フィカス エラスティカ クライギーの育て方

更新日 2025年12月12日

育てやすさ

初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。

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監修者情報

株式会社HanaPrime|植物アドバイザー

覚張大季

覚張大季

植物と人との関わりに魅了され、日本各地の植物農園を見て回る。HanaPrimeの植物部門の立ち上げ後はオフィスや商業施設、個人宅など、幅広いシーンのグリーンコーディネートを数多く担当。植物の生態や特性を深く掘り下げ、それぞれの空間やライフスタイルに適したグリーン空間デザインを提案することが得意。観葉植物の世界に情熱を注ぎ、植物の価値を最大化することを使命としている。

フィカス エラスティカ クライギーの育て方と栽培環境

毎日の関わりかた次第で、フィカス エラスティカ クライギーの健康状態が大きく変わります。

元気に育てるために、ポイントを押さえたお世話を心がけましょう。

フィカス エラスティカ クライギーの水やりの頻度

フィカス エラスティカ クライギーの水やりの頻度は、季節によって異なります。

土が乾ききってから、鉢底から流れ出てくるくらいたっぷり水をあげましょう。

受け皿に水が残っていると根腐れの原因になるので、忘れずに捨ててください。

  • 春秋:土が乾いたら午前中に水やり
  • 夏:土が乾いたら早朝と夕方に水やり
  • 冬:土が乾いて2~3日後の午前中に水やり

フィカス エラスティカ クライギーの葉水は、葉っぱの乾燥を防ぎ、清潔に保つために毎日行いましょう。

葉水も水やりと同じ時間帯にすれば、フィカス エラスティカ クライギーにストレスを与えずに済みます。

フィカス エラスティカ クライギーの置き場所と日当たり

フィカス エラスティカ クライギーは強い光に弱いので、レースカーテンを通したやさしい光が当たる場所に置いてください。

耐陰性はありますが、光が当たることで株全体がより元気に育ちます。

観葉植物は窓際に置くことが多くなりますが、日本の冬は要注意です。

窓の隙間から冷気が入りやすいので、冬は窓から少し離れた暖かい場所へ移動させてください。

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適切な温度|フィカス エラスティカ クライギーのはどれくらいの寒さまで耐えられる?

フィカス エラスティカ クライギーは15℃以上の暖かい環境であれば、元気にすくすく育ちます。

寒さは5℃を下回らない程度までは耐えられますが、冷気に当たり続けると葉っぱが変色して落葉に繋がるので、常に暖かい場所に置きましょう。

フィカス エラスティカ クライギーにストレスを与えず、冬を越せる環境を整えてください。

  • 厚手のカーテンを使う
  • 暖房で温度を保つ
  • 緩衝シートで鉢ごと全体を巻く

冬は特に空気がこもりがちになるので、サーキュレーターを活用するなどして風の流れを作りましょう。

フィカス エラスティカ クライギーの土の配合比率(用土)

フィカス エラスティカ クライギーの土の配合比率

排水性の高い土を使うことで、フィカス エラスティカ クライギーが根腐れを起こしづらくなり、元気に育ちます。

市販の観葉植物専用土でも良いですし、自分で土を混ぜて使っても問題ありません。

コバエが発生しにくい無機質性の土を使った小粒の赤玉5:小粒の鹿沼土2.5:バーミキュライト2.5がおすすめです。

肥料のあげ方

フィカス エラスティカ クライギーの肥料は、生育期の4〜10月に緩効性化成肥料か液肥を使います。

  • 2ヵ月に1回、鉢の縁に緩効性化成肥料を置く
  • 10日~2週間に1回、水やりの代わりに液肥を鉢底から流れ出るようにあげる

肥料を与えすぎると枝や葉っぱが伸びすぎて樹形が崩れるので、適正量を守って与えてください。

真夏や冬は成長がゆっくりになるので肥料は控え、代わりに活力剤をあげると暑い夏や寒い冬を元気に乗り切ってくれるでしょう。

フィカス エラスティカ クライギーの病害虫・害虫対策

フィカス エラスティカ クライギーの細長い葉っぱの裏にハダニやカイガラムシ、アブラムシが発生する恐れがあります。

柔らかい光を当てたり乾燥を防ぐために葉水したり、こまめに観察することで、被害の拡大を防げるでしょう。

ハダニ

  • 葉っぱから栄養を吸汁して色がかすむ
  • 枝や葉柄にクモの糸のようなものが付く

強めのシャワーで洗い流すか粘着テープで貼り付けて取り除きます。

大量発生した場合は、葉っぱを切り落とすか殺虫剤を使用して退治しましょう。

カイガラムシ

  • 養分を吸い取り、フィカス エラスティカ クライギーを弱らせる
  • 葉っぱの裏など乾燥する場所に付く

アルコール消毒液を含ませたコットンや綿棒でこすり取るか殺虫剤で退治します。

生育期に発生しないように、葉っぱの表裏に殺虫剤をかけて予防するのも大切です。

アブラムシ

  • 葉っぱの裏に急激に増える
  • 新芽を好み吸汁する
  • 排泄物で病気を引き起こす

見つけたら粘着テープや市販の殺虫剤を使用して退治しましょう。

定期的に葉っぱの表裏に防虫スプレーをふっておくと発生しづらくなります。

フィカス エラスティカ クライギーの基本情報

植物名フィカス エラスティカ クライギー
学名Ficus elastica cv.Craigi
英名Ficus elastica cv.Craigi
原産地インド~マレーシア
科名クワ科
属名フィカス属

フィカス エラスティカ クライギーは、深みのある緑色の葉っぱと濃い茶色のザラザラとした幹が特徴的なゴムノキの一種で、流通量が非常に少ない希少な品種です。

全体的にダークトーンで統一されていて、部屋に飾るとシックでモダンな雰囲気を演出します。

乾燥に強く耐陰性もあるゴムノキは、観葉植物のなかでも特に人気が高く、手間もかからないので初めて植物を育てる人におすすめです。

月別栽培カレンダー

剪定・株分け

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植え付け・植え替え

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肥料

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フィカス エラスティカ クライギーの葉っぱの特徴

フィカス エラスティカ クライギーの葉柄が太く短いので、細長い葉っぱが重みでやや垂れ下がるように付くのが特徴です。

葉っぱは濃い緑色をしていて、見る角度によって光沢感が変わります。

新葉は明るい黄緑色で、生育期間中は美しい葉っぱのグラデーションも楽しめるでしょう。

また、主脈に対して垂直に入る側脈が南国の雰囲気を醸し出しています。

フィカス エラスティカ クライギーはどんな花が咲く?

フィカス エラスティカ クライギーは、実の中で花を咲かせるので、開花の様子は外からは見えません。

膨らんだ花軸がまるで実のように見える「咽頭花序(いんとうかじょ)」という独特な咲き方をするのが特徴です。

フィカス エラスティカ クライギーの花言葉

フィカス エラスティカ クライギーには、ゴムノキの力強い生命力に由来する「永久の幸せ」という花言葉がつけられています。

植え替え時期はいつがいい?

フィカス エラスティカ クライギーは、生育期の5〜10月に植え替えを実施します。

鉢の号数にもよりますが、7号鉢以下は毎年、8号鉢以上は2〜3年に1回が目安です。

植え替えに最適な時期ではなくても、根っこに異常が見受けられれば早急に対処してください。

鉢替えのやり方

  1. 鉢から株を取り出して土の状態を見る
  2. 柔らかい黒い根っこを取り、量を減らす
  3. ひとまわり大きめの新しい鉢に植える
  4. 鉢から出た水が濁っていなければ完成

① 鉢から株を取り出して土の状態を見る

購入した株の土がフィカス エラスティカ クライギーに適しているか確認してから鉢替えをしてください。

排水性に問題がなく、鉢内で土の種類が均一であれば、そのまま育てても大丈夫です。

休眠期に購入した株は、土の状態があまり良くなくても鉢替えはフィカス エラスティカ クライギーの負担になるので、生育期まで待つほうが良いでしょう。

鉢替えを実施するときは、1週間水やりを控えておけば土が乾燥して、株が簡単に取り出せます。

② 柔らかい黒い根っこを取り、量を減らす

不要な根っこ(腐っている根っこ)や土を1/3ほど取り除きます。

元の鉢をそのまま使う場合は、根っこの量を半分に減らして、新しい根っこが伸びるスペースを作ってください。

劣化した土もできるだけ落としておきましょう。

③ ひとまわり大きめの新しい鉢に植える

鉢の中央に株を配置し、傾かないように支えながら土を足していきます。

鉢をトントンと叩いたり、持ち上げて軽く落としたりして、根っこの隙間に土が入り込むように作業しましょう。

菜箸などで丁寧に突くとより土が入り込み、株が安定します。

④ 鉢から出た水が濁っていなければ完成

最後に水をあげて、根っこと土を密着させましょう。

活力剤をあげておくとフィカス エラスティカ クライギーが早く元気になってくれます。

フィカス エラスティカ クライギーの増やし方

フィカス エラスティカ クライギーは5〜10月の生育期に挿し木や水挿しで株を増やして楽しめます。

剪定の時期はいつがいい?

フィカス エラスティカ クライギーの剪定は5〜10月に実施して、樹形を整えます。

生育期の前半に行えば、ストレスからの回復も早く、芽吹きも良くなるでしょう。

樹形を保つために剪定したほうが良い枝は、以下の3つです。

  • 重なっている枝
  • 下向きの枝
  • 枯れている枝

フィカス エラスティカ クライギーの樹液は、肌に付くと稀にかぶれることがあるので、素手で行うのは注意が必要です。

また、床や壁に樹液が付着すると落としにくいので、園芸シートなどで保護しておきましょう。

挿し木のやり方

  1. 若い元気な枝を10~15cm程度で準備する
  2. 発根剤を混ぜた水に1~2時間挿しておく
  3. 養分を含まない土に挿す
  4. 湿った土をキープしながら柔らかい光のもとで育てる
  5. 新葉が2~3枚展開後、植え替えの準備をする

① 若い元気な枝を10~15cm程度で準備する

下葉は取って、2〜3枚残した葉っぱは半分にカットしておきます。

新芽は蒸散量が多いのでカットしましょう。

② 発根剤を混ぜた水に1~2時間挿しておく

③ 養分を含まない土に挿す

養分が入っていると挿し木が腐るので小粒の赤玉土や挿し木用の土、バーミキュライトなどを使います。

挿し木が安定するように水やりをし、鉢の底穴から出てくる水が濁っていなければ完了です。

④ 湿った土をキープしながら柔らかい光のもとで育てる

適度に湿った土は根っこが成長しやすいので、毎日水やりや葉水をします。

直射日光を避けた明るい場所で管理してください。

⑤ 新葉が2~3枚展開後、植え替えの準備をする

水挿しのやり方

  1. 10cm前後の若い枝を使う
  2. 蒸散量を調整するために不要な葉っぱを落とす
  3. 柔らかい光の当たる場所で育てる
  4. 根っこが複数本生えてきたら植え替える
  5. 水耕栽培にするならハイドロボールに替える

① 10cm前後の若い枝を使う

健康な若い枝を使えば発根しやすいので、成功率が高くなります。

② 蒸散量を調整するために不要な葉っぱを落とす

水に浸かる下葉はカットして、葉っぱは2〜3枚だけ残します。

③ 柔らかい光の当たる場所で育てる

水温が25℃前後だと成長が活発になるので、強い日差しの当たらない明るい場所に置きましょう。

根っこが出てくるまでは、発根促進剤を混ぜておくのもおすすめです。

夏場は水温が高くなりカビや苔が生える可能性があるので、水は毎日交換してください。

④ 根っこが複数本生えてきたら植え替える

根っこが生えてきたら、植木鉢に植え替えます。

土ではなくハイドロカルチャーで水耕栽培を続けることも可能です。

⑤ 水耕栽培にするならハイドロボールに替える

水耕栽培をする場合は、ハイドロボールやゼオライトを使用しましょう。

これらは使用前に軽く水で洗い、表面に付いた微塵を取っておきます。

根腐れ防止剤を入れた容器にフィカス エラスティカ クライギーを入れ、周りをハイドロボールで埋めてください。

根腐れしないように、水の量は根っこの先端が浸るくらいにしておきましょう。

フィカス エラスティカ クライギーの幹の曲げ方

フィカス エラスティカ クライギーは幹を曲げて仕立てられるので、楽しみ方のひとつとしてやり方を覚えておきましょう。

紐を使って簡単にできる、S字曲げの手順

  1. 幹の曲げたい位置を決める
  2. 紐を使って幹を固定する
  3. 幹に紐が食い込んできたら、結び変える

① 幹の曲げたい位置を決める

幹のしなり具合を見極めながら、仕立てたい形をイメージします。

曲げている箇所から樹液が出たり、ミシミシと音がしたりするとこれ以上曲げられないというサインなので注意してください。

② 紐を使って幹を固定する

曲げたい位置に紐を括りつけます。

このとき紐が簡単に取れてしまわないように、葉っぱの付け根など滑りにくい位置で括りつけましょう。

曲げたい箇所に結んだ紐の先を幹の根元やあらかじめ鉢に巻いた紐に括りつけて固定します。

③ 幹に紐が食い込んできたら、結び変える

成長してくると幹に紐が食い込むので、一旦取り外し、幹の曲がり具合を確認します。

そのあと、好みのカーブを描くように再度紐を結びなおしてください。

フィカス エラスティカ クライギーの仲間

フィカス エラスティカ クライギーと同じゴムノキの中でも、落ち着いた葉っぱの色や幹色を持つモダンでクールな品種を集めました。

種類と品種一覧

植物名葉っぱの特徴葉っぱの大きさ葉っぱの厚み斑の有無レア度育てやすさ
フィカス エラスティカ クライギーシャープな楕円形やや薄い×レア初心者向け
フィカス エラスティカ細長い楕円形厚い×ややレア
フィカス バーガンディダークグリーン厚い×ポピュラー
フィカス ティネケ深緑にクリーム色や赤色が混じる厚いポピュラー比較的育てやすい
フィカス ロブスター幅広い楕円形厚い×ややレア初心者向け
フィカス アポロ表面に凹凸厚い×レア
フィカス リラータ表面が波打つ厚い×ポピュラー比較的育てやすい

フィカス エラスティカ

フィカス エラスティカ

美しくツヤのある葉っぱがやや垂れ下がるように付き、エレガントな印象を与えます。

手間がかからず、育てやすいゴムノキの多くは、フィカス エラスティカから派生した品種です。

フィカス バーガンディ

フィカス バーガンディ

夏以外の季節には、葉っぱが黒っぽい緑色になり、上品で落ち着いた雰囲気を楽しめます。

別名「黒ゴム」とも呼ばれるほど、葉っぱの色が特徴的です。

新芽は濃い赤色をしていて、黒っぽい緑色とのコントラストが目を引きます。

フィカス ティネケ

フィカス ティネケ

深緑色やクリーム色、赤色が入り混じり、マーブル模様のような葉っぱが特徴的な品種です。

成長の過程や斑の入り方によって葉っぱの色が変化するため、日々違った表情が楽しめます。

フィカス ロブスター

濃い緑色の葉っぱが、斜め上に向かって伸びるように付くのが特徴です。

節間が狭く厚みのある葉っぱが密集した姿は、強い存在感を放ちます。

フィカス アポロ

厚みのある葉っぱの表面は、波打つようにボコボコしていて、ユニークな質感です。

短い節間とゴツゴツとした幹とのバランスが良く、ワイルドでカッコいい印象を与えます。

フィカス リラータ(カシワバゴム)

フィカス リラータ(カシワバゴム)

暗い緑色の葉っぱはやや硬めで、大きく見ごたえのあるサイズ感が特徴です。

スッと伸びた濃い茶色の幹がユニークな雰囲気を引き立て、モダンな空間を演出できます。

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