アレカヤシの育て方
育てやすさ
初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。
INDEX
目次
アレカヤシの基本情報
植物名 | アレカヤシ |
学名 | Dypsis lutescens |
和名 | コガネタケヤシ(黄金竹椰子) |
英名 | Areca palm、yellow butterfly palm(イエローバタフライパーム) |
別名 | ヤマドリヤシ |
原産地 | マダガスカル、アフリカなど |
科名 | ヤシ科 |
属名 | ディプシス属、クリサリドカルプス属 |
開花時期 | 3月~5月 |
アレカヤシはその名の通り、南国の雰囲気を漂わせるヤシ科の観葉植物です。
シャープな葉がゆるやかな弧を描きながら伸びる姿が美しく、ホテルやおしゃれなレストランなどに置かれているのを目にしたことがある人も多いでしょう。
アレカヤシは原産地がマダガスカルやアフリカなど暖かい土地のため寒さに弱い性質があります。
とはいえ生命力が強く、比較的育てやすい植物とされているので初心者にもおすすめです。
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月別栽培カレンダー
植え付け・植え替え
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種類と品種
アレカヤシには「リアル アレカヤシ」や「ケーン ファーン」という代表的な品種があります。
ホテルのロビーやレストランなどで良く目にするのは「ケーン ファーン」という品種です。
アレカヤシの品種ごとの特徴は次の通りです。
アレカヤシの品種 | 特徴 |
リアル アレカヤシ | 竹のような節があり、幹が上がったタイプで、よりヤシっぽい迫力のある外観。 |
ケーン ファーン | アレカヤシの代表的な品種で一般に流通しているものはこのタイプが多い。 |
アレカヤシの特徴
アレカヤシは英名で「イエローバタフライパーム」と呼ばれるように、葉や茎が黄色味を帯びています。
ただし観葉植物用として流通する際にはある程度遮光して育てられるため、明るく深みのあるグリーンのものが多く見られるでしょう。
葉はトゲがなく柔らかで、放射線状に弧を描きながら茂っていくのが特徴です。
茎は成長するにつれてまっすぐに伸び、太く大きくなっていきます。また茎には黒い斑点が見られますが、病気ではないので安心してください。
アレカヤシの花はどんな花が咲く?
アレカヤシは3月から5月頃に、黄色味がかったクリーム色の丸くて小さな花を、茎の裏に鈴なりに咲かせます。
アレカヤシの花言葉
アレカヤシの花言葉は「元気」「勝利」です。
アレカヤシの育て方
アレカヤシは丈夫で生命力が強く、初心者でも比較的育てやすい植物です。
ただし、原産地が暖かい地域であるため、耐寒性が弱いなど注意してほしいポイントもあります。
ここからは、アレカヤシの基本的な育て方や注意点を解説します。
水やりの頻度
アレカヤシの水やりは、タイミングが大事です。
葉には保水機能が無いため、水が不足すると葉が茶色く変色したり、落ちてきたりします。
ただし春から秋の生育期と冬の休眠期とでは、水やりの方法が異なるので注意が必要です。
春から秋にかけては、土の表面が乾いてきたら鉢底からあふれ出てくるくらい、たっぷりと水をあげましょう。
屋外で生育している場合は、夏場は気温の高い日中は避けて夕方から夜の間に与えます。
また、アレカヤシの生育のペースがゆるやかになるため、冬場は水やりを普段よりも控えましょう。
土の表面が乾いてから2〜3日後の、暖かい日の日中に与えるようにします。
枯らしてしまわないように、水やりのタイミングを守りましょう。
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肥料のあげ方
アレカヤシに肥料を与える場合は、4月から10月の生育期に行いましょう。
アレカヤシの栄養分が不足すると、葉にツヤが無くなったり、黄色に変色したりすることがあります。
希釈した液体肥料を10日に1度のペースで与えるか、粒状肥料を2~3か月に1度、置き肥として使うと良いでしょう。
ただし、この場合は虫が発生しないように、化成肥料がおすすめです。
病害虫・害虫対策
ほとんどの植物と同様に、アレカヤシも病害虫の被害が心配されるでしょう。
病害虫はアレカヤシの生育を阻害するので、見つけたらすぐに対処することが大切です。
アレカヤシに発生しやすい病害虫の特徴と対策について紹介します。
病害虫 | 特徴 | 対策 |
うどん粉病 | 5月~6月に発生しやすく、白い斑点から、進行すると全体をうどん粉のような白いカビが覆う。 | 白い斑点の段階:殺虫剤を散布 広範囲に進行:発症した部分をハサミでカット |
カイガラムシ | 粘着性のある白い綿状のものが現れる。 | 歯ブラシでこすり落とすか、殺虫スプレーを散布。 |
ハダニ | 葉裏に寄生すると、色が抜け白い斑点ができる。 | 葉水をする。 木酢液を薄めたものを散布。 |
また病害虫の被害を防ぐためには、予防も大切です。
風通しを良くするための剪定や、乾燥を防ぐための葉水を定期的に行うと良いでしょう。
植え方
アレカヤシは、鉢植えで販売されていることが多いです。
自分で植える時は、まず大き目の鉢に鉢底ネット、水はけを良くする軽石などの鉢底石を順に敷いてから、観葉植物用の土を入れアレカヤシの株をそっと植え込みます。
剪定
アレカヤシは葉が茂りやすいので、基本的に年間を通していつ剪定して構いません。
増えた葉により風通しが悪くなり、病害虫の原因になることもあります。
アレカヤシの剪定は初心者でも簡単に行えるので、樹形を美しく整えるためにもおすすめです。
葉が重なり合っているところや変色し枯れてきているところ、広がり過ぎているところを中心に剪定します。
内側から外側に向けて、葉の付け根を剪定バサミでカットするだけです。
ただし枝を切るなど大きな剪定作業は、生育期である春から秋の間に行いましょう。
休眠期に大規模な剪定を行うと、枯れてしまうリスクがあるので注意してください。
アレカヤシが枯れる・葉先が傷む原因は?
アレカヤシが枯れたり葉先が傷んだりするのは、次の6つの原因が考えられます。
- 水不足
- 寒さ
- 直射日光または日光不足
- 病害虫による被害
- 根詰まり
- 擦れ
【水不足】
アレカヤシはたくさんの水を必要とします。
水が不足すると葉が乾燥し枯れる要因になるため、特に夏場は土の表面が乾いたら、鉢底からあふれるくらいたっぷりと与えてください。スプレーなどで葉水を定期的に行うのも良いでしょう。
【寒さ】
アレカヤシは暖かい地域が原産のため、寒さに弱いです。
屋外で育てている場合は、冬場の気温が約10℃を下回る前に室内に移動させましょう。
【直射日光または日光不足】
日当たり次第で枯れることもあります。
直射日光の当たらない明るい場所に置くのが理想的です。
【病害虫】
病害虫もアレカヤシが枯れる原因の1つです。
日頃から葉水や剪定を定期的に行い、病害虫の被害を予防しましょう。
【根詰まり】
「根詰まり」は、アレカヤシの成長スピードが早いために起こる現象です。
「根が鉢底から出ている」「水はけが悪い」など鉢が窮屈になっているサインを見つけたら大きな鉢に植え替えましょう。
【葉の擦れ】
最後に「葉先だけが枯れる原因」として考えられるのは「葉の擦れ」です。
人が通る際にアレカヤシの葉に触れて擦れたり、葉同士が擦れたりすることによって枯れることがあります。
アレカヤシの栽培環境
アレカヤシは南国育ちのため耐寒性が弱く、日当たりの良い暖かい場所を好みます。
植物を元気に育てるには、その植物にあった栽培環境を整えることが大切です。
ここではアレカヤシに適した日当たりや温度、用土について詳しく解説します。
置き場所と日当たり
アレカヤシは、日当たりの良い明るく暖かい場所を好みます。
室内では、薄いカーテン越しに日の光がさすような場所に置くのがおすすめです。
また直射日光に当てると葉が灼けて変色し、枯れてしまうこともあるので避けましょう。
適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?
アレカヤシは25℃前後の暖かい環境で育てるのが適しています。
屋外で育てている場合は、気温が10℃を下回る前に室内に移動させましょう。
南国生まれのアレカヤシは耐寒性が弱いので、日本の屋外では越冬できません。
気温が15℃前後になってきたら早めに室内に移して管理しましょう。
用土
アレカヤシは水はけの良い、栄養豊富な土が適しています。
観葉植物用の土を使って、鉢底には軽石などの鉢底石をしくのがおすすめです。
自分で配合する場合は、赤玉土6・腐葉土4・軽石1の割合で混ぜましょう。
アレカヤシを種から育てるのは大変?
種からアレカヤシを育てるという方法はあまり聞かれません。
一般の人が種を購入するルートがないので難しいでしょう。
鉢植えで販売しているものを購入するか、株分けの方法で株を手に入れるかのどちらかが一般的です。
アレカヤシの開花時期
アレカヤシは、環境が適していれば、暖かくなる3月から初夏の5月頃に開花します。
クリーム色の可憐な花を茎にそって鈴なりに咲かせる姿が可愛らしいです。
開花時期は3月〜5月
アレカヤシの開花時期は3月から5月です。
ただ残念ながら、必ず花が咲くとは限りません。
環境や株の成長具合によって左右されてしまいます。
アレカヤシの花が咲かない原因は?
アレカヤシの花が咲くかどうかは、日照不足や栄養不足、水不足など育て方や環境に影響されます。
まずは基本的な育て方に忠実に、大切に育ててみましょう。
アレカヤシの増やし方
アレカヤシは、大きくなった株をいくつかの株に分ける「株分け」によって増やすことができます。
それぞれの株を別の鉢に植え替えて育てていきましょう。
また草丈が大きくなり過ぎてこれ以上の成長を抑えたい場合も、株分けでサイズを調整すると良いです。
剪定・株分けの時期はいつがいい?
アレカヤシの株分けは、成長期に入る5月から6月の気温が安定している時期に行うのが最適です。
枝を切るなどの大がかりな剪定も同時期に行うのが良いでしょう。
ただし、重なり合った葉を減らすなどの軽い剪定は、1年を通していつ行っても構いません。
株分けのやり方
アレカヤシの株分けのやり方を順に説明していきます。
- アレカヤシを鉢から抜いてやさしく土を落とし、鉢底のからまった根をノコギリなどで切り落す
- 幹を2本から3本づつ分け、株元を確認し傷つけないようにしながら、ノコギリやハサミで切り分ける
- それぞれの株についた小さい根や土を落として別の鉢に植え、たっぷりと水をあげる
新しい葉が生えてくるまでは、明るめの日陰におき、土が乾く前に水をやりましょう。
植え替え時期はいつがいい?
アレカヤシの植え替えの時期は、1~2年に1回、5月から7月の間がベストです。
植え替えをしないと、鉢の中で根が成長して根詰まりを起こし、ギュウギュウ詰めの状態になります。
そのため、一回り大きい鉢に植え替えてあげましょう。
ただしアレカヤシは鉢のサイズにあわせて成長します。
置き場所の関係で高さや大きさに制限があり、アレカヤシをこれ以上大きくしたくない場合は「株分け」をすると良いでしょう。
鉢替えのやり方
アレカヤシが根詰まりを起こし窮屈そうになって来たら、鉢替えをします。
現在のサイズより一回り大きな鉢を準備しましょう。
鉢底にネットを敷いた後、軽石などの鉢底石をまんべんなく敷きつめ、観葉植物の土を3分の1程度入れます。
アレカヤシの株を元の鉢からそっと持ち上げ、土をやさしく落として、新しい鉢に植え替えます。水をたっぷりとあたえて、鉢替えから1週間程度は明るめの日陰で管理しましょう。
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