インパチェンスの育て方
公開日 2025年04月03日
更新日 2025年04月03日
育てやすさ
初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。

インパチェンスの基本情報
植物名 | インパチェンス |
学名 | Impatiens walleriana |
和名 | アフリカ鳳仙花 |
英名 | Impatiens |
別名 | アフリカホウセンカ |
原産地 | 熱帯アフリカ |
科名 | ツリフネソウ科 |
属名 | ツリフネソウ属 |
カラフルで色鮮やかな花が魅力のインパチェンスは、日陰でも比較的元気に育つ園芸植物です。
夏の強い日差しを避けて、水やりや切り戻しなどの基本の手入れをすれば、初心者でもたくさんの花を咲かせることができます。
初夏から晩秋まで長く花を楽しめるため、地植えやプランター、寄せ植えなど好きな方法で育ててみましょう。
月別栽培カレンダー
種まき
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植え付け・植え替え
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肥料
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開花
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種類と品種

インパチェンスは2,000種類以上もの園芸品種が存在し、世界中で育てられている花です。
ここでは、代表的な品種を紹介します。
F1 ロリポップ シリーズ
白やピンク、オレンジなどの花色が豊富な一重咲きタイプで、花の大きさは4〜5cmです。
徒長しにくい性質で、株が小さくまとまりやすく限られた場所でも育てられます。
フィエスタ スターダストピンク
光沢感のあるピンクのところどころに白のかすりが入る、八重咲きタイプのインパチェンスです。
四季咲きで花つきがよく、より暑さに強い品種で次々と花を咲かせ、空間を彩ります。
シルエット アップルブロッサム
ほんのりと薄いピンク色をした八重咲きタイプで、やわらかい印象を与えます。
半日陰でもしっかりと生育するため、シェードガーデンにおすすめの品種です。
サンパチェンス スカーレット
ブランド品種のひとつで、夏の日差しを思わせるような明るい色が特徴です。
一重咲きタイプで春から秋まで長く咲き、夏の暑さに強くひと株でも大きく育ちます。
サンパティオ ホワイト
サンパチェンスの姉妹シリーズで、生育スピードは緩やかでやや小ぶりの株をしています。
白色の一重咲きで、カラーリーフとの寄せ植えの相性がよいタイプです。
ニューギニアインパチェンス

一重咲きで、白や赤、ピンク、オレンジなど鮮やかな花色があり、魅惑的な印象です。
ニューギニアが原産で、花や葉、株全体がほかのインパチェンスと比べて大きく、濃い色をしています。
品種名 | 咲き方 | 花の色 |
---|---|---|
F1 ロリポップ シリーズ | 一重咲き | 白、ピンク、オレンジ |
フィエスタ スターダストピ ンク | 八重咲き | ピンク |
シルエット アップルブロッサム | 八重咲き | 薄いピンク |
サンパチェンス スカーレット | 一重咲き | 赤 |
サンパティオ ホワイト | 一重咲き | 白 |
ニューギニア インパチェンス | 一重咲き | 白、赤、ピンク |
インパチェンスはどんな花が咲く?

インパチェンスの花は、花びらが5枚の3~4cmほどの小さい花で平たく広がっており、蝶がとまりやすく受粉に向いた形をしています。
白や赤、オレンジ、ピンクなどカラフルな花色が特徴的です。
インパチェンスの葉っぱの形

インパチェンスの葉っぱは葉先がとがった卵形をしており、縁にはのこぎりのような切れ込みがあります。
3cmほどの葉が茎の節に交互につくため、自然に株がこんもりと大きく成長します。
インパチェンスの花言葉
インパチェンスの花言葉は「鮮やかな人」「強い個性」「豊かさ」です。
インパチェンスの育て方
インパチェンスは、暑い国が原産のため高温多湿の環境を好む花です。
ただし、風通しが悪いと蒸れて枯れてしまう原因となるため、花がら摘みや切り戻しを適度に行って育てましょう。
水やりの頻度
インパチェンスは、乾燥に弱く水を好む花です。
ただし、花や葉に水がかかるとカビが発生しやすくなるため、株元に水を与えましょう。
鉢植えの場合
鉢植えの場合は、表面の土が乾ききる前に鉢底から水が流れ出るくらい水やりを行います。
特に夏場は土の乾燥度合をこまめにチェックし、乾燥している場合は朝と夕方の1日2回与えましょう。
万一水切れしてしまったら、すぐに水を入れた容器に鉢を浸して日陰で管理し、様子を見てください。
地植えの場合
地植えの場合には、花や葉がぐったりとしてハリがなくなってきたら水やりのタイミングです。
肥料のあげ方
インパチェンスは、開花期にしっかりと肥料を与えてください。
まず、植え付けの土に元肥を混ぜ込み、根の成長を促すための土づくりを行います。
開花期には真夏を除いて、2~3か月一度のタイミングで緩効性肥料を与えるか、1週間から10日ごとに液体肥料を水やりの代わりに追肥してあげましょう。
ただし、チッソ分の多い肥料を与えすぎると根腐れを起こす原因にもなるため、生育状況を確認しながら与えてください。
病害虫・害虫対策
病害虫や害虫は、株元の蒸れや連作によって発生することがあります。
ハダニ
- 葉の裏につきやすい
- 食害されると葉に白い斑点が出る
- 9月頃から発生しやすい
見つけたらすぐに、霧吹きで葉裏に水や薄めた牛乳、木酢液などをかけて取り除きましょう。
ヨトウムシ
- 日中は土の中にいる
- 新芽や葉を食害する
食害された葉やヨトウムシを見つけたらすぐに駆除しましょう。
葉裏に卵や孵化した直後の幼虫を探し、葉ごと取り除くか殺虫剤を使って駆除します。
灰色カビ病
- 蒸れによって発生しやすい
- 花びらやつぼみに灰色のシミが出る
症状が出た花や葉は、見つけ次第すべて取り除き、被害が広がらないように薬剤を全体に散布しましょう。
また、湿気がこもらないように注意してください。
ネコブセンチュウ
- 連作によって発生しやすい
- 養分の吸収をさまたげ枯死させる
- 発病すると苗全体に広がる
発病したら対処法がないため、連作を避けて土に化学農薬を土に混ぜ込んで予防しましょう。
また、マリゴールドやクロタラリアなどを一緒に育てると対抗植物とセンチュウの発生を抑制する効果があります。
摘心|タイミングとやり方
インパチェンスの摘心は、苗の植え付け時とその後成長を見ながら行いましょう。
茎の先端を摘み取るとわき芽が増え、日当たりと風通しが良くなり、より豪華な株に成長します。
摘心のポイント
- 消毒したハサミを使う
- 株元から2節目の上をカットする
- つぼみや花がついている茎も全部カットする
花がら摘み|タイミングとやり方
インパチェンスは、咲き終わった花を見つけたらすぐに花がら摘みを行います。
こまめに花がら摘みを行うことで、次の開花の手助けになるだけでなく、病気の発生予防にもつながります。
また、土に落ちた葉や花びらは気が付いたらすぐに取り除き、清潔にしておくことが大切です。
切り戻し|タイミングとやり方
インパチェンスの切り戻しは、花がひととおり咲き終わった7~8月頃に行います。
草丈の半分~3分の1ほどに切り戻し、株全体をリフレッシュさせましょう。
切り戻しから約2週間後には、新しい茎が伸び、再び花が咲き始めます。
ただし、わき芽まで切ってしまわないように注意してください。
インパチェンスの栽培環境
インパチェンスは、日当たりがよく、風が通りやすい場所を好みます。
ただし、強い直射日光と乾燥を嫌うため、季節によって環境を整えて育てましょう。
置き場所と日当たり
インパチェンスは日当たりが良く、通気性のある場所で育てましょう。
ただし、夏の強い日差しで葉焼けしたり、株が弱ってしまったりするため、午後には日陰になる場所や明るい日陰で育てます。
適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?
インパチェンスの栽培に適切な温度は、15~30℃です。
5℃程度までは耐えられますが、霜にあたったり、凍結したりすると枯れてしまうため冬は暖かい室内で管理しましょう。
用土
インパチェンスは、水はけがよく保水性のある土で育てましょう。
用土には、市販の草花用培養土や、培養土3割と赤玉土6割に、元肥1割を混ぜた土がおすすめです。
夏越しの方法
インパチェンスは暑さに強いので夏越しに特別な対策は必要ありませんが、夏の強すぎるは葉焼けの原因になるので注意しましょう。
- 鉢植えは東向きの場所、午後は日陰に移動する
- 地植えは半日陰になる場所に植える
- 日光が強すぎる場合はテントをつけて日陰を作る
また、真夏になる前に切り戻して休ませると、秋にはより美しくたくさんの花が楽しめます。
冬越しの方法と注意点
インパチェンスは寒さに弱く霜にあたると枯れてしまうため、冬越しの管理が必要です。
ポイントは次のとおりです。
- 地植えの場合、鉢植えに植え替える
- 10℃以上に保たれた暖かい室内に移動させる
- 土が湿った状態を保ち、乾燥に気をつける
- 日中は日当たりがよい場所へ置く
インパチェンスの種まき
インパチェンスは苗を植え付ける方法が一般的ですが、種まきからも育てることができます。
インパチェンスを種から育てると大変?
インパチェンスは、種から育てるのはそれほど大変ではありません。
気温や水切れ、日当たりを適切に管理すれば、種まきから約10日で発芽します。
種まきにおすすめの時期は4~5月頃
種まきにおすすめの時期は、暖かくなってきた4~5月頃です。
発芽適温は20~25℃とやや高めなので、気温がしっかり上がった時期を選びましょう。
種まきのやり方
- 種まき用ポットと土を準備する
- 種をまき、土を薄くかぶせる
- 半日陰で管理する
- 本葉が2~3枚になったら間引きする
- 本葉が5~6枚になったら植え付ける
① 種まき用ポットと土を準備する
セルポットやビニールポットなどの種まき用ポットに、専用の土を上まで入れます。
その後、しっかりと吸水させてください。
② 種をまき、土を薄くかぶせる
インパチェンスの種は小さいため、1つのポットに3〜4粒まきます。
光を好む「好光性種子」なので、種が乾かない程度に薄く土をかぶせましょう。
③ 半日陰で管理する
種まき後は、発芽まで土が乾かないよう注意し、半日陰で管理します。
ジョウロで水を与えると種を見失う恐れがあるため、受け皿に水をためて吸水させるか霧吹きを利用しましょう。
種まきから、約1週間~10日で芽が出ます。
④ 本葉が2~3枚になったら間引きする
本葉が2〜3枚になったら、元気な苗だけを残して間引きます。
小さな苗なのでピンセットを使うと、作業がしやすいです。
⑤ 本葉が5~6枚になったら植え付ける
本葉が5〜6枚になったら、鉢や庭に植え付けます。
5号鉢(直径約15cm)に1株、複数の株を植え付ける場合の株間は約25cmが目安です。
植え付けたあとは水をたっぷり与えましょう。
インパチェンスの種の採り方
インパチェンスを採種する場合は、花がら摘みをせず種ができるのを待ちましょう。
- 花が咲き終わるまで待つ
- 種を採る
- 冷暗所で保管する
① 花が咲き終わるまで待つ
花がしぼんでもすぐに花がらを摘み取らず、残しておきます。
その後、種が生育していくと、莢(さや)が少しずつ膨らんでいきます。
なお、自然に落ちた花がらは掃除して清潔にしておきましょう。
② 種を採る
莢(さや)がパンパンに張ると、触れた拍子に弾けて小さな種が飛び散ってしまいます。
種を落としてしまわないよう、莢(さや)が未熟なうちに小さな紙やナイロン袋などをかぶせておくと安心です。
あとは、自然に弾けとぶのを待ち、飛び出した種を集めてください。
③ 冷暗所で保管する
採種した種は茶封筒に入れてよく乾燥させます。
その後、乾燥剤と一緒に密閉容器に入れて次のシーズンまで保管しましょう。
冷蔵庫で保存すると長持ちします。
インパチェンスの植え付け
インパチェンスは、気温が上がってくる4〜5月が植え付け時期です。
ここでは、苗の選び方や植え付け方法を紹介します。
苗の選び方
インパチェンスの苗は、葉が多めで真っ直ぐ育っているものを選ぶとよいでしょう。
株元に黄色くなった葉がある苗は病害虫の発生の可能性が高いため、避けてください。
植え付けでおすすめの時期は4~5月
インパチェンスの植え付け時期は、4~5月がおすすめです。
植え付けのやり方
- 植え付け場所と土を準備する
- 苗を植え付ける
- 日当たりと雨に注意して管理する
① 植え付け場所と土を準備する
植え付けには連作を避け、新しい土を用意してください。
市販の培養土か、培養土と赤玉土を3対6に配合し、元肥を1割追加した土がおすすめです。
地植えの場合は、日当たりがよう開放的で半日陰になる場所を選びましょう。
鉢上の場合は、スリットや穴のある水はけのよい5号鉢(直径約15cm)に鉢底石を入れ、土を半分くらい入れておきます。
② 苗を植え付ける
苗を育苗ポットから取り出し、根が回っていれば軽くほぐし、苔や表面の土を落として苗を植え付けます。
鉢植えは、縁から2〜3cmほど下になるように土の量を調整しましょう。
③ 日当たりと雨に注意して管理する
植え付け後はたっぷり水やりをして、日当たりがよい場所で管理します。
日差しが強くなってきたら半日陰に移し、雨が続くときは軒下に移動させたり雨除けのテントを作ったりして保護すると安心です。
インパチェンスの開花時期

インパチェンスの開花期間は初夏から晩秋です。
花自体は1日でしぼんでしまいます、が次々と新しい花が咲くので長い期間楽しめます。
開花時期は5~11月頃
インパチェンスの開花時期は5〜11月で、夏の暑さや気温によって生育スピードを変化させながら、長期間花を咲かせます。
インパチェンスの花が咲かない原因は?
インパチェンスの花が咲かない原因には、日光不足や肥料の与えすぎなどが考えられます。
花が咲かない場合の注意点は次のとおりです。
- 肥料を与えすぎない
- 半日陰に置き過ぎない
なお、八重咲きタイプは暑い時期に日に当てすぎるとつぼみが落ちてしまうので、育てる品種に合う日当たりの管理をしてください。
インパチェンスの増やし方

インパチェンスは、種まきのほかに挿し芽で増やすことが可能です。
ここでは、挿し芽での増やし方を説明します。
挿し芽におすすめの時期は5~7月頃
インパチェンスの挿し芽は、5~7月頃がおすすめで、摘心や切り戻しの際にカットした茎が利用できます。
挿し芽のやり方
- 挿し芽用の土とポットを準備する
- 挿し芽を作る
- 挿し芽を植える
- 根が張るまで管理する
- 新しい葉が生えたら植え替える
① 挿し芽用の土とポットを準備する
赤玉土かバーミキュライトを挿し芽用の土として準備します。
育苗ポット(2.5号ポット)の上まで土を入れ、30分くらい吸水させておきましょう。
② 挿し芽を作る
切り戻しでカットした茎を利用して、3節くらいに2〜3枚の葉をつけた挿し芽を作ります。
その際、成長点やつぼみ、下の方の葉を取り除き、切り口を斜めに切ります。
挿し芽は30分以上水につけ吸水させておきましょう。
③ 挿し芽を植える
土に穴をあけ、挿し芽を傷つけないように差し込みます。
水を与えて、茎と土を圧着させて植え付けます。
④ 根が張るまで管理する
約1週間は水皿を使い、根が張るまでは水切れがないよう管理します。
明るい日陰に置き、光合成を促しましょう。
⑤ 新しい葉が生えたら植え替える
根が出て、新しい葉が生えてきたらひと回り大きな鉢へ植え替えます。
インパチェンスに植え替えは必要?
インパチェンスは、一年草なので植え替えは必要ありません。
ただし、株が大きくなり根詰まりの可能性がある場合には植え替えをしましょう。