観葉植物の葉が黄色くなる原因と対策

更新日 2025年08月04日

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監修者情報

株式会社HanaPrime|植物アドバイザー

覚張大季

覚張大季

植物と人との関わりに魅了され、日本各地の植物農園を見て回る。HanaPrimeの植物部門の立ち上げ後はオフィスや商業施設、個人宅など、幅広いシーンのグリーンコーディネートを数多く担当。植物の生態や特性を深く掘り下げ、それぞれの空間やライフスタイルに適したグリーン空間デザインを提案することが得意。観葉植物の世界に情熱を注ぎ、植物の価値を最大化することを使命としている。

観葉植物の葉が黄色くなる10の原因

観葉植物の葉が黄色くなる10の原因

ここでは、観葉植物の葉っぱが黄色くなる10個の原因について解説します。

葉が黄色くなるのは、必ずしも病気や不調ばかりが原因ではありませんが、場合によってはすぐに対処しないとそのまま枯れてしまう可能性も高いです。

不調の理由がわからなければ正しい対処ができないので、まずは葉が黄色くなる原因を理解しましょう。

① 根詰まりを起こしている

観葉植物の葉が黄色くなる原因の1つとして「鉢の中で根詰まりを起こしている」ケースが考えられます。

根詰まりとは、鉢のサイズや土の量に対して根が多すぎる状態です。

根が増えすぎると、水・栄養・酸素をうまく吸収できなくなり、葉が黄色くなる、丸まる、枯れるなどの症状を引き起こします。

2年以上植え替えていない植物は根詰まりを起こしている可能性が高いので、鉢をサイズアップしたり、根を間引いたりして植え替えてください。

有効な対策

  • 植え替えをする
  • 根を間引いて根詰まりを解消する

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② 根腐れしている

2つ目に考えられる原因は「株が根腐れしている」です。

根腐れは、おもに水の与えすぎや水やり後の処理を怠ったことが原因で発生します。

「観葉植物を可愛がる=水をたくさん与える」という認識は大きな間違いです。

観葉植物の中には乾燥を好む品種もあり、過剰な水やりはかえって植物を弱らせるケースもあります。

株が根腐れを起こしている場合は、腐った根をカットして新しい用土に植え替えましょう。

なお、受け皿に残った水も根腐れの原因となるので、水やり後は受け皿の水を捨てるよう心がけてください。

有効な対策

  • 植え替えをする
  • 水やりの量・頻度を減らす
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③ 水切れしている

3つ目に考えられる原因は「株が水切れを起こしている」です。

春から秋は観葉植物が水を欲する季節なので、たっぷりと水を与えましょう。

日光が強く当たる場所に鉢植えを置いていると土が乾きやすくなり、水切れを起こす可能性が高まります。

品種ごとの特性だけでなく、季節や土の乾き具合も考慮し水やりしてください。

有効な対策

  • すぐに適切な量の水を与える
  • 水やりの量と頻度を見直す

④ 肥料が足りない・与えすぎ

肥料の不足または過剰も、観葉植物の葉が黄色くなる原因の1つです。

観葉植物の葉は「葉緑素」の影響で緑色に見えていますが、肥料を与えていない植物は葉緑素の元となる窒素やマグネシウムが不足して黄色く変色します。

肥料を与えすぎると根から水分が抜けてしまうので、水分不足に陥る可能性が高まるでしょう。

肥料は、与えすぎても与えなさ過ぎても観葉植物の不調を引き起こすので、商品説明をよく読み、用法・用量を守って使用してください。

有効な対策

  • 植物の品種・状態に応じた適切な量の肥料を与える
  • 肥料を一旦減らしてみる

⑤ 葉が寿命を迎えた

葉が黄色くなる原因として「葉が寿命を迎えた」可能性も考えられます。

観葉植物は、古い葉を枯らし新芽を出す循環を繰り返すので、一生同じ葉をつけているわけではありません。

古い葉が黄色くなるのは自然現象なので、黄色くなっているのが一番古いもので、育成環境に問題がない場合は、自然に落ちるのを待ちましょう。

⑥ 病害虫の被害

病害虫の発生も、観葉植物の葉が黄色くなる原因の1つです。

ハダニやカイガラムシなどの病害虫が樹液を吸うと、葉の色が変わったり、枯れたりします。

病害虫が嫌う環境を作ることで発生を予防できるので、葉水を習慣づけたり、風通しのよい場所に鉢植えを置いたりして虫が寄りつきにくい環境を整えましょう。

また、病害虫が発生した際は、すぐに殺虫剤を使用して被害が広がらないよう対策することが大切です。

有効な対策

  • 葉水で予防する
  • 風通しのよい場所に置く
  • 殺虫剤を使用する

⑦ 蒸散がうまくできていない

葉が黄色くなる原因として「蒸散がうまくできていない」ことも考えられます。

蒸散とは、根から吸収した水分を葉から放出する機能です。

植物は蒸散によって体内の水分量を調整していますが、蒸散がうまくできずに水分の吸収と放出のバランスが崩れると葉が黄色く変色します。

特に日当たりや風通しの悪い場所では蒸散が促されにくので、鉢植えを日当たりや風通しのよい場所に置き、葉の剪定をして株が蒸れないよう心がけてください。

有効な対策

  • 日当たりのよい場所に置く
  • 風通しのよい場所に置く
  • 葉の剪定をする
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⑧ 葉焼けしている

葉焼けも、観葉植物の葉が黄色くなる原因の1つです。

葉焼けは、強すぎる日光が葉に当たり続けることで発生します。

屋外に置いている鉢植えは直射日光の当たらない場所へ、室内の鉢植えは窓際から離れた場所へ移動してください。

なお、室内の鉢植えは直射日光とは関係ないように思えますが、ガラスを通した日光は非常に強い光になるので、レースカーテンを閉めて光をやわらげてください。

有効な対策

  • 直射日光の当たらない場所に置く

⑨ 寒さ・暑さで弱っている

葉が黄色くなる原因として「寒さ・暑さで弱っている」可能性も考えられます。

観葉植物の多くは熱帯地域が原産で温暖な気候を好むので、日本の猛暑・厳寒には耐えられません。

特に、気温が低い場所にずっと置いておくと低温障害を起こしすべての葉が枯れ落ちてしまいます。

夏は日陰や室内の涼しいところに、冬は日向や室内の暖かいところに鉢植えを移動して、植物が過ごしやすい環境を整えてください。

有効な対策

  • 適正な気温で管理する

⑩ 土の中が蒸れている

土の中が蒸れているのも、観葉植物の葉が黄色くなる原因の1つです。

水はけの悪い用土を使っていると、鉢の中が湿った状態が長時間続いて根が弱ります。

また、鉢の中の土は湿っているのにも関わらず表面の土が乾いているからといって追加の水を与えてしまうと、根腐れにもなりかねません。

観葉植物の育成は、乾燥と湿潤のメリハリをつけるのが大切です。

水はけのよい土に植え替えたり、風通しのよい場所に鉢植えを置いたりして蒸れを防いでください。

有効な対策

  • 水はけのよい土に植え替える
  • 風通しのよい場所に置く

葉の枯れ方・見た目で原因を判別する

ここでは、葉の枯れ方・見た目ごとに分類し、葉が黄色くなる原因を紹介します。

自分の育てている観葉植物の葉が変色しているけど理由が分からない時に参考にしてみてください。

下の方の葉が黄色くなっている

下の方の葉が黄色くなっている
  • 葉が寿命を迎えた

下の方の葉が黄色くなっているのであれば、寿命を迎えているだけなので深刻に考える必要はありません。

観葉植物の多くは株の中心部や上部から新芽を出すので、古い葉は下部にあるのが一般的です。

古い葉が黄色くなるのは植物の成長サイクルによる自然な現象であり、新芽が元気に育っていればトラブルは起きていないので、心配する必要はありません。

葉先が黄色くなっている

葉先が黄色くなっている
  • 根腐れしている

葉先の方から黄色く変色しているのは、根腐れが原因と考えられます。

根腐れを放置していると株全体が枯れる事態に繋がるので、葉先が黄色くなっていたら「水やりを控える」「受け皿の水を処理する」などの対策をすぐにおこなってください。

なお、根腐れの改善には植え替えが有効ですが、休眠期の冬に作業すると植物にさらなるダメージを与えてしまうので、植え替えは春になってから実施してください。

斑点状に黄色くなっている

斑点状に黄色くなっている
  • 病害虫が発生している

斑点状にところどころ黄色く変色しているのは、病害虫の発生が原因として考えられます。

ハダニなど観葉植物に付きやすい病害虫が寄生すると症状が斑点状に現れるので、葉全体の変色が現れる他の原因とは見分けやすいでしょう。

斑点状に黄色くなっている葉を見つけたら、葉をよく観察して病害虫を見つけ、水で洗い流したり、殺虫剤を噴霧したりして対処しましょう。

観葉植物の葉が黄色くなった時の対処法

観葉植物の葉が黄色くなった時の対処法

観葉植物の葉が黄色く変色してしまった時の対処法を5つ紹介します。

普段の育て方を見直したり、植物の様子をよく観察したりして、考えられる原因に合った対処法を実行してみてください。

水やりの量と頻度を見直す

  • 乾燥と湿潤のメリハリをつける
  • 春から秋はたっぷり与える
  • 冬は控えめにする

「根腐れ」「水切れ」が原因で観葉植物の葉が黄色くなった場合は、水やりの量と頻度を見直しましょう。

観葉植物の水やりは乾燥と湿潤のメリハリが大切なので「土が乾いてから水やりする」のを心がけてください。

また、植物の吸水力は季節によって変化するので、成長期の春から秋はたっぷりと水やりし、休眠期の冬は控えめな水やりにしましょう。

なお「地植えは水やり不要」との考え方もありますが、根が定着するまでは水や栄養を吸収できる範囲が限られるため、地植えでも最低1カ月間は水やりをしてください。

置き場所の環境を見直す

  • 日当たりのよい場所に置く
  • 直射日光を避ける
  • 極端に寒い場所・暑い場所を避ける

「蒸散がうまくできていない」「葉焼けしている」「寒さ・暑さで弱っている」などの原因で観葉植物の葉が黄色くなった場合は、鉢植えの置き場所を見直しましょう。

日光が不足していると蒸散が促されにくく、反対に過剰だと葉焼けが起きる可能性があります。

また、極端に寒いあるいは暑い場所だと株が弱るケースもあるでしょう。

鉢植えは直射日光を避けた日当たりがよい場所に置き、真冬や真夏は寒さ・暑さの厳しい屋外や窓際から部屋の中心部に移動してください。

風通しをよくする

  • 風通しのよい場所に置く
  • 剪定をする

「蒸散がうまくできていない」「土の中が蒸れている」などの原因で観葉植物の葉が黄色くなった場合は、鉢植えの風通しをよくしましょう。

観葉植物は蒸散がうまくいかなかったり、土の中が蒸れていたりすると調子を崩します。

鉢植えを風通しのよい場所に置いて蒸散を促し、株の蒸れを解消しましょう。

なお、生い茂りすぎている状態も株の蒸れに繋がるので、葉数が多い株は剪定をして葉を間引いてください。

肥料を与える・控える

「肥料が足りない・与えすぎ」が原因で観葉植物の葉が黄色くなった場合は、適切な量の肥料を与えるよう心がけましょう。

何年も植え替えをしていない鉢や液体肥料・固形肥料をまったく使っていない鉢は、土の栄養不足を補うために肥料を与えます。

なお、まったく肥料を与えていない株にいきなり肥料を使うと植物が驚いてしまうので、最初は既定よりも少ない量や薄い濃度から始め、徐々に既定の量・濃度に近づけてください。

また、肥料は過剰に与えるとかえって株を弱らせてしまうので、たくさん栄養を与えたい気持ちは抑え、商品説明のとおりの量・頻度で使いましょう。

植え替えをする

  • 増えすぎた根・腐った根をカットする
  • 水はけのよい土に植える

「根詰まり」「根腐れ」「土の中が蒸れている」などの原因で観葉植物の葉が黄色くなった場合は、植え替えを実施しましょう。

根詰まり・根腐れは根に手を加える必要があるので、植え替えをしないと解消しません。

増えすぎた根や腐った根をカットし、鉢はワンサイズアップしたものに変更しましょう。

また、蒸れは水はけのよい用土に植え替えると一気に改善できます。

なお、植え替えは植物に負担をかけるので、成長期で傷の回復が早い春に実施するのがベストです。

黄色い葉は観葉植物からのサイン!すぐに対処しよう

観葉植物の黄色い葉は、物言わぬ植物からの不調を訴える重要なサインです。

黄色い葉を放置していると、トラブルが深刻化して株全体が枯れてしまう可能性があるため、変色したらすぐに対処しましょう。

黄色くなる原因には、根詰まりや病害虫などさまざまなものがあるので、葉の様子を観察し、育成環境や世話の仕方を振り返って原因を探ることが大切です。

HanaPrimeでは、初心者の方でも育てやすい観葉植物を多数取り揃えています。

葉が黄色くなっても、この記事で紹介した方法で対処すれば観葉植物の元気を取り戻せるので、失敗を恐れずに観葉植物と暮らす第一歩を踏み出してみましょう。

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