葉水のやり方と頻度|観葉植物が元気になる効果的な方法
公開日 2025年01月16日
更新日 2025年01月16日
観葉植物に葉水が必要なのはなぜ?
観葉植物に葉水が必要な理由は以下のとおりです。
- 乾燥によるダメージを防げる
- 防虫効果がある
- ほこりを除去し光合成を促す
- 葉の見た目もキレイになる
葉水とは、霧吹きなどで植物の葉に細かい水を吹きかけることを指します。
植物では根と同様に、葉も吸水器官です。
観葉植物は高温多湿な環境を好む熱帯原産の品種が多く、葉からの吸水率が高いです。
観葉植物の快適な湿度を保つために葉水は大切な役割を果たしています。
乾燥によるダメージを防げる
葉水には、乾燥による植物へのダメージを防ぐ効果があります。
室内で観葉植物を育てる場合、空調などで観葉植物のまわりの空気が乾燥しやすいです。
一般的に植物は、根の吸水力だけで葉の水分を補うことができます。
しかし空調などの人工的な乾燥が起こる環境下では、根からの吸水だけでは葉の水分が不足します。
葉の水分が不足すると、葉の縁がくるくると丸まり光合成が妨げられ、そのまま植物が枯れてしまうることが多いです。
葉の保水と植物の健康のために、適度な葉水をしてあげましょう。
防虫効果がある
葉水の効果の一つに、観葉植物の害虫予防があります。
乾燥は一部の害虫にとって、繁殖や発生を促す環境をつくるためです。
葉水を行い葉の湿度を上げることで、乾燥を好む以下の害虫の付着や繁殖を予防できます。
- ハダニ
- カイガラムシ
- アブラムシ
- アザミウマ
- コナジラミ
葉水には、葉の裏に付いた害虫や害虫の卵を物理的に洗い流す役割もあります。
定期的な葉水で、害虫が好まない環境を作ったり害虫を物理的に除去したりして、観葉植物の健康を守ることが可能です。
ほこりを除去し光合成を促す
葉水で葉についたほこりを除去することで、光合成を促します。
光合成には、光と二酸化炭素と水が必要です。
葉にほこりがつくと、葉に到達する光の量が減少したり、葉の気孔を塞いで二酸化炭素の取り込みがしづらくなったりします。
光合成は多くの観葉植物にとって、栄養分の生成や成長のために欠かせません。
葉水で光合成を促し、元気な観葉植物を育てましょう。
葉の見た目もキレイになる
葉水によって、葉の色の鮮やかさや艶を保つことができます。
葉の色つやを保つ具体的な理由は以下のとおりです。
- 葉の表面の汚れを洗い流し本来の色を引き出す
- 光合成を助け葉緑素の生成を促進する
- 細かい霧状の水滴が葉に光沢を与える
葉水は観葉植物の健康維持だけでなく、見た目もきれいになり、さらに魅力を引き出します。
葉水のやり方
葉水の効果的なやり方は以下のとおりです。
- 霧吹き(スプレー)で直接水を吹きかける
- 葉の裏側にも行う
詳しいやり方と、葉水の際に床が濡れないようにする対処法も解説します。
霧吹き(スプレー)で直接水を吹きかける
霧吹きで吹きかける水の量は、葉の上に水滴ができる程度です。
葉脈のすき間まで水が行きわたるように、できるだけ細かいミストが出る霧吹きを選びましょう。
葉水を行う際は常温の水を使用します。
過度に冷たい水は植物にストレスを与える可能性があるためです。
葉の裏側にも行う
葉の表面だけでなく、裏側にも葉水をします。
害虫の発生を予防したり、害虫や卵を洗い流したりする効果があるためです。
葉の裏側にも、したたる程度の水を吹きかけましょう。
葉水の際に植物をきちんと観察することで、健康状態も把握できます。
虫が付いていないか、変色している箇所はないか、よく見ることが大切です。
床が濡れないようにする対処法
葉水の際に床が濡れないようにする対処法は以下のとおりです。
- 細かいミストが出る霧吹きを使用する
- インテリア性の高い防水マットを敷く
- 葉水を行ったらすぐに葉を拭く
- 床にタオルや新聞紙を敷く
葉水の頻度と適した時間帯
適切な葉水の頻度と時間帯は以下のとおりです。
- 頻度(通常):毎日1回
- 頻度(梅雨):2~3日に1回
- 時間帯(夏):朝か夕方
- 時間帯(冬):日中
基本は毎日1回
葉水は基本的に毎日1回行います。
ただし必ず毎日葉水を行わなければいけないというわけではありません。
あまり神経質になりすぎず、環境や植物の状態を見ながら柔軟に対応しましょう。
季節によっても回数を変える
季節によって湿度が変わるため、環境を見ながら葉水の頻度を変える必要があります。
梅雨時期は湿度が高いため、毎日の葉水は不要です。
多湿な環境で過剰に葉水を行うと、カビが繁殖する可能性があります。
朝の内に行う
葉水は植物の生育期である春から秋にかけては、朝の内に行います。
日中の高い気温で葉の水分が蒸発する前に保水できるからです。
また、春から秋の気温が高い日中に葉水を行うと、温まった葉が葉水で急激に冷やされることにより、葉にダメージを与える場合があります。
冬の葉水は日中に
冬の葉水は日中に行います。
朝晩の気温が低いため、葉水で葉が冷えすぎてしまう可能性があるためです。
日中の気温が上がったタイミングで、その日の内に葉の表面が乾く程度の量の水を吹きかけましょう。
葉水に肥料・活力剤を混ぜる方法も
元気のない植物は、葉水に液体の肥料や活力剤を混ぜると元気になる可能性があります。
植物が葉から葉水の栄養分を吸収するためです。
植物が弱っている時は、根の吸水力も弱っています。
弱っている状態の根に対して肥料を与えると、吸収しきれなかった肥料が土に残り、肥料過多になる可能性が高いです。
肥料過多になると根が焼けてしまい、根がだめになります。
根が弱っているときには、葉水で葉からの栄養吸収を促し、植物を元気にしてあげましょう。
葉水に関する注意点
葉水に関する注意点は以下のとおりです。
- 葉水が必要ない植物もある
- 水滴での葉焼けに注意
- 気温が低い時期は凍結に注意
- 葉水のやりすぎは逆効果
葉水が必要ない植物もある
- サボテンや多肉植物
- トライコームのある植物
サボテンや多肉植物など、乾燥地帯で育つ植物は葉水を必要としません。
植物の体内に多くの水分を蓄えることができるため、葉水をすると土が乾きにくく、かえって根腐れの原因になります。
サボテン、多肉植物以外にも、葉や茎に細かい毛(トライコーム)が生えている植物にも葉水は不要です。
トライコームは蒸散を防ぐ効果があり、葉水はあまり必要ありません。
また、トライコームがある植物の種類によっては、水滴がしみ込むと病気にかかりやすくなるものもあります。
トライコームは植物のうぶ毛
トライコームは葉、茎、花など植物のあらゆる器官に見られる、細かな毛や棘を指します。
植物の表皮組織の一部です。
植物によって様々ですが、食害や蒸散を防ぐ役割を果たしています。
トライコームを持つ観葉植物で代表的なものは、エアプランツやプロメリア科の植物などです。
水滴での葉焼けに注意
水滴が残っている状態の葉が直射日光が当たったり高温になったりすると、葉焼けを起こす場合があります。
特に葉水での葉焼けは「レンズ効果」が原因となる可能性が高いです。
葉水のあとには植物に自然の風かサーキュレーターの風を当てて、葉に水滴を残さないようにしましょう。
葉の水滴を軽く拭き取るのも葉焼け予防に効果的です。
レンズ効果とは?
レンズ効果は、葉の表面に付着した水滴が凸レンズのように作用し、太陽光が集中することによって葉を焼く現象を指します。
葉の上の水滴の多くは完全な球形ではないため、レンズ効果での葉焼けの実例は多くありません。
ただし、強い光や高温になった場合は葉焼けが起こります。
レンズ効果が起こらない場合でも、直射日光や高温は葉にダメージを与えるためなるべく避けましょう。
気温が低い時期は凍結に注意
気温が低い時期の葉水は、葉の凍結に注意が必要です。
凍結しないまでも、葉が寒さで傷まないように室温が12℃以下になる場合は葉水は避けましょう。
寒さには注意が必要ですが、葉水用の水をめてお湯にする必要はありません。
室温と水温の差があまりない方が良いためです。
室温に合わせて、常温に戻した水で葉水を行いましょう。
葉水のやりすぎは逆効果
葉水のやりすぎは過度に湿気がある環境をつくり、カビが繁殖する原因になります。
特に梅雨時期などの湿度が高い季節は、葉水を控えましょう。
梅雨時期以外でも、葉水のやりすぎは土が乾かずに根腐れを起こす場合があります。
観葉植物は基本的に土が乾いたら水やりを行うため、葉水のやりすぎで土が乾かない状態になるのは良くありません。
水滴が葉の上に長時間残ることで、葉の組織を傷める可能性もあるため注意が必要です。
葉水のあとは、風を当てたりして濡れた土や葉の水滴を乾かしてあげましょう。
品種別に葉水のポイントを紹介
品種別に葉水のポイントを紹介します。
品種 | ポイント |
---|---|
パキラ | 一度に行う葉水の量は控えめにする |
ガジュマル | 葉だけでなく気根にも水を吹きかける |
サンスベリア | 葉に水が溜まらないようにする |
オーガスタ | 葉水のあとの風は強くしすぎない |
ポトス | たっぷり水を吹きかける |
エバーフレッシュ | 細かいミストが出る霧吹きを使う |
モンステラ | 葉から水滴が出ても気にせず葉水を行う |
どの植物も適度に土を乾かす必要があるため、葉水のあとは風を当てるなどして土の過湿を防ぎましょう。
パキラ
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パキラは乾燥に強いため、葉水をする際は吹きかける水の量を控えめにします。
過度な湿気は根腐れを起こす原因になるため、葉水の際はなるべく土を濡らさないことが大切です。
乾燥する時期は毎日葉水を行っても問題ありませんが、湿度が高い時期は葉水の頻度を下げましょう。
ガジュマル
観葉植物 ガジュマル
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ガジュマルは湿度を好む植物のため、葉水の際には葉だけでなく気根にも水を吹きかけましょう。
気根からも水分を吸収できるため、気根に葉水をすることで、植物全体の湿度を保つことが可能です。
ガジュマルは葉水をすることで葉につやが出て、いきいきと成長します。
乾燥する時期は多めに水を吹きかけても問題ありません。
サンスベリア
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サンスベリアは葉水をしなくても問題ありません。
また、サンスベリアは葉の構造上中心に水が溜まりやすいです。
水が溜まったままの箇所はダメージを受け、傷む恐れがあります。
葉水をする場合は水の量は控えめに、細かいミストで行いましょう。
オーガスタ
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オーガスタは葉が大型で葉からの蒸散が多いため、毎日しっかり葉水を行います。
風が当たると葉が割れやすくなる性質があるため、葉水のあとにサーキュレーターなどで風を当てる場合は、風量が強すぎないように調節しましょう。
風を当てない場合は、葉水のあとに葉を拭きあげる、葉水の際に土が濡れないようにするなど工夫が必要です。
ポトス
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ポトスは湿度を好む植物のため、葉水はたっぷり行います。
葉水を行うことで、周りの空気の湿度を保つことが可能です。
水やりは土が乾いたタイミングで行いますが、葉水は毎日行いましょう。
エバーフレッシュ
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エバーフレッシュは特に空気の乾燥を嫌うため、毎日たっぷり葉水を行いましょう。
空気中の乾燥は、エバーフレッシュの繊細な葉が落ちる原因になります。
細かい葉一枚一枚に水が行きわたるように、細かいミストが出る霧吹きの使用がおすすめです。
モンステラ
観葉植物 モンステラ
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モンステラは根からしっかりと水分を吸収すると、葉から水滴を出します。
モンステラを含むサトイモ科によく見られる、水孔(すいこう)と呼ばれる小さな穴から余計な水分を出す現象です。
葉から水滴が出るのは、モンステラが根からたくさん水分を吸収できている証拠です。
水滴が出ていても、葉の表面の保水や埃を落としたり、害虫の予防をしたりするために、葉水は毎日行いましょう。
毎日のお世話に葉水を取り入れよう
人間が健康と美容を維持するために水分補給とスキンケアを行うように、植物も根からの吸水と葉水で生命力と美しさを保ちます。
人間で言うところの「水分補給」が「水やり」で「スキンケア」が「葉水」です。
葉水を行うことで、植物の成長や変化をより細かく観察できます。
葉水をしながら、新しい葉が出てきたり、色合いが変わったりする様子を楽しみましょう。
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観葉植物で毎日の生活に彩りと癒しを取り入れてみましょう。