スイセンの育て方

更新日 2025年02月03日

育てやすさ

初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。

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スイセンの基本情報

スイセンの基本情報
植物名スイセン
学名Narcissus
和名水仙(すいせん)
英名Narcissus、daffodil
別名雪中花(せっちゅうか)
原産地北アフリカ、ポルトガル、スペイン、地中海沿岸
科名ヒガンバナ科
属名スイセン属
開花時期12~4月(品種により異なる)

うつむき加減に咲く姿がかわいらしいスイセンは、冬の始まりから春の終わりまで楽しめる球根植物です。

秋に植え付けたスイセンには、冬に花を咲かせる早咲きと、春に花を咲かせる遅咲きがあります。

花の形や咲き方など種類も豊富で、香りの良さも特徴です。

また、手間がかからず失敗が少ないので、ガーデニング初心者にもおすすめの植物です。

月別栽培カレンダー

種まき

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植え付け・植え替え

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肥料

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種類と品種

スイセンは、花姿やサイズなど様々な種類があり、1万種を超す園芸品種が出回っています。

咲き方のバリエーションも豊富で、以下のようなものがあります。

カップ咲きスイセン

カップ咲きスイセン

スイセンの代表的な咲き方で、花の中央でカップ状に花びらが重なって咲きます。

ラッパスイセン

ラッパスイセン

花の中央に黄色の副花冠があり、ラッパのように見える咲き方です。

口紅スイセン

口紅スイセン

カップ状の花びらに赤や黄色のふちどりがあります。

八重咲きスイセン

八重咲きスイセン

花びらが幾重にも重なり、ボリュームがあり豪華です。

房咲きスイセン

房咲きスイセン

1本の茎から複数の花を咲かせ、華やかな印象の咲き方です。

ペチコートスイセン

ペチコートスイセン

花びらより副花冠が大きくペチコートのように見える特徴的な咲き方です。

スイセンはどんな花が咲く?

スイセンはどんな花が咲く?

スイセンの花は、花びらに囲まれた中心にあるカップがある特徴的な形をしています。

咲き方は、花びらが一重で真ん中にトランペット型がある伝統的なものから花びらがぎっしり詰まった八重咲きまでバリエーションが豊かです。

花色は黄色や白色のほか、品種によっては濃いオレンジ色や複色の花を咲かせるスイセンもあります。

スイセンの葉っぱの形

スイセンの葉っぱの形

スイセンの葉っぱの形は平らまたは円錐形で、細くひも状の葉が広がって塊になって直立しています。

葉っぱは球根から生じていて、薄緑または緑色のつるつるとした見た目です。

スイセンの花や葉などには毒がある

スイセンは球根から茎、花びらに至るまで、リコリンと呼ばれる有毒化学物質などが多数含まれています

葉っぱがニラに似ており、球根はタマネギと間違えられやすいことから、誤って食べてしまう事故が起きています。

スイセンの球根を植えた場合は、花や葉にお子様やペットが触れないようにし、球根は手の届かない場所に保管するなど、取り扱いには十分注意をしましょう。

また、球根の樹液によって皮膚への炎症が発生している事例も確認されているので、扱う際には手袋などの着用が必要です。

スイセンの花言葉

スイセンには「うぬぼれ」「自己愛」「気高さ」「愛をもう一度」という花言葉があります。

スイセンの育て方

スイセンの可憐な花をきれいに咲かせるためには、適切な育て方をすることが大切です。

  • 植え付けは9月から霜が下りる前の11月に行う
  • 水はけが良く、日光が良く当たる場所を選ぶ
  • 球根の植え付け後と、花後の施肥は重要
  • 花がらを摘み取り、球根にエネルギーを蓄える
  • 葉は黄色く劣化し始めるまで刈り取らない。

水やりの頻度

水やりの頻度

スイセンは、球根を植え付けた後にが乾燥しているようなら水をかけて定着させましょう。

冬の間は乾燥しない限り、それ以上の水やりは不要です。

葉や芽が出てきたら頻度を増やし、暖かくなってきたらの乾燥具合を見ながら水やりをしてください。

肥料のあげ方

スイセンは、球根を植え付けた後と花が終わった後に必ず肥料をあげることが大切です。

秋の植え付け後は緩効性のバランスのとれた粒状肥料を与えると、きれいな花を咲かせ始める準備が整います。

開花後は有機質に富んだ肥料を与えることによって球根の若返りの効果が得られ、翌年からまたきれいな花を咲かせることができます。

病害虫・害虫対策

スイセンを丈夫に育てるには、病害虫を防ぐことが大切です。

ここでは、主な病害虫と害虫対策を紹介します。

葉焼け

  • 葉の変形がみられる
  • 茶色の斑点や黄色い縁取りのシミが現れる

原因となる菌の繁殖を防ぐため光を十分に当て換気をし、湿気に注意しましょう。

灰色カビ病

  • 花や葉に楕円形または円形の斑点が現れる
  • 放置すると灰色のカビにに変わる

見つけたらすぐに取り除いてください。

湿気に注意し風通しをよくして予防することが大切です。

軟腐病

  • 先端が水浸状になり株が倒れる
  • 球根が柔らかくなり悪臭を放つ

感染した球根は抜き取ってすべて廃棄しましょう。

湿気が多いと菌が発生しやすいので風通しに気をつけて乾燥気味に管理します。

球根腐れ

  • 機械的破損やダニによる感染が主な原因
  • 青緑色またはピンク色の増殖物で覆われる

腐った球根は破棄してください。

湿った条件で起こりやすいので、日光を当てて湿気に注意しダニの発生を防ぎましょう。

花が終わったあとは早めに花を切る

スイセンの花が枯れたらすぐに取り除きましょう。

球根は種を作るのにかなりのエネルギーを費やします。

枯れた花を取り除くことで種を育てるエネルギーを球根の成長に回すことができ、翌年も元気な花を咲かせます。

スイセンの栽培環境

日当たりがよく、排水性に優れた水はけの良い壌が理想的です。

開花時には1 日5~6時間、日光に当てると良いですが、半日陰でも十分に育ちます。

水のやり過ぎや多湿は根腐れの原因になるので、が水浸しにならないように注意しましょう。

置き場所と日当たり

スイセンの球根は、冬の低い温度を経験しないと花芽が適切に開花しません。

植え付けたあと蕾があがるまでは屋外で管理し冬の寒さに当てましょう。

日光を好むので、開花中は日当たりの良い室内や屋外で管理して下さい。

適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?

スイセンの栽培は3~18℃くらいが適切な温度です。

耐寒性の高い植物なので寒さを心配する必要はありませんが、開花時は、霜や氷などが当たらないよう注意しましょう。

用土

栄養分が豊富で水はけがよく、適度な保水性がある用土を使用します。

鉢植えには市販の草花用培養で十分です。

花壇などで粘分の多い重いの場合は、排水を良くするために堆肥や砂を混ぜるとよいでしょう。

スイセンの種まき

スイセンは球根を植えるのが一般的ですが、種まきをすることも可能です。

ただし、開花するまでに時間と手間がかかるため、適切な方法を把握することが大切です。

種まきのやり方

スイセンの種は、採取したら保存せずにすぐにまく「とりまき」を行います。

種まきのスイセンは発芽までに時間がかかるため、種の収穫が出来る晩春から初夏にかけてとりまきを行うのが適しています。

スイセンを種から育てると大変?

スイセンを種から育てるときの最大の課題は、開花までに時間と労力がかかるところです。

苗が成長して開花するまでに5~7年の時間が必要です。

開花するまで、バランスのよい水やりで湿度を保ち、毎日の温度管理や照射時間など、常に気を配らなければいけません。

スイセンの種の採種方法

スイセンの種を採取する場合は、花を摘み取らず枯れるまで待ちます。

花の後ろに形成された種子鞘(しゅしさや)が茶色くなり、割れ始めたら種子を収穫します。

採取しないままにしておくと、種子がこぼれてしまいますので注意しましょう。

種まきと植え方

スイセンの種植えに最適な時期は晩春から初夏で、10~21℃ の環境を維持すると良いでしょう。

  1. 種まき用トレイを用意する
  2. 種を均等に植える
  3. 日当たりのよい場所で管理する
  4. 発芽したら鉢に移植する

① 種まき用トレイを用意する

十分な排水穴のある丈夫で浅い種まき用トレイに、栄養分が豊富で水はけのよい壌混合物を入れます。

② 種を均等に植える

種を深く埋めすぎないようの表面に優しく均等に押し込み、光から守るために薄くをかぶせます。

③ 日当たりのよい場所で管理する

少なくとも半日は直射日光が当たる暖かい場所に置き、毎日霧吹きでを湿らせます。

④ 発芽したら鉢に移植する

最初はタマネギのような小さな芽を出します。

霜が降りなくなる気温(4℃以上)になったら苗を植木鉢に移植します。

なお、種が発芽するまで数週間~1年ほどかかる場合があります。

スイセンは球根を植え付けて育てるのが一般的

スイセンは球根を植え付けて育てるのが一般的

スイセンは球根を植え付けて育てるのが一般的です。

球根の選び方や植え方のコツを把握すれば、初心者でも簡単に育てることができます。

球根の選び方

球根の状態によって生育や花付きが左右されるので、良い球根選びが大切です。

園芸ショップなどで球根を選ぶ際のポイントを説明します。

  • 大きくてしっかりしたかたい球根
  • 大きさが揃っていて、皮がほとんどなくタマネギ型の球根

周りにバサバサした皮がたくさんついているような球根は、不良の場合が多く腐食しやすいので避けてください。

球根の植え付けにおすすめの時期は9~11月

スイセンの球根の植え付けにおすすめの時期は9~11月です。

秋に植えた球根は丈夫で育てやすく、日向でも半日陰でも生育します。

ただし、霜が降りるような遅い時期に球根を植え付けると、球根が腐ったり根っこが切れてしまうことがありますので12月以降は控えたほうが良いでしょう。

地植え|球根の植え付けのやり方

  1. 植え付け用のづくりをする
  2. に球根を植え付ける
  3. をかぶせ、たっぷり水やりをする

① 植え付け用の土づくりをする

植え付ける場所のに元肥を混ぜ、を平らにならしておきます。

② 土に球根を植え付ける

に球根を植え付ける穴を作ります。

球根の間隔は小ぶりなら10~15cm、おおぶりなら15~20cmで、深さは球根3個分を目安にしてください。

球根のまるみがある方を下にして植えます。

③ 土をかぶせ、たっぷり水やりをする

球根にをかぶせ、たっぷり水やりをしてください。

鉢植え|球根の植え付けのやり方

  1. 鉢に植え付け用のを用意する
  2. 鉢に球根を植え付ける
  3. をかぶせ、たっぷり水やりする

① 鉢に植え替え用の土を用意する

鉢に鉢底ネットを入れ、底石を敷き詰めます。

次に、鉢の7分目くらいまで元肥をまぜた培養を入れます。

② 鉢に球根を植え付ける

鉢は6号サイズに球根3個を目安に、球根の間隔は8~10cmで植え付けます。

③ 土をかぶせ、たっぷり水やりする

球根にをかぶせ、たっぷり水やりをしてください。

スイセンの開花時期

スイセンの開花時期

スイセンは晩冬から春の終わりまで花を咲かせ、さみしくなりがちな冬の庭を彩ります。

雪が降るような寒さにも負けず、美しさと強さを感じさせてくれます。

開花時期は12~4月

スイセンの開花時期は12~4月です。

開花時期が異なる品種を種類を計画的に植えることで、次々と花を咲かせ長い期間花を楽しむことができます。

スイセンの花が咲かない原因は?

スイセンの花が咲かない原因は、栽培環境または球根植物の性質によるものが考えられます。

  • 日当たりが悪く、日光不足
  • 水やり過多による多湿
  • 肥料不足
  • 球根が密集している
  • 球根を長期間植えっぱなしにしている

スイセンの花が咲かない場合は、栽培環境を見直してください。

また、球根を何年も植えっぱなしにしている場合、球根の栄養が少なくなっていることが考えられるので、掘り起こして分球してあげるとよいでしょう。

スイセンの増やし方

スイセンは、分球で増やすのがおすすめです。

分球とは、植え付けから数年経って増えた球根を、親と子に分けてまた植えることで増やしていく方法です。

種まきという方法もありますが、先述のとおり開花までに時間と労力が必要なので、一般的ではありません。

分球しやすい球根の特徴

親球に子球(新しい球根)がついているものが、分球しやすい球根の特徴です。

分球した球根の大きさによって、生育や開花までの期間が変わります。

分球(株分け)におすすめの時期は7月上~中旬

分球(株分け)におすすめの時期は、7月上~中旬です。

花が終わって葉が枯れたら、球根を掘り起こして分球します。

分球(株分け)のやり方

  1. 球根を掘り上げる
  2. を取り除き、球根を乾燥させる
  3. 枯れた葉を取り除き、球根だけの状態にする
  4. 親球と子球を分ける
  5. 風通しのよい日陰で保管する

① 球根を掘り上げる

葉の周りをゆっくり持ち上げて緩めていく作業を繰り返し、地面から持ち上げて球根を掘り上げます。

球根を傷つけないように注意してください。

また、球根についている葉は乾燥後に取り除くので、ついたままで大丈夫です。

② 土を取り除き、球根を乾燥させる

掘り上げた塊から、指でやさしくを取り除きます。

を取り除いたら、風通しのよい半日陰で乾燥させてください。

③ 枯れた葉を取り除き、球根だけの状態にする

球根が乾燥したら枯れた葉を取り除き、球根だけの状態にします。

④ 親球と子球を分ける

自然に取れそうな子球を手で分けます。

柔らかくて湿っているものや損傷しているものは取り除きましょう。

⑤ 風通しのよい日陰で保管する

植え付けの時期までネットに入れ、風通しのよい日陰で保管してください。

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