フィカス アルテシマの育て方
公開日 2025年02月06日
更新日 2025年12月09日
育てやすさ
初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。
監修者情報
覚張大季
植物と人との関わりに魅了され、日本各地の植物農園を見て回る。HanaPrimeの植物部門の立ち上げ後はオフィスや商業施設、個人宅など、幅広いシーンのグリーンコーディネートを数多く担当。植物の生態や特性を深く掘り下げ、それぞれの空間やライフスタイルに適したグリーン空間デザインを提案することが得意。観葉植物の世界に情熱を注ぎ、植物の価値を最大化することを使命としている。
フィカス アルテシマの育て方

フィカス アルテシマは生命力が強く、初心者にもおすすめの観葉植物です。
明るい場所を好みますが、耐陰性もあります。
以下では、フィカス アルテシマの水やりや置き場所など、基本的な育て方を解説します。
観葉植物 フィカス アルテシマ曲がり
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フィカス アルテシマの水やりの頻度

フィカス アルテシマの水やりの頻度は、季節で異なります。
- 春から秋(生育期):土の表面が乾いたら
- 冬(休眠期):土の表面が乾いた2~3日後の暖かい日
フィカス アルテシマは、土の表面が乾いたら、鉢底から溢れるまで与えるのがおすすめのポイントです。
また、鉢の受け皿に水が溜まったまま放置すると、土の湿度が上がり根腐れの原因になるため、必ず捨てましょう。
なお、フィカス アルテシマの葉が垂れ下がり落葉する場合、水不足が考えられます。
フィカス アルテシマの肥料のあげ方

フィカス アルテシマは特に肥料を与えなくても問題ありませんが、成長を促す場合は生育期の春から秋にかけて与えるのがおすすめです。
緩急性の置き肥は2か月に1回、即効性の液体肥料を与える場合は10日〜2週間に1回を目安に与えましょう。
室内で育てる場合は、有機肥料ではなく化成肥料にすることで臭いを抑え、コバエの発生を防げます。
フィカス アルテシマの置き場所と日当たり

熱帯地域が原産のフィカス アルテシマは日光を好むため、明るい場所に置くのがおすすめです。
一方で、耐陰性もあり日陰でも枯れることはありません。
しかし、たっぷり光を浴びるほど斑がより鮮やかに表れ、日当たりが悪いと葉の斑が薄くなってしまいます。
また、フィカス アルテシマは暑さには強いものの、急激な気温の変化には弱いため注意が必要です。
葉焼けに注意

直射日光を浴びすぎたり、室内から急に外へ出したりするとダメージを受け、葉焼けを起こす原因となります。
そのため、特に日差しが強い夏の間は、風通しのよい半日陰がフィカス アルテシマにおすすめの置き場所です。
また、冬から春にかけて日差しが強くなる時期は、外に出す前に日陰から半日陰、日当たりの良い場所へと徐々に慣らし、少しずつ日光に適応させることが大切です。
適切な温度|フィカス アルテシマはどれくらいの寒さまで耐えられる?
フィカス アルテシマは、8℃以上の気温であれば耐えることが可能です。
熱帯地域が原産地のフィカス アルテシマは20℃以上の暖かい場所を好むため、気温が8℃を下回ると落葉してしまう可能性があります。
冬はエアコンの風が直接当たらない窓から少し離れた場所や、日光の届く暖かいところが良いでしょう。
エアコンの風に注意
エアコンの風が直接当たってしまうと、乾燥して葉が傷むため注意が必要です。
夜間など暖房を切ると気温が下がってしまう場所であれば、気泡緩衝材で巻いたり、二重鉢にしたりすることで保温できます。
剪定の時期はいつがいい?
フィカス アルテシマの新芽が成長しやすい生育期(4〜10月)に剪定するのがおすすめです。
休眠期(11〜3月)は新芽が出るまで時間がかかってしまうため、暖かい時期に剪定しましょう。
剪定する2週間ほど前に肥料を与えたり、室内で育てている場合は日光浴させておいたりすると生命力もより強くなり、剪定によるストレスから回復しやすくなります。
フィカス アルテシマはどれくらい大きくなる?

フィカス アルテシマは原産地では20〜30m、鉢で育てる場合でも大きいものは3mほどになります。
あまり大きくしたくない場合は、葉を剪定しましょう。
また、植え替え時期には鉢を大きくせず、元の鉢サイズのままフィカス アルテシマを育てるのがおすすめです。
植物は根が広がることで成長が促進されるため、鉢を大きくしなければ抑制できます。
植え時期はいつがいい?
フィカス アルテシマの植え替え時期は、ダメージを受けても再生しやすい生育期の5〜7月がおすすめです。
植え替えは1〜2年に1回のペースで行いましょう。
植え替えの目安として、4つのポイントがあります。
- 水やりをしてもすぐに鉢底から水が出ない、水が土に浸み込まない
- 葉が落ちてきた
- 下の葉が枯れている
- 根詰まりを起こしている
このような状態になると栄養が行き渡っていないため植え替えが必要です。
フィカス アルテシマの土の配合比率(用土)

水はけの良い土を好むフィカス アルテシマは、市販の観葉植物用の土を使うのが簡単でおすすめです。
鉢替えのやり方
フィカス アルテシマの鉢替えの際は、根が伸びやすくするために、今の鉢よりも大きい鉢へ替えましょう。
ただし、大きさを変えずに育てたい場合は元の鉢サイズのまま植え替えると、大きくなりすぎるのを防げます。
植え替えの際は新しい土を使うのがおすすめで、排水性や通気性が悪くなった土が改善し、フィカス アルテシマが成長しやすくなります。
- 鉢から株を優しく抜き取り、古い土を1/3ほど落とす
- 古い根や黒い根を取り除き、根をほぐす
- 観葉植物用の土に株を入れる
- 日陰で1〜2週間育てる
① 鉢から株を優しく抜き取り、古い土を1/3ほど落とす
元の鉢から株を優しく抜き取ります。
根が張りすぎて抜きにくい場合は、鉢を逆さまに持ち、鉢を軽く叩いたり、鉢底穴に棒を差し込んだりしましょう。
抜き取ったら、古い土を1/3ほど落とします。
② 古い根や黒い根を取り除き、根をほぐす
根鉢が固まっている場合、無理に根を引っ張ると痛めてしまう可能性があるため注意が必要です。
③ 観葉植物用の土に株を入れる
新しい鉢に鉢底石を敷き、新しい土を入れて、中央に株を配置します。
鉢の縁から1~2cm下くらいまで、土をかぶせます。
植え付け後すぐに、鉢底から流れ出るくらいにたっぷり水を与えましょう。
水やりの際、土が下がってしまったら追加で土を入れてください。
④ 日陰で1〜2週間育てる
鉢替えが終わったら、直射日光を避けた明るい半日陰で管理します。
鉢替え後の1〜2か月間は、根の傷口から肥料を吸収して枯れる可能性があるので肥料は控えましょう。
フィカス アルテシマの基本情報
観葉植物 フィカス アルテシマ曲がり
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| 植物名 | フィカス アルテシマ |
| 学名 | Ficus Altissima |
| 英名 | Ficus Altissima |
| 科名 | クワ科 |
| 属名 | フィカス属 |
| 原産地 | インド、ミャンマー、東南アジア |
淡いライムグリーンの斑に縁取られた艶のある大きな葉が特徴のフィカス アルテシマは、クワ科フィカス属の常緑低木です。
幹の緩やかなカーブがインテリアとしても魅力的で、人気が高い観葉植物です。
アルテシマはラテン語で「最も背が高い」を意味し、原産地のインドやミャンマーでは30mほどにもなり、鉢植でも3mくらい成長することがあります。
それほどまでに生命力が高く、挿し木や水挿しで増やすことも可能です。
月別栽培カレンダー
剪定・株分け
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植え替え
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肥料
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種類と品種

| 品種名 | 葉っぱの色と形 | 成長速度 |
|---|---|---|
| フィカス アルテシマ | 大きく艶のある卵型 | 速い |
| フィカス リラータ | 柏の葉に似た様な形で波打っている | 普通 |
| フィカス ソフィア | 深緑色の厚みのある葉 | 遅い(室内の場合) |
| フィカス ウンベラータ | ハート型の薄い葉 | 速い |
フィカス アルテシマは、フィカス(ゴムの木)の一種で、フィカス属は世界に800種以上ある多様な植物です。
ここでは、フィカス アルテシマと同じフィカスに属するおすすめの観葉植物を3種類紹介します。
フィカス アルテシマ

フィカス アルテシマは育て方次第で、鉢植えでも3mまで成長する大きめの品種です。
葉っぱが大きく艶のある卵型で、25cm前後の大きさになります。
フィカス リラータ(カシワバゴムノキ)

他のフィカスとは異なり、柏の葉に似た葉っぱを持ち、全体が波打っています。
インテリアとも相性がよく、シックで落ち着いた雰囲気の部屋に似合います。
また、置き場所を選ばない小型の「バンビーノ」も人気です。
フィカス ソフィア
フィカスの中でも比較的新しい品種で、深緑色の厚みのある葉をしています。
リラータと同じく、大人っぽく洗練されたインテリアに似合います。
フィカス ウンベラータ

フィカス ウンベラータは、大きなハート形の葉が特徴で、柔らかい印象があります。
ナチュラルで明るい雰囲気の部屋づくりにぴったりです。
フィカス アルテシマの葉っぱの形

フィカスアルテシマの葉っぱは、大きく艶のある卵型で、育て方により25cm前後になることがあります。
風水上では、フィカス アルテシマの葉の形が人の手のひらに似ていて、手のひらにお金が貯まるイメージを連想させることから、金運効果を期待できます。
フィカス アルテシマはどんな花が咲く?

フィカス アルテシマは、花びらの部分が実のように見える独特の形をしており、この構造を「隠頭花序(いんとうかじょ)」といいます。
開花時期は1〜3月ごろで、1.5〜2.5cmほどの小さな卵型の花が、緑から黄緑色、赤色へと色を変えていくのが特徴です。
フィカス アルテシマの受粉には、イチジクコバチという寄生バチが必要ですが、日本には生息していないため、国内で開花することは滅多にないでしょう。
フィカス アルテシマの花言葉
フィカス アルテシマの花言葉は「永遠の幸せ」「すこやか」です。
季節を問わず美しい葉を伸ばす、フィカス アルテシマの強い生命力が由来となっています。
フィカス アルテシマの病害虫・害虫対策

フィカス アルテシマにつく虫
フィカス アルテシマは、高温多湿な状態が続くと害虫が発生しやすくなります。
日頃から風通しを良くするために剪定し、また葉水や葉を洗浄することで害虫の発生を防げるでしょう。
もし害虫が発生したとしても、早期発見できれば、フィカス アルテシマへの被害も最小限に抑えられます。
ハダニ
- 葉に蜘蛛の巣のような糸がつく
- 葉に斑点や傷がある
- 葉の裏に小さい虫がつく
- 葉の色が薄い、葉が枯れている
枯れた葉を取り除いて葉水したり、定期的に水で葉や茎を洗浄したりすると予防になります。
葉の埃は布などで取り清潔にしておきましょう。
発生した場合は殺虫剤が効果的です。
カイガラムシ
- 葉や幹がベタベタする
- すす病(排泄物にカビが生えること)になる
- 剪定して風通しを良くする
柔らかい布やブラシなどでカイガラムシを取り除きましょう。
殺虫剤、重曹と水を混ぜた液体、2倍に薄めた牛乳、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢を吹きかけると予防や殺虫の効果があります。
※牛乳をかけた場合は臭いが気になるため、そのあと水で洗い流しておく
アブラムシ
- 新芽が萎縮する
- 新芽に虫がつく
- 葉が縮れる
- 葉や幹がベタベタする
剪定して風通しを良くし、縮れた葉とアブラムシは取り除きましょう。
カイガラムシにも効果がある液体はアブラムシにも有効です。
コバエ
- フィカス アルテシマの周りをコバエが飛ぶ
- 土や受け皿に残った水からコバエが湧く
臭いを発生させないように有機肥料ではなく化成肥料を使うと発生が防げます。
また、土の表面が常に湿っている状態を避けましょう。
土の表面に無機質な素材を(赤玉土・鹿沼土・砂利など)3~5cm敷いておくのも効果的です。
フィカス アルテシマを種から育てるのは大変?
自分で種から育てるのは可能ですが、少し手間と時間がかかります。
フィカス アルテシマを種から育てる際の流れと注意点は、以下のとおりです。
- 種を浸水処理し、20〜25℃で管理する
- 直射日光を避けた半日陰で育てる
- 発芽まで土が乾かないよう水やりする
- 発芽後は土の表面が乾いたら水やりする
- 根が成長したら鉢に植え付ける
植え付け後はしばらくは明るい日陰で育て、徐々に日光浴を増やします。
このように手間がかかるため、特に初心者の方はフィカス アルテシマの株を購入して育てるのが無難です。
