ヒメモンステラの育て方
育てやすさ
初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。
INDEX
目次
ヒメモンステラの基本情報
モンステラを小さくした見た目のヒメモンステラは、あまり大きくなり過ぎず初心者にも育てやすい観葉植物です。
通常の大きさより小さい植物は「ヒメ」を名前につけることが多く、ヒメモンステラではない品種でも、小さいモンステラは総称でヒメモンステラと呼ばれる場合があります。
モンステラ デリキオサを小さくした見た目ですが、属名はラフィドフォラ属でモンステラ
デリキオサとは別の品種です。
月別栽培カレンダー
種まき
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植え付け・植え替え
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肥料
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開花
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種類と品種
下記はモンステラ デリキオサの小型の品種です。
小型のモンステラを育てたい人は、以下の品種も検討してみてください。
それぞれ属名はモンステラ デリキオサと同じ「モンステラ属」になります。
種類・品種 | 特徴 |
モンステラ コンパクタ | モンステラ デリキオサをコンパクトにした品種 成長速度が遅い 葉が成熟すると葉と茎をつなぐ葉柄の部分にフリルがみられる |
モンステラ 福丸 | 葉が丸いのが特徴の品種 普通のモンステラよりも葉が丸く、可愛らしい雰囲気がある 名前の由来は福助という縁起人形からきている |
モンステラ タウエリー | 普通のモンステラに比べて小型で生育速度が早い モンステラ特有の葉の切れ込みが早く出るのが特徴的 |
モンステラ ペルツーサはヒメモンステラと同じ「ラフィドフォラ属」のモンステラです。
ヒメモンステラはどんな花が咲く?
サトイモ科の植物が咲かせる、ミズバショウのような見た目が特徴的です。
真ん中のクリーム色の棒は「肉穂花序(にくすいかじょ)」と呼ばれ、中には種が入っています。
ヒメモンステラの葉っぱの形
ヒメモンステラの葉はモンステラ デリキオサの葉と比べると小ぶりです。
品種により大きくならないと葉の切れ込みが入らないものもありますが、ヒメモンステラは葉が小さくても切れ込みが入ります。
ヒメモンステラの花言葉
ヒメモンステラの花言葉は「壮大な計画」「うれしい便り」「深い関係」です。
「壮大な計画」という花言葉は、世代を超えて変化するヒメモンステラの葉からつけられました。
ヒメモンステラの葉は深い切れ込みがある形状のため、太陽の光を下の葉に届けることができます。
下の葉にも光が当たり次世代へ命をつなぐ力強い様子から、この花言葉がつけられたのでしょう。
「うれしい便り」はヒメモンステラの葉の切れ込みから差す太陽の光が由来です。
植物にとっては葉の隙間からのわずかな光でさえも天からの恵みと言えます。
ここから、この花言葉がつけられました。
ヒメモンステラの育て方
しかし、ヒメモンステラの方がモンステラよりも少し寒さに弱いです。
下記で育て方について詳しく説明していきます。
種まきと植え方
ヒメモンステラの種まきは気候が温暖な4月~6月にすると良いでしょう。
土は水はけの良い土や種まき用の土を使い、芽が出るまで常に土が湿った状態にするのがポイントです。
水やりの頻度
ヒメモンステラは季節によって水やりの頻度が変わります。
春から秋にかけては、土が乾いたら鉢の下から水がでるくらいたっぷり水をあげましょう。
冬は土が乾いてから約3日経ってから水をやります。
鉢を置いている場所が乾燥気味なときは、こまめに葉水をすると良いです。
葉水はアブラムシやハダニの予防にもなります。
肥料のあげ方
ヒメモンステラに肥料をやるなら生育期の5月~10月に液体肥料を2週間に1回、または置き肥を2ヶ月に1度与えるのがおすすめです。
置き肥を使う場合はなるべく鉢の縁の方に置くようにしましょう。
病害虫・害虫対策
病害虫 | 特徴 | 対策 |
ハダニ | 葉の裏に小さな虫がいたり、白い斑点が見える 葉に糸がついている | ハダニは乾燥を好むため、こまめに葉水をする 白い斑点や糸を確認したら濡れたタオルで葉裏を優しく拭く それでも効果がないようなら、薬剤を使うと良い |
アブラムシ | 葉や茎などに虫がついている 吸汁され株が弱っている | 虫を見つけたらピンセットや柔らかいタオルでなるべく早く取り除く アブラムシは群生していることが多いので薬剤の散布も効果的 |
カイガラムシ | 茎や葉に白い虫がついている すす病にかかり葉や茎が黒くなっている | 見つけたらなるべく早くブラシを使って取り除く すす病で黒くなった部分は切り落とす 薬剤を散布する |
コバエ | 鉢の周りで虫が飛んでいる | 薬剤を散布する 鉢の土を砂利などで覆う 上記の対策をしても、発生する場合は植え替えを行う |
気根が生えてきたらどうする?
ヒメモンステラの気根が出てきて気になる場合は切っても大丈夫です。
気根は空気中の水分を取り込み、土につくと養分を吸い込む機能があります。
しかし、観葉植物としてヒメモンステラを育てている場合、肥料を与えているので切っても問題ありません。
気根は株を支える機能もあるため、もし株を大きく育てたい場合は気になる部分のみ根元から切り、数本は伸ばしても良いでしょう。
気根があるヒメモンステラはワイルドな雰囲気になります。
最終的にどんな感じに育てたいかを考えてから、切るかどうか決めると良いでしょう。
ヒメモンステラの栽培環境
ヒメモンステラはモンステラに比べ耐寒性が低いですが、栽培環境はモンステラとほぼ同じです。
「ヒメモンステラを育ててみたい」という人のために、栽培環境について下記で詳しく紹介します。
置き場所と日当たり
ヒメモンステラは耐陰性がありますが、日当たりが良い場所の方が元気に育ちます。
屋内に置く場合は、レースカーテン越しの窓の近くに置くと良いでしょう。
屋外に置く場合は遮光ネットを使うと良いです。
直射日光を当てると葉焼けを起こす可能性があるため気をつけましょう。
適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?
10℃くらいまでの寒さに耐えられると言われていますが、株にダメージを受ける可能性もあります。
そのため、最低でも15℃を切らないように温度調節をするようにしましょう。
用土
ヒメモンステラを育てるときは水はけの良い土や観葉植物用の土を使うようにしましょう。
水はけが悪い土は根腐れの原因になることがあります。
無機質の土だと室内でも害虫が発生しにくいのでおすすめです。
ヒメモンステラを種から育てると大変?
ヒメモンステラを種から育てるときは気候が温暖な4月~6月に種をまくと良いでしょう。
水はけが良い土や、種まき用の土を使うとうまくいきます。
発芽するまでは土は常に湿った状態を保つようにしましょう。
ヒメモンステラの増やし方
ヒメモンステラはモンステラ同様、水挿しや茎挿し、茎伏せで手軽に増やすことができます。
詳しいやり方は下記の通りです。
水挿しのやり方
ヒメモンステラの水挿しは手軽に株を増やせるので、観葉植物を育てるのが初めての人におすすめです。
まず、発芽剤と水を入れたコップを用意し、切ったヒメモンステラをコップに入れていきます。
根が出たら水はけの良い土に植えましょう。
下記に水挿しのポイントをまとめました。
水挿しのポイント
- 清潔なハサミを使う
- 水は定期的に交換する
- 節を残して茎を切る
挿し木(茎挿し)と茎伏せのやり方
挿し木と茎伏せはヒメモンステラを増やす方法としてよく知られています。
詳しいやり方は下記の通りです。
【挿し木のやり方】
- 発芽剤と水を入れたコップを用意し、切った茎を入れていきます。
この時、葉は取るか1/3ほど残して切り込むと良いです。 - 切った茎を土に入れて固定します。
土は発芽用の土や鹿沼土を使いましょう。
挿し木のポイント
- かぶれを防ぐためゴム手袋をして作業する
- 茎を切るときはよく切れる清潔なハサミを使う
- 土は常に湿った状態を保つ
- 猛暑のときは作業しない
- 直射日光を避ける
【茎伏せのやり方】
茎伏せのやり方は茎を切って水に入れるまでは挿し木と同じです。
茎伏せには土または水苔を使います。
②挿し木の①の手順まで終わったら、土や水苔で固定し茎を鉢に固定しましょう。
茎伏せのポイント
- ゴム手袋をつけて作業する
- よく切れる清潔なハサミを使う
- 節がついた茎を使う
- 直射日光を避ける
- 土や水苔は常に湿った状態にする
剪定・株分けの時期はいつがいい?
ヒメモンステラの剪定や株分けは生育期の中でも5月~9月にするのがおすすめです。
剪定や株分けは少なからず植物に負担がかかります。
回復が早い時期に行えば、万が一株にダメージがあっても枯れるのを避けられるでしょう。
下記に剪定と株分けの注意点をまとめました。
剪定の注意点
- ゴム手袋をつけて作業する
- よく切れる清潔なハサミを使う
- 気温が高い時期は避ける
- 葉焼けしたり、害虫の被害を受けている部分は切る
- 葉が込み合っているところを切り風通しを良くする
株分けの注意点
- 土は乾燥気味にしておくと、鉢から取り出しやすい
- ゴム手袋をつけて作業する
- 猛暑の日は避ける
- 肥料はしばらく控える
- 腐った根は切り取る
- 根を優しく扱う
- 株分け後はたっぷり水やりをする
植え替え時期はいつがいい?
ヒメモンステラの植え替えは生育期の5月~9月にするのがおすすめです。
ヒメモンステラは根詰まりを起こすと元気がなくなることがあります。
成長スピードを見ながら1~2年に1回ほど植え替えをしましょう。
鉢替えのやり方
ヒメモンステラの植え替えは生育期に行うのが良いですが、夏の暑い時期は避けましょう。
鉢替えに必要な道具と方法は下記の通りです。
準備するもの
- 鉢
- 鉢底ネット
- 軽石
- 観葉植物の土
- ゴム手袋
- 割りばし(土を詰めるときに使う)
- マルチング材(植え替えの最後に土の上にのせる)
【鉢替えのやり方】