鉢カバーとは?植木鉢との違いや使い方を詳しく解説

更新日 2025年08月09日

鉢カバーはおしゃれなデザインが多く、インテリアのポイントになります。

特に大きな観葉植物の場合は陶器の鉢カバーがおすすめです。

鉢カバーを使うメリット、デメリット、鉢カバーに陶器をおすすめする理由を紹介します。

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監修者情報

株式会社HanaPrime|植物アドバイザー

覚張大季

覚張大季

植物と人との関わりに魅了され、日本各地の植物農園を見て回る。HanaPrimeの植物部門の立ち上げ後はオフィスや商業施設、個人宅など、幅広いシーンのグリーンコーディネートを数多く担当。植物の生態や特性を深く掘り下げ、それぞれの空間やライフスタイルに適したグリーン空間デザインを提案することが得意。観葉植物の世界に情熱を注ぎ、植物の価値を最大化することを使命としている。

鉢カバーとは?植木鉢との違い

鉢カバーは観葉植物を植えた鉢を覆うための容器で、おしゃれに見せたり寒さから観葉植物を守ったりする効果があります。

植木鉢との最大の違いは、排水するための鉢底穴の有無で、基本的に鉢カバーには穴が空いていません。

違い鉢カバー植木鉢
鉢底穴なしあり
主な用途見栄えの向上植物の栽培
素材の種類豊富少なめ
排水性悪い良い

鉢カバーの素材の種類

鉢カバーは、植木鉢に比べて素材のバリエーションに富んでいるのが特徴です。

以下のように、大きく天然素材と人工素材に分けられます。

  • 天然素材:木、麻、ラタン、レザーなど
  • 人工素材:セメント、テラコッタ、クラフト紙、アルミフィルムなど

ナチュラルな印象の部屋には天然素材が、モダンまたはシックな部屋には人工素材が合わせやすいでしょう。

鉢カバーの素材別|特徴と機能

鉢カバーは素材によって特徴と機能に違いがあるので、おしゃれさを重視するだけでなく、観葉植物の品種や栽培環境に適したものを選ぶことも大切です。

ここでは、メジャーな素材の特徴と機能を比較してみました。

素材重量保温効果通気性耐水性屋外使用
軽い××
軽い××
ラタン軽い××
レザー軽い××
セメント重い
テラコッタ重い
プラスチック軽い×
クラフト紙軽い×
アルミフィルム軽い××

鉢カバーの大きさ

鉢カバーの大きさは、植木鉢と同じく「号」で表され、1号あたりの内側の直径(内径)は3cmです。

2号分(6cm)くらい大きめのサイズを選ぶのが適切なので、例として5号(内径15cm)の植木鉢を入れたいなら、7号(内径21cm)のカバーを使用しましょう。

「○号鉢用」とサイズ表記されている鉢カバーについては、基本的に同じ号数の植木鉢に対応できます。

ただし、植木鉢は商品によって厚みや高さが異なるので、念のため植木鉢の内径だけでなく外側の直径(外径)や高さも測ったうえで購入してください。

植木鉢がきれいに収まるサイズの鉢カバーを選ぶと、以下のような効果を期待できるでしょう。

  • 安定して倒れにくくなる
  • 鉢周りを清潔に保てる
  • 中の植木鉢を取り出したり戻したりしやすくなる
  • 株と鉢カバーの見た目のバランスが良くなる

鉢カバーを使う5つのメリット

鉢カバーには、さまざまなメリットがあります。

  1. 見た目の印象を変えられる
  2. 鉢周りの汚れを防げる
  3. 軽量素材なら移動が楽
  4. 保温効果で寒さ対策になる
  5. 置く時の安定感がアップする

鉢カバーは素材やデザインの種類に富んでいるので、植木鉢を入れるだけで簡単に観葉植物全体の印象を変えられるのが最大の特徴です。

厳しい寒さから守ったり転倒を防止したりと、観葉植物の健康を維持するのにも効果が期待できるでしょう。

① 見た目の印象を変えられる

鉢カバーにはさまざまな素材やデザインのものがあるので、植木鉢をそのまま入れるだけで観葉植物の印象をガラッと変えられます。

デザイン性の高い植木鉢もありますが、部屋のイメージに合わせて植木鉢を新しくしたいとなると、植え替えが必要なので頻繁にはできません。

一方で鉢カバーなら、模様替えをした時やインテリアを新調した時などあらゆるシーンで手軽に印象を変えられるので、部屋の雰囲気に合わせるのが容易です。

部屋やインテリアに合わせるポイント

鉢カバーは以下のポイントにおいて、部屋の雰囲気やインテリアにマッチするものを選ぶことで、観葉植物全体のインテリア性をさらに高められるでしょう。

  • 素材
  • 色味

ここでは、部屋の雰囲気ごとに合わせやすい素材や形、色味の一例をまとめてみました。

部屋の雰囲気合う素材合う形合う色味
ナチュラル天然素材丸型、角型ブラウン
シックレザー丸型ブラック
クールセメント角型グレー
アンティークテラコッタ丸型くすみオレンジ
シンプルプラスチック丸型、角型ホワイト

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② 鉢周りの汚れを防げる

鉢カバーを使用すれば、汚れがちな鉢周りを清潔に保てます。

鉢底穴が空いていないため、水やりの際に水が床に漏れ出すのを防ぐことが可能です。

また、植木鉢全体をしっかりと覆えるタイプであれば、土が床にこぼれ落ちるのも防止できます。

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③ 軽量素材なら移動が楽

鉢カバーには、軽量素材のものや持ち手がついているものがあり、このようなタイプは観葉植物を入れたままでも移動させやすいのが特徴です。

軽量素材には、以下のような種類があります。

  • プラスチック
  • クラフト紙

ただし、重みのある素材に比べて風雨に弱く、少しの衝撃でも転倒しやすいといった側面があるので屋外での使用は避けましょう。

④ 保温効果で寒さ対策になる

鉢カバーを使用すると、冬の厳しい寒さによる土の急激な温度低下を抑えて、観葉植物の根っこを守る効果が期待できます。

アンスリウムサンスベリアなど、耐寒性が弱い品種の健康を守るためには、寒さの厳しい時期に保温してあげることが大切です。

寒さ対策に重点を置くなら、以下のような素材を選ぶと良いでしょう。

保温効果の高い素材

  • テラコッタ
  • アルミフィルム

アルミフィルムは防寒に最適な素材ですが、高温な環境では蒸れて根っこが腐る恐れがあるので、夏の使用は避けるのが無難です。

⑤ 置く時の安定感がアップする

重い素材でできた以下のような鉢カバーを使用すると、安定感が増して倒れにくくなります。

安定感のある素材

  • セメント
  • テラコッタ

重量感のある素材であれば、多少の衝撃を受けたり内部で植木鉢が傾いたりしても、ある程度は倒れずに済むでしょう。

重みのある丈夫な鉢カバーは、室内に限らず屋外に置くのにもおすすめです。

鉢カバーを使うデメリット

鉢カバーには、いくつかのデメリットもあります。

  1. 通気性が悪くなる
  2. 鉢が中で倒れてしまう
  3. 屋外では使えない素材もある

プラスチックやアルミフィルムなどの素材だと風通しを確保しにくいので、高温多湿な環境で育てる場合には、根腐れを防ぐために麻やラタンなどの通気性に優れた素材を選びましょう。

また、中で植木鉢が傾くと鉢カバーが転倒して観葉植物が傷つく恐れがあるので、植木鉢のサイズに合うものを使用したり重量感のあるものを選んだりなどの工夫が必要です。

室内であれば基本的にどんな素材でも適応しますが、屋外に置く場合にはテラコッタやセメントなど、風雨に耐えられるよう重くて丈夫な素材のものを使用しましょう。

鉢カバーの使い方

鉢カバーを使用する際は、基本的に植木鉢を鉢カバーに入れるだけでOKです。

ただし、排水するための鉢底穴がないため、水が溜まらないよう工夫しなければなりません。

基本は中に鉢を入れるだけ

鉢カバーの使い方は、観葉植物を植えた鉢をそのまま中に入れるだけです。 

特別な作業が不要なので、誰でも簡単に取り入れられるガーデニングアイテムといえます。

中に水が溜まらないようにする

鉢カバーに入れた状態でも、水やりの際にはたっぷりの水を与えるのが基本ですが、以下のような対策をして底に水を溜めないようにしましょう。

  • 水受け皿を使う
  • 水やりの時だけ鉢カバーから出す
  • スポンジやスポイトで水を捨てる

水が溜まったまま放置すると、根っこが過湿状態になり根腐れを引き起こす危険性があるので注意してください。

水受け皿を使う

植木鉢と鉢カバーの間に水受け皿を敷くと、水やり後に溜まった水を捨てやすくなります。

水受け皿にしっかりと水が溜まるまで、5〜10分ほど待ってから水を捨てましょう。

水やりの時だけ鉢カバーから出す

鉢カバーの中に水を溜めたくないなら、植木鉢を取り出してから水やりするのが確実な方法です。

水やり後は、しっかりと鉢底から排水しきったのを確認してから戻しましょう。

ただし、植木鉢を取り出したり戻したりするため、持ち上げるのが難しい大型の植物には向きません。

スポンジやスポイトで水を捨てる

大型の観葉植物に鉢カバーを使用している場合は、スポンジに含ませたりスポイトで吸い取ったりして排水する方法がおすすめです。

観葉植物の損傷を防ぐためだけでなく、怪我を防止するためにも、無理に持ち上げて排水するのは避けましょう。

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大きすぎる場合は底上げする

鉢カバーの中には、背の高いタイプのものがあります。

背の高いタイプは、観葉植物の高さを出して存在感や高級感を引き立たせられるのがメリットです。

ただし、そのまま植木鉢を入れると株元が完全に隠れて見た目が悪くなるので、株のサイズに対して大きすぎる場合は底上げする必要があります。

底上げに必要な素材や道具

底上げする際、鉢カバーの底に入れるものは高さを出せれば何でもOKです。

  • 空の鉢やバケツなど
  • 発砲スチロール
  • 梱包材(プチプチなど)

新聞紙や鉢底石などで底上げすることも可能ですが、排水に手間がかかったりこまめな入れ替えが必要になったりするため、あまりおすすめできません。

底上げする手順

鉢カバーの底上げは、以下の手順で行いましょう。

  1. 鉢カバーの底にバケツや発泡スチロールを入れる
  2. 底上げ材の上に植木鉢を乗せる
  3. 植木鉢が安定するよう調整する

中の植木鉢がグラつくようなら、鉢カバーと植木鉢の側面の隙間に梱包材などを挟んで固定してください。

鉢カバーの使い方に関する良くある質問

ここからは、鉢カバーについてさまざまな質問に回答していきます。

観葉植物以外の用途や中に入れる鉢の種類などを解説するので、鉢カバーをこれから使いたいと考えている方に限らず、すでに使用している方も参考にしてください。

観葉植物以外の用途にも使える?

鉢カバーは、観葉植物の植木鉢を入れる以外にも、以下のような使い方があります。

  • 収納ケース
  • ゴミ箱
  • オブジェ

底に穴が空いていないので、収納ケースやゴミ箱として使用することも可能です。

また、インテリア性の高いものが多いため、オブジェとして単体で飾るだけでおしゃれな空間を演出できます。

穴のあるポットを鉢カバーにしていい?

排水穴のあるポットが中に入れる鉢よりも2号分くらい大きければ、鉢カバーにしてもOKです。

植え替えする方法もありますが、鉢カバーとして使うと以下のようなメリットがあります。

  • 株に植え替えによるダメージを与えなくて済む
  • 手間がかからない
  • 土を足す必要がないため重量が変わらない

鉢カバーの中に入れる鉢の種類は?

鉢カバーの中に入れる鉢(インナーポット)は、以下のような素材が一般的です。

素材硬度重量株のサイズ
ビニール柔らかい非常に軽い小型~大型
プラスチック硬い軽い小型~大型
樹脂硬い軽い小型~大型
アイアン硬い軽い小型~大型
ペットボトル柔らかい非常に軽い小型

柔らかい鉢は、ハサミで切ってサイズを調節できるので、鉢カバーの高さに合わせやすいといったメリットがあります。

一方で、硬い鉢だと根っこを張るのに限界があるので、株の成長をとどめてコンパクトなサイズ感をキープしたい場合におすすめです。

中に入れる鉢を選ぶポイント

鉢カバーの中に入れる鉢の素材に決まりはありませんが、スッポリと入るサイズ(2号分小さいもの)かつ、以下の特徴をもった鉢が適しています。

  • 排水穴が空いている
  • ある程度の深さがある
  • 軽い素材

インナーポットの絶対条件は、土の過湿を防ぐための排水穴が空いていて、根っこを伸ばせる程度に深さがあることです。

また、移動が楽な軽量素材のものを選ぶことも、鉢カバーを使用するうえで重要となります。

好みの鉢カバーを使えば観葉植物をもっと楽しめる

鉢カバーはさまざまな素材のものがあり、観葉植物全体の印象を変えたり根っこを寒さから守ったりするのに効果的です。

植木鉢をそのまま入れるだけで特別な作業は不要ですが、排水穴が空いていないため、中に水が溜まらないよう注意しましょう。

HanaPrimeでは植木鉢だけでなく、おしゃれな鉢カバーをたくさん取り揃えています。

お気に入りのデザインのものを見つけて、観葉植物を楽しく育ててください。

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