クラッスラの育て方
公開日 2025年01月16日
更新日 2025年01月16日
育てやすさ
初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。

INDEX
目次
クラッスラの基本情報
植物名 | クラッスラ |
学名 | Crassula ovata、Jade plants |
和名 | 花月、成金草 |
英名 | Crassula |
別名 | フチベニベンケイ、花月、成金草 |
原産地 | 南アフリカ、東アフリカ、マダガスカル |
科名 | ベンケイソウ科 |
属名 | クラッスラ属 |
クラッスラは南アフリカや東アフリカ、マダガスカルを原産地とする多肉植物で、乾燥に強い品種です。
一般に「フチベニベンケイ」や「花月」の名前で知られ、丸みを帯びた肉厚な葉と、日光で紅葉する美しい色合いを特徴としています。
適切な管理を行えば、春から夏にかけて、星形の小さな花を咲かせてくれるでしょう。
栽培が容易で初心者にも扱いやすく、インテリア植物として人気を集めています。
ただし、高温多湿には弱く、特に気温が30℃を超える環境では風通しの良い場所が欠かせません。
月別栽培カレンダー
種まき
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植え付け・植え替え
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肥料
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開花
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種類と品種
クラッスラ属には多くの種類と品種があります。
人気の品種には「クラッスラ・オバタ(花月)」や「クラッスラ・ペルフォラータ(成金草)」などがあり、観葉植物としても人気が高いです。
以下の表で、代表的なクラッスラの品種を特徴や育てやすさで比較しています。
品種 | 葉っぱの形 | 花の色 | 育てやすさ |
---|---|---|---|
クラッスラ オバタ(花月) | 丸い | 白 | ◎ |
クラッスラ ペルフォラータ(成金草) | 縦に伸びる | 黄色 | ◎ |
クラッスラ テトラゴナ(四馬路) | 塔のように積み重なる | 黄緑色 | ◎ |
クラッスラ モルガニアナム | 肉厚 | ピンク | △ |
クラッスラ ファルカータ(飛鳥の花) | 平たい | 赤 | △ |
クラッスラ オバタ(花月)

丸みのある葉っぱが特徴で、寿命が長いのでじっくり楽しめます。
乾燥に強く育てやすいので、初心者にもおすすめです。
クラッスラ ペルフォラータ(成金草)

小さな緑の葉が縦に伸びるのが特徴で、耐寒性が高くて丈夫なので寒い地域でも育てやすいです。
クラッスラ テトラゴナ(四馬路)

細長い緑の葉が塔のように積み重なる特徴的な形をしています。
日光を好み乾燥に強い品種なので、屋外でも管理がしやすいです。
クラッスラ モルガニアナム

肉厚な葉っぱで、ピンクがかった小さな花を咲かせます。
水やりと風通しに注意が必要で、少し難易度が高いです。
クラッスラ・ファルカータ(飛鳥の花)

平たい葉っぱが広がっていく品種で、鮮やかな赤い花を咲かせます。
適度な日光と風通しの確保必須で、中級者向きでしょう。
クラッスラはどんな花が咲く?

クラッスラは春から夏にかけて、小さな星形の花を咲かせるのが特徴です。
花の色は白やピンクが主で、品種によってはクリーム色や淡い黄色の花も見られます。
控えめな色合いと細かな花びらが集まった見た目が、上品で美しい印象です。
クラッスラの葉っぱの特徴

クラッスラの葉は、肉厚で水を貯める多肉質の構造が特徴です。
品種によって葉の形や色合いが異なり、緑色のものから赤みを帯びたものまでさまざまです。
また、日光を浴びると紅葉する品種もあり、季節や環境に応じて葉色が変化するのも魅力の一つです。
このように、クラッスラの葉は鑑賞価値が高く、インテリア植物としても非常に魅力的です。
クラッスラの花言葉
クラッスラの花言葉は「永遠の愛」「幸運」です。
クラッスラの育て方

クラッスラは多肉植物の一種で、比較的簡単に育てられる植物です。
水やりの頻度や肥料の与え方、病害虫対策に気をつければ、健やかな成長が期待できます。
水やりの頻度

クラッスラは乾燥に強いため、水やりは控えめに行うのが基本です。
土が完全に乾いたら、鉢底から水が流れるまでたっぷりと与えます。
ただし、過湿は根腐れの原因になりやすいため、土が湿ったままの状態は避けましょう。
特に冬の休眠期には水やりを控え、月に一度程度の頻度に調整すると、クラッスラが健康に育ちます。
肥料のあげ方
クラッスラには、春と秋の成長期に緩効性の肥料を控えめに与えるのが基本です。
多肉植物は肥料過多に弱いため、必要以上の施肥は避けましょう。
具体的には、植え替え後や成長が活発な時期に一度だけ与える程度です。
また、冬の休眠期には肥料を与えない方が根の健康にとってはいいでしょう。
病害虫・害虫対策
クラッスラは比較的病害虫に強い植物ですが、アブラムシやカイガラムシといった害虫が発生することがあります。
これらの害虫は見つけ次第、すぐに対応し、被害を最小限に抑えることが重要です。
以下に、主な病害虫とその対策について詳しく説明します。
アブラムシ
- 新芽や柔らかい葉の裏に群がり、栄養を吸収して成長を妨げる
- 放置すると葉が黄色くなり、植物の元気が失われてしまう
水や石鹸水で葉の裏や茎をスプレーし、早期に除去しましょう。
市販の殺虫剤を併用することで、効果的に駆除できます。
温暖な季節に特に注意し、定期的に観察するのがポイントです。
カイガラムシ
- 茎や葉に固着し、栄養を吸収する
- 放置すると葉が黒ずんだり茎がべたついたりする
- 進行すると植物の健康が阻害される
見つけたら歯ブラシや綿棒でこすり落とした後、殺虫剤を散布します。
冬場の葉裏や茎を特に観察して早めに駆除し、再発を防ぎましょう。
ハダニ
- 乾燥環境で発生し、葉に白い斑点が現れます
- 放っておくと葉が枯れてしまうため、注意が必要
葉に定期的に水を噴霧して湿度を保つと予防になります。
発生した場合は水で洗い流し、必要に応じてハダニ専用の殺虫剤を使用してください。
植え方
クラッスラは排水性の良い環境を好むため、用土選びが重要です。
また、鉢底には軽石を敷いて通気性を確保すると根腐れの予防に効果的です。
植え付け時には、根がしっかりと土に埋まるよう注意し、植え付け後は土が乾くまで水やりを控えると、クラッスラが健やかに根付くでしょう。
クラッスラの栽培環境

クラッスラは日当たりや温度、用土などの栽培環境に大きく影響を受ける植物です。
適切な環境を整えることで、クラッスラの健康を保ち、長く楽しむことができます。
置き場所と日当たり
クラッスラは明るい日光を好むため、日当たりの良い場所で育てると健康に成長します。
ただし、強い直射日光は葉焼けの原因となるため、特に夏場は半日陰やカーテン越しの柔らかい光が理想的です。
光が不足すると生育が悪くなるため、冬季でもできるだけ明るい場所に置くよう心掛けましょう。
室内で育てる場合は、窓辺など自然光の多い位置が適しています。
適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?
クラッスラは温暖な環境を好み、5℃以上を保つことで健全に育ちます。
寒さに弱いため、冬場は室内で管理し、寒冷地では特に注意が必要です。
室温が10℃以上あると理想的ですが、5℃以下になると生育が難しくなり、葉が痛む原因になります。
寒い季節は室内で管理し、急激な温度変化を避けることも大切です。
用土
クラッスラには排水性の良い用土が適しており、多肉植物専用の市販用土が一般的に使われます。
自分でブレンドする場合は、赤玉土や鹿沼土、川砂を混ぜ、水はけと通気性を確保できる配合にすると良いでしょう。
根腐れを防ぐためにも、水はけの良い用土を使用し、鉢底には軽石などを敷いて通気性を確保すると効果的です。
クラッスラを種から育てると大変?
クラッスラを種から育てるのは、難易度が高く、発芽率も低いため、初心者にはハードルが高いです。
種を発芽させるには、適切な温度と湿度の管理が必要で、発芽までに数週間から数ヶ月かかることもあります。
さらに、種から育てた場合、品種ごとに個体差が出やすく、思い通りの形や色合いに育たないことも少なくありません。
クラッスラを増やしたいなら、種から育てるよりも挿し木や葉挿しがおすすめです。
クラッスラの開花時期

クラッスラの開花時期は品種によって異なり、それぞれに適した管理が必要です。
一般的には春から夏にかけて開花する品種が多いですが、秋や冬に咲くものもあります。
以下では、品種ごとの開花時期や、花が咲かない原因について確認しましょう。
開花時期は品種によって異なる
クラッスラの開花時期は品種によって様々です。
一般的には春から夏にかけて咲くものが多いですが、秋に咲く品種も存在します。
たとえば「クラッスラ・オバタ(花月)」は春に花を咲かせやすく「クラッスラ・ファルカータ」は秋から冬にかけて花を咲かせることが多いです。
開花を楽しむためには、品種ごとの開花時期に合わせ、日照や温度などの環境を整えてあげましょう。
クラッスラの花が咲かない原因は?
クラッスラの花が咲かない原因としては、主に日照不足や肥料不足が考えられます。
日光が十分に当たらないと花芽がつきにくくなり、栄養不足も開花を妨げる要因になるのです。
また、過度な水やりは成長を阻害するため、乾燥気味に管理すると良いでしょう。
温度管理も開花に影響する
秋や冬に咲く品種は花芽の形成に寒暖差が影響するため、温度管理が重要です。
寒い時期に常に温かい場所で育てず、夜間はあえて少し寒い場所に移動させると開花しやすくなります。
クラッスラの増やし方
クラッスラは葉挿しや挿し木で簡単に増やすことができ、初心者でも成功しやすい植物です。
ここでは、葉挿しや挿し木の具体的な方法から、株分けや植え替えのタイミングまでを詳しく説明します。
葉挿しのやり方
葉挿しや挿し木は、元気な葉や茎を切り取り、乾燥させてから土に挿して発根させる方法です。
それぞれの具体的な手順を確認しましょう。
- 親株から葉を取り外し、切り口を乾燥させる
- 乾いた葉を土の上に軽く置く
- 霧吹きで軽く湿らせ発根を待つ
① 親株から葉を取り外し、切り口を乾燥させる
健康な葉を親株から軽く引っ張って取り外し、切り口を2〜3日乾燥させます。
② 乾いた葉を土の上に軽く置く
土の上に軽く置くだけで、埋め込まないでください。
③ 霧吹きで軽く湿らせ発根を待つ
水やりは控え、発根が確認できるまで霧吹きで軽く湿らせる程度にしてください。
明るい場所に置いた方が良いですが、直射日光は避けるようにしましょう。
挿し木のやり方
- 健康な茎を切り取る
- 切り口を2~3日陰干しする
- 土に茎を挿して固定する
① 健康な茎を切り取る
健康な茎を数センチ切り取り、下部の葉を取り除きます。
② 切り口を2~3日陰干しする
切り口を2〜3日陰干しして、乾燥させます。
③ 土に茎を挿して固定する
ポットなどに入れた多肉植物用の土に茎を挿し、まっすぐに固定します。
発根が確認できるまでは水やりを控えて、土が乾燥している程度に軽く水をやり様子を見てください。
明るい場所に置き、適度な光に当てるようにしましょう。
株分けの時期はいつがいい?
クラッスラの株分けを行うなら、春か秋の成長期が最適です。
成長期に行うことで、株の負担が少なく、新しい環境に順応しやすくなります。
冬の休眠期は避け、温度が安定している時期に株分けを行うことで、植物への負担を減らすことができるでしょう。
株分けのやり方
株分けをする際は、根を傷つけないよう慎重に作業することが大切です。
まず、土をやさしく落とし、株の間に指を入れてゆっくりと分けます。
分けた株はそれぞれ新しい鉢に植え替え、根が定着するまで水やりは控えめにしましょう。
適切な管理により、根がしっかりと活着し、元気な成長が期待できます。
植え替え時期はいつがいい?
クラッスラの植え替えには、春先や秋が適しています。
成長期に植え替えることで、根が新しい土に活着しやすくなるからです。
植え替えは1〜2年に一度、根詰まりが見られるタイミングで行うと良いでしょう。
これにより、植物の健康が保たれ、長期的な成長が期待できます。
鉢替えのやり方
鉢替えをする際は、根を傷つけないよう細心の注意を払いましょう。
まず、植物を鉢から抜き、周囲の土を軽く落としてから、新しい鉢に植え替えます。
新しい鉢には排水性の良い土を使用し、水はけの良い環境を整えてください。
鉢替え後は水やりを控えめにし、根の定着を促すことが大切です。