カンナの育て方

更新日 2025年04月29日

育てやすさ

初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。

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カンナの基本情報

カンナの基本情報
植物名カンナ
学名Canna
和名壇特(ダンドク)
英名Canna lily
別名ハナカンナ
原産地熱帯アメリカ、アジア、アフリカ
科名カンナ科
属名カンナ属

カンナは、ユリのように大きくて優雅な花を咲かせ、夏にぴったりの鮮やかな色合いが魅力的な植物です。

大きな葉も印象的で、南国風のトロピカルな雰囲気が夏の花壇を明るく彩ります。

開花時期は初夏から晩秋までと長く、真夏でも次々に花を咲かせてくれるのが特徴です。

強い日差しにも焼けず、高温多湿にも強いことから初心者でも育てやすいといえるでしょう。

月別栽培カレンダー

種まき

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植え付け・植え替え

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肥料

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種類と品種

熱帯地域に咲くカンナの原種は50種類以上あり、園芸品種は1,000種類を超えるほどで主に海外で品種改良されています。

鑑賞用は「ハナカンナ」と呼ばれており、代表的な6つの品種を紹介します。

カノーバ シリーズ

花色が豊富なだけでなく、葉にもツヤのある緑や銅葉の種類をもつ種子系品種です。

過湿に強く、ビオトープや水中栽培もできます。

トロピカル シリーズ

種まき後約75日で開花する早生タイプの種子系品種です。

花の色ごとに大きさや草丈が違うので、雰囲気を変えて楽しめます。

F1サウスパシフィック系

トロピカルシリーズの後継種で、カンナでは世界初のハイブリッド品種です。

基部からの分岐性に優れているため、花茎が多く花が一斉に咲きやすい特徴があります。

インディカ

インディカ

南米やメキシコを中心に分布する、原種の中でも花が小さい品種です。

大きな根茎は多肉質で、アメリカ先住民族が食用として栽培していた歴史があります。

カンナ ダーバン

カンナ ダーバン

オレンジの花色にあう、シマ模様の入った銅葉をもつ品種です。

エキゾチックな雰囲気で、カラーリーフとしても人気があります。

バンコック

バンコック

緑の葉に薄い黄色のシマ模様をもつ矮性品種です。

オレンジから黄色に変化する花のグラデーションは、南国の陽ざしを思わせます。

品種名草丈花の色
カノーバ シリーズ40〜70cm赤、黄、オレンジ
トロピカル シリーズ50~60cm黄、赤、白、明桃、濃橙
F1サウスパシフィック系40〜50cm赤、オレンジ、乳白、ピンク
インディカ100〜150cm
カンナ ダーバン80〜100cmオレンジ
バンコック40〜60cmオレンジ

カンナはどんな花が咲く?

カンナはどんな花が咲く?

カンナは約5〜8cmの大きい花びらが何枚か集まり、3つの角を持つ直径10cmほどの三稜形をした花を咲かせます。

花のように見える部分は、雄しべが花びらに変化したもので、雄しべの下に見える細長い3本の花びらが本来の花です。

カンナの葉っぱの形

カンナの葉っぱの形

カンナの葉は30〜50cmの大きさで、先が尖った長卵型をしています。

葉の色や模様は白色の筋が入ったものや銅葉、赤の縁取りがあるなど多彩で種類も豊富です。

ほかの花や植物を引き立てたり、庭を南国風に彩ったりしてくれることから、ガーデナーの間ではカラーリーフとしても人気があります。

カンナの花言葉

カンナの花言葉「情熱」「快活」「永遠」「妄想」「尊敬」です。

カンナの育て方

カンナは夏の日差しや暑さに強く、病害虫が発生しにくい一方で、乾燥に弱い植物です。

日当たりが良い場所で水切れに注意して栽培すれ、すくすくと大きく育つでしょう。

水やりの頻度

カンナは水を好む植物ですが、鉢植えと地植えでは水やりのタイミングが異なります。

鉢植えの場合

表面の土が乾いたら水やりを行いましょう。

特に、夏は水切れを起こしやすくなるため、朝と夕方2回水やりが必要になる日もあります。

地植えの場合

植え付け時にたっぷり水やりをし、その後は自然な降雨に任せて大丈夫です。

ただし、雨が降らず土が乾燥しきってしまったら水やりをしてください。

肥料のあげ方

カンナは、肥料を与えると葉や花を大きく育ちます。

植え付けの際に元肥として堆肥や腐葉土などを混ぜ込み、花が咲き始めたら緩効性肥料の置肥または液体肥料を水やりの代わりに与えましょう。

ただし、10月過ぎてからの追肥は冬越しの妨げになるため控えてください。

病害虫・害虫対策

カンナは病害虫が発生しにくい丈夫な花ですが、まれに害虫が葉を加害するため、葉や茎などをこまめに確認しましょう。

ヨトウムシ

  • 昼間には害虫が確認しにくい
  • 葉が食害される

見つけたら葉と一緒に取り除くか、薬剤を散布してください。

米ぬかを入れた容器を風や雨の影響がない場所へ置くと、ヨトウムシをおびき出して退治できます。

カンナ黄色斑紋病

  • 葉脈が黄色になる
  • 花が咲かなくなることが多い

株分けや分球によって伝染するため、発病した株は使用せず抜き取りましょう。

葉茎を切り取る際には、消毒したハサミを利用したり切り口に苦土石灰をつけたりすると予防できます。

茎腐病

  • 多湿と連作によって伝染しやすい
  • 根元に近い茎が褐色や黒色に変色する
  • 株全体が枯死する

茎が変色してしまったら、まわりの土ごと取り除き焼却処分してください。

清潔な土を使い深植えをしないことでも予防できます。

支柱立て|タイミングとやり方

高さが出る品種を育てる場合には支柱立てを行います。

茎の成長スピードを観察し、強風や花の重みなどで倒れそうになる前に、支柱立てを設置しましょう。

太陽へ向かって南側へ成長するため、苗の北側に支柱を立てるのがポイントです。

花がら摘み|タイミングとやり方

カンナは、花が咲き終わりしぼんできたら早めに花がら摘みをします。

花がらを残しておくと種を作り始めてしまい、次の花が咲かないことがあり開花時期が短くなってしまいます。

花がらは、花の根元を持ち下に引くように折ると摘みやすいです。

切り戻し|タイミングとやり方

カンナは花がすべて咲き終わったら、花茎を切り戻しましょう。

清潔なハサミを使って、花茎を葉の付け根から切り取ります。

カンナの栽培環境

カンナは暑さに強い特徴をもつ一方で、寒さには弱い植物です。

冬越しは球根の掘り上げを行い、次のシーズンでも楽しめるように管理しましょう。

置き場所と日当たり

カンナは日当たりのよい場所で育てると、大きく育ちます。

カラーリーフを楽しみたい場合でもしっかりと日光に当て育てると、特徴的な模様や色合いがくっきりと出やすいです。

適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?

カンナの栽培適温は10〜30℃です。

寒さには弱いため5℃以下になると休眠し、さらに氷点下では枯れてしまいます。

用土

カンナは、水はけがよく保水性のある土や有機質でよく肥えた土が栽培に向いています。

市販の草花用土を使うか、赤玉土5割腐葉土4割堆肥1割を混ぜたものでも大丈夫です。

夏越しの方法

熱帯地域原産のカンナは暑さには強く、夏越しに特別な対策は必要ありません。

冬越しの方法と注意点

カンナは寒さに弱いため、土を盛る方法やマルチングをした冬越しが必要です。

管理のポイントは、次のとおりです。

  • 地上部の葉を地面と同じくらいの高さで刈り取る
  • 球根が凍らないよう、表土に約10cm盛り土する
  • 株元をバークチップなどでマルチングする

なお、霜が降りる地域では球根を掘り上げてください。

球根の掘り上げ方

日本の冬は寒いので、球根を掘り上げた方が冬越しには適しています。

球根を掘り上げるタイミングは、花が咲き終わった10月頃がおすすめです。

  1. 地上部の葉を刈り取る
  2. 球根を掘り上げる
  3. 球根を分ける
  4. 次のシーズンまで管理する

① 地上部の葉を刈り取る

枯れた葉や茎を地上部5cmほど残し刈り取ります。

繊維質の茎はハサミでは切り取りにくいため、手元の注意が必要です。

② 球根を掘り上げる

地植えの場合は、球根を傷つけないようまわりの土を大きく掘り上げます。

鉢植えの場合は、鉢から株全体を取り出しましょう。

球根はデリケートで傷がつくと枯れてしまうため、傷つけないよう根をほぐしたり、切ったりしながら土を落としていきましょう。

③ 球根を分ける

ある程度土を落としたら、1つの株から球根を2~3つに分けます。

ただし、元の球根が小さい場合には、無理に分けずにそのままで冬越しさせましょう。

④ 次のシーズンまで管理する

5〜10℃くらいの場所で、発泡スチロールに入れるか鉢などにバーミキュライトや肥料分の少ない土に軽く埋めて管理します。

2週間〜1ヶ月に一度は水を与え、日頃から乾燥していないかチェックしましょう。

カンナの種まき

カンナは地下茎が大きく育つ球根植物ですが、種まきでも育てられます。

カンナを種から育てると大変?

カンナは簡単に種から育てられ、発芽温度に気をつければ種まきから約2週間で発芽します。

種まきにおすすめの時期は5月頃

カンナの種まきにおすすめの時期は、遅霜の心配がなくなる5月頃です。

種まきのやり方

  1. 種の準備をする
  2. 用土と場所を準備する
  3. 種をまく
  4. 発芽まで管理する
  5. 成長したら植え替える

① 種の準備をする

カンナの種は種皮が硬いため、あらかじめヤスリやコンクリートなどで傷をつけてから一晩吸水させます。

② 用土と場所を準備する

種まき用の土もしくはバーミキュライトを用土として準備します。

セルポット(128穴)やビニールポットに用土を入れ、水をかけて湿らせておきましょう。

③ 種をまく

セルポット(128穴)なら1穴に1つ、ビニールポットなら2〜3つずつ種をまきます。

乾燥しないように、種が見えないくらいしっかりと土をかけるのがポイントです。

④ 発芽まで管理する

水やりにジョウロを使うと土が流れて種が見えてしまう可能性があるため、水の入った容器にポットを入れて底面から吸水する方法や霧吹きを使った方法を利用します。

また、気温が暖かいと発芽が促されるので、温度が20〜25℃になるようにしましょう。

⑤ 成長したら植え替る

発芽後、複数芽が出たら間引きをして芽を1つにし、土の乾きに注意しながら、成長に合わせて液肥を与えましょう。

本葉が2枚くらいになるまで成長したら、5号鉢や庭へ植え替えます。

カンナの種の採り方

カンナを採種する場合、花がら摘みをせずそのままにしておきましょう。

花が咲き終わって少し経つと、緑色や赤色をした球体の実がなりはじめます。

実が枯れ皮が裂けて中から黒色の種が顔を出したら採種し、種は茶封筒に入れて冷暗所で次のシーズンまで保管しましょう。

カンナの植え付け

カンナは、寒さの戻りがなくなった頃に植え付けましょう。

鉢植えと地植えの植え方、球根と開花株の植え方が異なるので、それぞれのポイントを紹介します。

球根の選び方

カンナの球根は、傷がなく新芽がいくつか見えているものを選びましょう。

カンナは先端部や節にある新芽が、株に成長していきます。

植え付けでおすすめの時期は4~5月

カンナにおすすめの植え付け時期は4〜5月です。

発芽温度は20〜25℃と高めで、寒さが戻ってしまうと発芽が遅れてしまいます。

鉢植えの植え付け方

  1. 球根を準備する
  2. 鉢と用土を準備する
  3. 球根を中心からずらして植え付ける
  4. 発芽まで管理する

① 球根を準備する

鉢に植え付ける場合は、草丈が50cmくらいに小さく育つ品種の球根を準備しましょう。

ほかの鉢と40~50cmの間隔を空けて空間を確保すると、大きな葉がのびのびと生育します。

② 鉢と用土を準備する

1つの球根に対し、8〜10号鉢(直径24〜30cm)を準備しましょう。

市販の草花用土や、赤玉土5割、腐葉土4割、堆肥1割の割合で混ぜて自作した土を用意してください。

鉢底石または鉢底ネットを3cmほどの高さまで入れ、その上に土を6割程度入れます。

③ 球根を中心からずらして植え付ける

球根の先端部が太陽に向かって成長しやすいよう、真ん中ではなく少し縁に寄せて植え付けます。

球根の上に土が約5cmかかる深さにし、縁から2〜3cm低くしてウォータースペースを作りましょう。

④ 発芽まで管理する

植え付け後は、鉢底から水が流れ出るくらいを目安に水を与えてください。

気温が少し低い場合には、通気穴を開けたビニールをかけると保温できて発芽を促せます。

また、球根の先端部が南側にくるよう、鉢の向きを整えておくとよいでしょう。

地植えの植え付け方

  1. 用土と場所を準備する
  2. 球根の先を南向きにして植え付ける
  3. 水やりする

① 用土と場所を準備する

植え付けの2週間前に土を40〜50cmほど掘り起こし、苦土石灰をひと握り入れてよく混ぜておきます。

その1週間後に、元からある土に対して3割程度の腐葉土、1割程度の堆肥を混ぜ込みましょう。

② 球根の先を南向きにして植え付ける

土が約5cm土かけられる深さの穴を掘り、球根の先端部が南側に向くように植え付けましょう。

球根を複数植え付ける場合には、間隔を60〜100cm空けてください。

③ 水やりする

植え付け後はたっぷり水やりをします。

表面の水が引いたらまた水を与え、2〜3回繰り返して水やりをしたら、その後は降雨に任せて大丈夫です。

開花株の植え付け方

開花株の植え付けのポイントは次のとおりです。

  • 育苗ポットから取り出した際に、土や根、球根をなるべく触らない
  • 地植えなら、苗よりひとまわり大きな穴を掘る
  • 鉢植えなら、8〜10号(直径24〜30cm)の鉢を使う

カンナの開花時期

カンナの開花時期

カンナは、暑い夏の時期にいきいきと花を咲かせます。

開花時期は6~10月頃

カンナの開花時期は、6〜10月頃です。

夏の盛りに色鮮やかな大輪の花が咲き、花壇を彩ってくれます。

カンナの花が咲かない原因は?

カンナの花が咲かない原因は、次のことが考えられます。

  • 日当たり不足
  • 肥料不足
  • 株同士が密集している
  • 土の量不足
  • 病害虫の発生

花が咲かない場合には、日当たりの環境や肥料の与え方を見直してみてください。

カンナの増やし方

カンナの増やし方

カンナの増やし方には、種まきと分球があります。

分球とは成長した球根を節ごとに切り分けて増やす方法で、ここでは分球の時期や方法を説明します。

分球におすすめの時期は4~5月頃

カンナの分球におすすめの時期は、4〜5月頃です。

分球のやり方

分球には、次のポイントがあります。

  • 成長した株の球根の細くなっている節で切り分ける
  • 2〜3節をつけてポキッと手で折る
  • 分球後すぐに植え付ける

カンナに植え替えは必要?

カンナは球根を掘り上げたときや分球したときに植え替えますが、株が大きくなり鉢が小さくなった場合は植え替えするとよいでしょう。

植え替えのタイミングとやり方

カンナの植え替えのタイミングは、植え付けや分球と同じ4〜5月頃がおすすめです。

鉢植えの場合は、成長に合わせた大きさの鉢へ植え替えましょう。

  1. 用土を準備する
  2. 鉢を準備する
  3. 株を鉢から抜く
  4. 植え替えて水やりをする

① 用土を準備する

用土は一般販売されている草花用の土、または赤玉土と腐葉土と堆肥を5:4:1で混合した土を準備します。

② 鉢を準備する

8〜10号鉢の中から、元の鉢よりもひとまわり大きい鉢を準備します。

鉢の大きさに合わせて株が成長するため、草丈が小さな品種でも大きく育つことがあります。

③ 株を鉢から抜く

植え替える株を鉢から抜きます。

根が回って固く抜きにくい場合もあるので、縁まわりの土をほぐしたり鉢の外から叩いたりと工夫しましょう。

苗についている根の先の土は、できるだけ落とします。

④ 植え替えて水やりをする

新しい鉢へ鉢底石または鉢底ネットを敷き、土を半分ほど入れます。

球根の位置を確認し、先端が南側に向くように株の位置を決めましょう。

土は鉢の縁から2〜3cm低くなるように量を調整し、植え替え後は、鉢底から流れ出るくらいの水を与えましょう。

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