モンステラ アダンソニーの育て方
公開日 2025年01月25日
更新日 2025年01月25日
育てやすさ
育て方の難易度は普通レベルです。

INDEX
目次
モンステラ アダンソニーの基本情報
植物名 | モンステラ アダンソニー |
学名 | Monstera adansonii、Monstera friedrichsthalii |
和名 | 窓蔓 |
英名 | Swiss cheese vine、Five Holes Plant、Adanson’s monstera |
別名 | マドカズラ |
原産地 | 熱帯アメリカ |
科名 | サトイモ科 |
属名 | モンステラ属 |
開花時期 | 春 |
モンステラ アダンソニーは葉に穴があいているのが特徴的です。
あいている穴が窓のように見えるため、日本では「マドカズラ」という名称で呼ばれています。
モンステラ アダンソニーを調べると葉に穴のあるものと切れ込みのあるものを見つけることができるので、どちらのことだろうと思うかもしれません。
モンステラの分類方法は複雑で、地域によってアダンソニーに分類される範囲も異なっている状態です。
今回の記事では葉に穴があるものをモンステラ アダンソニー(マドカズラ)として紹介しています。
月別栽培カレンダー
植え付け・植え替え
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肥料
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種類と品種

育てやすいモンステラ アダンソニーは株が小さいことからヒメモンステラとして売られていることもあります。
しかし、ヒメモンステラは「ラフィドフォラ属」、アダンソニーは「モンステラ属」でそれぞれ違う品種です。
下の表では葉に切れ込みが入る品種、入らない品種など様々なタイプのモンステラを紹介しています。
これからモンステラを育てようと思っている人は、自分の好みのモンステラを探すときの参考にしてみてください。
ヒメモンステラ

栽培スペースがあまりない人におすすめな、モンステラ デリキオサよりも小さい品種です。
モンステラ デリキオサ

モンステラの代表的な品種で流通量が多く、成長すると葉と茎の間の部分にフリルが見られるのが特徴です。
モンステラ スタンデリアナ(ハネカズラ)

他のモンステラと違って葉が細長く、深い切れ込みが入っていません。
モンステラ タウエリー
生育が早く種からでも育てやすい品種で、葉の切れ込みも早くから見られます。
モンステラ デュビア

成長により葉の見た目が変わる品種で、他の植物を登っていく性質からついた別名が「クライムリーフ」です。
デリキオサとアダンソニーの違いと見分け方

モンステラ デリキオサとモンステラ アダンソニーは葉の形と大きさに違いがあります。
デリキオサは成長すると室内でも1.5~2mにもなる大型の品種と言われていますが、アダンソニーは小型で育てやすいです。
また、デリキオサはモンステラ特有の切れ込みがある葉をもつのに対し、アダンソニーは葉に穴があいています。
その見た目からモンステラと言われなければ、別の植物にも見えるでしょう。
モンステラ アダンソニーはどんな花が咲く?
モンステラ アダンソニーはモンステラ デリキオサに似たミズバショウのような形の花を咲かせます。
「仏炎苞(ぶつえんほう)」という花びらのように見える部分の中に、棒状の「肉穂花序(にくすいかじょ)」があり、ミズバショウの花のような見た目です。
本物の花の部分は棒状の「肉穂花序(にくすいかじょ)」の部分で、ここから種がとれます。
モンステラ アダンソニーの葉っぱの形

モンステラ アダンソニーは葉に穴があいていてユニークな形をしています。
原産地の熱帯地域ではスコールが発生しますが、葉に穴があいているため激しい雨でも破れることがありません。
部屋に飾ることでエキゾチックな雰囲気を楽しむことができるでしょう。
日本ではデリキオサのように葉に切れ込みが入っているモンステラをアダンソニーとして販売している場合があります。
購入する場合は確認してから購入するのがおすすめです。
モンステラ アダンソニーの花言葉
モンステラ アダンソニーの育て方

ユニークな見た目で人気のモンステラ アダンソニーの育て方は、他の種類のモンステラとの共通点があります。
詳しい育て方は下記の通りです。
種まきと植え方
モンステラ アダンソニーは水挿しや挿し木、茎伏せで増やすのが一般的なため、種はあまり売られていないようです。
水やりの頻度
モンステラ アダンソニーは春夏と秋冬で水のやり方を変えましょう。
春と夏は鉢の土が乾いたら鉢底から水がしっかり流れるくらい水をやります。
成長が緩やかになる秋と冬は土が乾いてから2~3日ほど経ってから水やりをすると良いです。
また、空気が乾燥しているときは葉水をこまめにすると害虫もつきにくく、元気に育つでしょう。
肥料のあげ方
モンステラ アダンソニーに肥料をやる場合は5月~9月の生育が良い時期に与えましょう。
液肥を与える場合は2週間に1回、置き肥なら2ヶ月に1回与えるのがおすすめです。
冬は肥料焼けを起こす可能性があるので肥料は控えましょう。
病害虫・害虫対策
ハダニ
- ハダニに吸汁され白い斑点ができている
- 葉の裏に虫がついている
葉や茎についていたら、柔らかいタオルなどで優しく拭いて取り除き、薬剤を散布しましょう。
アブラムシ
- 葉や茎にアブラムシがついている
- 吸汁され葉が弱っている
虫が茎や葉についているのを見つけたら、タオルやピンセットなどで取り除きます。
虫が取り除き切れないくらい多い場合は薬剤を散布してください。
コバエ
- 鉢の周りで虫が飛んでいる
- 葉や茎にコバエがとまっている
なかなかコバエがいなくならない場合は植え替えを行って土を新しくするのも効果的です。
支柱の立て方
モンステラ アダンソニーを大きく育てたい場合はモスポールなどの支柱を立てましょう。
支柱(モスポール)を立てると見た目が良くなるだけでなく、通気性も良くなり害虫予防にも効果的です。
モンステラ アダンソニーを育てる際には支柱としてモスポールが使われることが多いので、ここではモスポールについて紹介します。
詳しい選び方や購入方法、立て方は下記の通りです。
支柱(モスポール)の選び方と購入方法
支柱(モスポール)は株の大きさに合わせて、しっかり支えられそうな大きさのものを選びましょう。
水苔や結束バンド、麻ひもなどは必要に応じて購入してください。
どれもネットや園芸店などで購入可能です。
支柱の立て方
支柱(モスポール)は植え替えのタイミングで立てるのがおすすめです。
水苔を使う場合はふわふわになるまでしっかり吸水させてからモスポールにセットしましょう。
植え替える鉢に軽石や土を入れるタイミングでモスポールを入れ、固定します。
立てる位置は苗を入れることを考え、鉢の中心からやや後方にしましょう。
その後、土を入れ苗を固定します。
あとは麻ひもで茎とモスポールを固定し完成です。
モンステラ アダンソニーの栽培環境

モンステラ アダンソニーの栽培環境は他のモンステラと似ている部分があります。
下記で詳しく紹介しているので、これからモンステラ アダンソニーを育ててみようと考えている人は参考にしてみてください。
置き場所と日当たり
モンステラ アダンソニーは耐陰性がありますが、日当たりの良い場所で育てると生き生き力強く育ちます。
屋内なら、レースカーテン越しの直射日光を避けた場所がおすすめです。
屋外で育てる場合は遮光ネットや大きな木の木陰に置くなどし、葉焼けしないように注意しましょう。
適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?
モンステラ アダンソニーそを育てるなら気温が10℃以下にならないように気をつけましょう。
もし、屋外で育てている場合は最低気温が15℃になった段階で早めに屋内にいれるようにしてください。
また、冬場は屋内でも窓の近くは気温が低くなりやすいので、エアコンの風を避けた日当たりの良い場所に置くと良いでしょう。
用土
モンステラ アダンソニーを育てるときは水はけが良い土や市販の観葉植物用の土を使うのがおすすめです。
水はけが悪い土は根腐れの原因になります。
モンステラ アダンソニーを種から育てると大変?
モンステラ アダンソニーの種は販売していることがとても珍しく、手に入れるのが難しいです。
ネットでまれに販売されていることがあります。
しかし海外から輸入された種もあるため、販売店の販売ページや口コミを確認してから購入するようにしましょう。
モンステラ アダンソニーの増やし方
モンステラ アダンソニーは生育が旺盛な観葉植物のため、比較的簡単に増やすことができます。
増やし方の方法は下記の通りです。
水挿しのやり方
水挿しは観葉植物を育てるのが初めての方でも簡単に株を増やすことができるのでおすすめです。
やり方は発芽剤と水を入れたコップなどに切ったモンステラ アダンソニーを入れます。
発根したら土に植えましょう。
下記にポイントをまとめました。
水挿しのポイント
- ゴム手袋を着用して作業する
- よく切れる清潔なハサミを使う
- 茎を切るときは節を残す
- 水は定期的に交換する
挿し木のやり方
モンステラ アダンソニーを増やす方法は挿し木と茎伏せです。
詳しい方法は下記の通りです。
① 発芽剤と水を入れたコップを用意し、切った茎を入れる
よく切れる清潔なハサミで、節を残して切ります。
葉は1/3ほど残して、残りはすべて切り落としましょう。
② 鹿沼土や発芽用の土に固定する
③ 発芽するまで常に土が湿った状態を保つ
挿し木をした後は、直射日光を避けた場所に置いて管理します。
挿し木のポイント
- ゴム手袋をつけて作業する
- 猛暑のときは作業しない
茎伏せのやり方
茎伏せの方法は茎を切って水に入れるところまでは挿し木と同じです。
水苔を使う場合はふわふわになるまで戻しておきましょう。
挿し木の1.のあと、水につけていた茎を土や水苔で鉢に固定します。
茎伏せのポイント
- ゴム手袋をつけて作業をする
- 猛暑日は作業を避ける
- よく切れる清潔なハサミを使う
- 節を残して茎を切る
- 土と水苔は常に湿った状態にする
- 茎伏せした苗は直射日光を避けた場所に置く
剪定・株分けの時期はいつがいい?
剪定や株分けは健康な株でも少なからず負担になります。
モンステラ アダンソニーの剪定と株分けを行うなら生育期の5~9月に行いましょう。
生育期に作業すれば株に多少ダメージを受けても早く回復します。
それぞれ剪定と株分けの注意点を下記にまとめました。
剪定の注意点
- ゴム手袋をつけて作業をする
- よく切れる清潔なハサミを使う
- 葉焼けや害虫の被害がある葉から剪定する
- 風通しが良くなるよう、葉が込み合っている部分を切る
株分けの注意点
- かぶれを避けるためゴム手袋をつけて作業する
- よく切れる清潔なハサミを使う
- 根はやさしく扱う
- 腐ったり黒くなっている根は切る
- 暑い日は作業を避ける
- 株分けをしてすぐは肥料を控える
植え替え時期はいつがいい?
モンステラ アダンソニーを植え替えするなら5~9月の生育期にするのがおすすめです。
生育が旺盛で、根詰まりを起こすと元気がなくなることがあります。
鉢替えのやり方
モンステラ アダンソニーの植え替えは、猛暑日を避けた生育期に行うようにしましょう。
下記で植え替えに必要な道具とやり方を紹介します。
【必要な道具】
① 鉢底ネットを鉢の穴に合わせてカットし、鉢底に置く
② 植え替えするモンステラ アダンソニーを鉢から出す
腐った根の部分があれば切りましょう。
③ 鉢底に軽石を入れ、軽石が見えなくなるくらい土を入れる
このとき、モスポールも一緒に入れ固定しましょう。
モスポールの位置は苗を入れることを考え、鉢の中心よりやや後方に入れます。
④ モンステラ アダンソニーを入れる位置を決めて、周りから土を入れる
割りばしで上からつつくと隙間にもしっかり土が入ります。