コルジリネ ストリクタの育て方
育てやすさ
初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。
INDEX
目次
コルジリネ ストリクタの基本情報
植物名 | コルジリネ ストリクタ |
学名 | Cordyline stricta |
和名 | コルディリネ ストリクタ |
英名 | good-luck tree、good-luck plant |
別名 | 青ドラセナ、青ドラ |
原産地 | オーストラリア、ニュージーランド |
科名 | リュウゼツラン科 |
属名 | コルジリネ属 |
開花時期 | 5〜6月 |
コルジリネ ストリクタは、熱帯地域に生息する多年生の常緑低木です。
深い緑色の細長い葉っぱが特徴的で、スタイリッシュで洗練された雰囲気を作り出してくれるため、インテリアとして人気を集めています。
ギリシャ語で「剛直」や「硬い」を意味する「ストリクタ」の名前を持つコルジリネ ストリクタは、頑丈で初心者にも育てやすい植物です。
天に向かって真っ直ぐ成長するので設置には広い場所が必要なく、手入れが簡単なため、オフィスのワンポイントとして飾られているケースも多くあります。
月別栽培カレンダー
植え付け・植え替え
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種類と品種
コルジリネ ストリクタは、コルジリネの品種のひとつです。
他のコルジリネ属と比べると生育速度は緩やかで、樹高は最大でも3m程度に留まるため、室内に飾るのに適しています。
また同じコルジリネ属でさまざまな品種がある「コルジリネ フルティコサ(通称:コルジリネ ターミナリスあるいはテルミナス)」とは異なり、緑色の葉っぱを持つのが特徴です。
なお、細長く鋭い形の葉っぱが特徴的なコルジリネ ストリクタの中でも「コルジリネ ストリクタ グランディス」はやや幅広く丸みを帯びた葉っぱを持っています。
コルジリネ ストリクタはどんな花が咲く?
コルジリネ ストリクタは、初夏から梅雨にかけて花を咲かせる可能性があります。
花が咲くのは1年の中でもわずかな期間だけですが、うまく開花させられれば、いつもとは異なる姿を鑑賞できるでしょう。
コルジリネ ストリクタの花は、円錐状に広がった軸に複数の蕾がつく「円錐花序(えんすいかじょ)」の形で咲くのが特徴です。
小さな紫色の花が集合している姿は「藤」に似ていて、蕾が開花すると、淡い紫色の花弁と黄色の雌しべのコントラストを楽しむことができます。
コルジリネ ストリクタの葉っぱの特徴
コルジリネ ストリクタの葉っぱは、深い緑色で細長く鋭い形が特徴的です。
コルジリネはドラセナと姿がよく似ているため、かつてはドラセナ属に分類されていました。
そのため過去の名残で、コルジリネとドラセナが混同されて販売されているケースは珍しくありません。
なお葉っぱの色がピンク・赤・紫のコルジリネを「赤ドラセナ」とも呼ぶため、緑色の葉っぱを持つコルジリネ ストリクタをそれらの品種と区別したのが「青ドラセナ」という呼び名です。
コルジリネ ストリクタの花言葉
コルジリネ ストリクタには「幸福な交際」と「爽やかな交際」という花言葉がつけられています。
コルジリネ ストリクタの育て方
コルジリネ ストリクタを元気に育てるためのポイントを解説します。
水やりの頻度
コルジリネ ストリクタは、季節によって水やりの頻度を変えましょう。
コルジリネ ストリクタは、乾燥を好み、湿度に弱い植物です。
そのため常に土が湿っているような状態では、根腐れして枯れる可能性があります。
なお受け皿に溜まっている水も根腐れの原因になるので、水やりの後は必ず捨ててください。
肥料のあげ方
コルジリネ ストリクタへの肥料は、成長期の春から秋にかけて与えましょう。
液体の肥料は1週間から10日に1回のペースで、置き肥は1カ月から2カ月に1回のペースで与えます。
なお、暑さで植物が弱る夏と、休眠期の冬には肥料を与える必要はありません。
植物が弱っている時期は栄養を吸収する力も弱っているので、肥料を与えると栄養が過剰になり、かえってコルジリネ ストリクタから元気を奪ってしまう可能性があります。
とくに夏場に植物の元気がないと肥料を与えたくなりますが、涼しくなるのを待ってから、コルジリネ ストリクタが回復する手助けをしてあげましょう。
病害虫・害虫対策
コルジリネ ストリクタを病害虫から守るためには、こまめに葉っぱの状態をチェックすることが大切です。
日々の手入れを怠らず早期に対処すれば、大がかりな駆除作業にまで発展する可能性は低いため、コルジリネ ストリクタの日々の変化を見逃さないようにしましょう。
ハダニ
- 葉っぱにクモの巣のような糸がついている
ハダニは、コルジリネ ストリクタに比較的発生しやすい病害虫ですが、湿度に弱いので「葉水」で簡単に予防できます。
カイガラムシ
- 葉っぱに黒いカビのようなものが付着している
カイガラムシは成虫になると殺虫剤が効きにくくなるので、幼虫のうちに見つけて素早く対処しましょう。
植え方
コルジリネ ストリクタには耐寒性がないため、鉢植えで育てましょう。
熱帯地域に自生していることからわかるとおり、コルジリネ ストリクタは寒さに弱い植物です。
5℃程度までなら寒さに耐えられるといわれていますが、日本には冬場でも5℃を下回らない地域はほとんど存在しないため、地植えには適していません。
そのため、冬場は暖かい室内に移動できるように鉢植えで育てるのがおすすめです。
コルジリネ ストリクタの栽培環境
ここでは、コルジリネ ストリクタを美しく育てるためのポイントを解説します。
置き場所と日当たり
コルジリネ ストリクタは、直射日光の当たらない明るい日陰で育てましょう。
コルジリネ ストリクタは熱帯地域に自生していますが、直射日光には弱く、強い日差しの下で育てると葉焼けして枯れやすくなります。
またコルジリネ ストリクタは耐陰性が強いといわれていますが、日差しの乏しい日陰で育てていると葉っぱが茶色になるため、適度な日光が必要です。
そのためコルジリネ ストリクタを飾る際は、屋外でも室内でも、直射日光が当たり続けず、日陰にもなり続けない場所を意識しましょう。
適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?
コルジリネ ストリクタは寒さに弱いため、5℃以上の環境で育てましょう。
熱帯地域原産のコルジリネ ストリクタは耐寒性のない植物です。
コルジリネ属の中には-5℃まで耐えられる品種も存在しますが、コルジリネ ストリクタとは異なる品種のため混同せずに、寒さ対策を怠らないようにしましょう。
用土
コルジリネ ストリクタを植える際には、水はけのよい用土を使用しましょう。
コルジリネ ストリクタは湿度に弱いので、水はけの悪い土で育てていると根腐れする可能性があります。
またコルジリネ ストリクタが自生しているオーストラリアは「雨季」と「乾季」がある地域です。
水はけのよい用土を使用することで、たっぷり水を与える「雨季」と、しっかり土が乾いている「乾季」を作り出し、コルジリネ ストリクタを自生地に近い環境で育てられます。
コルジリネ ストリクタを種から育てるのは大変?
コルジリネ ストリクタの種は市販されていないため、種から育てることはできません。
なお、すでに育てているコルジリネ ストリクタを増やしたい場合は「挿し木」や「茎伏せ」という方法があります。
コルジリネ ストリクタの開花時期
スタイリッシュな佇まいが特徴的なコルジリネ ストリクタは、花を楽しむことも可能です。
ここでは、コルジリネ ストリクタの開花時期や花が咲かない原因について紹介します。
コルジリネ ストリクタの開花時期は6月頃
コルジリネ ストリクタは、成長期の6月頃に花を咲かせます。
ひとつひとつの花は0.4cmほどと非常に小さいですが、複数の花が連なって開花する可憐な姿は、育てている人の目を楽しませてくれるでしょう。
コルジリネ ストリクタの花が咲かない原因は?
花が咲かない場合は、コルジリネ ストリクタが栄養を充分に蓄えられていない可能性があります。
根腐れ・日光不足・日光過剰・病害虫などに侵されていると、コルジリネ ストリクタの花は開花しません。
元気なコルジリネ ストリクタは鋭い緑色の葉っぱになるため、葉っぱが黄色や茶色になっていたり、葉先が丸まっていたりする場合は生育環境を見直しましょう。
コルジリネ ストリクタの増やし方
ここでは、コルジリネ ストリクタを増やすための「挿し木」や「茎伏せ」の方法を紹介します。
剪定・株分けの時期はいつがいい?
コルジリネ ストリクタの剪定・株分けは、5〜7月に実施しましょう。
成長期の春に剪定・株分けをおこなうと、作業の際についた傷が回復しやすく、コルジリネ ストリクタへのダメージを最小限に抑えられます。
剪定に特別な手順はないため、葉焼けや日光不足で色が変わった葉っぱを、清潔なハサミで切り落とすだけで問題ありません。
株分けで親株の成長が促せる
また株分けの実施は、コルジリネ ストリクタの成長が止まったら検討してください。
鉢の中の密度を高めたい場合は、無理に株分けをおこなう必要はありません。
しかしコルジリネ ストリクタの背をもっと高くしたいと考えている場合は、子株を取り除くことで親株の成長を促せます。
株分けのやり方
株分けの具体的な手順は以下のとおりです。
- コルジリネ ストリクタを鉢から出す
- 親株と子株を切り離す
- 親株・子株を、それぞれ別の鉢に植える
① コルジリネ ストリクタを鉢から出す
② 親株と子株を切り離す
③ 親株・子株を、それぞれ別の鉢に植える
株分け後の植物は弱っているので、2~3週間は直射日光の当たらない日陰で育ててください。
挿し木のやり方
コルジリネ ストリクタの挿し木は、成長期の5月〜7月に実施しましょう。
なお猛暑日は植物の傷が回復しにくく、湿度の高い日は切り口にカビが発生する可能性があるので、作業日の天気や湿度には注意してください。
挿し木の具体的な手順は以下のとおりです。
- 茎を剪定し、葉っぱを5~7枚だけ残す
- 蒸散を防ぐために、葉っぱを半分にカットする
- 肥料の入っていない土に植える
① 茎を剪定し、葉っぱを5~7枚だけ残す
② 蒸散を防ぐために、葉っぱを半分にカットする
③ 肥料の入っていない土に植える
茎挿しの後は、明るい日陰で育て、土が乾燥しすぎないようこまめに水をあげましょう。
挿し木後は明るい日陰で様子を見ますが、1カ月程度経って根が出たら、しっかりと日光が当たる場所で育てましょう。
茎伏せのやり方
コルジリネ ストリクタの茎伏せは、成長期の5〜7月に実施しましょう。
茎伏せは、葉っぱがない状態でも株を増やせる方法です。
コルジリネ ストリクタの葉っぱがすべて落葉していても、茎伏せが成功すれば、元気な株に成長させられる可能性があります。
茎伏せの具体的な手順は以下のとおりです。
① 茎を10cm~15cmの長さで切り落とす
② 肥料の入っていない土に、茎を横向きに寝かす
③ 寝かせた茎を、土で隠れる程度に埋める
茎伏せ後は、発根するまで明るい日陰で育てましょう。
土が乾燥しすぎないよう、こまめに水をあげるようにしてください。
植え替え時期はいつがいい?
コルジリネ ストリクタの植え替えは、成長期の5月〜7月に実施しましょう。
暑さで根が弱っている8月や休眠期の11〜4月は、土に根が定着しにくいため植え替えには適していません。
また5〜7月の中でも猛暑日や湿度の高い日は、傷が回復しにくかったり切り口にカビが発生したりするので、作業日には選ばないようにしましょう。
鉢替えのやり方
コルジリネ ストリクタは、他のコルジリネ属と比べると生育速度が緩やかです。
しかし長期間放置していると根詰まりをおこして、根腐れの原因となったり、葉っぱや花の成長に悪影響を及ぼしたりします。
そのため、2〜3年に1度は鉢替えをして根詰まりを解消しましょう。
① 鉢から株を引き抜く
コルジリネ ストリクタを現在の鉢から引き抜きます。
土を落とし、割りばしで根を優しくほぐしてください。
② 新しい鉢の土を用意する
新しい鉢に底石を敷き、鉢の1/3まで土を入れます。
③ 株を鉢に入れ、新しい土を追加する
コルジリネ ストリクタを鉢に入れ、新しい土で隙間を埋めていきましょう。