フィカス ベンジャミンの育て方

フィカス ベンジャミンの基本情報

観葉植物 フィカス ベンジャミン

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植物名	フィカス ベンジャミン
学名	Ficus benjamina
和名	シダレガジュマル
英名	benjamina
別名	ホソバアコウ、フィカス ベンジャミナ、ベンジャミンゴムノキ
科名	クワ科
属名	フィカス属
原産地	インド、東南アジア
開花時期	年中

フィカス ベンジャミンはゴムノキの仲間で観葉植物の定番と言っても良いほど流通量が多く人気があります。

小ぶりな葉っぱはツヤがあり数も多く、幹はクリーム色をしていて滑らかで柔らかいのが特徴です。

枝や葉っぱの刈り込み方によってもさまざまな姿を楽しめ、下葉を刈り込み頂点部分の葉っぱを丸い形にする「トピアリー仕立て」が人気です。

長く育てていると幹から気根が生えてくるので、野性味も感じられるでしょう。

自生地では最大30mにもなり街路樹にもされているほどで、その姿はガジュマルに似ています。

月別栽培カレンダー

種類と品種

フィカス ベンジャミンの品種は、おもに葉っぱに特徴があります。

葉っぱがカールする品種や斑入りなど見た目の印象もさまざまで部屋のテイストに合わせやすく、インテリアグリーンとして人気が高い植物です。

植物名	葉っぱの特徴	葉っぱのカール	斑の色や特徴
フィカス ベンジャミン	ツヤのある緑色	なし	なし
フィカス ベンジャミン スターライト	緑色の部分が少ない	なし	縁に乳白色の大きい斑
フィカス ベンジャミン ゴールドエース	新芽がライム色で黄色や明るい黄緑色	なし	なし
フィカス ベンジャミン ラブリー	コンパクト	なし	縁に黄緑色や薄い黄緑色の斑
フィカス ベンジャミン リッチ	新芽は黄緑、ライム色	なし	なし
フィカス ベンジャミン ヌダ	やや肉厚	なし	なし
フィカス ベンジャミン ブラック	ダークグリーン色	なし	なし
フィカス ベンジャミン ゴールデンプリンセス	成長に合わせて斑の色が濃くなる	なし	クリーム色や黄緑色
フィカス ベンジャミン シルバースター	ちりばめたように斑が入る	なし	クリーム色
フィカス ベンジャミン バロック	筒のように丸まる	あり	なし
フィカス ベンジャミン シタシオン	反り返るようなカール		縁に白や薄い緑色の斑
フィカス ベンジャミン ナターシャ	やや細長い	ややあり	ライム色

フィカス ベンジャミン スターライト

葉っぱの縁に大きな乳白色の斑が入ります。

白と緑のコントラストが美しく見た目も明るく爽やかです。

フィカス ベンジャミン ゴールドエース

新芽はライム色で、葉っぱは黄色や明るい黄緑色です。

強い光を浴びた葉っぱが黄金に輝いているように見えたことから「ゴールドエース」と呼ばれています。

フィカス ベンジャミン ラブリー

コンパクトに育てられるように改良された品種です。

光沢があり、葉っぱの縁には濃淡のある黄緑色の斑が入ります。

フィカス ベンジャミン リッチ

小ぶりでツヤのある葉っぱはライムグリーン色で明るい印象です。

新芽は黄緑色をしています。

フィカス ベンジャミン ヌダ

フィカス ベンジャミンよりも幹が細く葉っぱは少し肉厚で、枝葉が垂れるように付きます。

流通量の少ない珍しい品種です。

フィカス ベンジャミン ブラック

フィカスベンジャミンよりも葉っぱが黒っぽい緑色で幹の色が少し濃くなっています。

新芽から成葉までのグラデーションが美しいです。

フィカス ベンジャミン ゴールデンプリンセス

クリーム色の斑が葉っぱの縁に入り、成長に合わせて斑の色が濃くなります。

フィカス ベンジャミン シルバースター

まだ新しい品種で濃い緑色の葉っぱにちりばめたようにクリーム色の斑が入ります。

葉っぱはフィカスベンジャミンスターライトよりも一回り小さいです。

フィカス ベンジャミン バロック

ツヤのある葉っぱの先が裏側に向かってくるんと丸まっています。

ユニークな見た目で、フィカスの中でも特に人気が高い品種です。

フィカス ベンジャミン シタシオン

フィカス ベンジャミン バロックよりも葉っぱのカールがゆるいのが特徴で、葉っぱの縁に白や薄い緑色の斑が入っています。

フィカス ベンジャミン ナターシャ

フィカス ベンジャミン バロックの枝変わり品種で、葉っぱはやや細長く、少しだけカールしています。

フィカス ベンジャミンの葉っぱの特徴

フィカス ベンジャミンの葉っぱは日光を通すほど薄く、やや楕円形でツヤのある緑色です。

葉っぱは10cmほどで、芽吹くスピードが早く葉っぱが密に付きやすくなっています。

また、丸みのある葉っぱは、風水では家族運や仕事運、恋愛運に効果があるとされていて、リビングや書斎、寝室などに置くと効果的です。

フィカス ベンジャミンはどんな花が咲く？

5〜10年経ったフィカス ベンジャミンは、オリーブのような丸い形をした2〜2.5cmほどの花を咲かせます。

フィカス属は実の中に花が咲くため、見た目は緑色からオレンジ色、赤色へと変色する「実」で、花が咲いている様子は見えません。

フィカス ベンジャミンの花言葉

フィカス ベンジャミンの花言葉は「永遠の愛」「友情」「信頼」「結婚」です。

原産地では聖木として大切に育てられていて、幸運をもたらすと言われていることから付いたと考えられています。

ベンジャミンの花言葉｜風水効果

フィカス ベンジャミンの育て方

さまざまなテイストの部屋にも合わせやすいフィカス ベンジャミンは、ゴムノキの中でも人気が高い観葉植物です。

美しい姿をキープして楽しめるように肥料や剪定など育て方の注意点を紹介します。

水やりの頻度

フィカス ベンジャミンの水やりは春〜秋の生育期と冬の休眠期で頻度が変わります。

水の過不足は落葉の原因になるので注意しましょう。

休眠期は特に土を乾燥気味に育てます。

季節	水やりのタイミング
春～秋	鉢の中心部が乾いたら早朝か夕方に水やり
冬	鉢の中心部が乾いてから2～3日後の午前中に水やり

鉢の中心部の土が乾いているか判断するのに土壌水分計を使うと目視で水やりのタイミングがわかるのでおすすめです。

土が乾いたら鉢底から流れ出るくらいたっぷり水やりします。

また、根腐れの原因になるので受け皿に残った水は必ず捨てましょう。

フィカスベン ジャミンの乾燥を防ぐために葉水を週に1回はおこないます。

乾燥しやすい冬や育てている場所に合わせて葉水の回数や頻度は増やしましょう。

観葉植物 フィカス ベンジャミン

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肥料のあげ方

フィカス ベンジャミンは生育期に肥料を与えることで葉っぱがより元気に育ちます。

真夏の暑い時期や休眠期は、成長が緩やかになるので肥料焼けを起こす可能性が高くなります。

そのためこの時期は肥料を控えましょう。

病害虫・害虫対策

フィカス ベンジャミンは葉っぱが茂りやすく密に付く傾向にあるので、カイガラムシやハダニ、アブラムシの発生に注意が必要です。

管理する場所の日当たりや風通しを良くし、室内であればサーキュレーターなどを使用して空気の循環を心がけましょう。

また、葉水をして乾燥を防ぐことで害虫の発生を防げます。

カイガラムシ

柔らかい布や歯ブラシなどでそぎ落とします。

殺虫剤や10倍に薄めた酢などをかけて駆除しましょう。

ハダニ

ハダニは繁殖力が強く、薬剤耐性もあるので見つけたら早急に対処が必要です。

水が苦手なので葉水やシャワーで洗い流したり、濃いコーヒーや殺虫剤で退治しましょう。

アブラムシ

テープで張り付けて取り除くか殺虫剤で駆除します。

風通しが悪いと発生しやすいので、剪定やサーキュレーターを使用して空気の循環を促しましょう。

仕立て方｜トピアリー仕立てと編み込み

フィカス ベンジャミンの場合は、仕立て方によって見た目の印象が変わります。

中でも、幹を真っ直ぐに伸ばし上部の葉っぱを球状や傘状にするトピアリー仕立て（スタンダード仕立て）が人気です。

トピアリー仕立て（スタンダード仕立て）

主軸となる幹を1本真っ直ぐに成長させてその他の枝は剪定し、一番上の密集する葉っぱを丸く刈り込んで球状に仕上げるタイプを指します。

初心者でも簡単にできる仕立て方で、縦長の樹形でフィカス ベンジャミンの美しい幹と葉っぱの密度の両方を楽しめてお部屋のアクセントにもなるでしょう。

編み込み

フィカスの幹は柔らかいため、複数本を編み込んだりねじったりすることが可能です。

幹を編み込んだものをさらにトピアリー仕立てにすれば、より個性的になります。

ただし、編むのは初心者には難しく時間もかかるので、すでに幹が編み込まれたものを購入する方が手軽です。

剪定のやり方

剪定は4〜5月、9月の生育期におこないましょう。

ダメージが少なく、新しい芽がすぐに出てきます。

フィカス ベンジャミンの樹液はラテックスアレルギーを引き起こす可能性があるので、樹液が肌や服に付いた場合はすぐに流水で洗い流しましょう。

剪定時には手袋やエプロンを付け、園芸シートや新聞紙を敷いて作業するのがおすすめです。

① 理想形を考える

フィカス ベンジャミンの魅せ方を考えて樹形を決めましょう。

「幹肌を見せたい」「葉っぱのボリュームを大切にしたい」「枝分かれの部分を見せたい」などフィカス ベンジャミンのどの魅力を引き出すかを考えます。

② 日光に当てる

剪定前に日光に当てて元気にしてからおこなうのもおすすめです。

その場合は必ず日光に少しずつ1週間から10日ほどかけて慣らしてから移動させましょう。

③ 剪定

樹形が決まったら、以下のような箇所を選んで全体的に少しずつ剪定して整えます。

また、節の少し上を剪定すると新芽が多く出てきやすくなります。

トピアリー仕立ての形をキープする場合は、鉢を回転させながらカットして整えていきましょう。

フィカス ベンジャミンの葉っぱが落ちる原因は？

葉っぱが落ちる原因は「温度や環境の変化」「日照不足」「水の過不足」の3つです。

下記にて詳しく解説します。

温度や環境の変化

急な温度変化があるとパラパラと葉っぱを落とします。

環境を変える場合は徐々に日光に慣れさせたり、温度変化のない場所が望ましいでしょう。

フィカス ベンジャミンを購入した直後は、育った場所と育てる場所が異なるので環境の変化から落葉しますが、順化なので問題ありません。

日照不足

光合成ができず、フィカス ベンジャミンの元気がなくなり落葉に繋がります。

葉っぱが茂っている箇所は、剪定して風通しを良くし、全体に日光が届くようにしましょう。

また、管理している場所を変えてみたり季節や時間帯に合わせて日光浴をさせたりするのもポイントです。

ただし急な環境変化には弱いので、少しずつ場所を変えて日光に慣らしてから移動させましょう。

水の過不足

土の乾き具合を正しく管理することで落葉を防げるでしょう。

土壌水分計を使用することで見た目で判断しやすく、管理も楽になります。

また、葉水は乾燥する時期や環境に合わせて回数を増やしましょう。

フィカス ベンジャミンの栽培環境

最適な栽培環境下でフィカス ベンジャミンの美しい姿をキープしましょう。

置き場所と日当たり

フィカス ベンジャミンは風通しや日当たりの良い場所を好む植物です。

耐陰性はありますが、たっぷり日光を浴びることで葉っぱの色ツヤが良くなります。

日照不足は落葉の原因になるので、生育期の気温が安定している時期は外で育てるのもおすすめです。

真夏に葉焼けして葉っぱが黄色や茶色に変色する場合は、3〜5割ほど遮光できる環境へ移しましょう。

室内であればサーキュレーターなどを使用して風通しを良くするのも大切です。

適切な温度｜どれくらいの寒さまで耐えられる？

フィカス ベンジャミンは耐寒性がありますが、10℃以上はキープしましょう。

温度変化に弱いので、気温差があまりない場所で管理するのがおすすめです。

温度	適切な温度
20～30℃	◎
10～15℃以上	○
10℃以下	×

冬は厚手のカーテンや窓から少し離した明るく暖かい場所で管理しましょう。

エアコンの風が直接当たると乾燥して枯れたり葉っぱが茶色に変色したりします。

枯れた葉っぱは元には戻らないので切り取りましょう。

フィカス ベンジャミンの土の配合比率（用土）

フィカス ベンジャミンは水はけの良い土を好むので、観葉植物用の土を使います。

さらに水はけが良くなるように赤玉土や鹿沼土を栽培環境に合わせてオリジナルで配合しても良いでしょう。

ブレンドした土は必ずふるいにかけて微塵を取り除きます。

微塵が鉢底に溜まると水はけを悪くしたり、根っこが伸びる隙間を埋めてしまったりするので注意しましょう。

ブレンド例①

ベーシックな割合でブレンドも簡単です。

排水性、保水性、通気性、保肥性のバランスがとれた赤玉土をベースにします。

さらに土をふかふかにする腐葉土を混ぜることで保水性や保肥性、通気性が高まり根っこが成長しやすい土になるでしょう。

ブレンド例②

根腐れが心配な人は、赤玉土よりも排水性が高く粒が崩れにくい鹿沼土をさらにブレンドすると良いでしょう。

鹿沼土は全体の1割程度にしないと土が酸性に強く傾いてしまうので注意が必要です。

鉢の土の表面を3～5cmほど無機質な土（赤玉土や軽石）で覆うことでコバエが潜りにくくなり発生を防げます。

フィカス ベンジャミンの増やし方

フィカス ベンジャミンは4〜5月、9月の生育期に挿し木や水挿しで増やします。

気温の落ち着いている日におこないましょう。

樹液が服に付くと取りづらく肌に付くとかぶれる場合があるので、作業時は園芸用シートや新聞紙を敷いて手袋やエプロンを付けるのがおすすめです。

剪定の時期はいつがいい？

剪定はフィカス ベンジャミンにストレスを与えるので、回復の早い生育期の4〜5月、9月におこないます。

大胆に樹形を変えるのであれば新芽が出やすい4〜5月がおすすめです。

真夏の暑い日や湿気の多い梅雨の時期は回復に時間がかかったり、切り口が乾燥せずにカビが生えたりするので避けましょう。

挿し木のやり方

手順や用意するアイテムを紹介します。

挿し木に使う枝は剪定したものを使用しても問題ありません。

① 余分な葉っぱを落とした挿し穂を用意して1～2時間吸水させる

枝を10～15cmの長さに切って挿し穂を作ります。

枝に葉っぱが多く付いている場合は、蒸散しすぎないように2〜3枚残してほかは切り取りましょう。

吸水や発根がしやすくなるように枝の切り口を斜めにカットして面積を広くしておきます。

フィカス ベンジャミンの幹をねじったり、三つ編みしたりする場合は挿し穂を多めに作りましょう。

② 植える

鉢底ネットと鉢底石を鉢に入れて挿し木用の土を8割ほど入れます。

指で土に穴を開けて、挿し穂の1/3程度植えましょう。

③ こまめに水やりする

明るい日陰で管理し、土が乾かないようこまめに水やりすることで発根しやすくなります。

1か月ほどで発根、さらに1か月経ってから鉢に植え替えましょう。

水挿しのやり方

① 水挿しの容器に入れる

10〜15cmほどの枝を用意するか剪定時の枝を使用します。

蒸散しすぎないように葉っぱは2〜3枚残して、挿し穂の2/3ほど水に浸けて育てましょう。

② 2～3日で水を交換する

根腐れ防止剤を使用している場合は1週間に1回、使用していない場合は2〜3日に1回は水を替えましょう。

③ 好みの栽培方法を選ぶ

水耕栽培を続けるのであればフィカス ベンジャミンは背丈が高くなるので、ハイドロカルチャーに植え替えるのがおすすめです。

乾燥して葉っぱが落ちるときは葉水の回数を増やします。

大きく育てる場合は、観葉植物用の土に植え替えましょう。

植え替え時期はいつがいい？

フィカス ベンジャミンは1〜2年に1回を目安にして、生育期である4〜5月、9月に植え替えをします。

大きい鉢で育てている場合は2〜3年に1回が目安です。

また、1〜2年経っていなくても以下のような根腐れ・根詰まりの症状があれば植え替えましょう。

鉢替えのやり方

フィカス ベンジャミンは4〜5月、9月の生育期で気温の落ち着いた日に鉢替えを実施します。

① 鉢に鉢底ネットと鉢底石を入れる

鉢底石は鉢の1/5、観葉植物用の土は鉢の1/3ほど入れておきましょう。

鉢替え前は水やりを控えておくと鉢から取り出しやすくなります。

② 株を取り出して土や根を剪定

株を取り出したら根を優しくほぐします。

枯れた根っこや腐っている根っこは剪定し、土は1/3ほど落としましょう。

大きく育てたくない場合は、健康な根だけを残して土は半分ほど落としておきます。

③ 植える

新しい鉢に株を入れて土を加え、手で軽く押さえたり鉢を持ち上げてトントンと叩いたりしながら入れていきましょう。

鉢の上部2〜3cm下まで土を入れて、たっぷり水やりすると根っこと根っこの間まで土が入り込みさらに安定します。

直射日光を避けた明るく風通しの良い場所でしばらく管理しましょう。

観葉植物 フィカス ベンジャミン

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