オーニソガラムの育て方
公開日 2025年04月01日
更新日 2025年04月01日
育てやすさ
初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。

オーニソガラムの基本情報

植物名 | オーニソガラム |
学名 | Ornithogalum |
和名 | 大甘菜(オオアマナ) |
英名 | Star of Bethlehem |
別名 | オオアマナ |
原産地 | ヨーロッパ、南西アジア、南アフリカ |
科名 | ユリ科(キジカクシ科) |
属名 | オーニソガラム属(オオアマナ属) |
オーニソガラムは、長く伸びた茎の先に星形に似た花をいくつも咲かせる多年草の球根植物です。
春咲きと夏咲きがあり、春から夏にかけて凛とした花姿が魅力的で、花自体の開花期間も長く、切り花でもよく出回っています。
花束やアレンジメントによく使われますが、特に純白の花色がウェディングフラワーに人気です。
また、耐暑性や耐寒性に優れ、乾燥に強い丈夫な植物なので、初心者でも簡単に育てられます。
ただし、霜や雪に当たると枯れてしまう非耐寒性種もあるので、育てるときは品種の特徴をしっかり確認しましょう。
月別栽培カレンダー
植え付け
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肥料
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種類と品種
オーニソガラムの品種は100種類以上あると言われ、春咲き種と夏咲き種では開花や植え付け時期が異なるので注意が必要です。
また、主にヨーロッパやアジア原産のオーニソガラムは耐寒性種、南アフリカ原産は非耐寒性種になります。
ここでは、日本でよく見る品種を紹介します。
アラビカム

アラビカムは、丸みのある白い花びらと黒いめしべが特徴です。
見た目から「黒星(クロボシ)オオアマナ」とも呼ばれます。
細長い葉で、草丈は50~60cmくらいまで伸びます。
ウムベラータム

ウムベラータムは、細く白い花びらと黄色のめしべが特徴です。
キリスト誕生の時に輝いた星をイメージさせることから「ベツレヘムの星」とも呼ばれます。
細長い葉で、草丈は10~30cmと小ぶりです。
ヌタンス

ヌタンスは、緑がかった白色の尖った花びらと、うつむきがちに咲く姿が特徴です。
繊細で透明感のある姿から、別名「ガラスの花」とも呼ばれます。
細長い葉で、草丈は30~60cmくらいです。
シルソイデス

シルソイデスは、少し幅のある尖った白い花びらと黄緑色のめしべが特徴です。
葉はやや幅広で、草丈が20〜40cmくらいになります。
「マウントエベレスト」という別名でも流通しており、切り花でも人気の品種です。
ダビウム

ダビウムは、鮮やかな黄色やオレンジ色の花が特徴です。
めしべは黄緑で、シルソイデスと花の形が似ています。
幅広の葉で草丈が30〜40cmと短いので、鉢植え向きの品種です。
サンデルシー

サンデルシーは、白い丸みのある花びらや黒いめしべが特徴です。
アラビカムと似ていますが開花期が異なり、葉もサンデルシーの方が幅広になります。
草丈は80~100cmくらいまで伸びるので、切り花向きです。
品種名 | 咲く時期 | 耐寒性 |
---|---|---|
アラビカム | 春 | 耐寒性種 |
ウムベラータム | 春 | 耐寒性種 |
ヌタンス | 夏 | 耐寒性種 |
シルソイデス | 春 | 非耐寒性種 |
ダビウム | 春 | 非耐寒性種 |
サンデルシー | 夏 | 非耐寒性種 |
オーニソガラムはどんな花が咲く?

オーニソガラムの花は直径3cmくらいで、6枚ある星のような形をした花びらは、丸みがあったり尖ったりと品種によってさまざまです。
花の色は純白以外に黄色やオレンジもあり、めしべの色も黒に似た濃い緑や黄緑などがあります。
茎の先に円錐状に花序を付け、下から順番に花を咲かせていくため、開花期間は長いです。
オーニソガラムの葉っぱの形

オーニソガラムは、細長い線状や幅広の長い葉を、株元から放射状に長く伸ばします。
オーニソガラムの花言葉
オーニソガラムの花言葉は「純粋」「才能」「無垢」「潔白」「清らか」などです。
オーニソガラム育て方
オーニソガラムは丈夫で生育が旺盛なので、初心者でも育てやすい植物です。
適度な水や肥料と手入れによって、きれいな花を咲かせてくれます。
水やりの頻度
オーニソガラムは乾燥を好むため、水の与えすぎは球根を腐らせてしまいます。
鉢植えの場合
鉢植えは、表土が乾いてからたっぷり与えてください。
春咲き種は葉が枯れると休眠期に入るため、6~9月の間は水やりなしで大丈夫です。
地植えの場合
地植えは、降雨任せで水やりの必要はありません。
肥料のあげ方
オーニソガラムは、球根内に十分栄養を蓄えているため、あまり肥料を必要としません。
植え付け時に、緩効性の化成肥料を置き肥する程度で大丈夫です。
追肥は基本的に必要ありませんが、花が咲いてから葉が緑の間は、月に1~3回くらい液肥を与えると、球根をしっかり太らせることができます。
病害虫・害虫対策
オーニソガラムは、丈夫な植物で病害虫にも強いです。
しかし、栽培環境によっては、病害虫の影響を受けることもあります。
ここでは、オーニソガラムに発生しやすい主な病害虫と対策を紹介します。
アブラムシ
- つぼみや花びらにつく
- 汁液を吸い、株を弱らせる
手で取ったり水で洗い流したりするか、スプレータイプの殺虫剤で駆除しましょう。
日当たりと風通しのよい場所で管理し、植え付け時と花が咲く前にオルトランを株元にまくことで予防できます。
白絹病
- 株元に白糸のような菌糸が発生する
- 葉が黄色くなって枯死する
株ごと取り除き、石灰窒素やエタノールなどで土壌消毒しましょう。
中性から弱アルカリ性の土壌に植え付け、水はけと過湿に注意することで予防できます。
葉枯病
- 葉に褐色の斑点ができる
- 生育不良になり枯死する
病斑のある葉を除去し、スプレータイプの殺菌剤を散布しましょう。
風通しと水はけのよい場所で育てることで予防できます。
花がら摘み|タイミングとやり方
オーニソガラムは、花序の先端の花まで咲き終わったら、花がら摘みを行いましょう。
- 花茎の根元からハサミなどで切る
- 枯れたり傷んだりした葉は一緒に取り除く
花がらを残したままだと病気など株が弱る原因になるだけでなく、実った種に栄養を取られてしまい、翌年の花付きが悪くなってしまいます。
切り戻し|タイミングとやり方
オーニソガラムは、葉や茎の切り戻しを基本的には行いません。
球根は葉や茎から水分や栄養を吸収するため、剪定してしまうと球根が十分育たなくなってしまうからです。
花がら摘みの後に残しておいた葉や茎は、黄色くなって枯れてから取り除きましょう。
オーニソガラムの栽培環境
オーニソガラムは、春咲きか夏咲きか、耐寒性か非耐寒性かによって栽培環境が異なります。
環境管理を間違えてしまうと、花が咲かないだけでなく枯らしてしまう原因にもなるため、購入時はよく確認しましょう。
置き場所と日当たり
オーニソガラムは、日当たりと風通しのよい場所で育ててください。
半日陰でも育ちますが、花付きが悪くなるかもしれません。
また、風通しが悪いと、過湿で病気になったり枯れたりしやすくなってしまいます。
適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?
オーニソガラムは、寒さに強い耐寒性種と寒さに弱い非耐寒性種があります。
耐寒性種 | 非耐寒性種 | |
---|---|---|
夏の適温 | 25~35℃ | 25~35℃ |
冬の適温 | -15~5℃ | 0~10℃ |
耐寒性種はそのまま冬越しできますが、非耐寒性種は霜や雪に当たると枯れてしまいます。
用土
オーニソガラムは、水はけのよい土を好みます。
地植えするときは、植え付けの1週間くらい前に腐葉土を3割くらい混ぜ込んで、土を馴染ませておきましょう。
また、オーニソガラムは酸性の土が苦手なので、苦土石灰を混ぜておくと中性から弱アルカリ性に土壌調整できます。
鉢植えには赤玉土の小粒と腐葉土を7:3で混ぜた土か、市販の草花や球根用の培養土を使用してもかまいません。
夏越しの方法
オーニソガラムの夏越しは、春咲き種が夏咲き種かによって異なります。
春咲き種の場合
春咲き種は休眠期になるため、球根を掘り上げて涼しい場所で保管するのがおすすめです。
掘り上げずに置いておく場合は、球根が腐らないように水やりをストップしましょう。
夏咲き種の場合
夏咲き種は開花期になります。
35℃を越えると日焼けや乾燥で株が傷みやすくなるので、鉢植えは半日陰になる場所に移動させましょう。
地植えは、南や西向きを避けると夏越ししやすくなります。
冬越しの方法と注意点
オーニソガラムの冬越しは、耐寒性種か非耐寒性種かによって異なります。
耐寒性種の場合
耐寒性種は、外に置いたままで冬越しが可能です。
非耐寒性種の場合
非耐寒性種は、霜や雪に当たると球根が腐ってしまうため、次の対策をしてください。
- 鉢植えは、霜や雪がかからない軒下や暖かい室内に移動させる
- 地植えは、ビニールをトンネル掛けして防寒する
オーニソガラムの種まき
オーニソガラムは、種からではなく球根から育てるのが一般的です。
オーニソガラムを種から育てると大変?
オーニソガラムを種から育てるのはおすすめしません。
種まきすることはできますが、種から育てると球根になって花を咲かせるまでに数年かかることもあるからです。
オーニソガラムの植え付け
オーニソガラムの植え付けは球根を使いますが、春咲き種と夏咲き種で植え付け時期が異なります。
球根の選び方
オーニソガラムの球根は、小さな玉ねぎのような形をしています。
きれいな花を咲かせるためには、十分栄養を取り込んで大きく育った球根を選ぶことが大切です。
次の点をよく観察して選びましょう。
- 大きく丸い形をしているか
- 重量感があるか
- 傷や痛み、カビなどがないか
- 子球がついていないか
植え付けでおすすめの時期は9月中旬~11月下旬と4月中旬~5月下旬
植え付けのおすすめ時期は、春咲き種が9月中旬~11月下旬、夏咲き種が4月中旬~5月下旬です。
春に行う場合、降霜があるうちは植え付けできないので、寒冷地では4月下旬まで待った方がよいでしょう。
鉢植えの植え付け方
- 鉢と用土を用意する
- 球根を置いて土を被せる
① 鉢と土を用意する
鉢に鉢底ネットと鉢底石を敷き、球根2個分の高さまで土を入れます。
鉢の大きさは5号鉢に3~5個、小型の品種は3号鉢に3個程度が目安です。
② 球根を植えて土を被せる
球根を上向きに置き、土を被せましょう。
鉢底から水が流れるくらいたっぷりと水を与えたら、その後10日間くらいは水やりを控えてください。
地植えの植え付け方
- 土を掘り起こす
- 球根を植えて土を被せる
① 土を掘り起こす
植え付ける1週間くらい前に深さ20cmくらい掘り返しておき、腐葉土と苦土石灰を混ぜておきましょう。
② 球根を植えて土を被せる
株同士の間隔は30〜40cmくらい開けて、球根2個分の深さに上向きで植えたら土を被せます。
たっぷり水を与えた後は、水やりをしなくても大丈夫です。
オーニソガラムの開花時期

オーニソガラムは春咲き種と夏咲き種があり、品種によって開花時期が異なります。
花付きが悪かったり花が咲かなかったりする場合は、栽培環境を見直してみましょう。
開花時期は4~5月頃と7~8月
オーニソガラムの開花時期は、春咲き種が4~5月頃、夏咲き種が7~8月頃です。
花序の下のつぼみから順番に開き、咲き始めると長く楽しむことができます。
オーニソガラムの花が咲かない原因は?
オーニソガラムの花が咲かない原因は、次の3つが考えられます。
- 日照不足
- 肥料不足
- 寒さによる球根の弱り
オーニソガラムを日当たりのよい場所に置き、リン酸が多めの肥料を与えてみましょう。
また、寒さに弱い非耐寒性種の場合は、霜や雪に当たらない工夫が大切です。
オーニソガラムの増やし方
オーニソガラムは、分球で増やすのが一般的です。
オーニソガラムの球根は、成長していく過程で親の球根の脇に子球と呼ばれる小さな球根を増やしていきます。
増えた子球を親の球根から切り離して株を増やすのが分球です。
分球におすすめの時期は6~7月頃と10~11月
分球におすすめの時期は、春咲き種と夏咲き種で異なります。
春咲き種は6~7月頃、夏咲き種は10~11月頃が適期です。
分球のやり方
- 球根を掘り上げる
- 子球を切り分ける
- 保管する
① 球根を掘り上げる
鉢植えは鉢から抜き、地植えは広めに掘り上げます。
特に地植えの場合は、子球が土中に残っていると野生化して手が付けられなくなるため、残さず掘り上げましょう。
② 子球を切り分ける
親株から子球を指で割って切り分けます。
枯れた葉や茎も取り除きましょう。
③ 保管する
おがくずやバーミキュライトを入れた袋やケースに子球を入れたら、 風通しのよい涼しい場所で植え付け時期まで保管します。
オーニソガラムに植え替えは必要?
オーニソガラムは、適切なタイミングでの植え替えが必要です。
植えっぱなしだと、増えた子球に栄養を取られて花付きが悪くなってしまいます。
植え替えのタイミングとやり方
鉢植えのオーニソガラムは、根詰まりを防ぐために毎年植え替えしましょう。
地植えの場合は、3年に1回くらいを目安に、球根が混み合ったら植え替えを行います。
また、植え替え時は、分球と兼ねて行うとよいでしょう。
- 球根を掘り上げる
- 球根を整理する
- 球根を植え付ける
① 球根を掘り上げる
鉢植えは鉢から取り出し、地植えは球根を掘り上げたら、古い土を落とします。
② 球根を整理する
子球を手で外し、古い根や枯れた葉、茎を取り除きましょう。
③ 球根を植え付ける
用意した土に植え付けて、たっぷり水やりをしたら完了です。