおすすめの配合

  • 赤玉土:6
  • 腐葉土:3
  • パーライト:1

腐葉土を配合することで、栄養たっぷりの土に。

室内で育てるときにおすすめの配合

  • 赤玉土:4
  • 鹿沼土:4
  • バークチップ:1
  • 軽石:1

無機質の土のみで清潔、軽いので室内のハンギングにもおすすめ。

アンスリウム ロイヤルチャンピオンの増やし方

アンスリウム ロイヤルチャンピオンは、株分けか挿し木で増やすことができます。

アンスリウムは親株に子株が付いて大きくなる植物なので、成長が進むと栄養不足で生育不良になりがちです。

株分けや、剪定した枝を挿し木にすることで、それぞれの株を元気に育てることができます。

アンスリウム ロイヤルチャンピオンの樹液には毒性があります。

剪定や植え替えの際は手袋を着用し、ペットや乳幼児が触れたり、舐めたりしないようにも注意が必要です。

剪定・株分けの時期はいつがいい?

  • 成長期である5〜6月が最適
  • 冬の剪定では、切り口に冷気が当たらないように注意

株分けは、アンスリウム ロイヤルチャンピオンが開花しないときにも有効な方法です。

株分けして株元にしっかり日を当てることで、花が咲きやすくなります。

株分けのやり方

  1. 株を取り出す
  2. 株を分ける
  3. それぞれ新しい鉢にセットする
  4. 用土を足す
  5. 株を休ませる

① 株を取り出す

株元に手を当て、株を取り出します。

古い土は払い落とすか、水で軽く洗い流しておきましょう。

② 株を分ける

親株と子株の分かれ目を見極め、株を2〜3つに分けます。

白色の元気な根を残し、枯れて黒く変色した根は切り落としましょう。

③ それぞれ新しい鉢にセットする

株分けした分の新しい鉢に鉢底ネットを敷き、新しい土を1/4程度まで入れて準備します。

④ 用土を足す

株を中央にセットしたら、新しい土を足します。

鉢のまわりを割りばしでつつくと、土がしっかり中へと入っていくはずです。

鉢の上2〜3cmほどは水やりスペースとして残して、土を足していきます。

⑤ 株を休ませる

植え替え後は、鉢底から水が溢れ出るまでしっかりと水やりを行います。

鉢に水を行きわたらせることで、土の中の不要な微塵も洗い流すことができます。

株分け後は日陰で2週間ほど休ませ、株が新しい土に定着してから通常の管理を再開しましょう。

挿し木のやり方

  1. 茎を切り取る
  2. 余分な葉は外す
  3. 発根を待つ
  4. 植え替える

① 茎を切り取る

元気なアンスリウム ロイヤルチャンピオンの茎を選び、先端から10〜15cm切り取ります。

清潔なハサミを使い、切り口は斜めに、茎の中にある導管を潰さないようにカットしましょう。

② 余分な葉は外す

葉から水分が蒸発するのを防ぐため、上から2〜3枚を残して外します。

③ 発根を待つ

枝先を発根促進剤を混ぜた水に浸けるか、バーミキュライトに挿し発根を待ちます。

水は毎日交換して清潔を保ちましょう。

上手くいけば10日〜2週間ほどで、発根します。

④ 植え替える

根が出たあとは、新しい葉が出るのを待って鉢に植え替えましょう。

植え替え時期はいつがいい?

  • 鉢底から、根がはみ出ていたら植え替え
  • 2年に1回は植え替えを行う
  • 成長期の5~6月が最適

アンスリウム ロイヤルチャンピオンは根の成長が早い植物です。

放っておくと根詰まりを起こし、生育不良の原因になるので、鉢底から根が見えてきたら植え替えを行います。

子株が良く増えている場合は、植え替えを行う際に株分けすることで、それぞれの株を元気に育て続けられます。

鉢替えのやり方

  1. 株を取り出す
  2. 葉と根を整理する
  3. 新しい鉢にセットする
  4. 用土を足す
  5. 株を休ませる

① 株を取り出す

株元に手を当てて、鉢から株を取り出します。

根が良く張っていると取り出しづらいですが。無理に引っ張らず、株を傷つけないように作業しましょう。

② 葉と根を整理する

土と根を優しくほぐし、古い土を落とします。

傷んでいる葉は根元から取り除きましょう。

白色の元気な根を残し、枯れて黒く変色したり、溶けている根は切り落とします。

③ 新しい鉢にセットする

今より1〜2まわり大きな鉢に鉢底ネットを敷き、新しい土を1/4程度まで入れましょう。

鉢底が深い場合は、下に軽石を敷くと高さ調整ができ、排水性も高まります。

準備できたら、新しい鉢の中央に株をセットしましょう。

④ 用土を足す

空いているスペースに新しい土を足します。

鉢のまわりを割りばしなどで押し込むと、土がしっかり中へと入っていくはずです。

鉢の上1~2cmほどは水やりスペースとして残しておきましょう。

⑤ 株を休ませる

植え替え後は、鉢全体に水が行きわたるまでしっかりと水やりを行います。

鉢底から出てくる水が透明になるまで水やりをすることで、鉢の中にある不要な微塵も洗い流せます。

その後は日陰で2週間ほど休ませ、株が新しい土に馴染んだら通常の管理を再開します。

一覧へ戻る

オススメの記事

RECOMMENDED ARTICLES