トルコキキョウの育て方

育てやすさ

こまめに植物を管理する必要があるので、まめな人におすすめです。

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トルコキキョウの基本情報

植物名トルコキキョウ
学名Eustoma grandiflorum
和名トルコ桔梗
英名Lisianthus、Eustoma、Texas Bluebell、Tulip Gentian
別名トルコギキョウ、リシアンサス、ユーストマ
原産地北アメリカの高山地帯
科名リンドウ科
属名トルコギキョウ属(ユーストマ属)
開花時期5~7月

トルコキキョウは夏の切り花として人気のある花です。

咲き方や色が多種多様で、可憐で清楚な雰囲気から豪華で優美な印象まで、品種によって異なる表情を見せてくれます

トルコキキョウには「トルコ」という国名や「キキョウ」という花の名前が入っていますが、実はどちらも関係は深くありません。

トルコキキョウは北アメリカの高山地帯で生まれ、日本には1930年代に初めて輸入されました。

その際、蕾がトルコ人の着用するターバンの形に似ていたことと、当時輸入された品種の花姿がキキョウに似ていたことから、トルコキキョウと名付けられたといいます。

月別栽培カレンダー

種まき

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植え付け・植え替え

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肥料

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開花

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※温暖地の場合

種類と品種

トルコキキョウの品種はシリーズ名でまとめて呼ばれる場合が多く、各シリーズの中に様々な色の種類が存在しています。

ここでは代表的なシリーズを7つ紹介しましょう。

種類・品種特徴
「エクローサ」シリーズピンク、黄色、白色などの種類が豊富で、八重咲きの華やかな品種
「シャララ」シリーズピンクと青色の2種類があり、茎が細いのが特徴
「バルカン」シリーズ白色の花びらにピンクや紫色の鮮やかな縁取りがあるのが印象的
単色の種類もあり、一重咲きで清楚な佇まい
「プリマ」シリーズ花びらの縁にカーネーションのようなフリンジがあり、淡いピンクや黄色、紫色などの優しい色合いが楽しめる
「ボヤージュ」シリーズ一輪でも存在感のある大輪で、ウェディングブーケや装飾にも使用される
花びらにフリンジがあり、シャンパンカラーやアプリコットなど上品な色合いが揃うのも特徴
「ミンク」シリーズ濃い単色のタイプや花びらに縁取りがあり、
八重咲の中小輪で高貴な印象
「ロジーナ」シリーズ名前の通りバラ(ローズ)のような見た目が特徴
花びらが肉厚で傷みにくく、長く楽しめるのも魅力

トルコキキョウはどんな花が咲く?

トルコキキョウは品種が豊富で、花の咲き方・大きさ・色のすべてにおいて様々な表情が楽しめます。

咲き方は「一重咲き」「半八重咲き」「八重咲き」の3種類。

一重咲きは見た目がすっきりとしていて可憐な印象です。

半八重咲は花びらが重なる枚数が増えるので上品な華やかさがあり、さらに花びらの多い八重咲きは豪華な優美さを感じさせます。

トルコキキョウの花の大きさは小輪・中輪・大輪があり、直径はそれぞれ3cm・6cm・10cmほどです。

色は実に多様で、濃い赤や紫といった印象の強い色や、淡いピンク・黄・青・緑・白などの柔らかな色、花びらに鮮やかな縁取りのあるものもあります。

トルコキキョウの葉っぱの形

トルコキキョウの葉っぱは卵のような楕円形で、長さは大きくても7cmほどです。

2枚の葉が向かい合うようにつき、表面は少し粉がかかったような質感で、青緑色や灰緑色に見えます。

トルコキキョウの花言葉

トルコキキョウの花言葉は「優美」「希望」「楽しい語らい」「すがすがしい美」などです。

美しく咲く姿が優美な印象で、多様な品種が生み出された歴史を輝かしい希望と捉えたことが由来といわれています。

また、属名の「ユーストマ」の語源であるギリシャ語の”eu(良い)”と”stoma(口)”から、「楽しい語らい」の花言葉も生まれました。

春から初夏にかけての爽やかな気候のもとで開花する特性も、「すがすがしい美」という花言葉につながっています。

トルコキキョウの花言葉と風水についてもっと詳しく見る

トルコキキョウの育て方

トルコキキョウは初期の生育環境に繊細な管理が必要な植物です。

適切な管理方法を確認しながら、丈夫な花を育てましょう。

  • 本葉が育つまでは絶対に土が乾かないようにする
  • 生育初期は直射日光や雨を避けて管理する
  • 定植後はしっかり日に当て、過湿にならない程度に水をやる
  • 用土は水はけと保水性の良い弱酸性のものを準備する
  • 病害虫には注意が必要
  • 摘心や切り戻しなどの手法で花を増やす


このような管理を心がけることで、優雅で美しい花を咲かせてくれます。

植え方

本葉と根が出たら移植の合図です。

花壇や植木鉢にそのまま植えることも可能ですが、ここでは苗がしっかり育つように仮植え用のビニールポットに一度植え替える方法を紹介します。

ビニールポットの底に鉢底用のネットを敷いたら、園芸用培養土を3分の1ほど入れ、トルコキキョウの土ポットを乗せます。

周囲を培養土で優しく埋め、水をたっぷりとかけて土ポットと培養土を密着させましょう。

その後は日当たりがよく霜のおりない場所に置き、土が乾かないように水を与えます。

ビニールポットの底から根が覗くようになったら、本格的な植え替え(定植)の時期です。

根が下に伸びるトルコキキョウには深めの植木鉢を用意し、苗の根元が鉢の7~8分目ほどの高さになるように培養土を敷き詰めましょう。

根を崩さないようにポットを外して苗を置いたら周囲を培養土で埋め、たっぷりと水をかけて土を密着させたら完成です。

水やりの頻度

種まき後やビニールポットで育成している時期は、特に土が乾かないように管理することが大切です。

土の表面が少しでも乾いてきたらすぐに水を与えましょう。

なお、水やりの際には葉に水がかからないように注意してください。

鉢植えや花壇に植え替えた後にも、花芽が十分に育つまでは土が乾きすぎないようにこまめな水やりが必要です。

蕾が見え始めればそこまで神経質になる必要がなく、過湿にならないよう土の表面がある程度乾いてから水をやりましょう

肥料のあげ方

トルコキキョウを十分に育てるには、定期的に肥料をあげる必要があります。

発芽までは土ポットに予め含まれている養分で育ちますが、発芽以降、ビニールポットなどに植え替えてからは、液体肥料を1ヶ月に2回ほど与えましょう

定植後は一定量の養分が常にあるようにするため、固形肥料を置くか、緩効性肥料を2ヶ月ごとに与えるようにします

後から紹介する「切り戻し」という手法で再び新芽を育てる場合には、初夏の段階で緩効性肥料を追肥しておきましょう。

支柱の立て方

草丈が10cmほどまで成長したら支柱を立てましょう

支柱は80cm程の長さのものを用意し、紐で固定します。

支柱の代わりにフラワーネットを使用しても問題ありません。

日々の成長を確認しながら早めに準備をすすめましょう。

病害虫・害虫対策

病害虫対策は、トルコキキョウを健康に保つために重要です。

ここではおもな病害虫と害虫対策を5つ紹介します。

病害虫特徴対策
えそ病葉や茎に褐色(後に白)の斑点が生じ生育を妨げる
有色種では葉案びらに斑が入る場合も
予防には土壌消毒が有効だが根絶は難しい
灰色カビ病葉の先端や縁に湿った褐色〜灰褐色の病斑が生じ、患部より上部が枯死する発見次第、患部を切除し殺菌剤を散布し、湿度を下げて風通しを良くする
モザイク病葉の退色、もしくは斑紋が生じ、葉や茎が湾曲する生育が悪くなるアブラムシによる伝搬を防ぐため、殺虫剤の散布による防除や防虫ネットによる侵入阻止を行う
アブラムシ若い茎や葉、花の吸汁により生育が抑制される
アブラムシの増殖によりウイルス病の罹患の可能性が高まる
防虫ネットで施設開口部からの侵入を防ぐ
発見後は殺虫剤を噴霧する
ハスモンヨトウ孵化した幼虫が葉の表面を残すようにして裏から食害し、花や蕾も食害の対象になる防虫ネットで施設開口部からの侵入を防ぐ
幼虫が育つにつれ殺虫剤が効きにくくなるため、発見後は速やかに噴霧する

種まき

トルコキキョウの種まきは9~10月(20℃程度の気候)が適しています

10月の時点で気温が下がりすぎる地域の場合は、冬が過ぎた3~4月に種をまくのが良いでしょう。

トルコキキョウは発芽までの水分管理が重要なため、初めてでも取り組みやすい土ポット(発芽後にそのまま移植できるタイプ)を使用するのがおすすめです。

トレーなどの水が漏れない容器に土ポットを敷き詰め、十分に水を含ませたあとに種を2~4粒ずつまきます。
土ポットの上面から1~2cmほど低い位置まで水を張り、その水位を保ちましょう。

直射日光を避け、雨がかからない場所で管理すると、2週間ほどで小さな芽が出てきます。

更に同じ管理方法を続け、本葉が4枚ほど出て土ポットの下部から根が出るまでじっくりと待ちましょう

トルコキキョウの栽培環境

トルコキキョウの理想的な栽培環境は、発芽前なら日陰で20℃前後、発芽後なら日の当たる風通しの良い場所です。

水はけが良く適度に保水性のある用土で、弱酸性の土壌を用意するのも重要なポイントとなります。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

置き場所と日当たり

トルコキキョウの最適な置き場所は、発芽前と発芽後で異なります。

発芽前は雨のかからない場所に置き、日陰の涼しい場所で管理しましょう。

発芽後は雨を避けながらしっかりと日に当て、冬は凍らないように屋内に取り込みます

冬を超えれば日の当たる屋外に出し、開花まで育成しましょう。

適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?

季節
適温15~25℃5℃以上

トルコキキョウの適温は、夏は15~25℃、冬は5℃以上です。

トルコキキョウは耐暑性があり、特に発芽には20℃程度の気温が必要となりますが、30℃を超える過酷な環境は苦手なため、真夏は風通しの良い日陰に移動させましょう。

一方で耐寒性は低いため、冬には5℃以上の環境になるよう、屋内に取り込んで管理するのがおすすめです。

用土

トルコキキョウは水はけと保水性が良く、弱酸性(ph6.5前後)の用土を好みます

市販の園芸用培養土をそのまま利用したり、赤玉土と腐葉土、酸度調整済みのピートモスを5:3:2程度の割合で混ぜ、苦土石灰を少々加えたものを使用すると良いでしょう。

用土の配合についてはあくまで一例なので、育てる品種や気候に合わせて調整してみてください。

トルコキキョウの種まき

トルコキキョウは、種まきから本葉の出現までに繊細な管理が必要で、種からの栽培の難易度が高い植物といわれています。

挑戦する際には適切な管理方法を把握し、毎日欠かさずにお手入れに取り組みましょう。

種まきにおすすめの時期は9〜10月

トルコキキョウの種まきにおすすめなのは、夏の暑さが和らぐ9~10月です。

発芽には20℃前後の気温が必要なため、温暖地ではこのころが適温になります。

寒冷地など気温が下がりすぎる地域では、冬が終わった3~4月に種まきをするのが良いでしょう。

トルコキキョウを種から育てると大変?

トルコキキョウを種から育てるには、生育期間の長さとお手入れの繊細さを乗りきる忍耐力と手間ひまが不可欠です。

一般的な草花が種まきから3~4日で発芽するのに対し、トルコキキョウは発芽までに約2週間を要します。

本葉の出現には更に1ヶ月ほど時間がかかり、栽培初期を通じて高頻度の水やりも欠かせません。

冬を越す場合には、開花までには合計9か月ほどの期間が必要となり、その間にうっかり手入れを怠ってしまうと、花を付けずに枯れてしまうケースも多く見られます。

その分、手塩にかけたトルコキキョウが開花したときには喜びもひとしおです。

興味がある方は、管理方法をしっかりと把握した上で栽培にチャレンジしてみるのも良いでしょう。

トルコキキョウの開花時期

トルコキキョウの開花時期は種まきの時期や育成状況によって異なります

一般的な開花時期や、花が咲かない(開花が遅れる)原因について確認していきましょう。

開花時期は春~夏

温暖地で9~10月に種まきをした場合、トルコキキョウは翌年の春から夏(5~7月)にかけて花を咲かせます

寒冷地での3~4月の種まきであれば、同年の夏(8~9月)に開花するでしょう。

いずれも晴れやかな季節に姿を見せることから、トルコキキョウは夏の切り花として人気を集めています。

トルコキキョウの花が咲かない原因は?

茎が十分にのびているのに花芽がつかない場合は、気温が低すぎる可能性があります

成長速度が鈍化しているので、室内のサンルームなどで管理したり、暖かい季節になるまで成長を見守ったりと、そのままお世話を続けましょう。

一般的な開花時期よりも遅くなるかもしれませんが、適切な気温になれば花芽が成長して花を咲かせてくれることもあります。

蕾があるのに花が咲かない、蕾が枯れてしまうという場合は、気温が高すぎることが原因として考えられます。

暑すぎると蕾が先から茶色くなって枯れてしまうため、明るくて風通しの良い場所に移動させて様子を見てみましょう。

トルコキキョウの増やし方

トルコキキョウを増やすには、新たに種や苗を植える以外に次の3つの方法があります。

  • 脇芽を育てる「摘心」
  • 新芽を育てる「切り戻し」
  • 栽培本数を増やす「挿し芽(挿し木)」

それぞれの方法について具体的に確認していきましょう。

摘心の時期はいつがいい?

摘心とは、先端の花芽を剪定することで脇芽を育て、花の数を増やす手法です。

摘心をする時期は、トルコキキョウの茎が5~6節ほど伸びたころ

9~10月に種まきをした場合は、5~6月ごろが最適な時期です。

トルコキキョウは先端の花芽が特に早く育ちますので、見つけたら剪定し、その下から脇芽が育つのを待ちましょう。

順調に生育が進めば、それぞれの脇芽に蕾ができ、放射状に咲く花を楽しめます。

切り戻しの時期はいつがいい?

切り戻しとは、花が咲き終わった茎を切り、次の新芽が育ちやすくする手法のことです。

6月から7月にかけての初夏に最初の花が咲き終わったら、下から3節ほど残して茎を剪定します

そうすることで根元から新芽が出て、秋ごろに再び花を咲かせてくれるでしょう。

挿し芽(挿し木)のやり方

挿し芽(挿し木)とは、伸びてきた脇芽をカットして土に挿し、そのまま栽培する手法のことです。

最初はビニールポットなどに挿し芽をし、根が伸びてきたら鉢やプランターに植え替えます。

挿し芽は園芸上級者の方にとっても難易度が高い方法ですが、「剪定した脇芽がもったいない」「気に入ったお花を増やしたい」という方はぜひチャレンジしてみてください。

【植え替え時期はいつがいい?】

挿し芽では、順調に生育が進んだ場合でも、しっかりと根がはるまでに3ヵ月ほどの期間が必要です。

気候や育て方によっては、もっと長くかかる場合もあります。

ビニールポットの底から根が見えたら植え替えの合図なので、それまではじっくりお世話を続けましょう。

【鉢替えのやり方】

挿し芽で十分に根が育ったら、ビニールポットから鉢やプランターに植え替え(定植)をします。

トルコキキョウは根が下に伸びるため、深めの鉢を使用するのがおすすめです。

挿し芽の土面が鉢の7~8分目の深さに来るように培養土を敷き詰め、根を崩さないようにしてビニールポットから取り出しましょう。

鉢の中に優しく置いて周りを培養土で埋め、土を密着させるようにたっぷりと水を注いだら完成です。

トルコキキョウは根を少しでも傷つけると大きくダメージを受けてしまうので、なるべく根に触らないように注意しましょう。

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