シンゴニウム ホワイトバタフライの育て方
公開日 2025年01月19日
更新日 2025年01月19日
育てやすさ
初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。

INDEX
目次
シンゴニウム ホワイトバタフライの基本情報
植物名 | シンゴニウム ホワイトバタフライ |
学名 | Syngonium podophyllum ‘White Butterfly’ |
和名 | ミツバカズラ(シンゴニウムの総称) |
英名 | Syngonium podophyllum White Butterfly |
別名 | シンゴニューム ホワイトバタフライ 、シンゴジウム ホワイトバタフライ |
原産地 | 熱帯アメリカ |
科名 | サトイモ科 |
属名 | シンゴニウム属 |
開花時期 | 5~7月 |
シンゴニウム ホワイトバタフライはホワイトグリーン葉が特徴的で、35種類あるシンゴニウムの中でも人気の高い品種です。
生命力が強く枯れにくいので初心者でもチャレンジしやすく、どんどん大きくなるため日々のお世話の喜びも感じやすいでしょう。
シンゴニウムはサトイモ科の植物で半ツル性のため、ツルが横や下に這うように伸びていきます。
その性質を生かした飾り方をしたり、自分好みの形に整えたりして楽しむのも良いでしょう。
月別栽培カレンダー
植え付け・植え替え
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肥料
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種類と品種

種類・品種 | 葉っぱの色 | 葉脈の色 |
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シンゴニウム ホワイトバタフライ | ホワイトグリーン | 葉と同色 |
シンゴニウム ポドフィルム | 灰緑色 | 葉脈に沿って白い線が入る |
シンゴニウム ヴェンドランディー | 濃い緑色 | 葉脈に沿って白い線が入る |
シンゴニウム ネオン | 柔らかなピンク色 | 葉と同色 |
シンゴニウム チョコレート | 深緑色で葉裏は赤茶色 | 葉と同色 |
シンゴニウム フレンチマーブル | ランダムに白い模様が入る | 葉と同色 |
シンゴニウム ブラックベルベット | 深緑色で表面なめらか | 葉脈に沿って白い線が入る |
シンゴニウム ホワイトバタフライは、白い蝶のような軽やかな見た目が人気の種類です。
この他にも、シンゴニウムの中には特徴的な色合いで注目を集めるものがあるので、特に人気の高い6種類を紹介します。
シンゴニウム ホワイトバタフライ
葉脈とその周囲にホワイトグリーンの色味が広がり、葉の縁にほんのりと緑が残ります。
シンゴニウム ポドフィルム(シルキー)
葉は灰緑色で、葉脈に沿ってほんのりと白い模様が入ります。
シンゴニウム ヴェンドランディー
葉は濃い緑色で、主脈に沿って太めの白い線が入り、ベースの緑とのコントラストが美しいです。
シンゴニウム ネオン
葉の表面が柔らかなピンク色で優しい雰囲気があり、葉裏や茎の緑色とのコントラストが楽します。
シンゴニウム チョコレート(シンゴニウム エリスロフィルム)
葉の表面は艶のある深緑色、裏は赤茶色で、全体的に落ち着いたシックな雰囲気です。
シンゴニウム フレンチマーブル
葉はベースの緑色にランダムに白い模様が入り、個体によっては縦半分で色がはっきり分かれたり、真っ白の葉が混ざったりします。
シンゴニウム ブラックベルベット
深緑色の葉に主脈に沿った白い線が入り、表面は名前の通りベルベットのようななめらかな質感です。
シンゴニウム ホワイトバタフライはどんな花が咲く?
シンゴニウム属の植物は、自生している大きな成熟株でのみ花を咲かせます。
一見花びらのように見える白い大きな苞(ほう)の中心に、たくさんの小さな花が集まって棒状になったものが立ち上がっているのが特徴です。
このような花の付き方は「肉穂花序(にくすいかじょ)」と呼ばれ、同じサトイモ科であるミズバショウやスパティフィラムでも似た形状の花が見られます。
シンゴニウム ホワイトバタフライの葉っぱの特徴

シンゴニウム ホワイトバタフライの葉っぱの最大の特徴はその色合いでしょう。
葉脈とその周囲にホワイトグリーンの色味が広がり、葉の縁にほんのりと緑が残る雰囲気は、まるで軽やかな蝶の羽のような佇まいです。
個体によっては真っ白なものがあったり、緑の割合が多くて白い模様が浮き出ているように見えたりする場合もあります。
葉の形はハート型や矢尻型で可愛らしく、どこかエキゾチックな雰囲気があるのも特徴です。
シンゴニウム ホワイトバタフライの花言葉
シンゴニウム ホワイトバタフライの花言葉は、他のシンゴニウムと同様に「心変わり」「喜び」です。
「心変わり」は成長とともに葉に切れ込みが入っていく変化の様子、「喜び」は生育旺盛にツルを伸ばして生い茂る姿に由来しています。
シンゴニウム ホワイトバタフライの育て方

シンゴニウム ホワイトバタフライは生育旺盛で耐陰性もあるため、初心者でもチャレンジしやすい植物です。
元気に育てることはもちろん、一番の特徴であるホワイトグリーンの色味を維持させるために、以下のポイントを守って大事に育てていきましょう。
- 乾燥ぎみに育てる
- 定期的に日に当てる
- 温度の低い環境を避ける
- 病害虫には注意が必要
- 定期的な鉢替えで根詰まりを防ぐ
このような管理を心がけることで、美しい姿を保つことができます。
水やりの頻度
シンゴニウム ホワイトバタフライは乾燥ぎみの環境を好むため、水のやりすぎには注意が必要です。
春~秋の生育期には十分な水が必要なため、土の表面が乾いたタイミングでたっぷりと水を与えます。
鉢底から水が流れ出るくらいの量を与え、受け皿に溜まった水は根腐れを防ぐために廃棄するようにしましょう。
生育が緩慢になる冬の間は、不要な徒長や色抜けを防ぐため、必要最低限の水分量にする必要があります。
土の中まで乾燥した後、さらに2~3日待ってから水を与えましょう。
葉のツヤを保つため、水やりと並行して葉水を行うのもおすすめです。
肥料のあげ方
葉の枚数やツヤを増やしたいときには、肥料をあげて生育のための養分を十分に補充しましょう。
使用する肥料は、緩慢性肥料・液体肥料のどちらでも構いません。
いずれも5~10月の生育期に使用し、緩慢性肥料なら2ヶ月に1度、液体肥料なら水で薄めたものを2週間に1度の目安で与えましょう。
11~4月の生育が緩慢な期間は、徒長を防ぐために肥料を控えるのがおすすめです。
病害虫・害虫対策
シンゴニウム ホワイトバタフライを健康に保つためには病害虫対策が非常に重要です。
ここでは、特に注意したい病害虫と害虫対策を3つ紹介します。
斑点病
- 春から秋に葉や茎に褐色~黒色の斑点が発生
斑点が発生部位を取り除き、風通しのいい環境になるよう心がける。
軟腐病
- 虫などがつけた傷から細菌感染し、土面付近の茎が柔らかくなり腐敗する
寄生した虫を駆除し、病気が発生した場合は腐敗部分を除去する。
カイガラムシ
- 吸汁により生育を阻害し、排せつ物が別の病気(すす病)を引き起こす
幼虫は殺虫剤で駆除し、成虫はブラシなどでこすり落とす。
植え方
シンゴニウム ホワイトバタフライはツルが垂れ下がるように伸びる性質を持っているため、ハンギングバスケットに植えるのがおすすめです。
軽やかな葉が揺れる様子は優雅で癒されますし、植物を浮かせて飾るとインテリアのアクセントにもなります。
つるす場所がない場合は棚や窓辺において、ツルが横や下に伸びる姿を楽しむのも良いでしょう。
支柱の立て方
シンゴニウム ホワイトバタフライを縦にすっきりと整えたいときは、支柱を上手に活用しましょう。
鉢の中央に支柱を立て、現時点で伸びているツルを巻き付けることで、自然に縦方向に成長してくれます。
使用する支柱はお好みのもので問題ありませんが、インテリア性と機能性を兼ね備えた「ヘゴ支柱」を使うのも良いでしょう。
ヘゴ支柱は適度な太さがあって安定しやすい上、黒や茶色のカラーが主流のため、お部屋の雰囲気になじみやすくておすすめです。
シンゴニウム ホワイトバタフライの栽培環境
シンゴニウム ホワイトバタフライは熱帯原産の植物のため、暖かい場所を好みます。
理想は20~30℃の環境で、日当たりが良いところに置くのが良いでしょう。
また、温度や光の管理と並行して、土壌づくりにも気を付けたいポイントがあります。
次から詳しく確認していきましょう。
置き場所と日当たり
シンゴニウム ホワイトバタフライの美しさと健康を保つため、日の光が多く入る明るい場所に置きましょう。
葉焼けの原因になる直射日光は避けつつも、レースカーテン越しに光が当たる窓辺や、屋外の半日陰などが置き場所としておすすめです。
シンゴニウムは全般的に耐陰性があるため、日陰でも生育はできますが、光を探して徒長したり、葉の色味が褪せてしまったりする懸念もあります。
葉っぱを白くするにはどうしたらいい?
シンゴニウム ホワイトバタフライの葉っぱを白くするためには、十分に日光に当てることが大切です。
日陰に置いても枯れることはありませんが、少ない光でなんとか光合成をするため葉緑体を増やそうとした結果、白い葉が少しずつ緑色に変化することがあります。
それを防ぐには、白い葉、つまり葉緑体が少ない葉でも十分な光合成が行えるよう、窓辺や屋外の半日陰に設置して十分な日当たりを確保してあげましょう。
適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?
季節 | 夏 | 冬 |
---|---|---|
適温 | 20~30℃ | 5℃以上 |
シンゴニウム ホワイトバタフライの理想の生育環境は20~30℃で、冬でも5℃以上の室温を保つようにしましょう。
屋外で育てている場合には、外気が10℃を下回り始めたら室内に取り込みます。
冷気が当たる場所を避けて、部屋の中央寄りで管理するのがおすすめです。
用土
シンゴニウム ホワイトバタフライは乾燥ぎみの土壌を好みます。
植え替えの際には、水はけが良くなるように工夫された市販の用土を活用してみてください。
ご自身でブレンドして土づくりを行う場合は、一例として赤玉土の小粒と腐葉土を7:3ほどの割合で混ぜるのも良いでしょう。
水耕栽培はできる?
シンゴニウム ホワイトバタフライは水耕栽培で育てることも可能です。
後ほど解説する「水挿し」によって根を出した茎をハイドロカルチャー(水耕栽培用の資材)に植えると、その中でさらに根を伸ばして元気に成長してくれます。
ハイドロカルチャーにはいくつかの種類があるため、必要な機能や好みに応じて最適なものを選んでみてください。
【ハイドロカルチャーの種類】
- ハイドロボール(ハイドロコーン、ハイドロトン)
- ゼオライト
- ジェルポリマー
シンゴニウム ホワイトバタフライを為から育てると大変?
シンゴニウム ホワイトバタフライは、種の入手が難しく、種から育てている事例もない植物です。
種から育てるのは難しいため、小さな苗を購入したり、後ほど紹介する挿し木や水挿しを行ったりして、新しい株を育てていきましょう。
シンゴニウム ホワイトバタフライの増やし方
シンゴニウム ホワイトバタフライを増やすには次のような方法があります。
- 株分け
- 挿し木
- 水挿し
また、これらを行う上で、剪定や植え替え、鉢替えといった作業も必要になるため、それぞれの最適な時期ややり方を確認していきましょう。
剪定・株分けの時期はいつがいい?
剪定や株分けの作業は生育期に実施するのが良いでしょう。
具体的には、5~10月で気温20~30℃になる期間がおすすめです。
株分け後の鉢植えや剪定後の挿し木でしっかり根を定着させる必要があるため、生育旺盛な時期に行うのが最適でしょう。
挿し木・水挿しのやり方|準備の剪定
水挿し・挿し木は、まず親となるシンゴニウム ホワイトバタフライの茎を剪定するところから始めます。
剪定方法を確認してから、挿し木・水挿しのそれぞれのやり方を見ていきましょう。
- 元気な茎を探し、先端から10cmほどの長さで剪定する
- 先端の葉を2~3枚ほど残し、あとの葉は根元から切り落とす
① 元気な茎を探して剪定する
元気な茎を探し、先端から10cmほどの長さで切り取ります。
② 先端の葉を残して他を切り落とす
先端の葉を2~3枚ほど残し、あとの葉は根元からすべて切り落としましょう。
ここまで準備を終えたら、いよいよ挿し木や水挿しを行っていきます。
挿し木のやり方
- 切り口を斜めにカットする
- 1~2時間ほど水に浸ける
- 鉢に底石と土を入れ、茎を挿す
① 切り口を斜めにカットする
剪定した茎が水を吸いやすいよう、切り口を斜めやV字にカットします。
② 1~2時間ほど水に浸ける
③ 鉢に底石と土を入れ、茎を挿す
最後に、土を軽く押さえて茎を固定してください。
2週間ほどで根が張るため、それまでは土が乾燥しないようこまめに水をやりましょう。
水挿しのやり方
- 剪定した茎を水につける
- 定期的に水を換える
- 根が出るまで1~2週間ほど様子を見る
① 剪定した茎を水につける
剪定した茎を、ビンやグラスに挿して水につけます。
② 定期的に水を換える
ビンやグラスを直射日光を避けた明るい場所に置き、2~3日に一度ほどの頻度で水を換えます。
③ 根が出るまで1~2週間ほど様子を見る
根が出た後は毎日水を換え、根がしっかりと張るよう育てていきます。
植え替え時期はいつがいい?
鉢替えは、剪定や株分けと同様に5~8月の気温20~30℃の時期が適しています。
生育旺盛な時期に植え替えを行うことでしっかりと根が張り、その後も元気に成長してくれるでしょう。
成長が早いシンゴニウム ホワイトバタフライは、最低でも年に1回は植え替えを行って、根詰まりを起こさないようにするのが大切です。
鉢替えのやり方
シンゴニウム ホワイトバタフライの鉢替えは以下の手順で行いましょう。
- 古い鉢から株を引き抜く
- 新しい鉢に底石を敷き、少量の土を入れる
- 新しい鉢に株を植え付ける
- 多めの水を根元に回しかける
① 古い鉢から株を引き抜く
根を傷つけないように注意しながら、株を引き抜き、根っこの古い土を1/3ほど取り除きましょう。
傷んでいる根があれば、清潔なハサミでカットします。
② 新しい鉢に底石を敷き、少量の土を入れる
③ 新しい鉢に株を植え付ける
鉢の7~8分目の深さに茎の根元が来るように株を置き、周囲に土を入れます。
茎がぐらつかないよう、土を軽く押さえて固定しましょう。
④ 多めの水を根元に回しかける
鉢の底から出る水が透明になったら完了です。
植え替えが終わったら、日当たりの良い場所でお世話を続けましょう。