胡蝶蘭の寿命はどのくらい?花は何回咲く?
公開日 2024年12月23日
更新日 2025年01月27日
胡蝶蘭は高貴で美しい花を咲かせるだけでなく、長く楽しめる花であることからも人気ですが、寿命はどの位でしょうか。
また、長く花を楽しむためにはどのようなお手入れをしたら良いのか解説します。
INDEX
目次
胡蝶蘭の寿命はどのくらいもつの?
ここでは、花が咲き続けている期間や、胡蝶蘭の株そのものの寿命について解説します。
胡蝶蘭の花の寿命は1〜3か月
花の寿命 | 1〜3ヶ月程度 |
胡蝶蘭の花の寿命は1〜3ヶ月で、一般的に開花してから1か月ほど、環境が良い場合には3か月ほど美しく咲いています。
切り花にした場合でも環境が良好な場合2〜3週間程度と、他の花に比べると長い期間美しい花を楽しむことができます。
胡蝶蘭の株自体の寿命
株自体の寿命 | 購入後10年程度 |
胡蝶蘭の株の寿命は、野生では50年程度と言われていますが、一般に販売されている鉢植えの場合は、購入後10年程度が目安です。
胡蝶蘭の鉢植えは、花が枯れても、次のシーズンには再び花芽が延び、新しい花が開きます。
生育環境を整えながら上手に育てることで、長く楽しむことができるでしょう。
胡蝶蘭を長く楽しむための育て方
胡蝶蘭を寿命まで長く楽しむためには、胡蝶蘭に合った生育環境を整えることが重要です。
温度や日当り、水やりの頻度に注意すれば、胡蝶蘭は枯れてしまうことなく、何シーズンも花を咲かせてくれます。
胡蝶蘭を長く楽しむコツは以下の通りです。
温度管理 | 15℃以上を保つ(7℃を下回ると枯れてしまう) |
直射日光を避ける | 直射日光が苦手なのでレースのカーテン越しに置く |
エアコンの風を避ける | エアコンの風は花や株への負担になる |
水やりは少なめに | 水やりは季節や気温によって調節する |
温度管理
胡蝶蘭の生育に適しているのは15℃以上です。
窓際に置いている場合、冬場の窓際は意外と温度が下がるので、夜の冷え込む時には、段ボールや発泡スチロールなどを活用して冷気から守りましょう。
直射日光を避ける
胡蝶蘭は、ジャングルの中に育つ植物なので直射日光は得意ではありませんが、光合成をする植物ですので全く当てないのもよくありません。
カーテン越しや隙間越し程度に日光があたるようにすると良いでしょう。
エアコンの風を直接当てない
エアコンの風は、胡蝶蘭の負担になるので、風が直接当たらない場所に置きましょう。
水をやりすぎない
春 | 10日に1回程度 |
夏 | 7日に1回程度 |
秋〜冬 | 2〜3週間に1回程度 |
胡蝶蘭は比較的乾燥に強い植物ですので、水やりは植え込み材がしっかり乾いてから行います。
水が多すぎると根腐れして枯れてしまうので、水をやりすぎないように注意しましょう。
鉢皿に水が溜まると蒸れて根腐れの原因になるため、そのままにせず捨てててください。
胡蝶蘭の切り花を長持ちさせる方法
- 水を汚さない
- 延命材などを利用する
- 水温が高いと水に雑菌が繁殖して枯れる原因になるので、涼しい場所に飾る
- 水揚げをする際は、水の中で花茎を切る
胡蝶蘭の切り花を花瓶に飾る場合は、花茎が水を吸い上げられなくなるとしおれるので、必ず水の中で水揚げするようにして下さい。
水の吸い上げがうまくできていない場合には、茎の切り口を5~10秒お湯につけたあと冷水につける湯上げも効果があります。
来年も胡蝶蘭の花を楽しむために必要なお手入れ
胡蝶蘭は、花後も株をきちんとお手入れをすることで、再び花を咲かせてくれます。
次のお手入れを行って、再び美しい花を楽しみましょう。
花茎を切る
- 一般的に、1年に2度咲きまでに留めて花茎を切る
- 花茎を切るタイミングは、花びらにシワができはじめたら
- カットする場所は根元
- 2度咲きさせたい場合は2~3節カットする
胡蝶蘭は次々と咲くままに任せると株が弱り、来年には花芽が出なくなります。
来シーズンも咲かせるには、花茎をカットし、株の体力を残してあげましょう。
2度咲きさせることができますが、株に負担がかかるため花は小さくなります。
長く胡蝶蘭を楽しみたいなら、2度咲きさせずに次のシーズンまで休ませるのがおすすめです。
複数の花芽は間引く
胡蝶蘭は1つの株からいくつも花芽が出てくることがありますが、1株に複数の花芽がついた場合、元気なものを残してカットしてください。
複数や枝分かれした花芽があると、栄養が行きわたらなくなり、どれも咲かなかったり、枯れてしまったりすることがあります。
植え替えをする
植え替えの目安 | 2年に1回程度 |
植え替え時期 | 4~6月 |
根腐れが起こっている場合 | すぐに植え替える |
鉢植えの胡蝶蘭は、植え替えをすると寿命を延ばすことができます。
植え替えをすることで、根の部分の蒸れによるカビや根腐れを防ぐことができるからです。
ただし、すでに根腐れが起こっている場合には、時期に関係なくすぐに植え替えを行ってください。
胡蝶蘭が寿命前に枯れてしまう!注意したいトラブルと対処法
胡蝶蘭は健康なら何度も花が咲いて長い期間楽しめる植物ですが、適切でないお手入れや病気で寿命を迎える前に枯れてしまうこともあります。
日頃から胡蝶蘭の状態をよくチェックしましょう。
全体の葉が枯れる
症状 | 全体の葉がシワになったり枯れている |
原因 | 水のやり過ぎによる根腐れ |
対策 | 腐った根を切り落とし、早めに植え替える |
根が黒くなっていないか、植え込み材にカビが生えたりしていないか確認してください。
水やりを控えめにしながら、早めに植え替えを行いましょう。
なお、根元の葉が黄色くシワになるのは葉の寿命ですので取り除いてください。
葉が黒色や白く色が抜ける
症状 | 葉が黒く葉焼けしている、葉の色が白抜けしている |
原因 | 日光が強過ぎて葉が傷んだことによる「葉焼け」 |
対策 | 日陰に移動する、大部分が傷んでいる場合はカットする |
傷んでいる部分が少なければそのままにしておいて構いませんが、葉の大部分が黒くなっている場合には、病気の原因になるため、葉をカットしてください。
葉に黒い斑点があらわれる
症状 | 葉に斑点があらわれ、徐々に大きくなる |
原因 | カビの胞子が原因の「炭そ病」 |
対策 | 斑点の部分を周囲から切り取り、殺菌剤を塗る |
炭そ病は、葉焼けをしているときなど、葉が弱っているときにかかりやすいです。
斑点の部分を周囲から切り取り、殺菌剤を塗ってください。