ポトス マーブルクイーンの育て方
公開日 2025年01月29日
更新日 2025年01月29日
育てやすさ
育て方の難易度は普通レベルです。

INDEX
目次
ポトス マーブルクイーンの基本情報
植物名 | ポトス マーブルクイーン |
学名 | Epipremnum aureum ‘Marble Queen’ |
和名 | ポトスマーブル |
英名 | Pothos Marble Queen |
別名 | ポトス・マーブル、デビルズアイビー |
原産地 | ソロモン諸島 |
科名 | サトイモ科 |
属名 | エピプレムヌム属 |
ポトス マーブルクイーンは、ソロモン諸島原産の植物でポトスの品種のひとつです。
つる性の茎を伸ばし樹木などに絡みつき、這い上がりながら成長していきます。
他のポトスと違い、白色の葉をつけるのが特徴です。
白と緑が混ざった葉の模様が美しく、インテリアグリーンとして人気があります。
ハンギングバスケットに入れて吊るしたり、支柱に沿わせてタワー仕立てにするなど様々な楽しみ方ができるのも魅力です。
月別栽培カレンダー
植え付け・植え替え
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肥料
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種類と品種

ポトス マーブルクイーンはポトスの品種の一つです。
ポトスは種類が多く、園芸品種だけでも約50種類もあります。
代表的な品種は以下の通りです。
品種 | 葉っぱの色 | 斑入りの有無 |
---|---|---|
ポトス マーブルクイーン | 白と緑のマーブル | 〇 |
ゴールデンポトス | 緑色に黄色の斑が入る | 〇 |
エンジョイ | 緑色に黄色の斑が入る | 〇 |
ライム | 爽やかなライムグリーン | × |
パーフェクトグリーン | 深緑一色 | × |
グローバルグリーン | 濃緑と黄緑の迷彩柄 | 〇 |
ポトス マーブルクイーン

白と緑が混ざった葉の模様が美しい品種です。
通常のポトスが緑の葉に模様が入るのに対して、ポトス マーブルクイーンは模様の入りかたが逆(白い葉っぱん緑色)になっています。
ゴールデンポトス
ポトスの代表品種で、緑色の葉に黄色の斑が入ります。
ポトス エンジョイ

葉が小ぶりで成長はゆっくりな品種で、緑と黄がくっきり分かれた斑入りの葉が美しいです。
ポトス ライム

ライムグリーンの爽やかな葉が特徴で、一回り小さな「ポトス ライム コンパクト」という品種も人気です。
ポトス パーフェクトグリーン
斑が一切はいらない、深緑一色の葉をつける品種です。
ポトス グローバルグリーン
2020年に開発された濃緑と黄緑の迷彩柄が魅力の新品種です。
ポトス マーブルクイーンの葉っぱの特徴

ポトス マーブルクイーンは、白色の葉に緑のまだら模様がはいるのが特徴です。
通常のポトスは緑色の葉に白い斑がはいる品種が多いですが、ポトス マーブルクイーンは模様の入りかたが逆になっています。
他のポトスでは見られない美しい白色で、白と緑のコントラストがモダンな雰囲気でとても魅力的です。
ポトス マーブルクイーンはどんな花が咲く?
ポトスは白い花を咲かせますが、10年に一度咲くか咲かないかというぐらい開花が珍しい植物です。
ポトス マーブルクイーンも花が咲くことは滅多にありません。
育てる場合は花が咲くのは期待せず、開花しないものとして考えておくとよいでしょう。
ポトス マーブルクイーンの花言葉
ポトス マーブルクイーンの花言葉はポトスと共通の「華やかな明るさ」「永遠の富」「長い幸」です。
ポトス マーブルクイーンの育て方

ポトス マーブルクイーンは、葉が白く葉緑素が少ないため、光合成が緩やかで成長が遅いです。
他のポトスよりもしっかりと管理する必要があるため、初心者には少し育てるのが難しいかもしれません。
以下で、ポトス マーブルクイーンの育て方を注意点を含めて紹介します。
水やりの頻度
ポトス マーブルクイーンは成長が遅く根からの吸水力が低いため、根腐れしないように基本的に乾燥気味に育てるのが基本です。
春と秋は土を手で触ってみて中までしっかりと乾いていたら、鉢底から水が出るまでたっぷりと水やりをします。
夏は2~3日に一度たっぷりと水を与えましょう。
冬は休眠期なので水やりは控えめにし、土が乾いてから3~4日後に行います。
株が体内に保有する水分量を少なくすると耐寒性が向上するので、冬場は特に乾燥気味に管理することが大事です。
また、鉢皿に溜まった水は根腐れの原因になるのでこまめに捨てましょう。
葉水を好む植物なので、冬は冷え込む時間帯を避けてこまめに行うことが大切です。
肥料のあげ方
春から秋の成長が盛んな時期は緩効性の置き肥を2ヶ月に一度あげるか、液肥を2週間に1度あげます。
冬は休眠期のため肥料をあげる必要はありません。
ポトス マーブルクイーンは基本的に肥料が無くても育ちます。
肥料を与えるのは、葉のつやがない時やもっと茂らせたい時などに適宜与えるようにしましょう。
病害虫・害虫対策
ポトス マーブルクイーンを健やかに育てるには病害虫から守ることが大切です。
以下で、主な病害虫と害虫対策を紹介します。
炭疽病
- 葉や茎などに茶色や灰色の斑点がでる
- 葉に穴があき枯れる
症状がでた部分を切り取り除き、株全体に回った場合は殺菌剤を散布して駆除します。
ハダニ
- 白い斑点が出る
- 葉が黄変し枯れていく
剪定して風通しをよくしたり、葉裏に葉水をすると予防になります。
発生した場合は、殺ダニ剤を散布しましょう。
カイガラムシ
- 吸汁されると生育が悪くなる
- すす病を招き、葉が黒くなる
幼虫はオルトランなどの殺虫剤で駆除し、成虫は歯ブラシでこすり落としてください。
植え方
ポトス マーブルクイーンの苗を植えつける手順は以下の通りです。
① ポットから苗を取り出し軽くほぐして土を落とす
② 用土を鉢の半分ほど入れ、その上に株を置く
③ 株の根元が隠れるまで土を充填していく
④ 植え付け後にたっぷりと水を与える
仕立て方
ポトス マーブルクイーンはつる性の植物のため、茎を伸ばして成長していきます。
吊り鉢などを用いて、壁や空中に吊るすハンギング仕立てで飾るのがもっとも代表的な飾り方です。
また、つるの特性を活かしヘゴ科のシダ植物の幹を素材とした「ヘゴ支柱」を使用して、タワー状に仕立てる楽しみ方もあります。
葉っぱを白くするにはどうしたらいい?
ポトス マーブルクイーンの葉を白くするには、日光が当たる明るい場所に置きましょう。
日当たりが悪い暗い場所で育てていると葉の緑色が濃くなってきます。
これは植物自身が少ない光でも光合成ができるように葉の緑部分(葉緑素)を増やすためです。
ただし直射日光には弱く、葉焼けを起こしやすいので注意しましょう。
ポトス マーブルクイーンの栽培環境

ポトス マーブルクイーンは葉焼けしやすく、寒さに弱いため注意が必要です。
適切な栽培環境を整えて、健やかに育てましょう。
置き場所と日当たり
ポトス マーブルクイーンは日光を好みますが、葉焼けしやすいので注意が必要です。
直射日光を避け、レース越しの柔らかい光が当たる明るい場所に置きましょう。
前述したとおり、日当たりが悪い場所では葉の緑色が強く出てきてしまうため、白くしたい場合は暗い場所に置かないことがポイントです。
適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?
ポトス マーブルクイーンは耐寒性があまりなく、5℃以下では枯れてしまう恐れがあります。
適切な育成温度は18~28℃です。
冬は室内に入れるのはもちろん、なるべく温かい環境で育てるようにします。
乾燥により葉が痛むので、暖房の風が直接当たらないようにしましょう。
また、真夏の高温や、湿度が高い環境では虫が発生しやすいので注意が必要です。
用土
ポトス マーブルクイーンは、根からの吸水力が低いため水はけの悪い土では根腐れを起こす可能性があるので注意しましょう。
用土は赤玉土(中粒)とパーライトを7:3に、くん炭、保水や保肥効果のあるモンモリロナイトを少量混ぜたものがおすすめです。
赤玉土は中粒を使用することで、酸素も通りやすく水はけも良くなります。
元肥をいれる場合は緩効性肥料を使用しましょう。
ポトス マーブルクイーンを種から育てると大変?
ポトス マーブルクイーンは基本的に苗で販売されていて、種は流通していません。
株を増やしたい場合は、後述する挿し木や水挿しを行うのがおすすめです。
また、ポトス マーブルクイーンは花が咲くことが滅多にないので、育てた株から種を入手することはほぼできません。
種から育てることはかなり難しいので、苗を購入するのが無難です。
ポトス マーブルクイーンの増やし方

ポトスマーブルクイーンの増やし方は主に、株分けや挿し木、水挿しです。
どれも比較的簡単で、特に水挿しは花瓶に挿しておくだけなので、増やしたい方はぜひチャレンジしてみてください。
以下で詳しい手順を解説します。
剪定・株分けの時期はいつがいい?
剪定や株分けは生育期である5~10月に行います。
冬場の休眠期に行うのは株へのダメージが大きいのでやめましょう。
また、剪定の際には樹液でかぶれる場合があるので手袋を着用して行いましょう。
挿し木のやり方

挿し木はカットした茎を土に挿して成長させる方法です。
新芽は葉の付け根の節部分から出るので、挿し木にする茎(挿し穂)は節を3つほど残してカットするのがポイントです。
また、葉柄の付け根の裏にある気根部からは新しい根が出るので、できるだけ挿し穂に含ませるようにします。
ポッドにいれた土に挿したら土が乾かないように水やりをし、直射日光を避けた明るい場所で管理しましょう。
1か月ほど経てばしっかりと根が張り、鉢に植え替えができます。
水挿しのやり方
ポトス マーブルクイーンは水挿しでも簡単に増やすことができます。
水挿しのやり方は、挿し木と同じように節を残してカットした茎を水の入った花瓶などに挿しておくだけです。
水を清潔に保つために、毎日水換えを行うようにしましょう。
モンモリロナイトを水に少量入れておくことで腐敗を防ぎ、水換えの頻度を減らすことができます。
植え替え時期はいつがいい?
植え替えは春から秋の涼しい時期に行いましょう。
株へのダメージを考えて、休眠期の冬や真夏の暑すぎる日は避けるようにします。
鉢替えのやり方
鉢替えは植え付けのときと同様に土を落として、新しい用土に植え替えます。
ポトス マーブルクイーンは成長が緩やかで、根からの水の吸収が穏やかなため、大き過ぎる鉢に植え替えると根腐れの原因になるので注意が必要です。
いきなり大きな鉢にせず、3号鉢から4号鉢に植え替えるように、現在使用しているものよりも一回り大きい程度のサイズにしましょう。