キンセンカの育て方

更新日 2025年05月02日

育てやすさ

初心者の方でも育てやすいのでおすすめです。

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監修者情報

株式会社HanaPrime|フラワーデザイナー

藤田友香

藤田友香

個性的でデザイン性の高いフラワーアレンジメントを得意とし、独自の美的感覚とクリエイティブな発想で特別な空間を演出する。IT業界での経験を活かし、HanaPrimeの創業期からブランドのコンセプト設計から商品開発など幅広く担当。花を通じて人々に感動と彩りを届けることを使命としている。

キンセンカの基本情報

キンセンカの基本情報
植物名キンセンカ
学名Calendula officinalis
和名金盞花
英名Pot marigold
別名ポットマリーゴールド、トウキンセンカ
原産地地中海沿岸
科名キク科
属名キンセンカ属(カレンデュラ属)
開花時期12~5月

キンセンカは冬から春にかけて可憐な花を咲かせるキク科の植物です。

鮮やかなオレンジや黄色の暖色系を中心に多彩な花色が楽しめます。

咲き方や草丈も品種によってさまざまで、花壇を彩るアクセントとしても切花としても、用途にあわせて選べるのが魅力です。

また、特定の品種に限られますが、食用花(エディブルフラワー)としても知られています。

キンセンカは園芸初心者にも育てやすいので、ぜひ栽培してみてはいかがでしょうか。

月別栽培カレンダー

種まき

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植え付け・植え替え

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肥料

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種類と品種

キンセンカの品種は20種類以上あり、咲き方や花色に違いがみられます。

特に、草丈は一般的な高さより低い矮性種と高性種があるため、切花や花壇の寄せ植えなど目的にあわせて選ぶと良いでしょう。

フルーツツイスト

淡いクリーム色のほか、オレンジや黄色のビタミンカラーの中大輪の花をつけます。

草丈は約25~30cmと低いため、花壇の前方に植えると良いでしょう。

アプリコットツイスト

アプリコットカラーの花弁が重なりあった丸いフォルムが可愛らしく、華やかながらもコンパクトな草姿です。

ブロンズビューティー

クリーム色の花弁の裏側がブロンズ色になっており、アンティークな雰囲気を漂わせます。

独特の色合いは上品で落ち着いた印象を与え、花壇や切花など用途が多様です。

スノープリンセス

スノープリンセス

蕾から開花まで、花色が白から黄みを帯びたクリーム色に変化します。

中心が部分的に見えるセミダブル咲きで豪華な印象です。

ゴールドスター

ビビッドな黄色の花色で華やかな大輪花が美しく、花壇だけでなく切花にも適しています。

オレンジ フラッシュ

オレンジ色、クリーム色の花弁のグラデーションが特徴的な品種です。

草丈が約40~60cmと高いので切花としてよく用いられ、食用花として料理の彩りにも利用されています。

品種名咲き方草丈
フルーツツイスト一重咲き矮性種
アプリコットツイスト八重咲き矮性種
ブロンズビューティーセミダブル咲き高性種
スノープリンセスセミダブル咲き高性種
ゴールドスター八重咲き高性種
オレンジ フラッシュ八重咲き高性種

キンセンカはどんな花が咲く?

キンセンカはどんな花が咲く?

キンセンカの花は小さな花が集合して1つの花に見える頭状花で、中心が筒状花、周辺が舌状花で構成されています。

オレンジや黄色の温かみのある花色が多く、咲き方も一重咲きから八重咲きまでバリエーションが多様です。

花の大きさは直径3~10cm程度で、可愛らしい小輪から華やかな中大輪まで豊富に揃っています。

キンセンカの葉っぱの形

キンセンカの葉っぱの形

キンセンカの葉は細長いへら状で、縁にはノコギリの歯のようなギザギザがみられ、互生してつきます。

葉全体は柔らかいですが、表面に軟毛が生えているためややざらついた感触です。

キンセンカは食用花?

キンセンカは料理やケーキの飾り付けなどでエディブルフラワー(食用可能な花)として利用されることがあります。

また、花びらを乾燥させてハーブティーとして楽しむことができ、様々な効果が期待できる植物です。

ただし、食用花として使用できるのは農薬などの薬剤不使用で栽培された特定の品種に限られます。

食用目的で育てる場合は園芸用品種ではなく、安全性が確認された専用の苗を購入しましょう。

キンセンカの花言葉

キンセンカの花言葉は、「献身」「別れの悲しみ」「失望」「寂しさ」です。

キンセンカの育て方

キンセンカは初心者でも比較的育てやすい植物です。

ここでは水やりの頻度や肥料の与え方など基本的な育て方を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

水やりの頻度

鉢植えの場合

土の表面が乾いたら鉢底から流れ出るくらいたっぷりと水を与えましょう。

株の蒸れを防ぐために株元のみに与えるようにし、茎や花全体に水がかからないように注意してください。

地植えの場合

地植えの場合は、根付いてしまえば基本的に水やりは不要です。

肥料のあげ方

鉢植えの場合

鉢植えの場合は、植え付けの際に元肥として緩効性肥料を混ぜ込みます。

追肥として、3月頃から毎月1回程度、土の表面に緩効性化成肥料をまきましょう。

地植えの場合

地植えの場合は、元肥として腐葉土や堆肥を混ぜ込んでおけば、基本的に追肥は不要です。

病害虫・害虫対策

キンセンカは病害虫の被害は少ないですが、特定の病害虫については注意が必要です。

病害虫の被害を拡大させないために、定期的に株を観察するようにしましょう。

うどんこ病

  • 葉や茎が白い粉状のカビに覆われる
  • 株の成長を阻害する

被害が発生した葉を取り除いて重曹スプレーを散布し、症状が進行している場合は殺菌剤を使います。

予防としては風通しを良くし密植を避けることが大切です。

炭疽病

  • 葉に濡れたような斑点が現れる
  • 縁が褐色で灰白色の斑点に変化する
  • 葉に穴があき、茎も弱る

病気にかかった葉や茎を取り除き、被害が広範囲に及んでいる場合は、株ごと処分します。

風通しを良くして蒸れを防ぎ、連作を避けることも効果的です。

アブラムシ

  • 新芽や葉裏、蕾などに発生
  • 葉が丸まって変形する
  • 生育が阻害され、ウイルスを媒介する

水で洗い流すか粘着テープで捕殺します。

被害が広がっている場合は、市販の殺虫剤を使って駆除しましょう。

ヨトウムシ

  • 春や秋に葉裏に卵を産みつける
  • 夜間に活動し、昼間は隠れる
  • 幼虫に成長し、葉や蕾をかじる

被害を受けた葉は取り除き、殺虫剤をまいて駆除します。

こまめに葉裏をチェックし卵の段階で早めに発見し対処することが重要です。

花がら摘み|タイミングとやり方

咲き終わったキンセンカの花は、花のすぐ下の茎から切り取りましょう。

花がら摘みをこまめに行うことで病害虫の発生をおさえ、新たな花の開花を促せます。

切り戻し|タイミングとやり方

キンセンカは、開花後に下の葉が黄色くなり全体が込み合ってきたら、一度切り戻しを行いましょう。

  • 清潔なハサミで株全体の3分の1から半分程度の位置でカットする
  • 必要に応じて殺菌剤を塗布する
  • 土の表面に肥料をまいておく

切り戻しを行うと花芽の成長が促され、長い期間花を楽しむことができます。

ただし、株に負担がかかるため、春になる前に済ませておきましょう。

キンセンカの栽培環境

キンセンカは耐寒性も強く、比較的管理がしやすい植物です。

ここでは置き場所や用土、生育温度など基本的な栽培環境について紹介します。

置き場所と日当たり

キンセンカは、日当たりと風通しの良い場所を好みます。

日照時間が不足すると徒長して花つきが悪くなるため、一日を通して日光がよく当たる場所で育てることが大切です。

適切な温度|どれくらいの寒さまで耐えられる?

キンセンカは一般的に10~20℃の生育環境であれば、健康に育つでしょう。

また比較的寒さに強く、品種によっては-15℃の低温にも耐えられるとされています。

そのため、気温の低い地域で育てる場合は、ゴールドスターのように特に耐寒性の強い品種を選ぶとより安心して育てられるでしょう。

用土

キンセンカは水はけが良く、弱アルカリ性の土壌を好みます。

鉢植えの場合

市販の草花用培養土か、赤玉土と腐葉土を7:3の割合で配合した土がおすすめです。

地植えの場合

弱アルカリ性の土壌に整えるため、植え付けの約2週間前に苦土石灰を漉き込み、同時に堆肥や腐葉土も施しておきます。

夏越しの方法

キンセンカは暑さに弱い一年草で、多くは夏前に枯れてしまうため夏越しは不要です。

冬越しの方法

キンセンカは耐寒性が強いため、特別な冬越し対策は必要ありません。

ただし、冬に霜が降りるような地域では、軒下に移すか株元を腐葉土や藁で覆うマルチングをしておくと安心です。

また、降雪前には伸びた株を切り戻しておくとよいでしょう。

キンセンカの種まき

キンセンカは種から育てることも可能です。

ここではキンセンカの種まきにおすすめの時期ややり方を紹介します。

キンセンカを種から育てると大変?

キンセンカの種は発芽しやすく、4〜10日程度で芽が出ます

種も大きめで扱いやすく、初心者でも難易度は高くありませんが、苗から育てるよりは多少手間がかかります。

種まきにおすすめの時期は9~10月頃

キンセンカの発芽適温は15〜20℃のため、種まきは9〜10月頃が適しています。

種まきのやり方

  1. 育苗ポットに土を入れ、種をまく
  2. 日陰で管理する
  3. 発芽したら間引きする
  4. 本葉が4~5枚になったら定植する

① 育苗ポットに土を入れ、種をまく

育苗ポットに草花用培養土か赤玉土と腐葉土を7:3に配合した土をいれます。

種を2つずつまいて1cm程度覆土し、2回に分けてたっぷりと水を与えましょう。

② 日陰で管理する

芽が出るまでは土が乾かないように注意し、明るい日陰で管理してください。

③ 発芽したら間引きする

5〜10日程度で発芽します。

発芽後は日によく当てるようにし、本葉が出てきたら発育の悪いものを間引きします。

④ 本葉が4~5枚になったら定植する

本葉が4〜5枚に増え、根がしっかり回ってきたら鉢や花壇に定植しましょう。

キンセンカの種の採り方

  1. 花が枯れるまで放置する
  2. 花ごと摘み取り、種を取り出す
  3. 乾燥後に保存する

① 花が枯れるまで放置する

キンセンカの花が完全に咲き終わり、花弁が落ち始めるまで放置します。

② 花ごと摘み取り、種を取り出す

花がらをていねいに摘み取り、中心部にある三日月形の種をピンセットで取り出してください。

➂ 乾燥後に保存する

採種した種はしっかりと乾燥させてから茶封筒や紙袋などに入れ、涼しいところで保存します。

キンセンカの植え付け

ここではキンセンカの植え付けに適した時期ややり方などを紹介します。

苗の選び方

キンセンカの苗を選ぶポイントは以下の通りです。

  • 茎が太く軸がしっかりしたもの
  • 葉が濃い緑色で生き生きとしたもの
  • 葉裏や茎に害虫の形跡がないもの

葉裏や茎の状態をしっかりチェックし、病害虫の被害のない元気な苗を選びましょう。

植え付けでおすすめの時期は9~11月

キンセンカは、9~11月に植え付けるのがおすすめです。

秋に植え付けると冬の間に株がしっかり成長し、春まで美しい花をつけます。

鉢植えの植え付け方

  1. 鉢に鉢底石と土を入れる
  2. 肥料を混ぜ込む
  3. 株を植え付ける
  4. 水をたっぷり与える

① 鉢に鉢底石と土を入れる

鉢に鉢底石を敷きつめ、草花用培養土か自分で配合した土を6分目あたりまで入れます。

② 肥料を混ぜ込む

緩効性肥料をひとつかみ、土に入れ混ぜ込みます。

➂ 株を植え付ける

育苗ポットから根鉢を取り出して軽く根をほぐし、鉢の中央に置いてください。

鉢を回しながら株元を埋めるように土を入れ、割り箸などで隙間を埋めていきます。

④ 水をたっぷり与える

鉢底から流れ出るくらいたっぷりと水を与えましょう。

地植えの植え付け方

地植えの場合は、植え付けの2週間前から土壌を弱アルカリ性に整える準備を始めます。

  • 植え付けの2週間前に苦土石灰を漉き込む
  • 堆肥や腐葉土も加えてよく耕しておく
  • 苗同士が密集しないように株間を20~25cmで植え付ける
  • 植え付け後は水をたっぷり与える

キンセンカの開花時期

キンセンカの開花時期

キンセンカの開花時期は冬から春まで長期間にわたり、美しい花を次々と咲かせます。

開花時期は12~5月頃

キンセンカは秋に種をまくと12~5月頃にかけて開花します。

ただし、冬の寒さが厳しい地域では、3月頃から開花し始めるところが多いです。

キンセンカの花が咲かない原因は?

キンセンカの花が咲かない原因は以下のような理由が考えられます。

  • 日照不足
  • 肥料の過不足
  • 病害虫の影響

キンセンカは日当たりの良い場所に置き、肥料は窒素分が多いものは避け、リン酸やカリウムを含むものを適量与えます。

また、定期的に株の様子をチェックして、病害虫の被害が広がる前に早めに対処しましょう。

キンセンカの増やし方

キンセンカの増やし方

キンセンカは毎年採種し、種まきで増やす方法が一般的です。

キンセンカに植え替えは必要?

キンセンカは一年草のため、基本的に植え替えは必要ありません。

花が咲き終わると枯れてしまいます。

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