フィカス トライアンギュラリスの育て方

更新日 2025年08月27日

育てやすさ

初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。

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監修者情報

株式会社HanaPrime|植物アドバイザー

覚張大季

覚張大季

植物と人との関わりに魅了され、日本各地の植物農園を見て回る。HanaPrimeの植物部門の立ち上げ後はオフィスや商業施設、個人宅など、幅広いシーンのグリーンコーディネートを数多く担当。植物の生態や特性を深く掘り下げ、それぞれの空間やライフスタイルに適したグリーン空間デザインを提案することが得意。観葉植物の世界に情熱を注ぎ、植物の価値を最大化することを使命としている。

フィカス トライアンギュラリスの基本情報

植物名フィカス トライアンギュラリス
学名Ficus triangularis
和名ハートの木、ハートボダイジュ
英名Natal fig、Ficus natalensis、Triangle fig
別名サンカクガジュマル
原産地南アフリカ
科名クワ科
属名フィカス属
開花時期年中

南アフリカ原産の常緑低木「フィカス トライアンギュラリス」は、特徴的な三角形の葉っぱが人気の観葉植物で、別名の「フィカス ナタレンシス」として流通している場合もあります。

日本国内では流通量が少なく珍しい品種で、斑入りはさらに希少です。

その樹皮は、ウガンダ発祥のバーククロス(樹皮布)の原料となり、バッグなどに加工されています。

枝や葉っぱを犬や猫がかじると嘔吐や下痢などの症状が出る可能性があるので、置き場所には注意しましょう。

月別栽培カレンダー

剪定・株分け

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植え付け・植え替え

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肥料

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種類と品種

種類と品種

フィカス トライアンギュラリスはゴムの木の仲間です。

ゴムの木は、温帯〜熱帯地域などに800種類以上存在します。

品種葉っぱの形葉っぱの斑の色
フィカス トライアンギュラリス バリエガータ角の丸い三角形白、クリーム色、黄緑色
フィカス トライアンギュラリススイートハート角の丸い三角形クリーム色

フィカス トライアンギュラリス バリエガータ

フィカス トライアンギュラリス バリエガータ

フィカス トライアンギュラリスの園芸品種で、白色やクリーム色、緑色の斑入りの葉っぱが特徴です。

植物名に付いている「バリエガータ」は「斑入り」を意味します。

フィカストライアンギュラリス スイートハート

フィカス トライアンギュラリスの園芸品種です。

他種より小さめの葉っぱでインテリアグリーンとしても人気があり「ハートリーフフィカス」とも呼ばれています。

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フィカス トライアンギュラリスの葉っぱの特徴

フィカス トライアンギュラリスの葉っぱの特徴

一般的にフィカス トライアンギュラリスの葉っぱは、少し肉厚で角の丸い三角形というユニークな形をしています。

葉っぱの色は光沢のある緑色で、なかには白色やクリーム色、黄緑色の斑入りの株も存在します。

葉っぱの形がハートに見えることが「ハートの木」「ハートボダイジュ」という別名の由来です。

フィカス トライアンギュラリスはどんな花が咲く?

フィカス トライアンギュラリスの花はイチジクと同じように実の中に花を咲かせる植物です。

また、1~2cmほどの実の色は、緑色から熟すと赤色に変色します。

その昔、お釈迦様がフィカス トライアンギュラリスの実で数珠(じゅず)を作って身に付けていたという説があるほど、若木でも実が付きやすい植物です。

実はイチジクのような味がしますが、食用とする人は少ないでしょう。

フィカス トライアンギュラリスの花言葉

フィカス トライアンギュラリスの花言葉「健康」と「永久の幸せ」があります。

ゴムの木全体の花言葉が「永久の幸せ」とされていて、これはゴムの木が丈夫で強い生命力に由来しています。

フィカス トライアンギュラリスの育て方

フィカス トライアンギュラリスの育て方

フィカス トライアンギュラリスは乾燥に強く、寒さに少し弱い性質があります。

季節に合わせて適切な環境に置き、フィカス トライアンギュラリスを元気に育てましょう。

水やりの頻度

フィカス トライアンギュラリスの水やりは、生育期、休眠期それぞれのタイミングで鉢底から流れ出るくらいたっぷり水をあげましょう。

季節水やりのタイミング時間帯
春~秋(生育期)土の表面が乾いたら早朝~午前中
冬(休眠期)土が乾いた2~3日後午前中~暖かい時間帯

水やりのあとの受け皿に水が残っていると土の湿度が高くなり、根腐れを起こす場合があるので、水は必ず捨てましょう。

フィカス トライアンギュラリスはフィカス属の中では乾燥に強いほうなので、乾燥気味に管理するのがおすすめです。

ただし、乾燥しすぎると落葉の原因になるので、葉水はしっかりおこないましょう。

また、葉水することで葉っぱの乾燥や埃を除去できて害虫予防にも繋がります。

肥料のあげ方

フィカス トライアンギュラリスは、肥料を与えることでより元気に育ちます。

生育期の5〜9月は、2週間に1回液肥を与えるか緩効性肥料の置き肥がおすすめです。

冬の休眠期は成長が緩やかになるので、肥料を控えましょう。

この時期に肥料を与えると根焼けを起こす原因になります。

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病害虫・害虫対策

フィカス トライアンギュラリスの葉っぱが茂ると通気性が悪くなり、害虫が発生しやすくなるので、剪定や葉水しておくことが大切です。

カイガラムシとハダニについての対策を紹介します。

カイガラムシ

  • 空気が留まる場所や葉っぱが茂った状態になっていると風通しが悪くなり、発生しやすくなる害虫
  • 排泄物が付くことでカビが増え「すす病」を引き起こす可能性もある

ブラシやピンセットで取り除くか木酢液や殺虫剤をかけて駆除します。

葉水や剪定をおこない、通気性を良くしておくとカイガラムシの発生を防げるでしょう。

ハダニ

  • 乾燥した葉っぱの裏に発生しやすい害虫
  • 葉っぱの色がかすれたり、葉っぱや茎に白い糸がつく
  • 繁殖力が強いので、見つけたらすぐに対処が必要

ハダニを見つけたら、テープで取り除くか殺虫剤をかけて退治します。

普段から葉水や葉っぱの表裏を拭いておくとハダニは発生しにくいでしょう。

植え方

フィカス トライアンギュラリスは寒さに弱いので、5℃以下になる場所での地植えは避けましょう。

そのため、温度管理のしやすい鉢植えがおすすめです。

鉢植えの場合

  1. 鉢に観葉植物用の土を1/3ほど入れておく
  2. 株を取り出して根鉢を1/3取り除き、根を剪定する
  3. 鉢に株を入れたら土を入れて安定させる

① 鉢に観葉植物用の土を1/3ほど入れておく

鉢底ネットや底穴石を入れてから観葉植物用の土を1/3ほど入れて準備します。

オリジナルでブレンドした土でも問題ありません。

フィカス トライアンギュラリスに合わせた土を用意しましょう。

② 株を取り出して根鉢を1/3取り除き、根を剪定する

痛んでいる根や腐っている根をそのままにしておくとフィカス トライアンギュラリスが弱ってしまうので、取り除きます。

③ 鉢に株を入れたら土を入れて安定させる

鉢に株を入れ隙間を土で埋めます。

水やりのときに土が流れ出ないように、鉢の上から2〜3cm下までに土を留めておきましょう。

フィカス トライアンギュラリスを安定させるために軽く土を押さえて、鉢底から流れ出るくらいたっぷり水をあげます。

植え方|地植えの場合

  1. 植える株よりも一回り大きい穴を掘る
  2. 掘り出した土に3割ほどの腐葉土を混ぜておく
  3. 穴に株を入れて、隙間を土で埋めてから水やりする

① 植える株よりも一回り大きい穴を掘る

フィカス トライアンギュラリスを植える場所は、明るい日陰で5℃以下にならない場所にしましょう。

② 掘り出した土に腐葉土を混ぜておく

掘り出した土に3割ほど腐葉土を混ぜることで、通気性や保水性を高めてくれて土壌の改善に繋がります。

③ 穴に株を入れて、隙間を土で埋めてから水やりする

株の周りに土を入れて軽く押さえ、フィカス トライアンギュラリスを安定させましょう。

最後に水やりをして完成です。

フィカス トライアンギュラリスはどれくらい大きくなる?

フィカス トライアンギュラリスは、自生地であれば5mほどに成長します。

鉢植えでも2〜3mほどに成長しますが、剪定することで好みの大きさに育てられます。

フィカス トライアンギュラリスを大きく育てたくない場合は、株の成長を鈍くするために肥料に含まれる窒素をやや控えめにすると良いでしょう。

フィカス トライアンギュラリスの栽培環境

フィカス トライアンギュラリスの栽培環境

フィカス トライアンギュラリスの原産地は南アフリカで、乾燥に強い観葉植物です。

栽培環境を整えることで、フィカス トライアンギュラリスを元気に育てましょう。

適切な温度や用土についても詳しく解説します。

置き場所と日当たり

フィカス トライアンギュラリスは耐陰性が高く、室内でも栽培が可能ですが、日光不足になると茎や枝が間延びして見た目のバランスが悪くなったり落葉したりする原因になります。

夏場の日差しは強すぎて葉焼けする場合があるので、直射日光の当たらないレースカーテン越しの明るい窓辺で育てましょう。

冬は暖かくて日差しの入る場所がおすすめですが、エアコンなどの風が直接当たると乾燥して落葉する可能性があるので、注意しましょう。

適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?

フィカス トライアンギュラリスが成長しやすい温度は20~30℃です。

寒さは5℃までは耐えられますが、0℃以下になると葉っぱがしもやけを起こし、黒くなってしまいます。

そのためフィカス トライアンギュラリスを育てる場所は、5℃以上をキープしましょう。

夜間に暖房を消す場所や冬の窓辺にフィカス トライアンギュラリスがある場合は、温かい場所へ移すか気泡緩衝材などを使って防寒対策が必要です。

葉っぱが落ちる原因は?|環境の変化には弱い

フィカス トライアンギュラリスは環境の変化に少し弱いので、順化により葉っぱを落とす可能性があります。

順化とは、植物が環境の変化に合わせている状態を指します。

落葉しても新芽が出てくれば、問題ありません。

フィカス トライアンギュラリスの土の配合比率(用土)

フィカス トライアンギュラリスの土の配合比率

フィカス トライアンギュラリスは観葉植物用の土で育てられます。

栄養豊富な土を好むので、オリジナルでブレンドする場合は保水性や通気性も考えて小粒の赤玉土7:ピートモス3に化成肥料を使用するのが良いでしょう。

ほかにもブレンド方法は多くあるので一例を挙げています。

有機肥料を使う場合の配合例

  • 落ち葉堆肥:4
  • 庭土:3
  • 有機肥料:3

フィカス トライアンギュラリスは、土を使わずにハイドロカルチャーでも育てられます。

フィカス トライアンギュラリスの増やし方

フィカス トライアンギュラリスの増やし方

フィカス トライアンギュラリスは、挿し木や水挿しで増やせます。

剪定と増やす作業を同じタイミングでおこなうと手間が省けておすすめです。

剪定の時期はいつがいい?

フィカス トライアンギュラリスの剪定は、猛暑日を避けた気温が安定している生育期(5〜9月)にしましょう。

成長が活発な時期に剪定することで新芽が出やすく、株へのダメージも少なくて済みます。

好みの形に剪定して問題ありませんが、ポイントを押さえると、うまく成長を促したり樹形を整えたりできるでしょう。

  • 葉っぱが密集している箇所
  • 新芽の上
  • 内側に向いている枝を切り落とす

剪定することで風通しが良くなり、病害虫予防にもなります。

樹液には触らない

フィカス トライアンギュラリスはゴムの木の仲間なので、枝を切ると樹液が出てきます。

樹液が肌につくとかぶれる可能性があるので、剪定するときには手袋やエプロンを準備して、肌や服に付かないように注意しましょう。

挿し木のやり方

  1. 枝を10cmほどの長さに切り落として葉っぱを2~3枚残す
  2. 枝を1時間水に挿す
  3. 挿し木用の土に挿して、明るい日陰で管理する
  4. 発根したら観葉植物用の土に植え替える

① 枝を10cmほどの長さに切り落とし葉っぱを2~3枚残す

剪定した枝を使っても問題ありません。

葉っぱを多く付けたままだと蒸散して乾燥する可能性があるので、葉っぱを2〜3枚残して、他は取り除きます。

② 枝を1時間水に挿す

枝の切り口を斜めにカットすることで、水を吸い上げる面積が広くなり発根しやすくなるのでおすすめです。

③ 挿し木用の土に挿して、明るい日陰で管理する

雑菌や養分が少なく、排水性と保水性の良い挿し穂用の土を使います。

土が湿っている状態だと発根しやすいので、土が乾燥しないように水やりします。

④ 発根したら観葉植物用の土に植え替える

発根したら、フィカス トライアンギュラリスを好みの鉢に植え替えて育てましょう。

水挿しのやり方

  1. 水を入れたコップや小さな花瓶に挿し穂を挿す
  2. 直射日光の当たらない明るい場所で管理する
  3. この状態のまま育てるか発根したら植え替える

① 水を入れたコップや小さい花瓶に挿し穂を挿す

この状態でインテリアとして飾れるので、好みのコップや花瓶に挿すのも良いでしょう。

② 直射日光の当たらない明るい場所で管理する

直射日光が当たると水が温まり根が弱ってしまうため、風通しの良い明るい日陰に置きましょう。

頻繁に水を変える必要はありませんが、雑菌の繁殖を防ぐためにも季節に合わせて水を適宜交換しましょう。

③ この状態のまま育てるか発根したら植え替える

フィカス トライアンギュラリスはハイドロカルチャーでも育てられるので、好みのスタイルで育てましょう。

植え替え時期はいつがいい?

フィカス トライアンギュラリスの植え替え時期は、猛暑日を避けた生育期、特に気温が安定している5〜7月がおすすめです。

植え替えをしたほうが良い症状としては、水やりをした時に水が浸透しなかったり、土が乾きづらかったりすると根詰まりの可能性が考えられます。

ほかにも根が黒く変色していて、落葉が続くようであれば植え替えのタイミングです。

鉢替えのやり方

根が健康に育つように鉢替えの手順やポイントについて詳しく解説します。

鉢替えに必要なシャベルや剪定バサミなどを用意してから始めましょう。

  1. 適したサイズの鉢を選ぶ
  2. 鉢の側面を優しく叩きながら株を取り出す
  3. 古い土を1/3ほど落として、痛んだ根などを切り落とす
  4. 株を鉢に入れて、根が窮屈にならないように土をかぶせる
  5. 鉢底から流れ出るくらい水をあたえる

① 適したサイズの鉢を選ぶ

鉢替えは、現在の鉢よりも一回り大きいサイズの鉢に植え替えます。

ですが、大きく育てたいからといって二回り大きいサイズの鉢に植えると土が乾燥しにくくなり、根腐れを起こす可能性が高くなるので、注意しましょう。

フィカス トライアンギュラリスを大きく育てたくない場合は、現在使用している鉢と同サイズの鉢へ植え替えても問題ありません。

② 鉢の側面を優しく叩きながら株を取り出す

無理に引っ張ると根を傷つける可能性があるので、優しくゆっくり取り出します。

取り出しにくい場合は、鉢の周りを細い棒などでほぐしてみましょう。

また、新しい鉢には底穴ネットと底穴石を入れて、さらに観葉植物用の土を1/3ほど入れておきます。

③ 古い土を1/3ほど落として、痛んだ根などを切り落とす

痛んでいる根や腐った根を残しておくとフィカス トライアンギュラリスが弱ってしまいます。

根腐れによる葉っぱの変色や悪臭が発生する可能性もあるので、鉢替えのときに取り除いておきましょう。

鉢を大きくしたくない場合は、健康な根だけを残すように剪定し、黒い根などは取り除きます。

④ 株を鉢に入れて、根が窮屈にならないように土をかぶせる

水やりの時に土が流れ出ないように、鉢の上から2〜3cm下まで土を入れます。

⑤ 鉢底から流れ出るくらい水をあたえる

鉢底から流れ出るほどたっぷり水をあたえましょう。

最後にしっかりと水やりすることで、根の隙間にも土が入り込み安定します。

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