ユッカ フィリフェラの育て方

更新日 2025年05月16日

育てやすさ

初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。

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監修者情報

株式会社HanaPrime|植物アドバイザー

覚張大季

覚張大季

植物と人との関わりに魅了され、日本各地の植物農園を見て回る。HanaPrimeの植物部門の立ち上げ後はオフィスや商業施設、個人宅など、幅広いシーンのグリーンコーディネートを数多く担当。植物の生態や特性を深く掘り下げ、それぞれの空間やライフスタイルに適したグリーン空間デザインを提案することが得意。観葉植物の世界に情熱を注ぎ、植物の価値を最大化することを使命としている。

ユッカ フィリフェラの基本情報

植物名ユッカ フィリフェラ
学名Yucca filifera
英名Izote , Palma China , Tree Yuccaなど
別名ビークユッカ
原産地メキシコ北東部
科名リュウゼツラン科
属名ユッカ
開花時期6~8月

ユッカ フィリフェラは、メキシコ北東部を原産地とする観葉植物です。

太く立派な幹と鋭い葉が特徴的で、力強くエネルギッシュな見た目をしています。

耐暑性・耐寒性に優れていて、とても丈夫で育てやすい植物です。

乾燥地帯を再現する庭、いわゆるドライガーデンに好んで植えられます。

月別栽培カレンダー

種まき

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植え付け・植え替え

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肥料

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開花

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種類と品種

種類と品種

ユッカ フィリフェラはユッカ属に含まれる植物のひとつです。

ここにはユッカの代表的な品種「ユッカ エレファンティペス」や、「くちばしユッカ」の別名でも知られる「ユッカ ロストラータ」などが含まれています。

品種名葉の特徴樹高
ユッカ フィリフェラ白い繊維が生える4~12m
ユッカ エレファンティペス上向きに生える5~9m
ユッカ ロストラータ放射状に生える2~6m

ユッカ フィリフェラ

ユッカ フィリフェラ

数あるユッカの中でも、希少種といわれているのがユッカ フィリフェラです。

最大の特徴は葉から生える白い繊維で、これが他の植物にはない唯一無二の魅力を生み出しています。

耐暑性や耐寒性が高いうえに乾燥にも強い、とても丈夫な品種です。

ユッカ エレファンティペス

ユッカ エレファンティペス

ユッカのなかで最も代表的な品種といわれているのがユッカ エレファンティペスです。

その名の通り象の足のような幹が特徴的で、鋭い葉を上向きに生やします。

エネルギッシュで勇ましい姿から、「青年の木」という別名でも親しまれる植物です。

ユッカ ロストラータ

ユッカ ロストラータ

ユッカ エレファンティペスと共に、観葉植物として人気を集めているのがユッカ ロストラータです。

放射状に広がる鋭い葉が特徴的で、どこかトロピカルな印象を漂わせています。

尖った葉の形状から、「くちばしユッカ」という別名がつけられました。

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ユッカ フィリフェラはどんな花が咲く?

ユッカ フィリフェラは6~8月頃に白い花を咲かせます。

普段のエネルギッシュな見た目に反し、花は可憐でとても可愛らしい印象です。

垂れ下がった枝に鈴なり状に花がつき、そこだけ別の植物になったかのような不思議な姿になります。

ただ、開花条件などははっきりしておらず、花が咲くことは稀です。

花をつけない場合もあるため、焦らず開花を待ちましょう。

ユッカ フィリフェラの葉っぱの特徴

ユッカ フィリフェラの葉は鋭く尖っていて、幹のてっぺんから放射状に生えていきます。

鮮やかな緑が美しく、庭や部屋に爽やかな印象を与えてくれるでしょう。

また、葉のいたるところから白い繊維が生えるのが、ユッカ フィリフェラ最大の特徴です。

ユッカ フィリフェラの花言葉

ユッカ フィリフェラの花言葉「勇壮」「偉大」「颯爽」です。

ユッカ フィリフェラの育て方

ユッカ フィリフェラは耐暑性や耐寒性が高く、とても丈夫で育てやすい植物といわれています。

鉢植えでも地植えでも育てられますが、積雪の多い地域での地植えは枯れる可能性が高まるため注意しましょう。

細かな手入れは必要としませんが、定期的な剪定や鉢替えはしっかりしてあげてください。

水やりの頻度

ユッカ フィリフェラを育てる場合は、以下の表を参考に水やりをしてください。

育て方春から秋
鉢植え1ヵ月に2回程度1ヵ月に1回程度
地植え晴天が数日続いた時のみ基本的には必要なし

鉢植えの場合は水やりのタイミングでたっぷり水を与え、受け皿にたまった水はすぐに捨てましょう。

春から秋は気温が下がる夕方以降、冬は気温が高くなる日中に与えるのがおすすめです。

そうすると根にかかる負担が少なくなります。

また、地植えの場合は基本的に水やりの必要はありません。

ただ、暑い時期に晴天が続いて地面が干上がっている場合は、水をたっぷり与えてください。

肥料のあげ方

肥料は生育期にあたる5~9月に与えましょう。

置き肥なら2ヵ月に1度、液肥なら2週間に1度が目安となります。

使用する肥料の用法・用量をチェックし、それに従い与えてください。

ただ、冬場は成長が緩くなるため、肥料を与えると負担になってしまいます。

寒い時期は水のみで育てましょう。

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病害虫・害虫対策

ユッカ フィリフェラはとても丈夫で、病害虫の被害を受けにくい植物です。

ただ、日当たりや風通しの悪い場所で育てたり、剪定を怠ったりすると虫がつく場合もあります。

丈夫だからといって放置したりはせず、良好な栽培環境を整えてあげましょう。

カイガラムシ

  • 葉の裏や付け根から植物の汁を吸う害虫
  • 成長の阻害や病気発生の原因となる

カイガラムシを見つけた場合は、白い斑点がついた葉をすぐに剪定しましょう。

残ったカイガラムシは殺虫剤で除去、あるいは水などで洗い流してください。

ただ、貝殻をかぶったような成虫には薬が効かない場合もあるため、やわらかいブラシなどで直接取り除いていきましょう。

また、葉にベタベタとした排泄物が残っていることがあります。

放置すると病気発生の原因となるため、すぐに拭き取ってください。

アブラムシ

  • カイガラムシ同様、葉などから汁を吸う害虫
  • 成長の妨げや葉の変形・変色を引き起こす

アブラムシは葉に付着して汁を吸い、ユッカ フィリフェラの成長を妨げることがあります。

数がそれほど多くなければ、アルコール消毒した綿棒などで除去してください。

大量にいる場合は水などで洗浄、もしくは殺虫剤を使い退治しましょう。

アブラムシの影響で変形・変色したと思われる葉があったら、放置せずにすぐ剪定してください。

植え方|地植えのやり方

  1. 苗よりひと回りからふた回りほど大きい穴を掘る
  2. 土に鹿沼土や軽石などを混ぜ排水性を高める
  3. 穴にユッカ フィリフェラを植え付け土で固定する
  4. 土を盛って高植えにするとなおよい

① 苗よりひと回りからふた回りほど大きい穴を掘る

日当たりと風通しのよい場所を探し、植え付ける箇所を選定しましょう。

そこに苗よりひと回りからふた回りほど大きい穴を掘ります。

② 土に鹿沼土や軽石などを混ぜ排水性を高める

ユッカ フィリフェラは乾燥した環境を好むため、排水性の高い土壌を作ります。

もともと水はけのよい庭であれば、そのまま植えても問題ないでしょう。

③ 穴にユッカ フィリフェラを植え付け土で固定する

④ 土を盛って高植えにするとなおよい

地植えの場合は地面の高さに合わせて植えるのが基本ですが、ユッカ フィリフェラの場合は土を盛り地面よりも高い位置に植える「高植え」がおすすめです。

こうすることで水はけがよくなり、ユッカ フィリフェラ好みの環境になります。

ユッカ フィリフェラの成長速度は?

ユッカ フィリフェラの成長スピードは非常に遅いです。

1年で数cmしか伸びないこともあるため、立派に育てるにはかなりの年月が必要となります。

庭の景観をすぐに整えたい方は、ある程度成長したものを取り寄せるとよいでしょう。

剪定の時期はいつがいい?

  • 生育期の5~9月頃
  • 成長が遅いため神経質なチェックは不要

ユッカ フィリフェラの剪定は生育期の5~9月頃にするのがおすすめです。

成長速度が緩やかなため、枯れた葉をカットする程度で十分でしょう。

もし病害虫などが原因で葉が傷んだ場合は、その都度剪定を行ってください。

ユッカ フィリフェラの栽培環境

ユッカ フィリフェラは耐暑性・耐寒性に優れるうえ、乾燥にも強いとても育てやすい植物です。

水や肥料などを適切に与えれば、しっかり育ってくれるでしょう。

ただ、湿度の高い環境はとても苦手です。

積雪の多い地域で地植えをすると多湿により根が傷み、うまく育たない場合もあるので注意してください。

置き場所と日当たり

  • 日当たりと風通しのよい場所に置く
  • エアコンの風が当たる場所を避ける

鉢植え・地植えともに、日当たりと風通しのよい場所で育ててください。

直射日光も苦にしないため、直接日の当たる場所でも問題ありません。

ただ、エアコンの風は葉を傷める原因となるため、室内で育てる場合はエアコンの風が直接当たらないよう注意しましょう。

適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?

ユッカ フィリフェラは耐暑性と耐寒性が高く、上は40℃、下は-10℃近くまで耐えるといわれています。

ただ、これはあくまでも耐えられるというだけで、生育に適した温度ではありません。

20~25℃あたりが栽培適温とされています。

用土

ユッカ フィリフェラを育てる際は、水はけのよい土を使いましょう。

鉢植えであれば観葉植物用の土で問題ありませんが、さらに水はけをよくするため軽石などを混ぜると根腐れ防止になります。

すべて自身で配合する場合には、以下の配合がおすすめです。

  • 牛糞堆肥2:培養土2:軽石2:赤玉土2:鹿沼土2:ゼオライト1

地植えの場合は庭の土に鹿沼土や軽石などを混ぜて、排水性の高い土壌にするとよいでしょう。

ユッカ フィリフェラの種まき

ユッカ フィリフェラは種から育てることができます。

種も手に入りやすく、準備物もそれほど多くありません。

また、1~2週間で芽を出すため、トライ&エラーを繰り返すことも比較的容易です。

種から育てれば、深い愛着を持ってユッカ フィリフェラの成長を楽しむことができます。

ユッカ フィリフェラの種の入手方法は?

ユッカ フィリフェラの種は、観葉植物を扱う店舗や通販などで購入しましょう。

検索すれば、すぐに販売されている種が見つかります。

育てているユッカ フィリフェラからの採取は難しいので、注意してください。

種まきに適した時期は5~9月頃

ユッカ フィリフェラの種まきは5~9月頃に行うのがおすすめです。

生育期の最中に種をまくことで、発芽後もすくすくと育ってくれます。

生育期終盤だとうまく育たない場合があるため、なるべく早い段階で種をまくとよいでしょう。

種まきのやり方

ユッカ フィリフェラの種まきをする際は、以下のものを用意してください。

  • 鉢(種と同じ数)
  • 鉢底石
  • 鉢底ネット
  • 水はけのよい培養土

種まきの手順

  1. 用意した鉢に土を入れる
  2. 種をまき土で覆う
  3. 水を与え、直射日光のあたらない日陰で管理
  4. 1~2週間で発芽する
  5. 根付いたら新しい鉢に植え替える

① 用意した鉢に土を入れる

鉢ではなくポットを使用しても問題ありません。

② 種をまき土で覆う

種を植え、それが隠れる程度に土で覆いましょう。

③ 水を与え、直射日光のあたらない日陰で管理

④ 1~2週間で発芽する

大体1~2週間経つと発芽します。

週に1度くらいのペースで水を与え、芽の様子をチェックしましょう。

⑤ 根付いたら新しい鉢に植え替える

根がしっかり張ったら、通常通りの土を入れた新しい鉢に植え替えましょう。

植え替え直後は根を休ませるため、1~2週間ほど水を与えず様子を見てください。

それ以降は通常通りの方法で世話をしましょう。

ユッカ フィリフェラの増やし方

気に入った観葉植物であれば、複数部屋に置きたい、庭にもう1本植えたいと思うのは当然です。

ユッカ属のなかには株分けなどで増やせる品種がありますが、ユッカ フィリフェラもそれらの方法で増やすことはできるのでしょうか。

ユッカ フィリフェラは株分け・挿し木で増やせる?

ユッカ フィリフェラを株分けや挿し木で増やすのは一般的ではありません。

ユッカ フィリフェラを多く手に入れたいのであれば、種を購入し発芽させるのが最も簡単です。

ただ、成長がとても遅い植物なので、立派な成木にするには時間がかかります。

複数欲しい場合はある程度大きくなった苗を探し、必要な分だけ購入するのがおすすめです。

植え替え時期はいつがいい?

ユッカ フィリフェラの植え替えは5~9月頃に行うのがおすすめです。

生育期の最中であれば、植え替え後もしっかりと育ってくれます。

地植えの場合は植え替えをする必要はありません。

鉢替えのやり方

ユッカ フィリフェラは数年に1度くらいの周期で鉢替えが必要です。

成長速度が遅いため、頻繁に鉢を替えなくても問題ありません。

鉢の大きさが明らかに合っていない、鉢底から根がはみ出ている場合などはすぐに植え替えましょう。

鉢替えをする際は、以下のものを用意してください。

  • 一回り大きい鉢
  • 鉢底ネット
  • 鉢底石
  • 観葉植物用の土 
  • 軽石などの排水性を高める土壌改良材

鉢替えの手順

  1. ユッカ フィリフェラを古い鉢から取り出す
  2. 日陰に5日ほど置きユッカ フィリフェラを乾かす
  3. 新しい鉢に鉢底ネットと鉢底石を設置し、土を1/3程度入れる
  4. ユッカ フィリフェラを植え、土を足しながら固定する
  5. 水を与え、1週間ほど涼しい場所で管理する

① ユッカ フィリフェラを古い鉢から取り出す

ユッカ フィリフェラを取り出し、根をやさしくほぐして土を落としましょう。

② 日陰に5日ほど置きユッカ フィリフェラを乾かす

根をしっかりと乾かすため、しばらく日陰に置いておきます。

動物などにふれられない、安全な場所で管理しましょう。

③ 新しい鉢に鉢底ネットと鉢底石を設置し、土を1/3程度入れる

根の乾燥が終わったら、植え替えるための鉢や土を用意してください。

必要であれば軽石などの土壌改良材を混ぜ、水はけのよい土にしましょう。

④ ユッカ フィリフェラを植え、土を足しながら固定する

⑤ 水を与え、1週間ほど涼しい場所で管理する

ストレスのかかった根を休ませるため、1週間ほど日陰の涼しい場所で管理しましょう。

それ以降は通常通りの栽培環境で育ててください。

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