カブの育て方
公開日 2025年03月28日
更新日 2025年03月31日
育てやすさ
初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。

INDEX
目次
カブの基本情報

植物名 | カブ |
学名 | Brassica rapa var. rapa |
和名 | カブ |
英名 | turnip |
別名 | カブラ、カブナ、カブラナ、スズナ(鈴菜、菘)、ホウサイ(豊菜)、ダイトウナ(大頭菜) |
原産地 | アフガニスタン、南ヨーロッパ |
科名 | アブラナ科 |
属名 | アブラナ属 |
開花時期 | 3月〜5月 |
カブは、アブラナ科アブラナ属の越年草です。
主に根部と葉を食用とする野菜で、春の七草の1つとしても知られています。
丸みを帯びた白色または淡紫色の根がありますが、大きさや色は品種によって異なります。
根は、ほのかな甘みとさっぱりとした風味が特徴で、加熱するとさらに甘みが増すでしょう。
比較的低温で育つため、秋や冬に収穫されることが多いですが、温暖な気候でも栽培可能です。
月別栽培カレンダー
株の栽培タイミングは春まきと秋まきがあり、以下の通りです。
種まき
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植え付け・植え替え
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肥料
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開花
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種類と品種

カブの種類と品種は、非常に多く、土地柄によっても異なりますが、大きく分けると大きさや色による違いがあります。
また、丸い形のカブだけでなく、細長い形をした日野菜もありますが、今回は日本における大カブと小カブの代表的な品種を紹介します。
品種 | 大きさ(㎝) | 甘味 | 味の濃さ | フルーティ | 酸味 | さっぱり感 |
---|---|---|---|---|---|---|
聖護院かぶ | 10~20 | ◎ | ◎ | △ | 弱い | 普通 |
白御所 | 10~15 | ◯ | ◎ | △ | 弱い | 普通 |
天王寺かぶ | 10~15 | ◯ | ◯ | △ | 普通 | 普通 |
白馬 | 5~8 | ◯ | ◯ | △ | 弱い | 強い |
スワン | 5~8 | ◎ | ◯ | ◯ | 弱い | 普通 |
あやめ雪 | 5~8 | ◎ | ◯ | ◯ | 弱い | 強い |
聖護院かぶは、大型品種の中では甘味が最も強く、味も濃厚です。
また、天王寺かぶは、甘味・味の濃さ・酸味などのバランスが取れており、白御所は味がしっかりしているため、煮物に向いているでしょう。
そして、小カブは甘味が強い品種が多く、スワンとあやめ雪はその部類ですが、白馬はさっぱりとした食感が際立ちます。
カブは、味わいが同じのようだと想像されるかもしれませんが、品種によって特徴が異なるため、用途や味わいに合わせて選択すると良いです。
栄養成分と健康効果
カブの基本的な栄養成分と健康効果は、以下の通りです。
栄養成分 | 健康効果 |
ビタミンC | 肌トラブルに有効、風邪予防 |
食物繊維 | 腸内環境改善 |
カリウム | 血圧調整、むくみ予防 |
カルシウム | 骨や歯の健康維持 |
イソチオシアネート | がん予防の可能性がある |
葉酸 | 赤血球の生成を助ける、胎児の発育をサポート |
カブは、料理で美味しいだけでなく、免疫力向上や高血圧予防など健康面で様々なサポートをしてくれます。
また、他の野菜に比べて食物繊維が豊富なため、腸の動きを活発にして便秘を予防するため、腸内環境改善に役立つでしょう。
そして、健康面だけでなく美肌効果やシミやシワを予防する効果もあるため、美容意識が高い人にもおすすめの野菜です。
カブは根も葉も食べられ、栄養バランスが大変良く、健康目的やアンチエイジングなど用途に応じて、上手に活用してみてはいかがでしょうか。
旬の時期と味の違い
カブの旬の時期は、春と秋・冬に分けられます。
旬の時期によって食感や甘さが異なるため、料理に応じて使い分けるとより楽しめるでしょう。
それぞれ味の違いと特徴を以下に解説します。
春カブ(3月~5月)

春カブは、春に収穫されるカブで、柔らかい食感とほのかな甘みが特徴です。
寒暖差の少ない時期に育つため、繊維質が少なく、生でも美味しく食べられます。
サラダや浅漬けなどに適しており、加熱調理でも短時間で仕上がるため、調理の手間が少ないのも魅力です。
また、葉も柔らかく栄養豊富で、味噌汁や炒め物などに活用できます。
春の爽やかな味わいを感じられる食材として、家庭料理に幅広く使えるでしょう。
秋・冬カブ(10月~12月)

秋・冬カブは、冷え込む時期に育つため、甘みが濃厚で旨味が際立ちます。
寒さに当たることでデンプンが糖に変わり、甘さが増すのが特徴です。
煮崩れしにくく、煮物やおでん、スープなどの加熱料理に最適で、出汁を吸った濃厚な味わいが楽しめます。
秋冬ならではの濃厚な甘みにより、季節感を楽しむ一品を添えることができるでしょう。
カブの歴史と主な生産地
カブは、アフガニスタン付近~南ヨーロッパ原産とされる野菜で、ヨーロッパでは紀元前より栽培されていたそうです。
また、古代ギリシャやローマ時代には重要な作物であり、食用だけでなく薬用や飼料としても利用されていました。
日本にカブが伝わったのは、奈良時代といわれていて、江戸時代に品種改良が進み、現在も食卓に並ぶ代表的な野菜のひとつです。
現在の主な生産地は、中国・イギリス・フランス、日本では千葉・埼玉・青森などです。
カブは、古代から現代に至るまで、多くの国や地域で愛され続ける伝統的な野菜でしょう。
カブの育て方

カブを上手に美味しく育てるためには、適切な管理が重要です。
- 土壌の準備と場所選び
- 水やりの方法
- 肥料の適切な与え方
- 病害虫対策
- 種まきと植え方
- 栽培に必要な資材
- カブの成長段階に応じたケア
上記のポイントに分けて、解説します。
土壌の準備と場所選び
カブ栽培には、適切な場所選びと土壌作りが大切です。
以下にポイントをまとめました。
- 日当たりが良い場所で、真夏は直射日光を避ける
- 湿気がこもりにくく、風通しが良い場所を用意
- 水はけの良い砂壌土や壌土が適している
- 酸性が強い場合は石灰で中和する
- 有機物が豊富で肥沃な土壌を用意
カブは、半日陰でも育ちますが、なるべく日当たりが良く、真夏は直射日光を避ける工夫が必要です。
良質なカブを育てるためには、土壌環境が重要で、粘土質は避けながら、水はけが良い土壌を準備しましょう。
特に雨が多い地域では畝を高めにすると、水はけが良くなるため、おすすめです。
畑で栽培する場合は、土を20~30cmほど深く耕し、ふかふかの状態にすると根がスムーズに成長できます。
水やりの方法
カブの水やりの方法は、以下の通りです。
- 多湿を嫌うため、気温が上がり始める前に水やりを行う
- 発芽するまでは水切れに注意が必要
- 発芽後は、土の表面が乾いてきたら水を与える
- 間引き後から収穫前は、2~3日に1回程度
- 露地栽培の場合は自然の雨で十分な時がある
根が成長する時期に水分不足になってしまうと、破根の原因になるため注意が必要です。
また、夕方以降の水やりは、地温の低下と土壌が多湿になるため、病害が発生します。
土の表面が乾いたら水を与えることが重要で、特に発芽期や成長期は乾燥させすぎないようにします。
カブは、適切な水やりを行うことで甘みが増し、みずみずしく仕上がるため、天候や土壌条件、成長時期に応じて柔軟に調整しましょう。
肥料の適切な与え方
カブを美味しく育てるためには、肥料を適切に与えることが重要です。
肥料は与えすぎると根が割れたり味に影響を与えるため、適切な量とタイミングを守りましょう。
畑で栽培する場合は、種まきや植え付けの2週間前に施し、土に1㎡あたり化成肥料を100~150g混ぜ込み、畝を作ると、肥料が均一に行き渡ります。
本葉が3~4枚出た頃と、必要に応じて1㎡あたり30~50gの化成肥料を収穫1ヶ月前に追肥することで、より立派なカブを栽培できます。
プランター栽培の場合は、市販の培養土に元々栄養が含まれている場合が多いため、基肥の追加は不要ですが、追肥は畑で栽培すると同様に必要でしょう。
病害虫対策
カブは病害虫に弱いため、適切な対策を行うことで健康な株を保ち、質の良い物を収穫できます。
主な病害虫と対策は以下の通りです。
アオムシ(モンシロチョウの幼虫)
- 葉を食害して穴をあける
- 摂食量が多いため、株全体を食べ尽くすこともある
- 葉にしっかりと張り付いているため、触ったり葉を揺らした程度では落ちない
植え付けた後、すぐに防虫ネットや寒冷紗でトンネル掛けしておけば、産卵を防ぐことができるでしょう。
また、モンシロチョウは、肥料がたくさん撒いてある苗に卵を産みやすいため、適切な肥料量を与えることが大切です。
葉面に薬剤散布しておくと、モンシロチョウの忌避効果があるので、産卵を抑制することができます。
また、モンシロチョウはキク科(シュンギク、レタス)の野菜が発する匂いを嫌うため、その性質を使用するのもひとつです。
ニセダイコンアブラムシ
- 新芽や葉裏などに群棲して植物の汁を吸う
- ウイルス病の病原菌を伝播する可能性がある
- すす病が誘発されて黒ずむことがある
アブラムシは、見つけたら個体数が多くなる前に潰して取り除きましょう。
畑全体に大量発生した場合は、薬剤による駆除が簡単で効率的です。
予防法は、反射光を嫌う性質を利用し、株元にシルバーマルチを敷いたり、銀色の光反射テープを張ったりします。
カブラハバチ
- 若い葉を中心に葉を食害
- 成虫のハチが葉肉の中に卵を産みつける
- 成熟した幼虫は土の中に潜り繭の中で蛹になる
カブラハバチは、黒く土に紛れてしまうと駆除が難しくなるため、駆除するときは動きの鈍い早朝に行いましょう。
成虫が飛来し産卵するのを防ぐことが大切なため、植え付けた後、すぐに防虫ネットや寒冷紗でトンネル掛けします。
また、丈夫な株だと産卵される可能性が低くなるため、軟弱な個体にならないように育てることが大切です。
キスジノミハムシ
- 幼虫は葉を食べるものと根を食べるものがいる
- 成虫は葉を食べる
見つけしだい手で捕まえて駆除しますが、大量発生してしまうと完全な駆除は難しいため、次の発生源を断つことが大切です。
キスジノミハムシは、繁殖力が強いため、最初の飛来を防ぐのが重要でしょう。
また、畝にマルチングをすると、幼虫が孵化しづらくなり、被害が抑えられます。
コナガ(蛾の幼虫)
- イモムシ状の幼虫が葉を食害
- 孵化直後の若齢幼虫は葉の中に潜り込む
- 中齢幼虫になると葉裏から葉の表皮を残すように食害
小さい食べ痕にいる若齢幼虫を駆除するのがポイントであり、早期発見と早期駆除が大切です。
窒素分が豊富で、肥料過多の株に産卵しやすいため、適切量の肥料を与えましょう。
クモといった天敵が棲みつくような畑作りをするのが理想なため、草むらや堆肥、石の下など隠れられる場所を作ります。
ハモグリバエ
- トンネルを掘り進むように葉肉を食害
- 被害が進むと、葉全体が食害されて真っ白になり枯れる
- 葉肉の中にいる
葉に白い線を見つけ次第、葉ごと摘み取るか、線の先端にいる幼虫を指で潰しましょう。
成虫の飛来してくるため、種まき直後から防虫ネットをトンネル掛けしておきます。
また、ハモグリバエは黄色に誘引される性質があるため、黄色の粘着板や粘着テープを株の周囲に設置すると効果的です。
種まきと植え方

カブを種から栽培するのは比較的簡単で、成長が早く収穫までの期間も短いため、初心者にも適した作物です。
カブは、以下の手順で種まきを行いましょう。
- 土壌を準備し、種をまいて管理する
- 発芽後の管理の実施
土壌を準備し、種をまいて管理する
カブは、基本的に直まきで栽培されるため、土壌に有機石灰や牛ふん堆肥や有機肥料を混ぜこみ、土壌を用意します。
また、カブは水はけを好むので、排水性を確保するため高畝を作り、畝の中央に浅い溝を作りましょう。
種は筋蒔きでも良いですが、大きいカブを育てようとする場合は、15㎝ほどの間隔で2~3粒ずつ播きます。
発芽後の管理の実施
発芽期は特に乾燥しやすいので、マルチングやこまめな水やりを心掛けることが大切です。
また、害虫が発生しやすい時期なため、土壌消毒や適切な間引きで風通しを良くします。
間引きは、本葉が2枚になったら3cm間隔に実施し、次に、本葉が4~5枚になったら、最終的に10~15cm間隔に間引きましょう。
そして、追肥も本葉が4~5枚になったタイミングで実施することで、より良いカブの成長に繋がります。
栽培に必要な資材
カブの栽培に必要な資材は、以下の通りです。
- カブの種
- 水
- じょうろ
- 手袋
- 肥料
- 土壌消毒剤
- 土
- くわ
- 防虫ネット
カブは、様々な品種があるため、好みや栽培する地域や時期に合わせて種を選びます。
特に土壌の準備や水やりに注意を払い、害虫対策を行うことで、健康なカブを収穫することができるでしょう。
カブの成長段階に応じたケア
カブは成長が速い作物ですが、適切な管理を行うことでより良い品質の収穫が可能になります。
カブの種を購入して栽培する場合、成長段階に応じたケアは以下の通りです。
- 発芽期:適切な温度と病害虫の防除
- 成長期:栄養供給や間引き
- 実形成期:乾燥を防ぎ、再度の追肥が大切
- 収穫期:最も美味しいカブを得るには
発芽期:適切な温度と病害虫の防除
発芽期は、土壌の湿度と温度が重要な時期で、しっかりとした基盤を作ることがカブの成長を左右します。
発芽温度は20~25℃が理想なため、寒冷地では温室やトンネルを使って、発芽環境を安定させましょう。
発芽期にはアオムシやコナガなどの害虫が発生しやすいので、防虫ネットを使って害虫の侵入を防ぎます。
成長期:栄養供給や間引き
苗が本葉を広げ、根が膨らみ始める時期で、間引きと追肥が大切です。
間引きは、残った苗がしっかりと成長して根が膨らみやすくなります。
また、成長期には追肥の1回目を実施しましょう。
液体肥料や化成肥料を与えると、葉や根が健康に育ち、窒素・リン・カリウムをバランスよく含んだ肥料が適しています。
土の表面に雑草が生えやすいので、手で取り除くか、マルチを使って雑草の発生を抑えると良いです。
実形成期:乾燥を防ぎ、再度の追肥が大切
根が膨らみ始め、実が形成される時期で、乾燥を防ぐために十分な水やりを行います。
ただし、加湿になりすぎないように注意が必要で、特に乾燥しやすい時期なため、土壌の湿度を均一に保つことが大切です。
また、2回目の追肥を行うタイミングなため、根の膨張を促進するために、カリウムを多く含む肥料を使用すると良いでしょう。
収穫期:最も美味しいカブを得るには
収穫期は、カブの根が最も膨らみ、食べごろのタイミングです。
カブの根が直径5~10cm程度に膨らんだら収穫の合図なため、早めに収穫することが重要。
根が過熟すると、味が落ちたり、割れてしまったりすることがあるため、注意が必要です。
カブの根を傷つけないように、手で引き抜くか、鍬を使って土を掘り起こしながら収穫します。
そして、収穫後は、土を軽く落としてから冷暗所に保存すると、新鮮な状態を長くキープできるでしょう。
カブの栽培条件

カブを栽培するためには、条件があります。
- 置き場所と日当たり
- 温度と湿度の管理
- 用土の選び方
- 風通しと支柱設置
それぞれ順番に解説します。
置き場所と日当たり

カブは、屋外での栽培が基本なため、広いスペースが確保できる場所が理想的です。
また、プランターや鉢で栽培する時は、深さ20cm以上のものを選び、根がしっかりと伸びるスペースが必要です。
庭や畑、プランター栽培の場合は、半日陰でも育ちますが、風通しがよく日当たりが適度に確保できる場所を選びましょう。
1日あたり6時間以上の日照があると安定してカブを育てることができ、日光が不足すると根の成長が遅れたり、甘みが弱くなったりします。
ただし、直射日光が強すぎる真夏は葉が焼けることがあるため、適度な遮光も必要です。
温度と湿度の管理
カブの育成温度は、品種によって異なりますが、発芽適温15~20℃で生育適温10~20°Cが理想的な温度です。
暑さに弱く冷涼な環境でよく育ちますが、15℃以下では発芽が遅れることがあり、5℃以下では発芽しない可能性があります。
夏に栽培する場合、30℃を超える高温に弱いため、遮光ネットを使用して直射日光を和らげ、温度を下げる工夫が必要です。
そして、冬の寒冷地では、防寒対策として不織布やビニールトンネルなどを利用して霜や寒風を防ぎましょう。
また、カブの栽培において、土壌が乾燥しないように適度に保湿しつつ、過湿にならないよう排水性を確保することが大切です。
用土の選び方
カブ栽培において重要な用土の選び方は、カブや他のアブラナ科野菜を育てた土を避けることです。
なぜなら、連作障害や病気などのリスクがあるため、避けるか十分な土壌改良をします。
また、カブは根が湿気を嫌うため、水はけの良い土が必要で、特に過湿状態が続くと根腐れの原因です。
畑の土を使用する場合、太陽熱消毒を行うと病害虫や雑草の種を抑えられます。
庭や畑、プランターなど栽培場所に応じて土壌改良や市販品の活用を組み合わせ、カブがしっかりと育つ基盤を作りましょう。
風通しと支柱設置
カブ栽培では、風通しの良さが美味しくて立派な根を育てるのにとても重要です。
風がしっかりと通るとカブの成長につながったり、病気や害虫に予防になったりします。
カブの栽培において、支柱の設置は必須ではありませんが、倒伏防止や病害虫対策として有効です。
栽培環境や目的に応じて、適切な支柱設置方法を選択すると良いでしょう。
以下に、支柱の種類や特徴をまとめたので、参考にしてみてください。
単独支柱
単独支柱は、個々の株の近くに1本の支柱を立てて植物を固定する方法です。
設置が簡単で、必要な材料も少なくコストが低く、特に軽量のカブや背丈が低い植物に適しています。
ただし、密植の場合は多くの支柱が必要になるため、作業効率が低下することも。
また、強風時には支柱ごと倒れる可能性もあるため注意が必要です。
ネット支柱
ネット支柱は、畝の両端に支柱を立て、上部にネットを張って植物をサポートする方法です。
風通しを確保しながら植物を支え、病害虫の発生を抑えることができます。
また、複数の株を一度に管理できるため、広範囲での使用に最適です。
ただし、設置に手間がかかる場合があり、ネットの強度や張り具合に注意する必要があります。
囲い型支柱
囲い型支柱は、株の周囲を複数の支柱で囲み、横方向にひもやネットを張る方法です。
株全体をサポートするため、倒伏しやすい植物にも適し、形状が整いやすく見た目も良いのが利点です。
ただし、材料が多く必要で、設置に時間がかかる場合があります。
特に風が強い環境や成長が早い品種で効果を発揮するでしょう。
トンネル型支柱
トンネル型支柱は、アーチ状に設置した支柱にネットや不織布をかぶせる方法です。
防虫や防寒効果があり、植物を外的環境から守ります。
成長スペースを確保しながら、株を均等にサポートする点が特徴です。
設置には手間がかかりますが、多目的に利用でき、特に寒冷地や多雨地域で効果を発揮します。
カブの開花および収穫時期
カブの開花および収穫時期について、解説します。
- カブの開花時期
- 収穫に最適な時期の見極め方
- 収穫時期による味の違い
ひとつずつ説明します。
カブの開花時期

品種によって開花時期は前後することはありますが、春まきの時は6月~7月頃、秋まきの時は翌年の3月~4月頃に開花します。
栽培環境において、小さい黄色いお花を咲かせ、種まきからおよそ3~4か月後に開花するのが一般的です。
カブは一般的に食用目的で栽培されるため、通常は開花前に収穫されます。
開花後は品質が低下するため、種採り以外の栽培では避けるのが無難でしょう。
収穫に最適な時期の見極め方

カブの収穫は、根がしっかりしていて、柔らかくなくなった時がサインです。
通常は種まき後、小カブは40日前後、中カブは50日前後、大カブは60日~90日前後が美味しく食べられます。
固くて筋っぽくならないように早めに収穫するのがポイントで、カブの葉が黄色くなる、または枯れ始めると収穫しましょう。
健康な葉が元気に伸びているうちは、もう少し育ててから収穫できます。
また、雨が降る前や風が強くなる前など悪天候が予想される時には、根が傷つくことを避けるため、収穫を早めに行うと良いでしょう。
収穫時期による味の違い
カブは、年間を通じて流通が盛んな野菜で、通年栽培が行われていますが、収穫時期が異なると味わいも違うため、表でまとめました。
特徴 | 春(3月~5月) | 秋(9月~11月) | 冬(12月~2月) | 夏(6月~8月) |
---|---|---|---|---|
甘味 | 〇 | ◎ | ◎ | × |
味の濃さ | 〇 | ◎ | 〇 | × |
フルーティ | △ | △ | × | × |
酸味 | あり | わずか | なし | あり |
さっぱり感 | 高い | あり | 高い | あり |
春のカブはまだ若く、さっぱりした味わいが特徴です。
秋は温暖な気候がカブに適しており、フルーティさや甘さが引き立ち、深い味わいが感じられます。
冬のカブは、寒さで甘みが凝縮されてさっぱり感が強いです。
夏に収穫したカブは、一般的に味が薄い傾向があり、他の季節に比べて味がやや劣ると感じることが多いでしょう。
同じカブでも、味わいたい風味によって、収穫時期から種まき時期を考えてみてはいかがでしょうか。
カブの実がならない原因は?
カブの実がならない原因を以下に分けて、解説します。
- 肥料の与えすぎ
- 日当たりが不足している
- 栄養不足
- 温度や湿度が不適切
ひとつずつ説明します。
肥料の与えすぎ
肥料の与えすぎは、カブの根よりも葉の成長が優先され、エネルギーが葉や茎に偏り、根の発育が十分に進まなくなります。
また、根が過剰に肥料を吸収しようとするため、根が硬くなり、カブが適切に膨らまず、食べるのに適した質感を持たないことがあるでしょう。
肥料は、カブの生育段階に応じて適切な量を与えることが大切で、特に窒素肥料は、過剰に与えないように注意します。
具体的には、窒素:リン酸:カリウムを1:1:1の割合で与え、10㎡あたり総量として1~2kg が適量でしょう。
元肥として有機肥料や緩効性肥料を使い、作物がゆっくりと吸収できるようにして、追肥は成長に合わせて行います。
日当たりが不足している
カブは、日当たりが不足すると、成長に悪影響を与え、最終的に実がならなかったり収穫がうまくいかなかったりします。
カブの葉がしおれたり、薄くなったり、植物全体の健康が損なわれ、根の成長や実の形成に十分なエネルギーが供給されません。
そして、日光不足は植物が光を求めて徒長をし、茎が長く細くなりがちです。
これにより、栄養が根に届かず、結果として実が形成されにくくなってしまいます。
カブは1日に6~8時間程度の日光が必要で、特に朝日を浴びる場所が大切であり、十分に日光を得られる場所を選びましょう。
栄養不足
栄養不足の状態だと、カブ全体に栄養が行き届かずに実がならない原因となります。
栄養不足の原因は、以下の通りです。
- 土壌の栄養バランスの偏り
- 肥料の不足や不適切な使用
- 土壌のpHの問題
- 水分不足や過剰
- 病害虫や過湿などで根が傷む
カブの栄養不足は、きちんと対策を実施することで防ぐことができ、肥料や水分の管理や病害虫対策など、しっかりと株を観察して管理しましょう。
また、土壌の栄養状態やpHを定期的にチェックし、必要に応じて肥料を用いて調整を行います。
温度や湿度が不適切
カブ栽培における適正温度は、15〜20℃であり、極端に高温や低温になると成長に悪影響を及ぼします。
高温になると、カブは水分を多く消費し、土壌の水分が足りなくなるため、根が細くて硬く、また、小さいままです。
カブは寒さに比較的強い植物ですが、極端に低温が続くと成長が遅れ、根の膨らみが悪くなって根が硬くなり、十分に発育しないことがあります。
加えて、霜や霜害によって根が傷つく可能性もあるでしょう。
また、湿度が90%以上の状態が続くと、土壌中の水分過剰が原因で根腐れや病気が発生することがあります。
そのため、湿気がこもらないように、土壌を定期的に耕すことも大切です。
乾燥状態が続くとカブは水分不足になるため、滴下灌漑で効率的に水を供給することも有効でしょう。
カブの増やし方

カブの増やし方のポイントは、以下の通りです。
- 摘心と摘果の方法
- 水耕栽培による増やし方
- 植え替えの適期と手順
- 鉢替えのやり方
摘心と摘果の方法

摘心とは、植物の成長点を切り取ることによって、側枝の成長を促進する技術です。
カブの葉や茎の成長から根の成長に移行し、より大きくて良質な根を育てれるでしょう。
また、摘果は、不要な果実を取り除くことです。
カブの栽培では、花が咲いたり、実が過剰についてしまったりした場合に行います。
カブが花をつけた頃や実がつき始めた段階で行い、成長が始まったばかりの時期に摘果を行うのが効果的です。
両方の手法をうまく活用することで、より良い品質のカブを収穫することができます。
水耕栽培による増やし方
水耕栽培とは、土を使わずに水だけで育てる方法です。
特に室内での栽培に適しており、土壌を使わずに栽培することができ、収穫量をコントロールしやすい点がメリット。
カブの水耕栽培は、他の葉物野菜と比べて少し難易度が高いとされており、一般的に土栽培よりもやや手間がかかる方法です。
カブの種を直接水耕装置にまくのではなく、まず小さな苗を育てて、その後水耕装置に移植します。
水耕栽培では、土を使わないため、液体肥料の管理が非常に重要で、適切な栄養バランスを保ちましょう。
植え替えの適期と手順
基本的には、カブは土壌に種を直接まいて栽培しますが、苗から植え替えて栽培することも可能です。
カブは、通常春と秋の2回の栽培シーズンがありますが、植え替えの適期は、苗が本葉を2〜3枚展開した頃でしょう。
植え替えの手順を以下にまとめました。
- 植え替え後の新しい土の準備
- 30cm間隔で苗を植え付ける
- 苗の根が入る深さの穴をあけて苗を穴に入れる
- 植え替え後は水やりや間引き、害虫対策を徹底する
植え替え後の新しい土の準備
新しい場所には、しっかりと土を耕し、適切な肥料を施しておきましょう。
土壌の排水性が良いことが重要で、鍬を使用して畝を作ります。
土壌が酸性寄りでないことが理想なため、もし酸性が強い場合は、石灰を使って土壌を中和します。
また、カブは日光を好む作物なので、最低でも1日に4〜5時間の直射日光が必要です。
30cm間隔で苗を植え付ける
カブの苗を植え替える際には、根が広がるため、間隔をしっかりと確保しましょう。
目安として、大きめのカブを植える場合は、30cm間隔で苗を植え付けると良いです。
小さめのカブの場合だと、15㎝間隔で大丈夫な場合もあるため、植える品種によって臨機応変に対応します。
苗の根が入る深さの穴をあけて苗を穴に入れる
今の植え付け場所から株を優しく掘り起こして、根を傷つけないよう注意しつつ取り出し、古い土を軽く落とします。
そして、新しい土壌を軽く掘り、苗の根が入る深さの穴をあけ、苗の根元が土から出ないように注意しながら、苗を穴に入れます。
根元に土を戻し、しっかりと押さえて根と土を定着させましょう。
植え替え後は水やりや害虫対策を徹底する
植え替え直後は乾燥しやすいため、定期的に水を与えます。
しかし、根腐れの原因になるため、過湿にならないように注意しましょう。
苗が密集しすぎると、成長が悪くなるため、間引きを行って、1つの苗に十分なスペースを与えます。
また、カブはアブラムシやコナジラミなどの害虫に注意が必要なため、早期に発見し、防除することが大切です。
鉢替えのやり方
鉢やプランターなどでカブを栽培する場合、鉢替えは、カブが育つスペースを広げるために行う作業で、根が十分に広がるために重要です。
カブの鉢替えのやり方は、根を傷つけないように植えるのが大切です。
また、カブは根があまり深くないため、深すぎる鉢ではなく、横幅が広めの鉢を選ぶと良いでしょう。
そして、根が広がるように配置し、根元が土の表面から出ないように調整します。
もし、根がしっかりと広がっていない場合は、軽く根をほぐしてから植え替えると良いです。